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【企業担当者に聞くSMM最前線】株式会社ネクスト 四宮雅樹氏・石川歩氏 ~ソーシャルメディアで「将来のお客様」との関係作りを(2/2)

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投稿日: 2012年6月22日

ソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)に積極的に取り組まれている企業の担当者に、現場でのSMM活動の実際についてお聞きするインタビューシリーズ【企業担当者に聞くSMM最前線】


こんにちは、SMMLabの小川です。

今回は、前回に引き続き、不動産・住宅情報ポータルサイト『HOME’S』を展開する株式会社ネクスト HOME’S事業本部 マーケティング部 四宮雅樹氏・石川歩氏にお話を聞きました。

「今すぐ住み替えたい人だけではなく、将来的に住み替える可能性がある人」に、いかにアプローチするかが課題と感じていた同社が取り組んだのが、「暮らし」全般に関する情報発信を行う自社メディア「暮らしといっしょ」と、自社メディアの情報をもとにファンとの関係性を構築するための「ソーシャルメディア」。同社が実践する「コンテンツ・マーケティング」とは?

前回記事:【企業担当者に聞くSMM最前線】株式会社ネクスト 四宮雅樹氏・石川歩氏 ~ソーシャルメディアで「将来のお客様」との関係作りを(1/2)


株式会社ネクスト HOME’S事業本部 マーケティング部 ソーシャルメディア責任者の四宮雅樹氏(左)・コンテンツ担当の石川歩氏(右)

 

3名で役割分担してソーシャルメディアを運営


――社内での担当部署と運用体制を教えてください。

四宮:HOME’S事業本部 マーケティング部 編集グループで、『HOME’S』の公式アカウント、及び「暮らしといっしょ」のソーシャルメディア運営とコンテンツ作成の全てを実施しています。

編集グループには4名おり、責任者としての私(四宮)のほかに、コンテンツ担当としての石川、お客様との接点(集客、見てもらうためにどうするか)を考える担当、ユーザーとの対話を考えるコミュニケーション担当という役割分担をしており、それぞれの経験や得意分野に合わせて選任しています。ただ、過度に属人化しないよう、それぞれがクロスオーバーしながら運営をしています。皆、席も隣同士ですので、色々相談しながら運営するようにしていますね。

――記事の企画(コンテンツ)やFacebookページの投稿内容はどのように考えているのですか?
石川:「暮らしといっしょ」では、暮らしに直結する「街」を知るためのコンテンツだけでなく、例えば「子育て」や「料理」について等、暮らしにまつわる様々な記事を作成しています。

どの「街」を選ぶかについては、『HOME’S』で資料請求の数が多い街の中から選んでいますが、やはり、自分の生活や自分の周りの人からのコメントをヒントに記事を考えることが多いですね。また、Facebookページに寄せていただけるコメントからもヒントをもらっています。

Facebookページの投稿内容は、主に記事更新のお知らせやキャンペーンのお知らせですが、一週間の投稿プランを作り、それに合わせて決めている状況です。

ユーザーとの距離の近さがソーシャルメディアの醍醐味

――ソーシャルメディアを運営していて嬉しいことは何ですか?

石川:ソーシャルメディアは、ユーザーさんの声がとても近いですよね。記事について「どこまで書いていいのかな」と迷う部分があったときも、ユーザーさんの声で「こういうの面白いですね」と言っていただいたりして。今まで悩んだり、踏みとどまっていたことも、ユーザーさんの一声で勇気付けていただけることがありますね。

四宮:やはり、ユーザーとの距離感が近く、直接反応をいただける点だと思います。声が近いだけに、嬉しいと思うことだったり、反省させられる部分だったり、いずれもダイレクトにきますよね。そして、そこが社内メンバーのモチベーションにつながっていると思います。WEBサービスは、一般的に、数字の上がった、下がったはありますけど、「助かったよ」「面白いね」という定性的な声はあまり取れないですよね。

――困っていることや悩んでいることはありますか?

石川:現在、「暮らしといっしょ」のFacebookページには、15, 000名以上のファンの方がいますが、その方たちが「本当に楽しんでくださっているのか」が心配になるときはあります。読んでいて面白いとか、ためになっているとか、息抜きとか。ユーザーさんの暮らしの中で、何かしらプラスになっているかを大切にしなければならないと思っています。決して、こちらからの告知ツールになってはいけないなぁ、と。他には、返信に困るようなコメントをいただくことがたまにありますが、その際は言葉の選び方に注意しますね。

――ソーシャルメディア上でのコミュニケーションで気をつけていることはありますか?

