キャンペーンや広告を始め、生活者とのコミュニケーションツールとして多くの企業が活用しているTwitter。そんなTwitterをさらに効果的に活用するためのヒントとして、今回は2022年上半期に行われた主なアップデートや追加された新機能についてご紹介します。
おすすめの資料
企業によるTwitterマーケティング実態調査2022
施策内容・年間予算・費用対効果について、850名のTwitterマーケ担当者に聞きました。
是非ダウンロードください
正しい情報を安全に取得できるプラットフォーム作りの強化
X(Twitter)は拡散性や即時性が高く、今世の中で起きていることや話題について情報を得たり発信することができるプラットフォームです。
一方で真偽が定かではない情報、誤った情報、悪意をもって作られたデマなどが拡散されてしまうリスクもあり、特に有事の時にはこうした情報が社会の混乱を招いたり問題を複雑化させたりしてしまうという懸念もあります。
ユーザーに楽しく安全な会話を楽しんでもらうプラットフォームを目指しているX(Twitter)では、こうした問題に対して継続的に対処を行い、健全なプラットフォーム作りの強化に努めています。
X(Twitter)を安全に利用するための知識の共有
X(Twitter)では随時ユーザーに向けてX(Twitter)を正しく安全に利用するためのノウハウの発信を行なっています。
- 「Twitterを安心・安全に楽しむ13のヒント」の公開:2月8日の「セーファーインターネットデー」にあわせて公開されたもの。Twitterを正しく安心に使うために活用したい機能などについて説明している。
- 「Twitterおとなの使い方マニュアル」の公開:近畿大学の大学生とともに共同制作した使い方マニュアル。新大学生、新社会人、新成人に向けて、Twitterの安全な使い方のノウハウを共有している。
誤情報の拡散を防ぐための措置
またX(Twitter)上で誤った情報や誤解を招くツイートが拡散されることを防ぐ目的のアップデートも行われています。
- ファクトチェック機能「Bardwatch」の拡充:誤解を招く可能性のあるツイートに対してユーザーが意見や情報ソースを追加できる「Bardwatch」機能について、無作為に抽出された小規模グループがBirdwatchノートを直接閲覧できるようになった。(日本未公開)
- 「緊急時、危機的な状況における誤情報に対応する、新たなポリシー」の制定:有事における誤情報、虚偽情報の拡散を防ぐため、ポリシーを制定。違反した投稿に対して警告や強制措置を講じる。
ユーザーが快適にX(Twitter)を楽しむためのアップデート
ユーザーの便利なX(Twitter)利用を促すための新機能リリースやアップデートも盛んに行われています。
Twitterサークルの提供開始
フォロワー全員ではなく、限られた特定の人たちにだけツイートを見てもらいたい場合に利用できる「Twitterサークル」が一部のユーザーに提供開始されました。
この機能が提供されたアカウントでは、ツイートをする場合に共有相手を「サークル内のみ」か「フォロワー全体」かを選ぶことができます。ひとつのサークルにつき150人までメンバーを追加することができ、メンバーリストはいつでも編集可能。サークルに加えた変更はメンバー側には通知されません。
フォロワー全員に見せたくないけれど呟きたい内容、個人的な話題などについて安心してツイートができる機能です。
快適にX(Twitter)を使うためのアップデート
X(Twitter)の使いやすさの向上を目的としたアップデートも実施されました。
- ホーム画面からのツイート:新規ツイートを行う場合に、ホーム画面から直接ツイートを作成できるように。(テスト中)
- リアクション付き引用ツイート:リツイートする場合に、ビデオや写真のリアクションをつけたリツイートを行う機能(テスト中)
- ホーム画面上の検索:iOSでアプリを開いた際に検索バーがホーム画面に表示されるアップデート(テスト中)
- GIF作成:アプリ内カメラを使用してGIFを作成できる機能(iOSに実装)
- タイムライン上でのDM返信:受信箱に移動せずタイムライン上でDMに返信できる機能(iOSでテスト中)
- 会話の固定:お気に入りのDMを受信箱のトップに固定(実装)
- DM内の検索:DMの中から特定のキーワードでメッセージを検索できる機能(実装)
広告主がX(Twitter)で成果をあげられるようにするためのアップデート
