昨年12月の表示アルゴリズム変更で、Facebookページのリーチが低下していることにお嘆きの担当者の方も多いと思いますが、リーチ数が下がっていることは本当に悪いことなのでしょうか?実はインサイトデータの見方をちょっと変えるだけで、興味深いことがわかりました!今後の投稿リーチを向上させるヒントと共にご紹介します。


 

 
 
こんにちは、SMMLabの藤田です。
2013年12月の表示アルゴリズムの変更で、Facebookページのオーガニックリーチがまた下がったのではないかと言われていますが、皆さまのページはいかがでしょうか?毎日一生懸命投稿内容を考えているのに、リーチのグラフが下がると本当にガッカリですよね。こんなにリーチが下がってしまうと、Facebookページをやっていて効果があるのか疑問に感じてしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
でもちょっと待って下さい!今回のアルゴリズム変更の本当の意図を理解して、投稿データを検証・評価することが出来ているでしょうか?
今回は、Social Media Examinerの記事を参考に、新しい表示アルゴリズムに合わせた投稿データの見方とリーチを向上させるためのヒントをご紹介したいと思います。
 
参考記事:Guide to Facebook Reach: What Marketers Need to Know
http://www.socialmediaexaminer.com/facebook-reach-guide/
参考:Facebookの「リーチ」をおさらい!
成功するFacebookページ運用のために知っておきたいFacebook関連用語
http://smmlab.jp/?p=25137
 
 
今まではFacebookページの投稿を評価するのに、トータルのファン数に対してのリーチを見てきた方が多いのではないでしょうか。しかし、Facebookの投稿の賞味期間は2〜3時間と言われており、新しいアルゴリズムでも引き続き情報の新鮮さ、タイムリーさを重視しています。ですから、投稿した時間にFacebookにログインしていたファンに対するリーチで比較したほうがよいと考えられます。
 

朝8:00の投稿
ファン全体に対するリーチ 1824/64970 2.8%
この時間にログインしていたファンに対するリーチ 1824/19612 9.3%
 

夕方17:00の投稿
ファン全体に対するリーチ 2005/64970 3%
この時間にログインしていたファンに対するリーチ 2005/23986 8.3%
 
SMMLabの投稿で比べてみると、リーチそのものの数字はさほど変らず、今までのようにファン全体に対するリーチ率は夕方の方が良いというデータになりますが、その時間のログインファン数に対するリーチを見ると実は朝の投稿の方がリーチ率は良かったことが分かりました。
実は、新しい表示アルゴリズムは「その投稿に反応してくれそうな人」をセグメントしていると言われています。ですから、ログインファンに対するリーチ率を踏まえた上で、いいね!数などのアクションを比較することで、朝の投稿のほうが効果的だったと評価することが出来ます。
 
 
次に各投稿のリーチ数に対するいいね!の数で比較してみました。同タイプ・同時刻の投稿でポストアドの金額も同じ投稿を、昨年8月、12月、今年の2月からピックアップして比べてみます。
 

左:2013年8月16日
いいね!数 118/12260 0.9%
リンクのクリック249/12260 2%
中:2013年12月20日
いいね!数 122/3238 3.8%
リンクのクリック17/3238 0.5%
右:2014年2月21日
いいね!数 160/8432 1.9%
リンクのクリック86/8432 1%
 
3つとも毎週金曜日に連載しているブログのキャンペーンまとめ記事の紹介投稿ですが、リーチが一番下ったと言われる12月の投稿のいいね!アクション率が、実は一番高かったのです。今年2月の投稿に関しては、投稿内のリンクURLのクリック率が昨年8月に比べると下がっていますが、12月に比べると増加しており、Facebookがこの辺りを細くチューニングしていることが分かります。
 
 
以上二点の考察から、Facebookの表示アルゴリズムは「興味関心を持っていて、その投稿にアクションしてくれそうな人をしっかりセグメントして表示する」精度を上げてきており、見た目の数は下がっていても、リーチの質は逆に上がっていると考えるべきでしょう。
参考:ニュースフィードに表示されやすい投稿とは?
成功するFacebookページ運用のために知っておきたい関連知識
http://smmlab.jp/?p=24969
 
 
 
