もうすぐバレンタインデー。最近は女性から男性へチョコレートを贈るだけでなく、様々な楽しみ方がされています。
今回はそんな「バレンタインデー」をテーマにしたSNS投稿やキャンペーン事例をご紹介します!ぜひ、今年のバレンタインデー投稿やキャンペーンの参考にしてください。

「季節」を意識したSNS投稿やキャンペーンを行うメリット

バレンタインなど「季節」やイベントを意識したSNS投稿を実施したり、キャンペーンを行うべきなのはなぜなのでしょう。

①旬の話題の重要性

Twitterのハッシュタグトレンドや、Instagramの旬の話題などの機能からも、SNSがユーザーにとって「旬の話題」や「トレンド」を探したり発信したりする場であることがわかります。そのため企業がSNSで行う投稿やSNSで話題にしてもらえるようなキャンペーンを実施し、「旬」を意識したコミュニケーションを行うことで、ユーザーに商品やブランドを発見してもらいやすくなります。

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②企画を立てやすい

日々、SNS投稿やキャンペーンの企画に頭を悩ませている運用担当者も多いのではないでしょうか。バレンタインなど毎年やってくるイベントやキャンペーンは、即時性や旬な話題が重要なSNSの中でも前もって計画が立てやすく、投稿企画やキャンペーン企画が立てやすいというメリットがあります。

③ブランディングにも寄与

近年、企業の提供するサービスや商品のみでなく、企業の姿勢や取り組み、いわゆる「企業人格」を気にする生活者も増えています。また新規顧客獲得競争が激化する中で、LTV(=顧客生涯価値)の重要性も高まっています。SNSでのコミュニケーションは、企業人格を伝えブランド好意度を上げることでLTV向上にも繋げていくことができます。特にイベントや季節にまつわる投稿は、日頃商品紹介などの投稿が多いアカウントでも、違和感なく企業のメッセージを伝えやすいでしょう。

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④商品PRから購買への導線作りへ

コロナ禍を経て生活者のEC利用機会が増え、SNSの使われ方も変化。SNSは生活者にとってより購買・消費行動に近い場所となっています。

こうした状況のなか、SNSを上手に活用して生活者の商品購買意欲を高めたり、そのまま購入を促したりすることが重要となっています。特にイベントや季節性のある商品訴求はユーザーの欲する情報と近く、コンバージョンに繋がりやすいものです。

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バレンタインのキャンペーン事例

①リアル×デジタルを掛け合わせた販促施策【リンツ&シュプルングリージャパン株式会社】

スイスのチョコレートブランド「リンツ」では2022年のバレンタインデーに「#リンツハートフルワゴン」キャンペーンを実施しています。

リンツでは、特別にラッピングしたリンツのワゴンを日本各所で走行させ、ショコラドリンクやチョコレートの販売を実施。ワゴンの写真を「#リンツハートフルワゴン」をつけてTwitterもしくはInstagramに投稿し、その画面をワゴンスタッフに提示すると新フレーバーのチョコレートを一粒プレゼントしてもらえるというもの。
バレンタインに合わせてUGCをSNS上に醸成させながら販促につなげている事例です。

リンツがyoutubeにて公開しているラッピングワゴンの動画。

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②頑張る自分へのご褒美【トリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社】

バレンタインデーの楽しみ方は多様化。愛の告白としてチョコレートを渡すというだけでなく、様々な相手への感謝の気持ちや、日頃頑張る自分へのご褒美の日、と位置付ける考え方も浸透しています。下着メーカーのトリンプ・インターナショナル・ジャパン株式会社の公式Twitterアカウントでは「 #恋するブラ バレンタインキャンペーン」を実施。Twitterアカウントのフォローと対象ツイートのリツイートという参加のしやすいキャンペーン形式で、同社のターゲットに対するブランド認知やブランド推奨意向の向上につなげています。