X(Twitter)の広告収益はグローバルで成長を継続しています。2022年の上半期はX(Twitter)広告市場をさらに拡大すべく、広告主がX(Twitter)広告を効果的に利用するためのアップデートが行われました。
サイト訪問数最適化機能の導入
ウェブサイトクリック目的およびウェブサイトコンバージョン目的の広告名称を「ウェブサイトトラフィック目的」に改定。広告主のウェブサイトを訪問する可能性が最も高いオーディエンスに広告をより効率的に表示させるための「サイト訪問数最適化機能」を導入しました。
このプロダクトは、Twitterウェブサイトタグを有効にすることで、ユーザーが広告主のウェブサイトで実行するアクションを追跡、そのデータをX(Twitter)広告に関連づけて最適化を測るものです。X(Twitter)社が行なったテストでは、サイト1訪問あたりにかかるコストが平均で31%削減されたという結果もでています。
集約測定によるコンバージョン集計の正確性向上
個人情報保護と消費者利益の観点からアンチトラッキングの流れが加速しています。Appleが発表したAppTrackingTransparensyによってiOS14.5アップデート以降はユーザーにトラッキングのオプトイン・オプトアウトの選択させることが必須となり、各種SNSプラットフォームでも特に広告の分野においての影響は少なくありません。
アンチトラッキングについて知りたい方におすすめ
▶Cookie(クッキー)規制・IDFA変更で何が変わる?アンチトラッキングの概要・影響範囲と今後の対策を解説!
X(Twitter)が今回リリースした「集約測定」機能は、iOSデバイスによるトラッキングをオプトアウトしているユーザーについても個人を特定しない集団としてのコンバージョン件数データ(サイト訪問数など)の収集によって広告施策の成果の正確性を向上させるものです。
イベントマネージャーの導入
広告施策の成果を効率的に管理できるためのプロダクトである「イベントマネージャー」が導入されました。このイベントマネージャーには各種機能の設定方法がわかりやすく説明したガイダンスや、コンバージョンのリアルタイムな取得状況がわかるダッシュボードなどが含まれています。
キャンペーンプランナーの提供
昨年11月からテストを行なってきた「キャンペーンプランナー」が正式に提供されました。このツールは広告キャンペーンを始める前にその成果の予測を行うものです。
主な機能としては
- ターゲットオーディエンス、配信期間、フリークエンシー設定、プレイスメント(配信場所)、予算に対して、リーチ、インプレッション、平均フリークエンシー、CPMなどの効果の予測を行う
- キャンペーンプランナー上で広告キャンペーンの下書きを作り保存する
といった機能があります。ターゲットに対して目的を達成するためにはどのくらいの広告予算が必要なのかの予測を立てやすくなる「キャンペーンプランナー」の提供によってX(Twitter)広告の効率的かつ効果的な運用を助けることが期待されます。
X(Twitter)広告の「いろは」がわかる解説記事も公開されています。
▶Twitter(ツイッター)広告の知りたいがわかる!特徴・種類・出稿手順を徹底解説!成果をあげるTwitter広告スタートガイド【2022年度最新版】
X(Twitter)の使われ方も変化する?新機能が続々登場
「今目の前で起きていること、世の中の話題について気軽に会話を楽しむ」といったX(Twitter)の基本的な使われ方に、多様性を加える機能も続々登場しています。
長文投稿が可能になるTwitter Notes(ノート)のテスト開始
X(Twitter)は140文字という限られた文字数の中でライトに情報を共有できることから人気をえてきました。一方でその拡散性の高さを活用しながらより詳しい話を共有したい、知識を伝えたいといった場合には外部サイトへのリンクや他のサービスとの連携などが必要でした。
今回発表されたTwitterNotes(ノート)は、140文字以上の長文を、画像や動画などを添付しながら書くことができる機能です。現在アメリカ、カナダ、イギリス、ガーナの少数のライターと提携しテストを実施しています。
Shopifyとのパートナーシップ
定期課金型で簡単にネットショップを開設することができるサービスであるShopifyと提携し、Shopifyを利用している販売者はShopify上の商品カタログとX(Twitter)のアカウントを接続出来るようになりました。これによってX(Twitter)上で商品のカタログを個別にアップロードすることなく、直接商品を紹介できるようになります。
