ブランド体験の価値向上を目指す「リアルイベント」に、SNS連携は必須!参加者がSNSに投稿したくなる工夫をご紹介します。
こんにちは、SMMLabの藤田です。
夏から秋にかけては、数多くのイベントが開催され、SNS上でも話題になりやすい時期ですね。
ブランドを深く体験してもらえるイベントはプロモーション効果の高い施策ですが、時間・場所・参加者数に制限があるもの。そこで参加者の体験を可視化して共有してもらえば、イベント効果をもっと広く波及させることが出来ると、SNSの活用をお考えの方も多いと思います。
しかし、イベント用のハッシュタグを用意するだけではうまくいきません。参加者にイベントでの体験を、より多くSNSに投稿してもらうには、「写真を撮りたくなる」「SNSに投稿したくなる」二段階の工夫が必要です。
そこで今回は会員限定セールサイト「GILT」が主催したパーティーイベントから、SNS連携を成功させる工夫の数々をご紹介します。
写真を撮りたくなる工夫
SNSに投稿してもらうには、まず参加者が写真を撮りたくなる工夫が必要です。
・エントランスで写真撮影へのマインドセットを行う
エントランスのすぐ脇にフォトブースを設置。受付時に記念撮影を勧めます。そしてそこで撮影した写真をSNSに投稿すると、SNSフォトプリンターでスーベニアカードとしてプリントアウト出来るようになっています。
会場に設置されていたSNSフォトプリンター「SnSnap」
http://snsnap.co.jp/
受付をする段階で参加者は「このイベントはどんな風に楽しめるんだろう」と期待感を持っています。そこで、写真撮影もイベントの楽しみ方の一つであることを提案するのです。入場前にまず一度SNS投稿を体験してもらうことで、参加者を「このイベントはたくさん写真を撮っていいんだな」とマインドセットする効果があります。
・写真を撮りたくなるアイテムを用意する
会場は正面に配したメインビジュアル(トークイベントのステージ)を取り囲むように、協賛企業のブースや体験型アトラクションとしてカジノゲームなどが用意されており、それぞれのコーナーに写真撮影を促す工夫が凝らしてありました。
ドリンクコーナーでは、記名することで「自分専用」というカスタマイズ感が出たドリンクカップが、自撮りの撮影アイテムになっていました。
プレミアムポップコーンやフルーツブーケなどは、いわゆるインスタジェニック(Instagramでの写真映えが良い)なアイテムであるため、参加者が盛んに写真撮影する姿が見られました。
エアーポップコーン専門店「HillValley(ヒルバレー)」
フルーツブーケ専門店「プレジール」
・写真が撮りたくなる場所を用意する
フォトブースにはパネルだけではなく、巨大なショッピングバッグに入って撮影出来るコーナーもあり、行列が出来ました。
また、当日のテーマをイメージしてインテリアを配した協賛コーナーは、没入感の高い写真が撮れると、撮影に凝る参加者が途切れませんでした。
これは何をしているところだかわかりますか?