同社のキャンペーンツイート。キャンペーン対象ツイートには好意的なコメントも多く寄せられている。

③バレンタインデーの新しい文化を訴求【一般社団法人花の国日本協議会】

世界では「花を贈る日」であるという認識も強いバレンタインデー。一般社団法人花の国日本協議会では、2015年からこの「フラワーバレンタインデー」の訴求のために、花業界一丸となって「#フラワーバレンタイン」キャンペーンを実施しています。今年は、地方のFM局や江崎グリコとコラボした企画も実施。「花は自由なラブレター」をキャッチフレーズに「プレゼントに花を贈る」文化の認知獲得・理解促進に成功している事例です。

フラワーバレンタインの公式PRページ。フラワーバレンタインのコンセプトの説明のほか、各国のバレンタイン事情や花選び初心者むけのティップスも公開している。

④毎年恒例のキャンペーンでUGCを生み出す【株式会社ロイズコンフェクト】

チョコレートを中心としてお菓子・パンなどの製造・販売を行う株式会社ロイズコンフェクトでは、毎年バレンタイン時期に「#ロイズとバレンタイン」フォトコンテストを実施しています。このキャンペーンは、バレンタインに贈りたい&もらいたい同社の商品の写真に「#ロイズとバレンタイン2022」「#おいしいロイズ」のハッシュタグをつけて投稿するというもの。チョコレート業界にとって一大イベントであるバレンタイン商戦の時期に、毎年一定数のUGC(=User Genelated Contents)を生み出し、認知拡大につなげている事例です。

※UGCとは:UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。

キャンペーンの実施を紹介している同社の公式アカウントの投稿。フォロワーからのいいねの数からも、このキャンペーンを楽しみにしていることが伺える。 

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⑤2段階のキャンペーンでアンバサダーを発見【米国食肉輸出連合会】

米国食肉輸入出連合会が実施したのは「アメリカンビーフ #ビーフでおうちバレンタインキャンペーン」。バレンタインのディナーにビーフシチューを作ることを提案しているこのキャンペーンは、アメリカンミートの公式Instagramアカウントをフォローし、特設ページの応募フォームからどんなバレンタインを過ごしたいかを回答すれば応募完了

当選者にはアメリカンビーフが届き、そのビーフを使ったビーフシチューを作ってInstagramにハッシュタグ投稿するという流れになっています。応募者の中から、自社の商品を投稿してもらいたいアンバサダーを探し出し、質の高いUGCを生み出すことができる事例です。

同キャンペーンの特設ページ。レシピ動画やレシピも掲載されている。

⑥バーチャル上でチョコレートを贈り合うこれからのバレンタインの楽しみ方を提案【ネスレ日本株式会社】

チョコレートの「キットカット」やコーヒーの「ネスカフェ」などを取り扱っているネスレ日本株式会社。同社が行なっている施策は「バレンタインポスト」です。
これは、サービスページを利用し、ユーザーがオンライン上でチョコレートを贈り合ってコミュニケーションを促すもの。TwitterやLINEといったSNSでポストの設置をお知らせしてチョコレートを募集したり、SNS上でフォロワーに対してチョコレートをばらまくなど様々な形で交流することができます。また、新商品をスキャンして特典がもらえるイベントやオンラインショップへの動線も作り、販促にもつなげています

バレンタインポストの特設ページ。人気YouTuberはじめしゃちょーとコラボをおこなっている。

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バレンタインのSNS投稿事例

続いて、昨年のバレンタインに関連したSNS投稿事例をご紹介します。

①気軽に参加できる企画で情報を拡散【カルビー株式会社】

カルビーの人気商品「かっぱえびせん」の公式Twitterアカウントで2021年のバレンタインにツイートされたのは同ブランドのキャラクターであるかっぱえびくんにRTで「#本命かっぱえびせん」を渡そうというもの。RTとひとつで簡単できるゆるい企画は参加ハードルが低く、たくさんのリツイートを生んでオーガニックでの「#本命かっぱびせん」の拡散に成功しています

