もうすぐ年末年始シーズンです。企業のSNS(Twitter・Instagram)運用担当者の中には、「1年の締めくくりに、どんな投稿の工夫をしよう?」「お正月には、どんな投稿がベストかな?」とアイデアを探している人も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、国内でフォロワー数の多い人気企業アカウントにフォーカスし、直近(2020〜2021年)の年末年始投稿事例をピックアップしました。

多くのユーザーに日頃から親しまれている企業アカウントが、どんな工夫をしてブランド想起や親しみ感醸成につなげているか、具体的な事例をご紹介します。

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① 年末年始

まずは、「年末年始」という切り口で参考になる事例を2つご紹介します。

■スターバックスコーヒー Twitter

<投稿タイミング>
2020年12月27日

<取り組み内容>
暮れが押し迫ったタイミングで、ウインターシーズンのスイーツ新商品を写真付きで投稿。「年末年始にお気に入りのドリンクと一緒にほっと一息」というメッセージを添えています。

<ポイント>
年末年始の慌ただしい時期に、スターバックスのスイーツとドリンクでほっと一息入れてください、とユーザーに寄り添うメッセージを発信。身近な存在だと想起させ、来店を促しました。

■アサヒビール Twitter

<投稿タイミング>
2020年12月17日

<取組内容>
「2020年もあと僅か!ご愛飲に感謝して」というキャッチコピーを添え、フォロー&リツイートにより「スーパードライ」24缶が当たるプレゼントキャンペーンを実施。

<ポイント>
年末年始は忘年会など、ごちそうを食べてお酒を飲む場面も増えます。そのタイミングで看板商品の「スーパードライ」を中心に据えた、インパクトの強いプレゼントキャンペーンを展開し、ユーザーのブランド想起を促しました。「フォロー&リツイートで、プレゼントが当たるキャンペーン」は、プレゼントをフックにユーザーによるアクションが期待できるため、商品・ブランドのプロモーションでよく使われる手法です。

②大掃除

続いては、年末時期にピンポイントな訴求をする「大掃除」という切り口です。

■ダイソー Instagram

<投稿タイミング>
2020年12月25日

<取り組み内容>
「年末大掃除アイテム」というキャッチコピーとともに、ダイソーで買える大掃除便利グッズをいくつか掲載。1投稿に複数枚の写真を添え、計7商品を紹介しました。

<ポイント>
12月25日という、クリスマスも終わって「さて、大掃除しなきゃ」とユーザーが思うタイミングで投稿し、身近なダイソー店舗で実際に買える掃除用品を見せました。「焦げ落とし」「スキマ掃除」「換気扇の掃除道具」など、「大掃除の日だから欲しい」と思えるようなグッズに絞り、ユーザーに「こんなニッチな掃除道具もあるのか!」という発見を与え、来店を促しました。

③福袋

年末年始商戦の目玉アイテムと言えば「福袋」。その訴求例もご紹介します。

■3COINS Instagram

<投稿タイミング>
2020年12月18日

<取り組み内容>
3COINSの各店舗に福袋が並ぶタイミングに合わせ、販売開始の告知を投稿。「靴下福袋」「ピアス福袋」「キッズ福袋」など、どんな種類の福袋があるのか具体的に知らせ、価格も明記しました。

<ポイント>
身近な店舗にどんな内容の福袋が、価格は幾らで並んでいるのか予め告知されると、ユーザーは「これは買うメリットがあるかも」と具体的に想起して自分ごと化しやすくなり、来店の動機となります。今年の年末年始商戦で福袋の販売予定がある企業・店舗も参考にできる手法です。

④新年の企業挨拶

続いて、新年を迎えてからの企業挨拶事例を2つ、ご紹介します。

■PLAZA Instagram

<投稿タイミング>
2021年1月1日

<取り組み内容>
「HAPPY NEW YEAR 2021」のメッセージとともに、干支の丑をモチーフにしたぬいぐるみキーリングの姿を中央に据えました。キーリングは実際にPLAZAの店舗で購入できるもので、価格も明記しました。

<ポイント>
比較的購入しやすいプチプラ雑貨を数多く取り扱っているPLAZA。新年の企業挨拶にも、身近な店舗で実際に手に取れるアイテムを登場させることで、「身近な存在」という親しみ感醸成につなげ、来店を促しました。

■JAL Instagram

<投稿タイミング>
2021年1月5日

<取り組み内容>
人々が初詣に出かける頃に合わせ、「Happy New Year」のメッセージとともに、富士山と鳥居が一緒に見られる美しい風景写真を投稿しました。

<ポイント>
航空会社ということで、旅の感動を想起させる美しい風景写真を投稿しました。コロナ禍で人々が旅から遠ざかっていたタイミングではありましたが、「次にまた、旅をするチャンスが巡ってくると期待して、その楽しさをイメージして欲しい」といった、企業としてのメッセージが感じられます。

⑤干支

2021年の干支「丑」を題材にした、新年の挨拶投稿事例2つをご紹介します。

■無印良品 Instagram

<投稿タイミング>
2021年1月1日

<取り組み内容>
「良い品と、新しい年を。」のメッセージを添えて、干支の丑の絵を投稿。年賀状のようなデザインとしました。

<ポイント>
無印良品らしいシンプルで落ち着いた色合いのデザインで、新年を良い品とともに過ごして欲しいという企業メッセージを打ち出しました。SNS上で年賀状のような投稿をしようと考えている企業も多いかと思いますが、ブランドカラーに沿ったデザインにすると、ユーザーはひと目で「その企業らしさ」を感じることができます。