この連携は現在はアメリカに拠点をおく販売者のみに利用が限定されています。
Shop Spotlighat(ショップスポットライト)のテスト開始
X(Twitter)が開発を進めているショッピング機能のうちのひとつであるShop Spotlight。プロフィールの上部に専用のスペースを作り、自分たちの商品の数種類を表示できるようにするものです。昨年からテストが行われており、現在アメリカに拠点をおく販売者のみの利用となっています。
Twitter Shops(Twitterショップ)の提供拡大
X(Twitter)アカウントの中にスペースを設置し、最大50点までの商品を紹介できる機能であるTwitterショップは、現在アメリカ国内の全ての販売者が利用可能となっています。
Twitterショップに掲載した商品をクリックすれば、ユーザーは販売者のecサイトに遷移することができ、X(Twitter)上でシームレスなショピング体験をすることができます。
また6月には「Product Drop」機能も発表されました。この機能は、販売者が今後販売予定の商品についてツイートを行なった場合に、「Remind me」ボタンが表示されるというもの。このボタンをタップしたユーザーは商品の発売日(ドロップ日)にX(Twitter)から通知を受け取ることができ、欲しい商品の発売を逃すことなく購入することが可能です。
2022下半期・X(Twitter)活用のヒント3つ
こうしたX(Twitter)の新機能やアップデートの傾向を踏まえ、最後に2022年下半期X(Twitter)活用のヒントについてご紹介します。
ヒント①繋がりたいコミュニティを想定しよう
X(Twitter)は共通の趣味や好きなことなどによってユーザーの繋がりが生まれるという特徴があります。そして「Twitterサークル」やDM機能のアップデートに見られるように、こうした共通点を通して発生した繋がりの関係性を深め、コミュニティとしての機能を強化するようなアップデートが行われています。
自社のX(Twitter)アカウントを通してどんなコミュニティと繋がりたいのか、どんなコミュニティにいる人たちにフォローして情報を届けたいのか、より具体的にイメージをすることで効果的なX(Twitter)活用に繋がります。
ヒント②コミュニティに話題にしてもらう(クチコミを作り出す)
繋がりたいコミュニティの想定ができたら、次はこうしたコミュニティの中でいかに会話の話題にしてもらうかを考えてX(Twitter)活用施策を運用していくことが大切です。コミュニティの中にはそのコミュニティならではのハッシュタグや、好まれる話題があります。繋がりたいコミュニティの特徴を研究し、コミュニティの中で話題にしてもらうことで日頃のX(Twitter)活用施策の効果をより高めていくことができます。同時にX(Twitter)の特徴であるハッシュタグ検索により新しいユーザーやコミュニティとつながっていくことも可能です。
X(Twitter)でクチコミ(UGC)を生成した成功事例をまとめてご紹介
▶TwitterでUGCを生み出す方法とは?UGC生成に成功したTwitterキャンペーン事例まとめ8選
ヒント③X(Twitter)を活用した施策のゴールを明確にする
2022年の上半期は各種ショッピング機能の提供範囲の拡大や、ウェブサイトへの遷移を目的とした広告機能の拡充が行われました。
X(Twitter)はユーザーが特定の話題について自由に会話を楽しむプラットフォームですが、今年の上半期に行われたこれらのアップデートからは、購買やウェブサイトへの遷移などX(Twitter)をきっかけとしたその先の行動をユーザーに促す仕組みを整えていることがうかがえます。
企業がX(Twitter)を活用してマーケティングを行う場合は、その施策を通してユーザーにどんなアクションをとって欲しいのか、施策のゴールを明確にして成果をしっかり検証していくことが重要です。
いかがでしたか?今回はX(Twitter)の2022年新機能&アップデートまとめをお送りしました。広告における新機能やショッピング機能のテストなど今後のX(Twitter)活用施策の充実に繋がるようなアップデートが盛りだくさんでしたね。
ぜひ、今後のX(Twitter)活用施策にご参考ください!