2022年上半期はどんなSNSキャンペーンが実施されたのでしょうか?2022年上半期に行われたSNSキャンペーンの中から参考にしたい企業事例をプラットフォーム別にまとめてご紹介します。
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事例①背景を大切にした心あたたまるキャンペーン|らでぃっしゅぼーや
SNSキャンペーンが当たり前のものになってきたからこそ、キャンペーンを行う意義やその背景によって他のキャンペーンと差別化をはかり、自分たちの企業姿勢やメッセージを的確に伝えることができます。
野菜や食品の宅配サービスを行なっているらでぃっしゅぼーやの公式Instagramアカウント(@radishboya1988)では、今年3月に「生産者からありがとうプレゼントキャンペーン」を行いました。
このキャンペーンは、昨年の春、霜の被害を受けた山形県のさくらんぼ農家に対して、「#らでぃっしゅぼーや」「#応援山形さくらんぼ」をつけた投稿の数に応じてらでぃっしゅぼーやが寄付を行うという取り組みを受けて行われたもの。
日頃から生産者と生活者をつなぎ、その関係性を大切に事業を展開する同ブランドの姿勢をキャンペーンを通してしっかりと表現し、心あたたまるキャンペーンに成功しました。
<ここがポイント>
- キャンペーンを行なった背景がしっかりしている
- 日頃のアカウントの投稿内容やブランドの姿勢とマッチした企画
- フォロー&コメントのみで参加できるため気軽
<参加フロー>
①らでぃっしゅぼーや公式アカウント(@radishboya1988)をフォロー
②対象投稿に「生産者へのメッセージ」をコメントして応募完了
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事例②時勢を反映しメッセージを伝える|森トラスト・ホテルズ&リゾーツ
コロナ禍において大きなダメージを受けたひとつである観光・旅行産業。少しずつ規制緩和が進むなかで、生活者の旅行や観光への注目も高まっています。
森トラスト・ホテルズ&リゾーツでは、こうした生活者に対して「混雑を避けた旅行プラン」を推奨するメッセージを発信。時勢にあった旅行スタイルを提案し、その認知拡大のためにSNSキャンペーンを実施しました。
また、このキャンペーンにはストーリーズシェアで当選確率が増えるWチャンスがあります。これによって、キャンペーン参加ユーザーと類似点があると推測されるそのユーザーのフォロワーに情報を拡散することにも成功している事例です。
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<ここがポイント>
- 時勢にあった旅行のスタイルを効率的に訴求するためのキャンペーン
- ストーリーズシェアによるWチャンスも設定
- 時期や場所は問わず旅行の写真を投稿するだけなので投稿ハードルも低い
<参加フロー>
①キャンペーンの対象となっているホテルの公式アカウントをフォロー
②投稿に「#キャンペーンリスタートトラベル」をつける
③フォローしたホテルの公式アカウントをメンションして投稿し、応募完了
事例③投稿のテーマの文言を工夫して積極的な参加を促す|晴れの国岡山農業協同組合
Instagramではレシピを投稿するキャンペーンが多数行われているため、ありきたりな投稿テーマでは埋もれてしまうことも考えられます。
晴れの国岡山農業協同組合の公式アカウント(@jahareoka_official)が実施したこのキャンペーンは岡山県産のアスパラのPRとしてアスパラを使った料理や、アスパラに合う食材の写真投稿キャンペーンを実施しました。このキャンペーンでは、アスパラと相性がよい食材を「アスパラの友達」と表現。「 #アスパラの友達は誰だ?」という印象的なハッシュタグで、ユーザーのキャンペーン参加を促しています。
<ここがポイント>
- 投稿ハッシュタグをユニークにすることで、ユーザーの興味を喚起
- 「料理や食材」と投稿テーマを広げることで参加ハードルを下げる
- Twitterでも同様のキャンペーンを行いより広い層へPR
<参加フロー>
①晴れの国岡山農業協同組合の公式アカウント(@jahareoka_official)をフォロー
