こんにちは、SMMLabの藤田です。
ソーシャルメディアマーケティングにとって2011年は、「Facebook元年」となった一年でした。今回は「Facebook元年」の締めくくりとして、先日10, 000いいね!に到達したSMMLabのFacebookページの軌跡を振り返りつつ、成長のポイントをご紹介したいと思います。

ご覧のように8月19日の開設から、10, 000いいね!到達までに要した期間は113日、約4ヶ月と決して短期間とは言えません。しかし、グラフを見ていただければ分かるように、地道に「いいね!」を獲得してきた経緯から得た示唆は、ご参考頂けるのではないかと思います。
 

 
2, 000いいね!の壁
開設から1, 000いいね!までは、基本を意識したウォール投稿を心がける事で順調に成長しました。また、Facebookページ開設の気運が高まっている時期に、連動するこのブログで、Facebookページを始めるための基礎的な情報を積極的に更新することで、ソーシャルプラグインからのいいね!も獲得出来ました。
参考:
Facebookマーケティングのトップ達に学ぶ13のコツ(前編)
Facebookマーケティングのトップ達に学ぶ13のコツ(後編)
 
 
しかし、1, 500を越えた辺りから一日の獲得いいね数が停滞し始め、2, 000いいね!到達まで1ヶ月以上を要してしまいました。
そこで新たに二つの施策を実施しました。
 
1)プレゼントキャンペーンの開催
新規ファンを獲得するのに効果的なプレゼントキャンペーンですが、ページの内容ではなく商品の魅力だけで「いいね!」を集めてもすぐに取り消されてしまいます。
そこで、商品の選び方とキャンペーン内容の記載に工夫をしました。まず商品はページのコンセプトである「ソーシャルメディアマーケティング」に関した書籍を選ぶ事で、潜在的に興味関心のある人をターゲットにすることが出来ました。また、キャンペーン内容にFacebookページのコンセプトを明確に記載することで、「いいね!」の動機形成時にページの趣旨をご理解頂けるようにしました。
キャンペーンが最初の接点となるユーザーの方にも、あらかじめSMMLabの趣旨をご理解いただくことで、その後「いいね!」の取り消しが大量に発生する事はなく、取り消し率は4.5%程度に抑える事が出来ました。
参考:333件の実施データから分かったFacebookキャンペーンを成功させる3つのポイント
 
 
2)Facebook広告の出稿
Facebook広告は、プッシュでユーザーにアプローチ出来るため、ページの認知拡大に大きな効果を発揮します。しかし、広告自体の設定やクリエイティブはもちろんの事、ウェルカムページのデザイン、ウォールの内容やキャンペーンの有無など、「いいね!」に至るまでに様々な要素が影響してきますので、細やかなチューニングとメンテナンスが必要です。
参考:
Facebook広告の現状を理解する5つのデータ
小さな違いが大きな差!Facebook広告運用の実際と参考リンクまとめ
 
 
 
3, 000いいね!がブレイクポイント?!
SMMLabでは、10, 000いいね!までの期間中97日間、一日の限度額を一定にして広告出稿し、一日平均63.5いいね!を獲得しました。無施策だった期間の獲得いいね!数を自然増分と仮定し、この広告獲得数とあわせた103.1を広告効率の基準値として、実際の一日平均新規いいね数と比較してみます。
 

 
すると3, 000いいね!を突破するタイミングで、103.1ラインを越え、その後乗数効果的に自然増の割合が増加しています。それに伴い1, 000毎の定点までの所要日数も短くなり、伝搬とスピードが増幅していることが分かります。

また、1投稿あたりの平均ユーザーアクション数も3, 000いいね!からグッと増え、エッジランクの上昇も確認出来ました。
これらのデータから、Facebookページの成長において、3, 000いいね!は一つのブレイクポイントだと考える事が出来ます。まずは3, 000いいね!を目指して、キャンペーンとFacebook広告でスタートダッシュをかけることをお勧めします。
 
