最近Facebookページのリーチが落ちている気がする… ニュースフィードに表示されやすい投稿ってあるの?というあなた! Facebookページの担当になった新人マーケターのあゆみちゃんと一緒に、実際に運用してみると意外に曖昧なFacebook関連知識を再確認して、Facebookページの運用成果を向上させましょう。

 





 
 

そもそも「ニュースフィード」ってなに?

 
ニュースフィードとは、Facebookにログインすると最初に表示されるホームページのメインとなっている表示スペースのことです。ニュースフィードには、友達やFacebookページの更新情報がテキストや写真、リンクなどで表示され、ユーザーがそれに「いいね!」やコメント、シェアで反応することにより交流することが出来る、ユーザーにとってFacebookで一番重要な場所です。
ニュースフィードに表示される情報は、Facebook上でのそのユーザーの行動(その友達やFacebookページの投稿に対する反応)によって、表示の優先順位に重み付けがされています。
 
 
 

投稿が表示されるかどうかはエッジランク次第

 
Facebookでは、ユーザーに対してパーソナライズされたニュースフィードが表示されるように、2010年4月ごろから「エッジランク」という投稿の表示優先順位を決めるアルゴリズムを導入しました。
「エッジランク」はAffinity(親密度)、Weight(重み)、Time Decay(経過時間)を基本要素としていますが、最近ではこの三要素に加えNegative Feedback(ネガティブフィードバック)、Time Decayに関連したStory Bumping(人気未読記事の格上げ)やLast Actor(直近の行動優先)といった新要素も加えられるなど、日々さまざまな変更が加えられています。
 

 

エッジランクの基本三要素+新要素「ネガティブフィードバック」

※エッジランクはユーザーの投稿にも適用されますが、今回はFacebookページの投稿を対象としたポイントを説明しています。
 

Affinity:親密度 ; ユーザーとの関係性

・投稿へのいいね!、コメント、シェアをした回数
・ソーシャルプラグイン上でいいね!、コメント、シェアをした回数
・Facebookページを見に来た回数や、Facebookページ上で過ごした時間
・Facebookページに書き込みをした回数
これらの回数や、時間が多いほうが、そのファンとFacebookページの親密度が高いと判断されます。
 
 

Weight: 重み ; コンテンツの重要性

投稿の種類や投稿へのエンゲージ数(いいね!数・コメント数・シェア数)によって評価される要素
投稿の種類は基本的には写真/動画、リンク、テキストのみの順に高評価となりますが、各投稿のエンゲージ数によっても大きく変化します。
・投稿にいいね!やコメント、シェアをした人数
・投稿にどのような反応が付いたか
(一般的にはシェア>コメント>いいね!の順に重み付けされているといわれます。)
複合的な評価のため、テキストだけの投稿が画像投稿よりも高く評価される場合もあります。
 
 

Time Decay: 経過時間 ; 関係の継続性

投稿されてからの経過時間にどれだけの反応があったかを評価する要素で、原則としては新しい投稿や直近でいいね!やコメント、シェア等が付き反応があった投稿が高く評価されます。
しかし、投稿後に時間が経ってしまった人気未読記事をニュースフィードの上位に復活させるStory Bumping(人気未読記事の格上げ)や、直近のアクションからエンゲージ(いいね!・コメント・シェア等)が多いユーザーまたはファンページの投稿を優先するLast Actor(直近接触者)といった要素が追加されたため、全体に占める評価の割合は低下傾向にあると言われています。
ただ、投稿直後から反応のよい投稿は、時間が経っても表示されやすい傾向にあるので、初動の反応を上げることが重要であることに変わりはありません。
 
 

Negative Feedback:ネガティブフィードバック;ユーザーとの関係性

投稿に対するユーザーのネガティブな反応(Negative Feedback)を考慮する要素
ユーザーがニュースフィードに表示された投稿を隠したり、投稿をスパムとして報告したりするとNegative Feedbackとしてカウントされ、エッジランクが低下してしまいます。
 
※参考記事:
超重要!Facebookページのリーチを最大化させるために意識するべき5つのポイント
http://smmlab.jp/?p=8391
 
 
 

ニュースフィードアルゴリズムの進化

 
現在、平均的なユーザーがニュースフィードに1回アクセスするたびに、「表示される可能性のある」友達やフォローしているユーザーおよび公式ページからの更新情報は、平均1, 500件にも上ると言われています。Facebookはその中から独自のアルゴリズムを用いて平均300本まで優先順位をつけ、ユーザーがもっとも興味を抱くであろう投稿を選び出しています。
しかし、ユーザーは平均して未読の投稿全体の57%しか表示せず、最後までスクロールしないので、残りの43%は未読のまま埋もれてしまっていました。
 
そこで、単に前回ユーザーが閲覧した後に投稿された記事だけを評価するのではなく、最近の未読記事も評価対象に加える「Story Bumping(人気未読記事の格上げ)」という要素が導入されました。
また、Facebookで最近関係を持った(プロフィールを読む、写真を表示する、投稿にコメントする、「いいね!」を押すなど)50人からの記事をより多く表示する「Last Actor(直近接触者)」も要素に加えられています。
 