返信欄には、もらったリツイート分のかっぱえびせんを背景にしたイラストも掲載された。

②情勢を慮った投稿でフォロワーの心を掴む【花王株式会社】

新型コロナウイルス感染症がなかなか収束していないなか、バレンタインを控えた2021年2月12日に花王株式会社のバブ公式Twitterアカウントが行なったツイートは、「#差し入れバブ」の提案をするもの。
自粛ムードの世の中に配慮し、ECやフードデリバリーの配達員の方へ感謝の気持ちを込めたバブの差し入れを用意しました、という公式ツイッターのツイートはフォロワーからも「素敵です」「心温まります」といった称賛の声が届き、その心をを掴む投稿となりました。

優しいメッセージと心遣い、手作り感のある写真でフォロワーからの支持を集めた。

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③バレンタインデーをテーマにしたドラマ仕立ての投稿【松屋フーズ公式Instagram】

外食チェーン・松屋フーズの公式Instagramアカウントでは、昨年のバレンタイン時期に、「松屋Love-牛めしが繋ぐ小さな恋の話-」という同社の商品を用いたオリジナルのドラマ仕立ての投稿をしました。数日間、複数投稿にわかれたストーリーが進んでいくユニークな投稿は、ユーザーの興味関心をひくとともに、公式アカウントに対する親近感を醸成しています。

同アカウントの実際の投稿。牛丼とバレンタインデーというミスマッチさと、ユニークなストーリー展開でユーザーの興味関心を高めた。

④バレンタインにからめたInstagramライブで商品PR【ダイソー公式Instagramアカウント】

バレンタインをテーマにしたInstagramライブを実施して、バレンタイン用の商品のPRを行なったのは100円ショップ・ダイソーの公式Instagramアカウントです。
バレンタインデー時期に需要が高まるラッピング商品や調理器具などを紹介するInstagramライブを複数回実施。フォロワーの「知りたい」情報を適切に届け、自社商品のPRを行いました。

同社のInstagramライブを紹介した投稿。近年InstagramをはじめSNSのライブ配信へのユーザーの関心は高まっており、マーケティングへの活用の重要性も増している。

⑤社員を活用した投稿で企業人格を伝える【JAPAN AIRLINES (JAL)公式Facebookページ】

JAPAN AIRLINES(JAL)の公式Facebookページでは、日頃から積極的に社員を登場させることで、同社の企業人格に対する理解を促し、ブランディングに取り組んでいます。バレンタインデーにおいてもこうした投稿戦略を維持したまま、うまく話題にとりくんで企業人格を伝えています。

同社の実際の投稿。日頃から企業の人となりが伝わるアカウント運用を心がけている同社らしいバレンタイン投稿となっている。

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バレンタインの広告事例

①作り方動画を広告クリエイティブに採用してメディアに馴染む広告施策 【株式会社タイセイ】

製菓材料・ラッピングなどを取り扱う通販サイトcottaではバレンタインに合わせてFacebookとInstagramで広告を配信しています。
特に、同サービスで取り扱う商品を使った作り方動画をクリエイティブにした広告は、動画形式で視認性に優れるだけでなく、SNS上で違和感のない「メディアに馴染む」広告クリエイティブです

②特設ページへ誘導して購買への導線作り【グンゼ株式会社】

下着などを製造販売する繊維メーカーのグンゼ。同社が展開するブランド「BODY WILD」はバレンタインのプレゼントとして下着を贈ることを提案。同ブランドのCMキャラクターであるタレントの池田美優さんを起用した動画広告をInstagramで配信しています。この広告では、CTAボタンを「購入する」にし、バレンタイン用の特設ページへ遷移させ、バレンタインに下着を贈ることの理解を促し購買への導線作りをおこなっています

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いかがでしたか?

「友チョコ」「逆チョコ」「ご褒美チョコ」といったように渡す相手も多様化し、花や下着など、プレゼントのバリエーションも増えているバレンタインデー。こうした多様性に注目して、自社の製品やブランドをうまくからめながら様々なバレンタインデーの楽しみ方の提案をするのも良いでしょう。

また、新型コロナウイルス感染症が再び猛威を振るう中、対面でのコミュニケーションが制限されています。この状況において、SNSをうまく活用し、生活者に「つながり」を感じてもらったり繋がりを強化していくようなコミュニケーションも効果的です。

ぜひ、今年のバレンタイン投稿・キャンペーンの参考にしてみてください!