 
ユーザーアクションが新規いいね!獲得の鍵
6, 000いいね!まであまりに急速に成長したため、計画していた施策のタイミングにズレが生じてしまい、7, 000いいね!前でユーザーアクション数が落ち込んでしまいました。そのため一日平均新規いいね数も大幅に減少。ユーザーアクションが「いいね!」獲得に大きく影響していることを改めて痛感しました。そこで、ウォール投稿の内容を改めて見直すとともに、それまでとは異なるタイプのキャンペーンを実施しました。

商品をユーザーの利便性が高いアマゾンギフト券に変更。ただ、それだけではターゲット以外のユーザーの参加が増えてしまうという懸念もあり、Facebookページの運用やSMMLabに関するアンケートを参加条件として設定しました。
結果的にこのキャンペーンでは、一日の新規いいね数として最高の604を記録した他、貴重なアンケートデータも入手することが出来ました。その内容を元に更に運用方法を検討することで、ユーザーアクションを1.5倍に増加させ、新規いいねの獲得ペースも復調する事が出来ました。
 
 
 
10, 000いいね!を通過点としてとらえる
「さぁ、いよいよ10, 000いいね!」というタイミングで、またしても停滞期に悩まされましたが、それには3つの要因がありました。
1)Facebook広告の効率悪化
Facebook広告出稿を始めてから2ヶ月が経過し、設定したターゲットへのリーチが飽和状態に入っていました。同じユーザーに広告が表示される頻度も高まり、クリックから「いいね!」へのつながり転換率も悪化していました。ターゲットを広げて関心の薄いユーザーを獲得するか、広告への依存度を下げるかの選択が必要でした。
2)ファンの関心と投稿内容のミスマッチ
SMMLabは「情報」を発信することがミッションですが、良いニュースが無い時もあります。そうしたタイミングでも如何にファンの関心にあった投稿が出来るか、もっと工夫していくことが必要だと感じました。その際に参考にさせていただいたのは、ファンの方のウォールです。ソーシャルメディア以外に関心をお持ちの事をウォールの投稿から勉強させていただきました。
3)Facebookの仕様変更
更にタイミングが悪いことに、この時期Facebookの仕様が度々変更され、ユーザーの関心がFacebookページのコンテンツにまで及ばない状況が推測出来ました。不安を増すような表現は控え、前向きな捉え方をお勧めするよう心がけました。
目標を前に、今後はそれまで以上に、迅速な状況把握と柔軟な対応、飽きさせない創意工夫が重要だと思い知らされた時期でもありました。そこで、今一度10, 000いいね!を通過点としてとらえなおし、Facebook広告の出稿をはじめ、ウォール投稿の方針、キャンペーンの内容等、運用全体を見直すことで、ようやく10, 000いいね!を達成する事ができました。
 
 
 
10, 000いいね!を目標にされていらっしゃる運営者の方は多いと思いますが、Facebookページにおいて10, 000いいね!は決してゴールではありません。ただ「大きな節目」であることは確かですので、このタイミングでFacebookページの開設目的を、再度確認してみてはいかがでしょうか?
こうして振り返ってみると、お恥ずかしいかぎりの奮闘ぶりではありますが、Facebookページを運用されている皆様に共感していただけることを期待して、来年も名前通りラボ(研究所)として色々な挑戦をして行きたいと思っています。そして、ますます勢いを増すであろうソーシャルメディアのパワーを、皆様のビジネス発展に活かすお手伝いが出来るよう頑張ってまいります。2012年もソーシャルメディアマーケティングラボをどうぞよろしくお願いします。
SMMLab 藤田
 
 
 
■参考記事
いいね!を集めた投稿から学ぶ、Facebookページウォール運用5つのコツ
Facebookマーケティングのトップ達に学ぶ13のコツ(前編)
Facebookマーケティングのトップ達に学ぶ13のコツ(後編)
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