■ローソン Twitter

<投稿タイミング>
2020年12月29日

<取り組み内容>
干支の丑にちなんで、ユニークな牛柄のロールケーキの写真を投稿。実際にローソン店頭で買うことができるスイーツをPRしました。

<ポイント>
身近なローソンで、新年らしい楽しみが手に入ることをユーザーに想起させ、来店を促しました。コンビニに限らず、菓子店・食料品店などでも参考にできる投稿アイデアだと言えます。

⑥初日の出

「初日の出」にかけた新年の企業挨拶事例です。

■ANA Twitter

<投稿タイミング>
2021年1月1日

<取り組み内容>
「ANAグループから新年のご挨拶」として、初日の出フライトで機上から撮影した風景写真を投稿。「健康で、笑顔あふれる一年に」というメッセージを添えました。

<ポイント>
2021年1月はコロナ禍での新年となりました。その中で「健康で、笑顔あふれる一年に」という、まさに人々の願いに寄り添うメッセージを添えたところがポイントです。「明るい未来をイメージさせる写真+人々の心に寄り添うメッセージ」という組み合わせは、他業種においても、新年の企業挨拶として参考になります。

⑦初売り

お正月の「初売り」告知の参考になる投稿事例です。

■Snow Peak Instagram

<投稿タイミング>
2020年12月31日

<取り組み内容>
アウトドアブランドのSnow Peakは大晦日のタイミングで、ECサイトの初売り予告を投稿。お正月らしく縁起の良い、ゴールドのダルマをデザインの中心に据え、ユーザーが「お正月の予告だな」と瞬時に分かるよう工夫しました。

<ポイント>
まだ年が明けないタイミングで、一足早く元日以降のセールの予告を投稿しています。ビジュアルでお正月らしさを表現するとともに、コメント欄で「具体的にどんなセール対象商品があるか」「いつスタートか」を明記し、ユーザーの関心をひと足早く惹く工夫を凝らしています。

⑧三が日

お正月の「三が日」前後に、人々がくつろいで過ごしているタイミングでの投稿事例です。

■どうぶつの森公式(任天堂)Twitter

<投稿タイミング>
2021年1月4日

<取り組み内容>
「三が日はどんな風に過ごしましたか?」と呼びかけるとともに、「どうぶつの森」の中で楽しめる新年企画をPR。ゲーム画面のキャプチャを複数枚添え、ユーザーがゲーム内で具体的にどんな楽しみ方ができるかをイメージさせました。

<ポイント>
「どうぶつの森」は、人とのコミュニケーションが少なくなったコロナ禍に爆発的なヒットを果たし、多くの人々を癒やしました。三が日が過ぎ、引き続き冬休みでくつろいでいるユーザーに向けて、ゲーム内で遊べる新年らしいイベントを訴求。SNSを介して既存ファンをゲームの世界に引き込み、また、新規ファンの関心も惹いています。

■マクドナルド Twitter

<投稿タイミング>
2021年1月3日

<取り組み内容>
「お正月って意外とやることないかも…ヒマを持て余しているあなた!」というメッセージを添え、定番商品のチキンマックナゲットを訴求。「15ピース390円」という企画がもうすぐ終わることをPRしました。

<ポイント>
いつも店頭にある定番商品に関する話題でも、この事例のように「お正月ってヒマかも」と感じている人に刺さる文句を添えれば、新たな切り口でのPRにつなげられる、という好事例です。「年末年始にかけた特別なセール企画がない」という場合でも、SNSへの投稿タイミングと切り口さえ工夫すれば、ブランド想起や来店誘導になる、という参考になります。

⑨新年の抱負

人々が「新年の抱負」について考え始める頃を狙って、商品に関心を集める投稿事例です。

■LOFT Twitter

<投稿タイミング>
2021年1月3日

<取り組み内容>
ユーザーが「新年の抱負」を思い描き始めるタイミングに合わせて「よ~し!2021年はお弁当作りを頑張ろう…!」と投稿。実際にLOFT店舗で取り扱っている便利なお弁当グッズの写真も添えました。

<ポイント>
「新年は⚪⚪を頑張ってみませんか?」といった切り口にすることで、さまざまな趣味嗜好を持つユーザーをターゲットにできます。ユーザーは「自分ごと化」しやすくなり、商品のPR・来店につながります。文具・雑貨など多岐にわたる商品を扱っている企業・店舗などで参考になる事例だと言えます。

インパクトの強い投稿にするには

ひと口に「年末年始」といっても、一つ一つの投稿事例を細かく見ていくと、さまざまな切り口があることが分かります。
この記事では13の事例をピックアップしましたが、具体的な投稿内容をプランニングする際には

  • どんなユーザー像の人に
  • どんなタイミングで
  • どんなメッセージを伝えたいか
というポイントを押さえることが重要だとうかがえます。

事例を参考に、
「年末年始に、自社で注力すべき企画は何か?」「どんな人に関心を持ってほしいか?」「投稿を見て、どんなアクションを起こしてほしいか?」「いつ投稿するのがベストか?」をブレイクダウンして考えてみましょう。

インパクトの強い投稿ができるよう、ぜひトライしてみてください!

この記事の著者

景山 真理

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、Webメディア・紙媒体で活動しています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、デジタルトランスフォーメーション。
Website:Mari Kageyama Writing Works