「商品の認知度は高いのに、なぜか『自分ごと』として選ばれない」
「SNSの反応は好調なのに、それが売上にどうつながっているのか実感が持てない」
「新しく立ち上げたブランドは、まだ実際に使ったお客様の声が少なく、購入の後押しができない」
食品メーカーのマーケティング担当者なら、一度はこんな悩みを感じたことがあるのではないでしょうか。
こうした課題の背景には、企業側の「伝えたいこと」と、生活者が実際に求めている「選ぶ理由」との間にズレが潜んでいることが少なくありません。近年、多くの食品メーカーが注目しているのが、CEPs(カテゴリーエントリーポイント)分析やVOC(顧客の声)分析など、生活者のリアルな声を起点にしたマーケティング手法です。
本記事では、CEPsリスニング®やVOC分析を取り入れ、新規顧客層の開拓やSNS施策の高度化、CPA改善、CVR向上といった成果を上げた食品業界4社の事例をご紹介します。
自社のマーケティング課題と照らし合わせながら、ぜひ参考にしてみてください。
ZENB JAPAN|”未顧客の界隈”をCEPsで可視化ーー商品ごとに変わる勝ち筋の発見
豆を100%使用した麺やパンなど、「まるごと素材の栄養をおいしく食べる」をコンセプトに新しい食のあり方を提案する株式会社ZENB JAPAN。健康意識の高い40〜50代女性という強固なコア顧客層を持つ一方で、そこから一歩外に出た新しい顧客層への認知拡大には難しさを感じていました。「グルテンフリー」「糖質オフ」といった機能価値は伝わっているはずなのに、SNSでどう話題化すればいいのか具体的なアイデアが見えてこない――同様の悩みを抱える食品メーカーは少なくないでしょう。
そこで同社は、Kaname.ax®を活用してCEPsリスニング®を実施しました。まず自社顧客のレビューからCEPsを抽出し、次にX(旧Twitter)投稿から市場全体の未充足ニーズを分析。さらに発話者のプロフィールから、商品と親和性の高い「界隈」をセグメント化し、そこにクリエイティブチームの「3℃1」がコミュニケーション戦略を設計するという、4段階のプロセスを実行。
この分析により、これまで届けられていなかった未顧客層と、その顧客を動かすCEPsを具体的に特定しました。さらにZENBブレッドとZENBヌードルそれぞれで「勝ち筋」となるCEPsが異なることも明らかになり、商品ごとに最適なコミュニケーション設計ができるように。これまで感覚的にしか捉えられていなかった顧客のニーズや動機を明確に言語化できたことで、次の施策に反映しやすい状態が整った点も大きな成果です。
ご担当者様のコメント
今回のCEPsリスニング®を通じて、これまでなんとなく理解していたつもりのお客様のニーズや動機について、明確に表現することができ、次の施策に落としやすくなったと思います。
特に、自社顧客の声だけでなく、未顧客の声も合わせてカテゴリーがどのような文脈で語られているかを合わせて分析出来たところが、これまで取り組めていなかったところかなと思います。
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CEPsリスニング®を実施 自社レビュー×市場データ×界隈分析で未顧客を可視化
マンナンライフ|シズル訴求から”シーン訴求”へーーCEPsリスニング®が変えた蒟蒻畑のSNS戦略
30年続くロングセラーブランド「蒟蒻畑」を展開する株式会社マンナンライフ。圧倒的な商品認知を誇る一方で、「知ってはいるけれど、自分が買う商品として意識されにくい」というジレンマを抱えていました。InstagramなどのSNS運用ではアレンジレシピ投稿が好評を得ていたものの、その反応が実際の購買にどうつながっているのかは見えにくく、想起率の低下によって競合カテゴリーへ顧客が流出するリスクも懸念されていました。
そこで同社は、Kaname.ax®を活用してCEPsリスニング®を実施しました。ユーザーが「蒟蒻畑」を具体的にどんなシーンで思い出すのかを特定し、従来の”シズル訴求”(美味しそうに見せる訴求)から、「受験」「サウナ」「推し活」といった生活者のリアルなシーン・ストーリーに寄り添った訴求へと、コンテンツ戦略を転換しました。
この結果、Instagramのフォロワー数は目標としていた2万人を早期に達成。新商品の認知拡大にもつながり、店舗での購買を後押しする問い合わせも増加。シーン起点の発想は、今後の商品開発への提案にもつながる可能性を持つ成果となりました。
ご担当者様のコメント
エゴサーチで感じていたことがデータで裏付けられ、SNS戦略の方向性が明確になりました。受験やサウナ、推し活といった新しい食用シーンを見つけて、実際にコンテンツとして発信できているのは、課題の解決に繋がっていると感じています。今後はSNSでの検証結果を商品開発部にも提案し、「蒟蒻畑じゃないといけない理由」のような大きなニーズを商品企画にも活かしていきたいです。
ニップン|VOC分析でCPA20%改善ーー創業130年メーカーのデータドリブンなD2C戦略
1896年創業、製粉事業やパスタ、冷凍食品、健康食品まで幅広く展開する総合食品メーカー・ニップン。2022年からはD2C公式通販サイト「ニップンダイレクト」を本格展開し、通販限定商品や定期便サービスの提供にも力を入れています。一方で、企業側がいくら「おいしい」と伝えても生活者にはなかなか届かないもどかしさと、デジタルマーケティングの知見が十分でない”手探り”の状態が続いており、顧客の実際の利用シーンやニーズ、商品を選ぶ際の評価基準についても、理解が不足していました。
