「Facebookページでストーリーを語ろう」とは言うものの、どうしたらよいか分からない…。そんな時に参考になるFacebookページ事例を4つご紹介します。
Facebookページで「ブランドのストーリーを語りましょう」とよく言われますが、自社ではちょっと無理…と思っていませんか?
でも本当は、どんな業界や業種であっても、皆さん自社の会社の商品やサービス、お店等には思い入れがあり、自信をお持ちのはずですよね。ですので、あとはそれを上手に表現し、ファンに届けられるかということではないでしょうか?
そこで今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケッターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、ブランドや企業の想いが伝わってきて、「気づいたら好きになってる」お手本のFacebookページ事例を4つご紹介します。ぜひ自社の想いやストーリーの伝え方の参考にしてください。
*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)
紅茶のお店 ニュアージュ
https://www.facebook.com/gotonuage
気づいたらこのお店を好きになっていたり、紅茶が欲しくなっていたりするページ。運用者が前面に出ていて、いわゆる『宣伝』ではなく『体験』や『ストーリー』のなかに自然なかたちで商品である紅茶が登場します。紅茶のお店 ニュアージュのFacebookページをご紹介します。いいね!やコメントなどのファンからの反応率は6~8%くらい。お客さんらしき人との会話も見られ、なんだか心があたたまる感じのページです。
日記のようなFacebookページ
挨拶から始まる毎回の投稿は、商品の紹介ではなく担当者の近況から始まります。季節の移り変わりや、最近あった素敵な出来事を投稿しているのです。
そのまま、近況報告で終わることもあれば、商品の紹介が入ることもあるといった感じ。なので商品の紹介をしていても、押し売り感がなくとっても自然。そして、本当に担当者がお客さんのことを想っている、紅茶が好きだ、ということが伝わってくるんですよね。
シーンの提案ではなく、体験談
「忙しい朝には○○の紅茶でほっと一息!」のような利用・消費シーンの提案、どこにでも見かけるような一文ではありませんか。そして、こういった文章だと印象にも心にも残りにくい気がします。
ニュアージュでは、こういった単なるシーンの提案ではなく、担当者の体験談のなかに商品が登場してきます。「今朝の我が家は、小学4年の息子が風邪気味、というのもあり体が中からほっかほっかになる、チャイを淹れました!」と書いてあると、印象に残りやすいし、シーンもイメージしやすいですよね。それに実際にその紅茶が良いと思って担当者本人や家族が飲んでいることに説得力があるわけです。
このページでは、商品を紹介するときに同時に『体験』や『ストーリー』を語っているからこそ、売りつけられる感がなく、いいね!などの反応も集まっているのです。
会社の雰囲気も伝わってくる社内の出来事
全従業員の入社記念日に御礼・御祝で、お花を贈呈しているという話が、とあるスタッフへの想いとともに語られた投稿。こういった投稿は会社の雰囲気が伝わってくると同時に、外からは見えない中の様子が垣間見れるためいいね!などファンからの反応も集まりやすい傾向にあります。
このページは投稿の節々から担当者の想いや人柄が伝わってきます。気づいたらこの担当者がすごく身近に感じられ好感をもっていたという人も多いのではと思うようなページです。
Scope
https://www.facebook.com/scope.japan
投稿の写真だけではなく、文章からも独特の世界観が伝わってきます。特にインテリアなど他の業種よりもセンスが問われる場合はこの世界観の演出は超重要ですね。投稿へのいいね!などの反応率もコンスタントに10%ほどついていて、シェアやコメントなどもつき毎回盛り上がっています。ScopeのFacebookページをご紹介。
開発話を公開
商品の開発話やその過程を公開。商品企画者の想いや、開発にあたって困難だったことをどう乗り越えたか、開発途中の試行錯誤なども掲載されています。
一般的にドキュメンタリーでもよくあるように、開発秘話など裏側が垣間見えるようなコンテンツは人気が高く、いいね!がつきやすいです。そして、企画者=運営者の想いが伝わるので共感も得られますね。
大事なのは文字数ではなくストーリー
このページの特徴のひとつが投稿が長いということ。それにもかかわらず沢山のいいね!などの反応を集めています。ファンがちゃんと投稿を読んでくれていることがわかります。
それは、思わず読んでしまうような詩的というか記事的な文章の書き方と、ストーリーの感じられる投稿内容にあります。おそらく、ポイントはその商品のできた背景、もしくはその商品をおすすめする理由がストーリー性を持って深く書き出されていること。このストーリーが商品紹介を読み物コンテンツまで昇華させているのでしょう。
海のホテルひろせ(公式)観光パンフレットには、なかなか載っていない!北陸・福井・若狭の人達だけが知っている!レア観光情報(スポット・グルメ・レジャー)
https://www.facebook.com/uminohotelhirose
まさに福井の観光案内人のようなページ。いいね!などの反応率も高いときで8%くらいあるほどの人気です。海のホテルひろせ(公式)観光パンフレットには、なかなか載っていない!北陸・福井・若狭の人達だけが知っている!レア観光情報(スポット・グルメ・レジャー)のFacebookページをご紹介。
まるで現地の観光案内人!なページ