協賛ブースのカウンターに使われていた鏡を利用して自撮りを撮影しているのです。インスタグラマーの撮影アイディアに驚かされた瞬間でした。
・常設アトラクションと時間限定アトラクションを用意
アトラクションとして、ジャズの生演奏とそれに合わせたウォールアートのライブペインティング、オークションが用意されていましたが、参加者の気分を盛り上げ、会場の一体感が醸成されていく様子をみて、空間と雰囲気を一気に非日常化することが出来るライブパフォーマンスは効果が大きいと感じました。
会場の雰囲気を盛り上げたウォールアートはライブ終了とともに完成し、フォトスポットとなりました。
会員制ネットショッピングのサービスらしく、オークションがとても盛り上がりました。会場限定の仮想通貨「GILT」でビットしていくため、参加者に「GILTを入手したい」という動機付けにもなっていました。(仮想通貨「GILT」については後述)
イベントの楽しみ方は参加者それぞれですが、タイムテーブルで用意したアトラクションだけでは、タイミングが合わないと、一緒に来場した友人や知り合いとの談笑だけで終わってしまうことも少なくありません。
そこで、時間限定のアトラクションの合間も、参加者が自分のペースで楽しめる、カクテルパフォーマンスやカジノゲームといった常設アトラクションを用意し、イベントへの心理的な参加度を上げていました。
これらも仮想通貨「GILT」の利用喚起になっており、参加したい、「GILT」が欲しい、SNSに投稿するというアクションを引き出す役割を果たしています。
・会場内スタッフが写真撮影をサポート
会場には初め、少し多いかな?と思う数のスタッフが配置されていましたが、イベントが始まってみて納得。スタッフは単に会場内の案内だけではなく、積極的に参加者に声掛けをして、撮影係を引き受けていました。自撮りに慣れている参加者ばかりではありませんので、こうした気遣いで撮影される写真の枚数がかなり増えていたように感じました。
フォトブースや撮影用のアイテムを用意して、参加者の自発的な撮影を待つだけでなく、積極的に写真撮影を促す工夫が各所に見受けられました。
SNSに投稿したくなる工夫
しかし、撮影されても投稿されなければ意味がありません。慌ただしく雑然としがちなイベント会場では、SNSへ投稿することを煩わしく感じる参加者もいるでしょう。その心理ハードルを越えて投稿してもらうためには、その場で投稿しやすい環境と投稿することのメリットを提供することが重要です。
・投稿しやすい環境、タイミングを作る
当日は基本的にスタンディングでしたが、前述したインテリアコーナーの他にも、会場には「座れる」場所が複数用意されていました。一見何気ないことのように思いますが、会場での参加者の行動を見ていて、この場所がリアルタイムでSNSに投稿してもらうためにとても重要だと感じました。
大勢の人が行きかうイベント会場内は慌ただしい雰囲気で、写真を撮ってもすぐに投稿までアクションするのが煩わしく感じることが多いものですが、ちょっと腰を下ろすことで心理的な余裕が生まれます。そのタイミングでスタッフが声掛けをすることで、SNSに投稿する参加者を多く見かけました。
・イベントの楽しさを増幅する仮想通貨でSNS投稿を動機付ける
当日は会場内でのみ使える仮想通貨「GILT」が用意されており、参加者はSNS投稿に投稿することで「GILT」がもらえるルールとなっていました。前述のカジノゲームやオークションの参加、オリジナルカクテルの注文やプレミアムポップコーン、フルーツブーケなども「GILT」との交換になっており、SNSに投稿すればするほど、イベントでの楽しみが増えていく仕組みです。
会場に用意された「GILT」引き換え所ではスタッフがSNS投稿を確認、投稿された写真以外の撮影ポイントを案内したり、時間限定で「GILT」の引き換え率がアップするタイミングを設け、SNS投稿をリマインドするなど、積極的にコミュニケーションが行われていました。
まとめ
いかがでしたでしょうか?すぐに取り入れられるアイディアばかりだと思いますので、ぜひご参考ください!
最後にもう1点……
実はこのイベント、セレブやインスタグラマー、ブロガーといったインフルエンサーと、会員から招待された参加者を分けて、1日2回開催されました。
取材させていただいた回では、ご紹介したようにインフルエンサーが撮影したくなる、投稿したくなるツボを押さえた演出が工夫されていましたが、会員招待の回では人気モデルの佐田真由美さんが登場するトークショーなど、内容に変化を持たせていました。
インフルエンサーと一般のSNSユーザーの行動特性をよく研究して、あえて別々の場を設定し、それぞれに合わせた「おもてなし」を用意したのではないかと思います。参加してもらいたいターゲットを見極め、参加者に情報発信してほしいのか、ブランド体験で愛着を深めてほしいのか、イベントの目的を絞ることも、成功させる大きなポイントかもしれません。
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