このように新しい表示アルゴリズムに合わせて投稿を見直した上で、Facebookページのリーチを上げる方法として、Social Media Examinerの記事で紹介されているヒントをまとめましたので、ご参考ください。
 

もっとFacebookページの投稿頻度をあげてみましょう

 
一日3回投稿するページは、一日1回のページよりもはるかにブランド認知が高いというデータがあります。
 


via.Social Media Examiner
“Guide to Facebook Reach: What Marketers Need to Know”
http://www.socialmediaexaminer.com/facebook-reach-guide/

 
左は一日1回、右は複数回投稿するページです。投稿単体で見ると左のページの方がリーチが高いのですが、ページ全体を月間で見ると左は53%なのに対し、右は93%と高いリーチ率となっています。FacebookユーザーやFacebookページが増加するにつれて、ニュースフィード表示の候補となる投稿も増えています。その中でピンポイントの投稿で表示されるチャンスを掴むのは中々難しいということでしょう。確率論として投稿回数を増やすというのは、試してみる価値がありそうです。
ただし投稿の頻度をあげても質を落としてはいけません。投稿数を増やすには今までと違ったアプローチを試してみるべきです。以下は、投稿頻度を上げてもあまり運用の負担を増やさず、効果が期待できる投稿手法のヒントです。
 
 

・様々な時間帯に様々なタイプを投稿してみましょう

 
12月のアルゴリズム変更で一番影響を受けたのは「写真」投稿だったそうです。対して「ニュース」性のある投稿や「リンク」タイプの投稿の表示は増えています。特に、リンク先のOGP設定を見なおしたり、リンク投稿の際の画像を工夫してみましょう。
 
参考:【運用担当者必読!】リンク投稿にも画像の挿入が可能に!
意外と気付かれないFacebookページの便利な3つの機能アップデートまとめ
http://smmlab.jp/?p=27848
 
 

・ファンにとって有益であなたのビジネスに関連性の高い情報を他から集めてみましょう

 
マスメディアで話題のニュースを紹介しながら、それに関連する自社ブログの過去記事を紹介してみてはどうでしょうか?また、業界の最新ニュースや専門家の意見、質問などを紹介しながら、同様に過去記事を紹介するのも効果的だそうです。
 
 

・過去のコンテンツも忘れず再投稿しましょう

 
過去に好評を得たブログ記事やFacebookページ投稿の中から、今のファンにも見てもらいたいものをピックアップして再投稿してみましょう。「早すぎた情報」や「今になって話題になっている情報」はありませんか?特にブログ記事などは公開時とまた違った情報価値が出ている場合もありますので、過去のコンテンツだからといって埋もれさせず、有効に活用出来ないか考えてみてください。
 
 
 
いかがでしたでしょうか?Facebookページの運用担当者にとっては、Facebookの頻繁なアルゴリズム変更は頭の痛いことだと思います。しかし、見た目のリーチ数は低下していても、実は目的とするターゲットにしっかりリーチ出来る確率が上がったと考えれば、自社のFacebookページで繋がりたいターゲットについてもう一度よく考え、新たなアプローチ方法を検討することが大切だとお分かりいただけたと思います。
まずは少しでも関心をもってくれそうな人への軽いアプローチでファンの母数を増やすこと。その上で毎日の投稿によってリーチ出来るファンを増やしていくことが、より関与度の高いファンとのコミュニケーションに繋がるということです。アルゴリズム変更をFacebookページのさらなる進化へのチャンスと捉えて、ぜひこの機会に新しい運用方法を考えてみてください。
 
 


日々の運用やインサイト分析など、Facebookページに関して
お困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご相談ください!
https://www.aainc.co.jp/service/monipla/
 
■関連記事
・【Facebookページ3月のお手本投稿まとめ】ホワイトデー+α投稿事例10選!
http://smmlab.jp/?p=29902
・ニュースフィードに表示されやすい投稿とは?
成功するFacebookページ運用のために知っておきたい関連知識
http://smmlab.jp/?p=24969
・【運用担当者必読!】リンク投稿にも画像の挿入が可能に!
意外と気付かれないFacebookページの便利な3つの機能アップデートまとめ
http://smmlab.jp/?p=27848
・【要チェック】Facebookページインサイト全面刷新!新インサイトを詳細解説
http://smmlab.jp/?p=23214