②「 #アスパラの友達は誰だ」のハッシュタグとともにアスパラを使った料理や合う食材の写真を投稿して応募完了
事例④キャンペーンを通じた社会貢献でブランディング|株式会社大和屋
キャンペーン参加1件につき、企業が500円を寄付するという取り組みを行ったのは株式会社大和屋の公式Instagramアカウント(@yamatoya_official)です。
子供の日にあわせて実施されたこのキャンペーンでは、「 #yamatoyaスマイルフォト2022 」のハッシュタグをつけて投稿すると、経済的な事情から食事に困っている子育て世帯を支援する事業に同社から寄付を行うという活動です。
単純に応募してプレゼントをもらえるというものではなく、キャンペーンへの参加自体が社会貢献に繋がるという別のモチベーションから参加を促進し、企業理解とUGCの生成に成功しています。
<ここがポイント>
- プレゼントではなく「社会貢献」というインセンティブで参加を促す
- 企業の取り組みや姿勢をキャンペーンを等して理解してもらう
- UGCの生成にもつなげている
<参加フロー>
①株式会社大和屋の公式Instagramアカウント(@yamatoya_official)をフォロー
②「 #yamatoyaスマイルフォト2022 」をつけた笑顔の写真を同アカウントをメンションして投稿
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Twitterのおすすめキャンペーン事例
事例⑤結果通知クリエイティブで商品紹介|日本サブウェイ合同会社
Twitter上でインスタントウィン型のフォロー&リツイートキャンペーンを積極的に行なっている日本サブウェイ合同会社。同社の公式Twitterアカウント(@subwayjp)が実施しているキャンペーンでは結果を告知するクリエイティブ動画で商品紹介を実施しています。
キャンペーン結果動画は注目度が高いため最後まで見てもらいやすく、動画の視聴完了に繋がりやすいメリットがあります。一方で、動画が長すぎる場合などユーザーに押し付けがましいと思わせてしまう危険性もあるので活用する際は注意が必要です。
<ここがポイント>
- 当選結果の告知動画を使って商品PRを実施
- 動画としての注目度の高さを利用し、商品紹介動画の完全視聴率を高めている
<参加フロー>
①公式Twitterアカウント(@subwayjp)をフォロー
②キャンペーン対象ツイートをリツイート
③その場で抽選結果をリプライ
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事例⑥ターゲット層にささるキャンペーンクリエイティブを活用|レノボ・ジャパン合同会社
リツイートを促すキャンペーンではユーザーに「リツイートしたい」と思わせることがポイントです。
レノボ・ジャパン合同会社のTwitterアカウント(@LenovoJP_DO)では、大学生や新社会人などをターゲットに「パソコンの買い替え訴求」の認知拡大を目的としたTwitterキャンペーンを実施。キャンペーンクリエイティブには、ターゲット層に人気のあるインフルエンサーを起用し、思わずリツイートしたくなるエンターテイメント性のある動画でキャンペーン参加を促しています。
<ここがポイント>
- ターゲット層に人気のインフルエンサーを起用したキャンペーンクリエイティブ
- ターゲットユーザーの「リツイートしたい」という気持ちを喚起
- リツイート数に応じて賞品当選者数が増える仕掛けも採用
<参加フロー>
①レノボ・ジャパン合同会社のTwitterアカウント(@LenovoJP_DO)をフォロー
②キャンペーン対象ツイートをリツイートして応募完了
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事例⑦クイズ形式で思わず参加したくなるキャンペーン設計|ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社
インフルエンサーの起用以外にもクイズや投票を使ったキャンペーンもユーザーの参加率を高めることに効果的です。
