3月21日に7周年を迎えたTwitter。140文字という短いメッセージを通じたコミュニケーションが全世界で支持され、現在月間アクティブユーザー数は2億人に上っています。もはや全世界の「インフラ」ともなりつつあるTwitterに関するトピックを5つにまとめてご紹介、改めてTwitterの今を振り返ります。


こんにちは、SMM Labの小川です。
先月21日に、Twitterがサービス開始から7周年を迎えました。「140文字」という短いメッセージ、Retweetやハッシュタグ機能による国境を超えたリアルタイムな情報伝搬、誰もが気軽に発信者となりうるスタイルは、それまでと全く異なる新たなメディア、コミュニケーションの形を生み出しました。
宇宙からのリアルタイムなTweet、「アラブの春」に与えた影響、そして東日本大震災…。開始からの7年を振り返ると、世界にとても大きなインパクトを与えてきたサービスであることが改めて分かります。
今回は、その「Twitter」が、今どのようにユーザーに利用されているのか、企業のマーケティングツールとしてどんな可能性があるのかなどを、5つのトピックスから振り返ってみたいと思います。

1.全世界で月間アクティブユーザー数2億人、1日あたりのツイート数は4億ツイート!
 
2012年12月、Twitter社は公式アカウントで、全世界の月間アクティブユーザー数が2億人を突破したと発表しました(該当のツイートはこちら https://twitter.com/TwitterJP/status/281052580849778688)。月間アクティブユーザー数1億を発表した2011年9月までは約5年かかりましたが、そこから約1年3か月程度で2倍のユーザー数に成長したことになります。
Facebookのアクティブユーザー数が10億人を突破していることと比較すると見劣りするように思いますが、Twitterも全世界で着実にユーザー数を増やしていることが分かります。
 
2.モバイルから利用するユーザーが6割。モバイルメインユーザーは、Twitterをより頻繁に利用し、より多くのツイートに反応し、より多くの企業をフォローしている
 
こちらはアメリカにおけるTwitterユーザーの利用調査になりますが、モバイルメインユーザーは平均のTwitterユーザーよりも、「1日に数回Twitterを使う」割合が86%も高く、また1日中様々なシーンでTwitterを利用していることが分かったそうです。


引用元:Twitter社公式ブログ http://blog.jp.twitter.com/2013/02/competetwitter.html
 
また、モバイルメインユーザーは、自らツイートすることや、企業にエンゲージすることにも積極的であることも分かったそうです。モバイルメインユーザーは、平均的なユーザーに比べて、自らツイートすることが57%、リンクをクリックすることが63%、リツイートすることが 78%、お気に入りに登録することが85%も高く、また平均的な企業アカウントフォロー数:5つ以上に比較し、モバイルメインユーザーは11以上の企業 をフォローしている割合が96%も高いそうです。さらに、Twitterで広告を見たことを覚えている割合も58%高くなっているとのこと。

モバイルメインユーザーは若年層に多いこと、今後ますますスマートフォンが普及していくことを考えると、上記の通り、Twitterがより「1日中そばにあるもの」となり、滞在時間が増加したり、よりアクティブ率が増していく傾向にあると考えられます。この調査はアメリカの調査であり、そっくりそのまま日本に当てはまるとは言えませんが、日本ではモバイルユーザーが全体の8割を占めており、傾向としてはある程度同じであると考えて良さそうです。
 
3.テレビとの相性◎!Twitter社もテレビとの連動を強化の方向
 
先ほどと同様のアメリカの調査で、66%のTwitterユーザーがTVの前でTwitterを楽しんでいることが分かっています。さらに、モバイルメインユーザーは、平均的なユーザーに比べてテレビを見ながらTwitterをしている割合が32%も高くなっているそうです。
今年2月3日のスーパーボウル中継では、試合中に投稿された試合とハーフタムショーについてのツイートは計2410万件(CM関連のツイートを除く)を記録、後半戦が始まる前の時点で早くも前年の合計を上回ったと言います。1分当たりのツイート数が最も多かったのは、スタジアムが停電に見舞われた瞬間の23万1500件。次いでレイブンズのWRジャコビー・ジョーンズが108ヤードのがキックオフリターンタッチダウンを決めた瞬間の18万5000件、レイブンズの勝利が決まった瞬間の18万3000件だったそうです。