石川「素直にコミュニケーションをする」ことを大切にしています。言葉の使い方もそうですが、自分が感じたことをそのまま、知ってほしいと思うタイミングで投稿するようにしています。

 

具体的な指標を置いて目標管理を


――ソーシャルメディアの運用に具体的なKPI(=Key Performance Indicator/重要業績評価指標)を設定し、効果測定を行っていますか?

四宮:コンテンツ、集客、対話、それぞれの役割ごとに適切なKPIを設定し、数値の推移を把握するようにしています。具体的には、「コンテンツに関しては企画の数、記事数」、「集客に関してはユーザー数、PV、滞在時間、またその新規/リピート率」、「コミュニケーションに関してはいいね数、コメント数、シェア数などのインタラクション数」を見ています。

Facebookページの規模については、ただ単に「ファン数何万人」等に大きくすればよいとは思っていません。ファンになってくれた方の中で、実際にどれくらいの人がコンテンツを見てくれているのかが一番大切だと思っています。

 

キャンペーンをきっかけにしたファンの積み重なりに期待


――キャンペーン実施の目的は?また、その成果をどのように捉えていますか?

四宮:キャンペーン実施の目的は主に新規ユーザーの獲得ですが、ファンの皆様にもキャンペーンを楽しんでいただけるように心がけています。

キャンペーンを実施したことでかなり新規ファンは増えましたね。実はキャンペーンを始めてしばらくの間は、キャンペーンで来ていただいたファンの方はあくまでもキャンペーンのファンだという先入観があったのです。でも実際に実施してみると、「一見さん」で終わる方だけでなく、一定の方がきちんとファンとして残ってくれることが分かりました。ですので、今後もキャンペーンを継続的に実施することで、この積み重ねが、いずれ効いてくるのかなと感じています。その意味で、キャンペーン後にどれくらいの方が定着してくれたか、という点は数字できちんと取っていく必要があると思っていますね。

また、こうしてキャンペーンをきっかけに集まっていただいた方も、いずれは住み替えをする「将来のお客様」なのです。先日、実際にファンの方向けに「住み替えをいつ考えているか」のアンケートを取ったところ、500名くらいの方に回答いただいた中で、その内5年以内には住み替えたいと考えている方が42%程いらっしゃいました。今後も「将来のお客様」の母数を増やす活動をしていくことで、ある程度のインパクトが期待できるのではないかなぁと思っています。

――「暮らしといっしょ」から、『HOME’S』のメインコンテンツである物件検索への流入はどれくらい発生していますか?また、現在その点についてどのように評価していますか?

四宮:『HOME’S』全体で言えば、検索エンジンなどからの流入の方が圧倒的で、「暮らしといっしょ」からの流入は微々たるものです。なので、今はそもそもの「暮らしといっしょ」の訪問者を増やすことの方が優先で、そこからメインコンテンツである物件検索への流入についてそれほど意識していませんし、あまりナーバスにもなっていません。今後、「暮らしといっしょ」がもっと成長し、またソーシャルメディアがさらに普及してくれば、いずれメインコンテンツである物件検索への影響力も増していくと思っています。

 

まずはサイトとしての規模拡大を

 

――現在の「暮らしといっしょ」の課題は何ですか?また今後の具体的な対策はありますか?

四宮:今期の課題は、まずは「暮らしといっしょ」の認知を高め、規模を大きくしていくことだと思っています。今の時点では、まだまだ成果を図れるだけの規模になっていませんので、まずは事業にインパクトを与えられるだけの規模に拡大を図ることが直近の課題です。

但し、今の段階で「暮らしといっしょ」にリスティングやSEO対策等の予算をあてる発想はありません。私たちの活動はファンを増やすことが目的ですので、そこにCPCやCPA等の「費用対効果」の指標を持ってきても正しく評価できないと思っています。ファンを増やす活動については、お金ではなく、あくまでも知恵を使ってやっていきたいですね。

 

写真のピンナップボードとしてPinterestを活用

 

――「暮らしといっしょ」では、まだ日本でも企業の取り組みとしては珍しいPinterest公式アカウントをお持ちですが、取り組んだきっかけと理由は何ですか?

