出稿単価の高騰、顧客ニーズの多様化、獲得層の頭打ちなどによってCPAの高騰が続くダイレクトマーケティング環境においては、CVRに対する打ち手を増やし、継続的なCVR向上を図ることが必要不可欠になっています。この状況は、化粧品・健康食品など有形商材を扱う企業だけでなく、教育サービスやオンライン診療、テーマパーク、不動産などの無形商材を扱う企業においても同様です。
そこで今回は、無形商材を扱う企業における資料請求率・予約率向上に成功した事例をご紹介します。

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教育:Instagram投稿とレビューを活用し、新規申込み率1.99倍に

化粧品・健康食品・食品業界などの大手通販企業、D2Cブランドのみならず、教育サービスやフィットネスジムなどの業種でも、リード獲得施策の成果向上のために、UGC(※)施策に取り組む企業が増加しています。

※UGCとは:Instagram投稿やレビューなど、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称

企業のマーケティングでUGCが注目される理由、メリットはこちら:
UGCとは?マーケティングにおける活用手法・事例・注意点を徹底解説!

事例:株式会社TOEZ(親子教室ベビーパーク)

0歳から15歳までの子どもたちを対象とした一貫教育機関として、200以上の教室を全国展開している株式会社TOEZ。同社は、0~3歳対象の親子教室「ベビーパーク」の体験レッスンの申込み率向上を目的にUGC運用に取り組み、施策前と比較して、体験レッスンの申込み率を1.99倍にすることに成功しました。

同社は、新規顧客獲得LPにおいて、LP内部のボタンの位置やページの色合いを調整するなど、CVR改善施策を行っていましたが、根本的なCVRの改善にはお客様の不安を払拭し、安心感や信頼性を醸成する必要があると考えていました。例えば健康食品業界など、同じように効果性が気になる業界では、お客様のお声(UGC)を活用した施策を積極的に行っていたのもあり、同社も本格的にUGC施策に取り組み始めました。

施策内容

CVR最適化プラットフォーム「Letro」を導入し、新規獲得のメインLPと教室の個別ページでUGCの運用をしています。

新規顧客獲得のメインLPでは2種類のUGCを掲載しており、ビジュアルを通じて”利用イメージ”を訴求できるようにInstagram投稿を、具体的な感想で自分事化を促進できるようレビューを掲載しています。

また、新規顧客獲得のメインLPの次の階層である教室ごとの個別ページにもレビューを掲載しています。教室ページに訪問するユーザーは検討意欲の高い傾向にあるという仮説から、利用者のレビューを見せて、体験レッスン申込み率の向上を図っています。
ただ掲載するだけでなく、UGCの中身や位置、UGCエリア上部に設置するバナーの検証~運用を行った結果、メインLPから教室検索ページの遷移率は1.54倍に、最終の体験レッスン申込み率は1.99倍に向上しています。
新規顧客獲得LPの申込み率の改善においても、実際にサービスを体験したお客様の声であるUGCはユーザーの不安を払拭し、申込みを後押しするコンテンツとして有益であると言えるでしょう。

オンライン診療サービス:レビューを活用し、予約率38%増加

事例:株式会社LATRICO(東京美肌堂)

東京美肌堂は、LINEを活用し、予約・診察・医薬品の提供・アフターフォローまでオンラインで完結することができるサービスです。
東京美肌堂は、「オンライン診療」の予約数を増やすためにレビュー施策に取り組み、施策前と比較して、予約率を38%増加させることに成功しました。
これまでは収集したレビューを自社でコーディングし、サイト上に埋め込んでいましたが、ただレビューを表示するだけでなく、広告成果にあわせてレビューを運用したことで成果向上につながっています。

施策内容

Letro」を導入し、公式HPや広告LPをはじめとする各種申し込みページにレビューを掲載しています。
まず始めに、サイト上に掲載するレビューを創出するため、東京美肌堂を利用されたお客様に対してレビューの投稿を依頼。その際、レビュー項目に「愛用歴」や「肌の悩み」「利用のきっかけ」などを盛り込み、”自分ゴト化の促進”に効果的なレビューが創出できるよう工夫しています。

次に、生成されたレビューを各種申し込みページに掲載しました。
オンライン診療ならではの「病院に行かなくて良いのがノンストレス」「土日祝など関係なく診察が受けられる」等の利用体験や、サービス利用後に「毎日鏡を見るのが楽しくなった」「お肌を褒められることが増えた」等の感動体験が表現されたレビューにより、サイトに訪問した潜在顧客の申し込み意向を後押ししています。レビュー掲載後は、CTR/CVRを計測しながら、表示するレビューやレビュー上部のバナーなどの運用を行ったことで、公式HPの予約率を38%増加させることに成功しました。

ユーザーの”自分ゴト化”を促進する、サービスならではの利用体験や感動体験が伝わるレビューを掲載すること、そして掲載後のレビューを検証~運用し、広告成果にあわせて最適化することで予約率向上につながったと言えます。

体験施設:Instagram投稿とレビューを活用し、サイト上のユーザー体験・予約率向上を実現

事例:KCJ GROUP 株式会社(キッザニア)

キッザニアは、3歳から15 歳までのこども達の職業・社会体験施設です。
キッザニアは、利用されたお客様の声(UGC)を公式サイトに掲載し、内容や見え方を最適化し、お客様にスムーズに来場予約いただくためのサイト設計・運営をしています。