引用元:Bluefin社公式ブログ https://bluefinlabs.com/blog/
日本でも、2011年12月に日本テレビ系列で放送された「天空の城ラピュタ」の放送中、主人公が「バルス!」と叫んだ瞬間のツイート数が、その時点における1秒間のツイート数最高記録を更新したことで話題になりました(ちなみに、現時点の1秒間における世界最高ツイート数記録は、今年元旦、新年を迎えた瞬間における日本での「あけおめ」Tweetで、1秒あたり33, 388件)。また、2012年の大みそかに放送された「第63回 NHK紅白歌合戦」のイベントページ「#NHK紅白」の関連ツイートは、放送時間中に200万件にも上ったそうです。
このようなTwitterとテレビの相性の良さ、マーケティング活用としての発展性に着目し、Twitter社は昨年12月には米調査会社のNielsenとツイートデータに基づく米市場向けテレビ視聴率調査「Nielsen Twitter TV Rating」の構築に関する数年契約の締結を発表、今年の2月には、同社最大規模の買収となる「ソーシャルTV分析のBluefin社の買収」を発表しています。
日本でも、昨年10月に、ビデオリサーチ社がTwitter上でのテレビ番組への反応を測る指標を整備する取り組みに着手したと発表しており、今後テレビのスポンサー企業にとって「Twitter」を始めとしたソーシャルメディアが及ぼす影響はますます無視できないものになっていきそうです。
 
4.過去のTweet履歴が検索可能に!自分の全過去データのダウンロードも
 
Twitterでは従来、およそ1週間前までのツイートしか検索に表示されませんでしたが、今年の2月以降、さらに古いツイートに遡って検索可能になったことが発表されました。これにより、今までは特定のツールやサイトなどを通じて検索するしかなかった過去ログも、手軽に探し出すことができるようになりました。企業にとっては、より過去に遡った「ソーシャルリスニング」を実施、ユーザーの声を分析する機会が得られることとなります。
また、自分自身の全過去データの一括ダウンロードができる機能も追加されました(参照:http://blog.jp.twitter.com/2013/03/blog-post_22.html)。これを機に過去から自分のツイート履歴を振り返り、改めてTwitterの楽しさを認識するユーザーも多そうです。
 
5.企業のマーケティング活用をサポートする様々な新機能が登場!プロモ広告管理画面リニューアルやTwitter Cardsなど
 
企業のマーケティング活用をサポートする様々な新機能も登場しています。
 
プロモ広告管理画面リニューアル
3月14日、Twitter社はプロモ広告の管理画面をリニューアルしたことを発表しました。今回のリニューアルにより、広告キャンペーンの分析機能が強化され、プロモツイート自体のエンゲージメントだけではなく、そのツイートが拡散した先でのエンゲージメントもあわせ、プロモツイートから発生する全てのエンゲージメントを分析できるようになったそうです。
また、ターゲティング分析も強化。広告キャンペーンの設定やターゲティングに関わらず、プロモツイートやプロモアカウントを通してどのようなユーザーに接触し、反応されたのか、デバイス、地域、性別、興味関心のセグメントから分析できるようになったため、より効率的な広告の運用が可能になりました。
参照:Twitter社公式ブログ http://blog.jp.twitter.com/2013/03/twitter_14.html
 
Twitter Cards
Twitter Cardsとは、昨年より追加された新機能で、Twitterでリンクをシェアする際に、FacebookのOGPのように指定したタイトル、画像などの内容が表示できるものです(Twitter Cardsの詳細については後日、別記事でご紹介予定)。企業は、このTwitter Cardsを設定することにより、コンテンツを従来よりリッチに表現することができ、オウンドメディア等への流入を高めることが期待できます。
 
eマーケターの推計によると、Twitterの今年の広告収入は前年から約2倍の5億8280万ドルになる見通し。今後も伸びは続き、来年の2014年には9億5000万ドル、2015年には13億3000万ドルになるとされています。今後も、Twitter社によるマーケティング機能の強化に引き続き注目しておく必要があるでしょう。
 
7周年を迎えてこの先どうなる?
 
以上、今回は現在のTwitterに関して知っておきたいトピックスを5つご紹介しました。これらトピックスをまとめると、改めて以下のような点が見えてきます。
・モバイル化がより進むことによって、Twitterがさらに身近なツールとなり、24時間そばにある状態となる
・「24時間365日ユーザーのそばにあるTwitter」から得られるデータを分析する機能がますます強化されていく
・滞在時間の伸びるユーザーに「適切に」アプローチする広告メニューが充実していく(と思われる)
 
ユーザーにとってより身近で快適な場所に。企業にとって、よりユーザーに近づけるマーケティングツールに。サービス開始から8年目に突入したTwitterが、今後どのような進化を見せていくか、引き続き注目していきたいと思います!
 
最後に、7周年を記念しTwitter社が公開した動画をご紹介します。Twitterの歴史7年間を1分54秒で振り返ることができますので、ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか?
 
 
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