※参考記事:Facebookページでエンゲージメントを高めたい!
成功するFacebookページ運用のために知っておきたい関連知識
http://smmlab.jp/?p=24499
 
このようにFacebookは、ニュースフィードをユーザーごとに、よりパーソナライズされた表示に最適化することを目指して、日々進化させています。なぜなら、アクセスするたびに興味関心にあった情報を表示されることで、ユーザーの利用時間が増え、飽きずに継続して利用してもらうことは、Facebookがサービスとしての人気を維持するためにも非常に重要だからです。
 
 
 

企業のFacebookページはどうするべきか?

 
このように新しいニュースフィードアルゴリズムでは「ユーザーにとって重要な情報」が高品質と評価されるようになっています。新たなアルゴリズムを適用した場合、いいね!やコメント、シェアは、友達の投稿に対して5%増加し、Facebookページからの投稿に対しては8%増加したということですので、企業のFacebookページでもコンテンツの「品質」をより意識した投稿に注力するべきでしょう。
 

Facebookが定義する「高品質」な投稿をするためのヒント

 
1.タイムリーで、関連性のあるコンテンツの投稿
⇒「インサイト」の活用
・「ファンがオンラインの時間帯」を意識する
・投稿ごとの交流度を検証する
 
2.信頼性の高い投稿
⇒Facebookページを誠実に構築する
・ページの基本情報を充実させたり、デザインを工夫する
・情報ソースが明確な投稿をする
・Facebookページのコンセプトと実際に投稿する内容に一貫性を持たせる
(自社のビジネス内容に全く関連性のないコンテンツを利用しない。
投稿と無関係の画像にはネガティブフィードバックが付きやすいとのデータもあります)
 
3.友達にシェアしたり、他の人にオススメしたいと思う投稿
⇒「いいね!」の数ではなくリーチで投稿を評価する
 
4.ファンがニュースフィードで読みたいと思うコンテンツの投稿
⇒「インサイト」の「最も効果的な投稿のタイプ」を参考にする
・ユーザーが好みの投稿タイプかどうかもアルゴリズムに影響する
ただし、画像や動画ばかり投稿しているとテキスト好きのファンには表示されなくなる
 
5.他の高品質と評価されたページのファンにも反応される投稿
⇒ページの「設定」で「同様のページの推薦」を設定しておく
テーマが似ているFacebookページのファンに「いいね!」してもらうことで、その関心テーマにおいての存在感を高めることができる
 
6.表示されたユーザーがネガティブな反応をしない投稿
⇒対象者が限定されるコンテンツは投稿のターゲットを絞る
ex.あきらかに男性向けの内容の投稿に、女性からの反応が少なかったり、非表示にされたりすると、その後の投稿が表示されにくくなる可能性がある。
 
Facebookページに「いいね!」したユーザーのうち、そのページへと再び戻って来るユーザーの割合は約4%にすぎないとも言われていますが、アプリ、キャンペーン、クーポンなどを活用してFacebookページ自体にアクセスしてもらうきっかけをつくることで、そのユーザーとのエッジランクが上がって投稿が表示されやすくなり、リーチを増やすことができます。
しかし、より多くのユーザーに自社のメッセージを届けるためには、ユーザーの「ニュースフィードに表示されること」が非常に重要なのは間違いありません。
 
ニュースフィードアルゴリズムで高く評価される投稿をするためには、なにより「ユーザー」を知ることが大切です。そのためにはまず、Facebookページに「いいね!」してくれているファンをよく観察して、ファンに好まれるコンテンツを研究することで、他のユーザーにも反応してもらえる投稿を目指していきましょう。
 
 
■参考記事
・【要チェック】Facebookページインサイト全面刷新!新インサイトを詳細解説
http://smmlab.jp/?p=23214
・本当に恐いのは、ファンの解除ではなくリーチ減少!
Facebookでファンを急激に集客する前後に注意したいこと
http://smmlab.jp/?p=20929
・超重要!Facebookページのリーチを最大化させるために意識するべき5つのポイント
http://smmlab.jp/?p=8391
・今すぐ使える! 7つの投稿アイディアで
Facebookページのエンゲージメントを高めよう
http://smmlab.jp/?p=6905
・【fMC Tokyo 2012レポート】
Facebookが目指すマーケティングの本質とは?(3)
http://smmlab.jp/?p=6364
・あなたのコンテンツがソーシャルネットワークでシェアされない9つの理由
http://smmlab.jp/?p=5436
 
 
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イラスト:速瀬 みさき
1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながら
エッセイ、イラスト、デザインなども手掛け、
現在は自身のFacebookページも運用中!
公式サイト : http://www.nanacom.com/
Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.m
テキスト執筆:ソーシャルメディアマーケティングラボ
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