そこで同社は、Kaname.ax®を活用してSNSデータとアンケートを組み合わせたVOC分析を実施しました。顧客の実際の購買動機や利用シーンを丁寧に掘り起こし、そこから継続的に顧客の声を収集し続ける体制を構築しています。
この結果、プラントベース商品ではCPAが20%改善しました。新たに始めた「10個トクトクお届け便」は、販売開始からわずか4ヶ月で目標CPAに到達。感覚に頼らず、根拠に基づいた施策判断ができるようになった点も、大きな変化のひとつです。
「昼食の置き換えに利用されている」等のファクトに基づきクリエイティブを展開している。
ご担当者様のコメント
Kaname.ax®による顧客インサイト調査から、アライドアーキテクツ社による広告・LP・UGCまでの一気通貫マーケティング支援により、根拠を持って次の打ち手を決定できるようになりました。 お客様の声やそれをもとにした施策の結果がノウハウとして蓄積され資産になり、それを基に改善が進められているのが本当に良いなと感じています。 「メッセージの一貫性」を担保できますし、またクリエイティブの量の担保やPDCAのスピード向上にもつながっています。
SOYOKAZE|VOC活用でCVR1.33倍ーー新ブランド「kanau」が顧客の声で購入の壁を突破
介護施設「そよ風」を全国展開する株式会社SOYOKAZE。介護現場で培った食のノウハウを活かし、2019年に宅食ブランド「食のそよ風」を立ち上げ、その中でも管理栄養士中心の開発チームが手がける冷凍弁当ブランド「kanau」は、栄養バランスを重視した新ブランドです。限られた宣伝費用の中でCPA改善が求められる一方、新ブランドゆえに実顧客の口コミがまだ少なく、購入をためらう生活者が多いという壁に直面していました。また、商品開発時に想定していた顧客像と、実際のニーズが本当に合致しているのかを判断しづらいという悩みも抱えていました。
そこで同社は、①ブランドの強みをどう伝えるか、②購入検討者の背中を押す情報は何か、③仮説と実ニーズは合っているか、という3つの視点で戦略的にアンケートを設計。Kaname.ax®で顧客の声を収集・AI分析し、得られたインサイトを「Letro」を通じてLP、SNS、メルマガなど複数の媒体に展開しました。
この結果、LPのCVRは約1.33倍、ブランドサイトのCVRは約1.75倍、カート内のCVRも約1.18倍に改善しました。さらに、3回目のお届け時における解約率も大きく改善。顧客の声を起点にすることで、仮説と現実のギャップを埋められることが実証された事例です。
ご担当者様のコメント
顧客のリアルな声を知ることができ、そこからの示唆や重要なUGCをLP、CRM、パンフレットなど様々な施策で活かすことができました。顧客インサイト分析結果は「お客様の視点」に立ち返る良いデータとなっており、メーカー目線になりがちな私たちにとって非常に有効だと考えています。
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実購入者のリアルな声が成長のカギ。「kanau」を支える顧客インサイト活用術
まとめ|食品業界に共通する”生活者の声”起点のマーケティング設計
4社の事例に共通するのは、「企業が伝えたい良さ」を一方的に発信するのではなく、CEPsやVOCといった生活者起点のデータをもとに、コミュニケーションや商品戦略を組み立て直している点です。ZENB JAPANは”未顧客の界隈”を、マンナンライフは”買われるシーン”を、ニップンとSOYOKAZEは”顧客のリアルな声”を起点に、それぞれ次の一手を導き出しています。
認知はあるのに選ばれない、SNSは好調なのに売上が見えない、新ブランドで口コミが足りない——こうした課題は、多くの食品メーカーにとって決して他人事ではないはずです。感覚や経験だけに頼った判断から、生活者の声というデータに基づいた判断へと軸足を移すことが、成果につながる共通の分岐点になっています。
もし自社のマーケティングを振り返ったときに、どれか一つでも心当たりがあるなら、まずは「自社の顧客、そして未顧客が本当は何を求めているのか」を、データで確かめてみることから始めてみてはいかがでしょうか。
「Kaname.ax®」は、自社レビューやSNS投稿、アンケートなど多様な顧客の声をAIで分析し、CEPsの特定からクリエイティブ施策への展開までを一気通貫で支援するサービスです。今回ご紹介した4社も、Kaname.ax®を活用しながら生活者起点のマーケティングを実践しています。気になった方は、ぜひサービス詳細もチェックしてみてください。
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顧客の声を「要」に、マーケティングAXを起動する
Kaname.ax®は、顧客の声(UGC・VOC*)をAIで解析。マーケティングコミュニケーション設計~実行支援までを一気通貫で支援するプラットフォームです。
顧客の声データとマーケティングコミュニケーション領域の知見をAIで統合・高速分析し、コミュニケーションの起点となるインサイトを発見。施策の実行・検証まで一気通貫で支援します。
