SMM_Labでは今年3月、ブロガーを中心としたモニターサイト「モニプラ」に登録中のユーザーを対象に「ネットショッピング」の利用状況を調査しました。(有効回答数:3330)
対象者が全て「なんらかのソーシャルメディア活動に関わっている」という点で、ソーシャルメディアマーケティングを考える際に有用だと思われるデータをご報告します。
Q:あなたはインターネットを利用して、どのくらいの頻度でお買い物をしますか? (単一回答)

 月に一回以上ネットショッピングを利用するユーザーは全体の73%にのぼり、「ネットで買い物はしない」はわずか3%と、ソーシャルメディアユーザーらしくネットが買い物の手段として定着していることが伺えました。
Q:ネットショッピング関連サイトでアカウントを所有しているものと一週間に一度以上ログインするものを教えてください。(複数回答)

※図表はクリックで拡大
 回答者3330人のうち、およそ80%の人がアカウントを所有していると答えた楽天では、一週間に一度以上ログインするという回答も約7割に達しました。一方、他のサイトでは半数以下であり、楽天の高いログイン率が目立ちます。ログインしなければ買い物が出来ない楽天に比べ、他のサイトではログインをせずに情報を閲覧するだけのユーザーが多いとも考えられます。
 また、アカウント所有が0と答えた人はおらず、一人あたりの平均アカウント所有数は2.5となっています。
Q:インターネットを利用したお買い物の一回の平均金額を教えてください。 (単一回答)

 次に一回のネットショッピングでの平均購入金額を聞いてみたところ、3000円~5000円が37%、1000円~3000円が26%と5000円以下の回答が半数を超えました。ついで5000円~10000円という回答が23%となっており、昨年9月に富士通総研の調査レポート「インターネットショッピング2009」で公表された1回あたりの平均利用金額8, 529円に比べるとやや低い金額になっています。これはソーシャルメディアに参加しモニター活動などをするユーザーが、情報リテラシーが高いためと考えられ、自身の試用やクチコミにより商品の適正価格を厳しく検討する「賢い消費者」像が伺えます。
 また、「送料無料になる金額」と答えたのが4%だったのは、少し意外な結果ではないでしょうか。送料よりもトータルの出費を考慮してお買い物をしている実態が垣間見えます。
Q:あなたはネットショッピングでどんなものを購入しますか?(複数回答)

 本・CD、化粧品、ファッションが上位を占めていますが、お取り寄せ、スイーツ、日用食材をすべて併せると28%と実は「食品」を購入するユーザーが意外と多いことが分かります。3000円~5000円の回答が約4割に上った一回の平均購入金額と併せて考えると、日常の生活圏でリアルに買うよりも少し高級な食品がネットショッピングでの人気アイテムであると考えられます。
Q:インターネットを利用した買い物の1ヵ月の合計金額はいくらぐらいですか? (単一回答)

 ネットショッピングの利用金額を1ヵ月合計を見ると、5000円~10000円、3000円~5000円、10000円~20000円の回答で約6割。総務省統計局調べによる平成21年の総世帯注(平均世帯人員2.49人,世帯主の平均年齢55.7歳)の消費支出は、1世帯当たり1か月平均253, 720円となっていますので、2%~8%をネットショッピングで消費していることになります。
 不況を反映して世帯消費支出は減少傾向、ネットショッピングの平均利用金額も縮小傾向ではあります。しかし、デジタルサイネージやスマートフォン、Kindle・iPadなどのタブレット型デバイスなどの普及によって、ショッピングを取り巻くネット環境は今また急速に変化していますし、ネットスーパーの更なる進化、アメリカで注目されているソーシャルコマースなどの新たなビジネスモデルの登場によって、今後、ネットショッピングでの消費が家計の消費支出に占める割合はますます高まっていくのではないでしょうか?