このページは周辺の観光や特産品の情報がかなーーーり詳しく紹介されています。本当に詳しいのです!よく他のホテルも出しているような内容なのですが、それらと違うのは詳しさと現地人ならではの視点。長すぎて正直ブログに貼るのもためらわれるのですが(なんて書かれているか読めないので)、あえて貼ってみます。
いかがでしょうか。長いですよね?でも、内容はかなり充実していて、特産品だったらその歴史から特産品をモチーフにしたキャラクター紹介をしたり、お菓子も、特徴紹介からカロリー計算&他の食べ物と比較、お店の詳細情報、観光地は歴史から施設館内紹介(フロアごと!)、おすすめの楽しみ方、そして施設詳細など…まるで現地で観光案内の人から解説されている感覚になります。本当、説明が丁寧なんですよね。
もちろん、投稿記事に載らない長さになるとブログへ飛ばしたりもしています。でもたまにFacebook限定でマル秘スポット紹介なんかもしていて、Facebookページならではの情報も取得できるようになっています。
ホテルの紹介をしていなくともファンからの書き込みがある
宿泊予定のあるファンが、何日に泊まるからよろしくお願いしますという旨の投稿をした際、「FBを通じてという事で、特典」をつけていました。こういった書き込みが目に入ると「Facebook経由だとお得なの?」といい意味で驚いたりするのですが…
そもそも、ファンからこういう書き込みをしてもらえること自体がとても理想的で、ページが愛されている証拠ですよね。実はこのページ、ホテルの宣伝をほとんどしていません。でも、ファンからの書き込み投稿がちらほら見受けられるのです。
おそらくこれは、普段から懇切丁寧な観光情報を発信していて、その文章の随所に運用者の想いや人柄が表れているからだと思います。
北欧、暮らしの道具店
https://www.facebook.com/hokuohkurashi
とっても素敵なページ。理屈抜きで「いい」と感じるページで言葉で表現しがたいくらいです。いいね!などの反応率は高いときで6%ほど。北欧、暮らしの道具店のFacebookページをご紹介します。
最初に言ってしまうと、北欧、暮らしの道具店はFacebookページの投稿が、というよりもその先にあるコンテンツが素晴らしい事例です。なのでコンテンツが豊富にあるサイトないしブログがないと真似できないという意味で参考にしづらいと思います。
ただ、北欧、暮らしの道具店のブログコンテンツは本当に秀逸で、ここまで高い質のコンテンツが、しかも大量にあることに驚きます。
こういったコンテンツ群は、ソーシャルで活用できるだけでなくおそらくSEOなどにも強いでしょうから、広告費も少なくてすむんではないかと思います。やはりこれからは何屋であっても(特に小さいところは!)コンテンツを作れることがより超重要になってくるなと実感しますね。
ひとけを感じる社員食堂コンテンツ
ブログで社員食堂のメニューと、みんなで食べている様子、そして社食にまつわるエピソードを配信しています。
でも入り口となる投稿では料理の写真を使っています。これは、まずニュースフィードでは料理写真でファンの目をひくとともに、商品であるお皿が使われているシーンを自然に見せることができていますよね。
そして、飛んだ先(ブログ)には、お皿の紹介と社員の雰囲気が伝わってくる、かなりひとけを感じる内容になっています。しっかり商品宣伝もしつつ、お店をより身近に感じて好きになってもらう効果がありそうです。
見せているのはモノではなくヒトのいる暮らし
スタッフの自宅からインテリアを紹介したり、自宅でのアイテムの利用シーンや、それぞれのライフスタイルのなかでの活用方法などを配信しています。いいね!と思うのは商品そのモノではなく、スタッフを通して見える暮らしです。
ここも正直Facebookの投稿だけだと伝わりきらないかもしれないのですが、その先のコンテンツまで見るとこの商品がある暮らしのなかで、スタッフがどんな時間をどんな気持ちで過ごしているのかが伝わってくるような記事もあり、想いが感じ取れます。
Facebookの投稿についていえば、やはり写真のクオリティが高いのでセンスも伝わってきます。そういう意味では、投稿で重要なコンテンツへの橋渡しがしっかりできていますね。
撮影風景などの裏側を見せる
商品ページ用写真の撮影の様子を紹介。裏側が垣間見えるコンテンツはソーシャルとの相性もよいですよね。
スタッフ!!!
スタッフ個人の日常の出来事や休日、社員旅行などが紹介されています。読んでいると人柄や、想い、そしてセンスが随所から感じられ、北欧、暮らしの道具店のファンになってしまいます。
このほかにも北欧、暮らしの道具店では、FAQや何回かにわけてブランドの魅力を伝えるシリーズもののコンテンツなど、コンテンツの展開の仕方、作り方といった点で非常に勉強になるものがたくさんあります。
学ぶ点が多いので一度見てみることをおすすめします!きっとファンになってしまうと思いますよ!
以上、今回はFacebookプロモーション国内事例集より、ブランドや企業の想いが伝わってきて、「気づいたら好きになってる」お手本のFacebookページ事例を4つご紹介しました。ぜひご参考にしてください。
<ライター紹介>
柴 佳織 (Kaori Shiba)
企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。
・Facebookプロモーション国内事例集 http://fbsample.blog.fc2.com/
・Facebookプロモーション国内事例集(FBページ)https://www.facebook.com/case.japan
・インサイトスコープ 数字から見えるFacebookのムコウ側 http://www.insight-scope.com/
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