ポッカサッポロフード&ビバレッジ株式会社の公式Twitterアカウント(@pokkasapporo)で実施されたキャンペーンでもクイズを使ってユーザーの注目を浴びました。
このキャンペーンでは、商品広告のメインビジュアルに起用された人物の名前を当てるもの。キャンペーンを利用して新商品についての興味をひき、Twitter上の話題つくりに成功しています。
<ここがポイント>
- ユーザーが楽しんで参加できるクイズ形式を選択
- クイズの問題にメインビジュアルを使うことで自然に商品情報を拡散
事例⑧キャッチーなハッシュタグでクチコミ生成|株式会社ユニクロ
Twitterでのクチコミ生成にもキャンペーンは効果的です。Twitterは写真投稿が必須ではないので、投稿のハードルも下がる傾向があります。
ユニクロの公式Twitterアカウント(@UNIQLO_JP)で行われた「#シェアリズム」キャンペーンも気軽なクチコミ生成に成功した事例。
商品名である「エアリズム」とSNSでクチコミを共有する「シェア」の2語を組み合わせた「#シェアリズム」という耳馴染みのいいハッシュタグを利用し、商品の好きなところや使い心地をツイートするだけという気軽なキャンペーンで、たくさんのUGCを生成しました。また、インセンティブを商品2着相当のギフトカードにし、大切な人へ「シェア」できるようにしているなど細部までこだわったキャンペーンとなっています。
<ここがポイント>
- キャッチーなハッシュタグでユーザーの印象に残るキャンペーン
- 写真不要の気軽なキャンペーン参加で、クチコミ投稿を大量生成
- キャンペーンのインセンティブも「シェア」できるようにするなどキャンペーンのコンセプトを徹底している
<参加フロー>
①ユニクロの公式Twitterアカウント(@UNIQLO_JP)をフォロー
②「#シェアリズム」をつけて商品の好きなところや使い心地をツイートして
TwitterでUGCを生み出すキャンペーンの事例をまとめました
▶TwitterでUGCを生み出す方法とは?UGC生成に成功したTwitterキャンペーン事例まとめ8選
事例⑨コラボで地元スポーツチームを応援|オリオンビール株式会社
複数の企業アカウントが共同でキャンペーンを行うコラボキャンペーン。Twitterではすっかりお馴染みとなった反面、インパクトやコラボに「納得してもらう」ことが大切になっています。
オリオンビール株式会社のTwitterアカウント(@orionbeer_info)が実施したのは、地元のバスケットチーム、琉球ゴールデンキングスの公式Twitterアカウント(@RyukyuKings)とのコラボキャンペーン。地元のスポーツチームを応援しながら、地元企業の商品の購入を促すコラボで、地元に根付いた企業姿勢をアピールしています。
「早見表」としても使える、目的別に最適なTwitterキャンペーン手法の解説
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TikTokのおすすめキャンペーン事例
事例⑩若年層向けダンス動画でCMオーディション|ユーシーシー上島珈琲株式会社
TikTok売れという言葉に象徴されるように、TikTok動画が火付け役となって商品が「バズり」ヒットする現象は少なくありません。
こうしたTikTokの拡散力に注目しているのはユーシーシー上島珈琲株式会社。昨年からTikTokでのダンスチャレンジ企画に挑んでいる同社では、このキャンペーンでもTikTok上でのダンスチャレンジでUGCを創出。同じハッシュタグを使いながらも、テーマとなる商品、ダンスを変えることでユーザーを飽きさせることないキャンペーンに成功しています。
<ここがポイント>
- 商品を使いながらもTikTokユーザーが楽しく参加できるダンスチャレンジを企画
- 人気TikTokerのPRも利用してキャンペーン認知
- 1人ver、2人verと、動画出演に応じたお手本動画を用意
<参加フロー>
①TikTokのチャレンジページからカメラボタンをタップ
②楽曲「UCC香るどブリュー」、エフェクト「UCC COLD BREW」を使ってダンス動画を撮影