施策内容

Letro」を活用し、キッザニアを利用したお客様によって投稿されたUGCを最適な形・内容で設置しています。
まず始めに、UGCが生成される機会を創出するため、キッザニアに来場されたお客様に対して来場後にUGCの投稿を促すメールを送付しました。

次に、生成されたUGCを来場予約を行う公式サイトに掲載しました。
Instagram投稿は、ビジュアルを通じて”楽しさ”や”話題性”を訴求し、テキストレビューでは、”自分事化の促進”と、レビューの”信頼性を向上”させることを狙いとし、「来場回数」や「お子さまの年齢」などの項目を盛り込んだ形で掲載しています。掲載後は、接点毎に最適な訴求と見せ方を追求し、CTR/CVRを計測しながら、UGCの中身や表示デザインの運用改善を行いました。結果としてユーザー体験が向上し、期待通り予約率の向上も実現しています。

このようにUGCを新規顧客獲得LPやサイトに活用することは、無形商材を扱う企業においても、申込み率や予約率を向上させる有効な施策として取り組まれています。

不動産:自社サイトに動画を活用し、滞在時間が最大128%改善。問い合わせ数増加につなげる

伝えられる情報量が多く、人の記憶に残りやすいとされる動画は、商品やサービスの「認知促進」「ブランディング・理解促進」「購買促進(コンバージョン)」など、あらゆる検討フェーズのマーケティング施策において、有効な手段の一つになっています。
こうした動画の活用は、問い合わせ数増加の施策としても有効です。テキストや静止画だけでは伝えきれない商品やサービスの魅力を、動画であれば直感的に伝えることができ、検討ユーザーの理解を促すことが可能です。結果的にサイト上の滞在時間や回遊率を向上させ、問い合わせ数増加につながります。

動画マーケティングのメリット・デメリット、代表活用例はこちら:
動画マーケティングとは?基本から成功ポイントまでを徹底解説【事例あり】

事例:株式会社アイダ設計

同社は、全国に90店舗もの支店・営業所を構え、分譲住宅・注文住宅の設計から建設、販売までを一貫して提供する大手ハウスメーカーです。
同社は、サイト訪問者のページ滞在時間を伸ばし、資料請求や来場予約などの問い合わせ増加につなげることを目的に、物件の動画を制作~サイトに掲載しました。結果、ページの滞在時間を最大128%改善することに成功しました。

施策内容

世の中の流れとして、お客様一人当たりが物件に対して問い合わせをする件数が減ってきている中で、同社はいかに質の高いお問い合わせを獲得するかが重要だと考えています。文字情報や画像よりも、動画の方がより物件の魅力が伝えられ、お客様の「住んでみたいな」という気持ちを喚起できると考え、物件紹介動画を制作し、自社サイトや公式YouTubeに掲載する取り組みに注力しています。

https://letro-studio.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/exported/dNAvwhfABFlpGyB5JEiH5lg2eo2xyL2GebfABUIa.mp4
物件を紹介する動画の一例。短い時間の中で、この物件でお勧めできる複数のポイントを分かりやすく伝えている。
https://letro-studio.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/exported/gpQWmmE5Y7pwEKU3imnqZ1G8c1nNMOW6XSJ38wmz.mp4
スタンプ機能を積極的に活用。静止画に動きを加えることで、より最後まで見てもらいやすい動画に仕上げている。

「運用型制作」特化型動画制作支援サービス「LetroStudio」を導入し、物件紹介動画を量産。自社にある静止画素材に、スタンプを載せることで動きのある動画に仕上げたり、物件の訴求ポイントを動画の冒頭に持ってくるなど、再生完了率が高くなるよう工夫しています。こうして制作した物件紹介動画をサイトに掲載したことで、滞在時間は最大128%改善しています。
また、副次的な効果として、動画制作の専門的な知識がないメンバーでも物件紹介動画を制作できるようになったため、一本あたりの動画を制作する人手もコストも削減されています。その結果、今までは導入できていなかった規模の小さな現場に対しても動画を制作でき、プロモーションすることが可能になっているそうです。

まとめ:申込み率・予約率向上に取り組む上で大切なこと

今回は、無形商材を扱う企業における申込み率・予約率向上の成功事例をご紹介しました。
成果向上のカギとなっているのは、検討されているお客様の「不安を払拭すること」と「自分ゴト化を促すこと」です。その上で、実際の利用者の体験が伝わるUGCや、ストレスなく情報を伝達できる動画は、申込み率・予約率向上施策において効果的な手法であると言えます。
ただし、申込み率・予約率を改善するには、UGCや動画をLPやサイトに載せてみるだけではなく、PDCAをまわすことが大切です。
いかに、ターゲットする生活者に届く訴求や表現のPDCAをやりきれるかという観点で、検証~運用を行いましょう。

企業のダイレクトマーケティングに特化したCVR最適化プラットフォーム「Letro」は、食品、化粧品、ジム、通信教育など600を超える企業の累計15万超のWEBサイト・LPの改善を見てきた実績をもとに、UGCや動画などのコンテンツの量産から運用、その結果をもとにしたマーケティング施策の設計から訴求作りまでワンストップで支援しています。

本記事でご紹介した事例の詳細や、Letroの支援内容にご興味をお持ちいただいた方はぜひこちらまでお問い合わせください。