SMMLabの運営母体であるアライドアーキテクツが提供する、Facebookキャンペーンアプリ「モニプラ for Facebook」で開催された最新のキャンペーンの中から、今回はバイラルシェアをO2Oに上手く活用して効果を上げたJINS PCのキャンペーン事例をご紹介します。

 
※O2O(Online to Offline)とは、ネット上の情報や活動が実店舗での購買行動に影響すること。また、実店舗での購入につなげるためにネット上で行われる、販売促進やマーケティングなどの活動。
 

こんにちは、モニプラ運営事務局マーケティングチームの高橋です。
7月25日~8月20日の約1ヶ月間、JINS PCのモニプラ For Facebookキャンペーンが開催されました。JINS PCを使用することの効果に関して、一番興味を持っているポイントに投票してくれた参加者に、抽選でJINS PC製品の無料引き換えチケットを、外れた方にももれなく割引券をプレゼントするという、来店誘導を主な目的としたキャンペーンでした。
以前SMM Labでは、O2Oキャンペーンとしてコンビニ引き取り型サンプリングキャンペーンを紹介させていただきましたが(http://smmlab.jp/?p=2662)、今回はモニプラ For Facebookの投票コンテスト機能を利用したO2Oキャンペーンのポイントについて検証します。
 
 

JINS Facebookページ:https://www.facebook.com/jins.jp
 
■キャンペーン概要とファン獲得数
キャンペーン開催からわずか1週間で4, 600人以上の参加と6, 400人以上のファン獲得を記録し、約1ヶ月間のキャンペーン終了時点では、参加者数は何と9, 908人にまで至りました。
参加者のうち、今回のキャンペーンをきっかけにJINS PCのFacebookページファンになったのは約88%の8, 728人、キャンペーン開催期間に獲得した新規ファンは15, 000人を越えファン数3万人を達成。Facebookページのファン獲得として大成功といえる結果となりました。
 
 
■フローを工夫したことで閲覧ユーザーの約37%がキャンペーンに参加
ユーザーにコンテンツ提出を求めるフォトコン、コメント、アンケート等はユーザー参加ハードルが高くなります。今回はO2O施策として、より多く参加者を集め店舗に誘導することが目的ですので、簡単にクリックで参加ができる人気投票が選択されました。もちろん店舗に誘導するためには、インセンティブはもれなく配布が大切です。参加ハードルを下げ、またプレゼントが必ずもらえるという相乗効果により、キャンペーン閲覧ユーザーの内、約4割が実際にキャンペーン参加に至っています。
 
 
■画像が拡散することでシェアがシェアを呼んだ
ソーシャルメディアを活用したマーケティングの指標としてクチコミ醸成効果は重要になります。9, 908人の参加者のうち、キャンペーン参加をシェアしたユーザは約56%にあたる5, 496人、そして友人のキャンペーン参加シェアからキャンペーンページを閲覧したユーザーは3, 924人に上り、シェアに対して1/2以上の確率で最低一人以上の友達がリンクをクリックしていることが分かります。このシェアからの流入ユーザーは全体のキャンペーンページ閲覧ユーザーの15%に上ります。
また、キャンペーンページに対して約900のいいね、100ツイート、6, 000シェア、200コメントが発生しており、友人のクチコミからの流入率はもっと高いことが推測されます。
 

 
今回は人気投票対象をイメージ画像にしましたが、投票の際、ユーザーが任意で個人のアルバムにアップロードできるオプションも用意しました。個人のアルバムにアップロードされた画像は、通常の写真アップロードと同様タイムラインに流れていきます。プロダクトのマーケティングポイントが記載されたバナーを、投票によりタイムラインに流すことで、商品の宣伝効果が高まります。
またアルバムにアップロードされた写真は、Facebook上での「流れる」情報ではなく、個人のコンテンツとして取り込まれるため、参加ユーザーのアカウントに「溜まる」情報となります。たとえば1年後参加者が個人のアルバムを回遊している際に、バナーによってリマインドすることが期待されます。
 

 
 
 
■店舗誘導施策(O2O)のためのインセンティブ設計
 
今回のキャンペーンは参加者全員に賞品引き換え券、もしくは割引チケットをプレゼントに設定したため、参加者全員(9, 908人)が店舗誘導を受けています。チケット引き換えの実数値は公開できませんが、「割引チケットをきっかけに来店したが、店頭で開催していた2個買い割引キャンペーンの方を利用した」というコメントがFacebookページに書き込まれる等、店舗誘導後のアップセルも確認されています。
このように店舗へ誘導するOnline to Offlineの働きかけだけに留まらず、店舗での体験をOnline共有することを誘引出来るのが、Facebookキャンペーンを利用したO2O施策の利点だと言えます。
 
 
■エッジランクを保つために
 
短期間に大量集客を行う際、注意が必要なのはページのエッジランクです。ファン数を増やしてもファンのアクションを創出出来ず、エンゲージメントを獲得出来なければオーガニックリーチ率はどんどん低下するばかりで、露出は拡大できません。今回の企画はページのファンになるための「いいね!」だけでなく、シェアする、コメントするなどユーザーアクションが7, 000以上作りだされています。
本キャンペーンの前と後を比較しても、オーガニックリーチ率は維持できており、ファン増加数に比例してリーチ数も拡大されていました。
 
 
Facebookキャンペーンの特性を上手く活用した、JINS PCのO2Oキャンペーン事例はいかがでしたでしょうか? 今後、リアル店舗のソーシャルメディア活用の一つとして、O2Oがうまく利用できているかは、ファンとのエンゲージメントに並ぶ重要な指標となると考えられますが、FacebookでのO2O施策は「クーポン」だけではありません。
参加しやすいフロー、クチコミしたくなる企画設計、店舗へ足を運びたくなる動機付けなどを工夫することで、ファンの母数を広げ、バイラルパワーを更に促進することが出来るFacebookキャンペーンも、ぜひご検討下さい。
 
 
■参考記事
・【Facebookプロモーション事例】
当選者の75%が来店した「店舗誘導型キャンペーン」5つのメリット
http://smmlab.jp/?p=2662
・1, 480件の実施データから分かった
最新Facebookキャンペーンの傾向と成功ポイント
http://smmlab.jp/?p=11930
・【実例データ検証!】150件以上のFacebookキャンペーンから分かった!
目的とステージに合わせた実施ポイント
http://smmlab.jp/?p=9552