③ハッシュタグ「#香るどブリューダンサーオーディション」をつけて動画を投稿して応募完了
TikTokマーケティングの概要をサクッと理解したい方におすすめの記事はこちら
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事例⑪いいねとコメントの気軽なキャンペーン応募でエンゲージメントを向上|株式会社ビーズインターナショナル
TikTokは独自のアルゴリズムによってフォローしているアカウント以外の動画もおすすめされるのが特徴。投稿した動画のエンゲージメントが高まれば、動画に反応してくれたユーザーと類似の趣味や傾向にあったユーザーに、投稿が届きやすくなる可能性があります。
X-girlの公式TikTokアカウント(@xgirljp)で行われたキャンペーンでは、参加条件を投稿動画への「いいね」とコメントに設定。参加ハードルを下げながら、動画のエンゲージメントも高めている事例です。
<ここがポイント>
- いいね&コメントを応募条件として参加ハードルを下げる
- キャンペーン動画では商品のスタイリングも公開して商品PR
- いいね&コメントを集めて投稿へのエンゲージメントを高めてターゲット層へ届ける
<参加フロー>
①キャンペーン対象ツイートにいいね
②コメント欄に欲しいTシャツの色とサイズを記入して応募完了
事例⑫ゲーム性のあるユニークなエフェクトでUGCを大量生成|亀田製菓株式会社
それが企業のキャンペーンであっても、ユーザーが「楽しい」「やりたい」と思ってくれればエフェクトや楽曲を利用してもらうことができるTikTok。日々投稿のネタ元を探しているユーザーに対して「これはいい」と思わせることがバズを生みます。
亀田製菓株式会社が行なったキャンペーンも、こうしたユーザーの「やってみたい」という気持ちをうまく刺激した施策のひとつ。商品である「無限エビ」にちなみ、画面上に「無限に」現れるエビをキャッチしてスコアを競うゲーム形式のエフェクトを提供しユーザーの参加を促しました。
<ここがポイント>
- ゲーム形式でユーザーが楽しめるエフェクトを採用
- うまく商品名を盛り込んで商品PRも行う
- PR投稿を行うTIkTokerが楽しそうに挑戦する姿で好感度アップ
<参加フロー>
①亀田製菓株式会社の公式TikTokアカウント(@kamedaseika_official)
②キャンペーンチャレンジページのカメラボタンをタップ
③ゲームに挑戦した動画を撮影
④ハッシュタグ「#まるっと無限エビキャッチ」をつけて動画を投稿し応募完了
事例⑬TikTokのUGCを外部サイトに二次利用|一般社団法人銚子市観光協会
TikTokのユーザー層はこれまでの若年層から広い世代へと拡大。それに伴ってダンスやリップシンク動画だけではなく、美容、ビジネス情報、ペット、豆知識など様々な用途の動画が投稿されるようになっています。
そのなかで人気のあるジャンルに「グルメ情報」があります。一般社団法人銚子市観光協会ではこのジャンルに注目。「#銚子グルメ」をつけた投稿を募集し、寄せられた動画を観光サイトのグルメマップに活用しています。
投稿された動画の数は多くないものの、動画UGCの新しい二次利用の形を作っている事例です。
<ここがポイント>
- TikTokでも人気のグルメ情報ジャンルに注目
- 地元の飲食店の魅力を伝える投稿動画を募集
- 応募された投稿を利用し、グルメマップを公開
<参加フロー>
①銚子グルメの公式TikTokアカウント(@choshi_gourmet)をフォロー
②「#銚子グルメ」と「#撮影店舗名」のハッシュタグ2つをつけて動画を投稿し応募完了
キャンペーンだけじゃない!お手本にしたいTikTok企業アカウントをご紹介しています
▶TikTok企業アカウント運用事例6選!活用のポイントを解説
いかがでしたか?今回は2022年上半期のSNSキャンペーン事例をご紹介しました。
SNSのプラットフォームの多様化に伴い。キャンペーンも多様化する時代。それぞれのSNSのトレンドや投稿の傾向を把握しながら、自分たちのマーケティングの目的やターゲットに適した「媒体」「キャンペーンフォーマット」を選定することがますます重要となってくるでしょう。
ぜひ、今後の施策策定にご参考ください。