Googleサービスとの融合が進み、ジワジワとその実力を表しはじめているGoogle+。その効果はコンテンツマーケティングに取り組む方には無視できないものになっています!

 

 
こんにちは、SMMLabの藤田です。
 
一時は「ゴーストタウン」などと揶揄されていたGoogle+ですが、昨年10月Google検索が「ハミングバード」と呼ばれる新しいアルゴリズムを導入して以来、「コンテンツ」の評価に大いに影響し始めているようです。米Google社のブラッドリー・ホロウィッツ副社長が「Google+はすなわちGoogleだ」と語るように、コンテンツマーケティングにおいて、もはやGoogle+は無視できない存在になっています。
 
今回はSNSに留まらないGoogle+のメリットを、コンテンツマーケティングへの活用を中心に考えてみたいと思います。
※参考記事
Google+は単なるSNSじゃない?!今知っておきたい3つのトピックス
http://smmlab.jp/?p=17171
 
 

コンテンツマーケターが今、Google+に取り組む3つのメリット

 

1) 新規公開したコンテンツのインデックスが早くなる

 
せっかくコンテンツを作成しても、サーチエンジンのクローラーに見つけてもらってインデックスされなければ検索の対象になりません。そのために今まではサイトマップを送信したり、被リンクを増やしたりという努力が必要だったわけですが、Google+に投稿することでインデックスが早くなる効果が期待出来ます。
Google+やGoogle+ページから投稿した記事には、一つ一つに固有のURLが割り当てられ、通常のウェブページと同様に扱われます。Google+はGoogleの一部とも言えるのですから、クローラーが発見しやすいのは当然でしょう。その投稿内に記載されているリンクURLもクローリングの対象になり、結果としてGoogle+に投稿することで、新しいコンテンツを効率よくインデックスしてもらうことが出来るようになると考えられます。
これは新しくサイトを立ち上げる際にも大きなメリットになるでしょう。これからコンテンツサイトを作ろうと考えている方は、合わせてGoogle+に取り組むことをオススメします。
ただし、Google+の投稿方法によっては、リンクURLがクローリングの対象とならない“nofollow”属性になってしまうので、注意が必要です。投稿方法については次の項目でご紹介します。
 
 
 

2) ソーシャルシグナルとなる被リンクを増やせる

 
1)で説明したとおり、Google+やGoogle+ページの投稿内に記載されたリンクは、被リンクとして検索結果に影響を与えるシグナルになると考えられます。ただし、投稿の際にテキスト内に記述したURL(紫枠)には“nofollow”が自動的に加えられてしまいますので、リンクURLは必ず「リンク」ボタンをクリックして添付欄(赤枠)に記述しましょう。


 
また、Google+のプロフィールページも通常のウェブページと同様にインデックスの対象になっていますので、リンクURLを記載するとよいでしょう。この場合、「他のプロフィール」と「寄稿先」に記載したURL(紫枠)には“nofollow”が付与されますが、「リンク」(赤枠)には付与されません。
 
Googleは、Google+やGoogle+ページに投稿されたページのリンクが、検索結果にどう影響を与えているかを明らかにしてはいませんが、今後「ソーシャルシグナル」が重視されていく傾向は間違いないと思われますので、やっておいて損はないでしょう。
 
 
 

3) オーサーシップによって将来導入予定のオーサーランクに備えられる

 
Googleでは長らくページランクという、「リンク構造」によってページやサイトを評価するシステムを採用してきました。しかしスパムリンクの横行などにより、純粋なコンテンツの価値を評価するのが難しくなってきたため、コンテンツを作成している“人”に注目して評価する新しいシステムを取り入れようとしています。これが「オーサーランク」と呼ばれるものです。オーサーランクはまだ完全に適用されているわけではありませんが、徐々に重視されつつあることは確かです。
このオーサーランクに対応するためには、コンテンツの著者が誰であるかをGoogleが判定できるように、Google+のプロフィールをコンテンツと紐付ける必要があります。これが「オーサーシップ」です。「オーサーシップ」を導入し、コンテンツに著者情報を紐づけると、執筆者の専門家・権威者としての認知度・信頼度によってコンテンツの有益性がGoogleに評価されることになります。
 
オーサーシップでは、指定されたタグをウェブページに埋め込むことで、Googleがウェブページの著者を認識し、そのユーザーの顔写真(Google+プロフィールに登録している写真)を検索結果表示時にスニペットの左側に表示することが出来ます。(ただし、常に表示されるわけではなく、表示するかどうかのアルゴリズムも存在するようです。)

どんな人が書いているのかが分かったり、求めている結果との関連性が想像しやすいので、検索した人がクリックしやすくなるのではないでしょうか。
 
著者情報を検索結果に表示するには、Google+の個人プロフィールの基本情報にコンテンツと同じドメインのメールアドレスを登録して「確認済み」にする方法が一番簡単です。詳しい設定方法はこちらをご参照ください。※Google+のプロフィール写真が、実際の人物がはっきりと識別できる顔写真である必要があります。
検索結果内の著者情報(ウェブマスターツール サポートページ)
https://support.google.com/webmasters/answer/1408986?hl=ja
 
コンテンツの制作者を権威付けるオーナーランクは、オーサーシップがGoogle+のプロフィールに紐付けられていることからも分かるように、Google+での評価が影響すると考えられます。しかし、単にフォロワーや「+1」数が多いということではなく、専門家としての評判を高めるための、発信やネットワークづくり、コミュニケーションといった地道な活動が大切になります。
 
 
ちなみに、SMMLabは複数人でコンテンツを作成していますが、サイトの編集責任者として編集長の藤田を著者として紐付けています。2013年8月にオーサーシップを設定しましたが、ハミングバード導入後と思われる10月のGoogleからのオーガニック検索流入が9月に比べて1.45倍になりました。
 

直接的な影響は明確ではありませんが、出来ることは全てやっておくに越したことはないと思います。
 
 
このように「検索」との関連がますます強くなってきているGoogle+が、コンテンツマーケティングにとって重要なツールであることは間違いありません。しかし、悩ましいのはオーナーランクの対象が「個人」であるということです。企業の発信するコンテンツが、「個人」の専門性によって評価されて良いのか、企業のビジネスツールとしてのコンテンツサイトを、個人に紐付けてしまって良いのか等、色々と難しい問題だと思いますが、今後Google+ページと企業コンテンツの関係も同様の方向に進む可能性もありますので、現状を研究しておく必要はあるのではないでしょうか。
 
 
■参考記事
・Google+は単なるSNSじゃない?!今知っておきたい3つのトピックス
http://smmlab.jp/?p=17171
・企業用Google+ページの作成から運用開始まで!簡単に出来る11の手順まとめ
http://smmlab.jp/?p=17384
・Googleが考えるマーケティング近未来図と
野村総研が説くソーシャルメディア時代の「プライバシー」問題
http://smmlab.jp/?p=10640