四宮:「暮らしといっしょ」では、記事を作るに当たって、街などの取材をします。その際、プロのカメラマンの方にたくさん写真を撮ってもらうのですが、実際に記事に使えるのはその中でごく一部なのです。どれも良い写真なのに、多くはユーザーさんに見てもらえない。これを何とか見てもらいたいと思っていたときに、Pinterestを知って取り組みを開始しました。

実際に公式アカウントを開いて写真をアップしてみたら、すぐに海外から「Like」が返ってきて、びっくりしましたね(笑)。今はまだ国内ユーザーからの反応はほとんどないですし、またPinterestから『HOME’S』へのトラフィックもほとんどありませんが、ゆくゆくは増えていきそうな予感はあります。


Pinterest公式アカウント HOME’S kurashito  http://pinterest.com/homeskurashito/

石川:記事に掲載できない写真を見てもらうツールとして、最初は、Pinterestではなく「スライドショー」のようなものを作り、サイトに別途写真を埋め込むことも考えました。実際に「スライドショー」も作ってみたのですが、Pinterestの方が操作も簡単ですし、デザインが素敵で街の写真も映えるなと感じました。どんな写真を入れても大丈夫な箱なので、とても面白いですね。これからも、たくさんの写真を上げていきたいと思っています。

 

安心して何度でも住み替えができる世の中を

 

――最終的に目指す姿を教えてください。
四宮:不動産は「一生に一回の買い物」などと言われるように、購入頻度が極めて低いので、ユーザーはほとんど知識がゼロの状態で、日々、不動産取引に関わっているプロの知識とは大きなギャップがあります。プロなら当然に知っていることでもユーザーはほとんど知らない。だから怖いし、不安なんです。

ソーシャルメディアが普及して、クローズされていた情報がどんどんオープンになり、嘘がつけない世界に向かっていると思いますが、不動産情報に関しては、まだまだ一方通行でクローズな流れが残っています。私たちが中立な立場で住まいや暮らしについての情報を発信していくのは、このユーザーとプロの間にあるリテラシーギャップを少しでも埋めたいと思っているからです。ユーザーの不動産・住まいに対するリテラシーが向上すれば、もっと安心して、自由に、主体的に、自分らしい住まいや暮らしを選択できるようになります。

そして一方で、リテラシーの高いユーザーの要求に応えられる会社の成長を支援させていただき、誰もが安心して、何度でも住み替えができる世の中をつくっていきたい。「家は一生に一回の買い物」を過去の話にしたいですね。

私たちだけの力ではなく、多くのユーザーさんといっしょに実現していきたいと思っています。

<インタビュー後記>
ソーシャルメディアの取り組みを、「将来のお客様」をコツコツとストックしていくための「投資」と位置付けている同社。「短期的にはなかなか効果が見えにくく、また、一見”遠回り”にも見える積み重ねだけれども、長期的にみていずれ大きな資産になる」という考え方には非常に学ぶところがあると感じました。”ソーシャルメディアの本質”についての責任者の理解と、それを実践する担当者の熱意が掛け合わさり、運営されている「暮らしといっしょ」。これからの展開がとても楽しみです!(SMM Lab:小川)

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プロフィール

四宮雅樹氏
株式会社ネクスト HOME’S事業本部 マーケティング部 編集グループ長

石川歩氏
株式会社ネクスト HOME’S事業本部 マーケティング部 編集グループ

『HOME’S』:http://www.homes.co.jp/
暮らしといっしょ:http://www.homes.co.jp/kurashito/

インタビュアー:小川 裕子(アライドアーキテクツ株式会社 SMMLab)

■参考リンク:国内最大級 Facebookキャンペーンアプリサービス「モニプラファンアプリ for Facebook」
http://fan-app.monipla.jp/

■【企業担当者に聞くSMM最前線】

・株式会社リクルート HRカンパニー 原田芳江氏:
http://smmlab.jp/?p=6545
・株式会社フィリップス エレクトロニクス ジャパン 高橋 淑恵氏(1/2):
http://smmlab.jp/?p=5027
・タマホーム株式会社Facebook課 川野和義氏(1/2):
http://smmlab.jp/?p=2717
・ライフカード株式会社 鎌倉早佑理氏(1/2):
http://smmlab.jp/?p=2473
・リーデル(RSN JAPAN 株式会社) 西村 敏雄氏(1/2):
http://smmlab.jp/?p=681

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