企業にとって見込み顧客であるリードを獲得するための施策には様々な種類のものがあります。今回はその中から、Facebookのリード獲得広告をピックアップ。特徴、利用手順から活用事例とポイントまで、解説します。
リード獲得とは?
リードとは見込み顧客を指す言葉です。
その定義は企業によって異なることがありますが
- 自社の商品、サービスに何らかの興味がある
- 商品の購入や、サービスの申し込みなど将来顧客になる可能性が高い
- 何らかの接点があり、アプローチをすることができる
といった条件を満たしているユーザー層を指して「リード」と呼ぶ場合が大半です。
そして、こうした「リード」を獲得するための施策を総称してリード獲得(リードジェネレーション)と言います。
リード獲得について具体的な施策を解説
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Facebookのリード獲得広告とは?
Facebookのリード獲得広告とは、FacebookやInstagram上でインスタントフォームを利用し、名前、メールアドレス、電話番号などの連絡先情報を直接取得することができる広告メニューです。自分たちの商品やサービスに興味のありそうなユーザーを見つけ、アプローチのための接点を手に入れることができます。
Facebookのリード獲得広告は、「Facebookニュースフィード」「Facebookストーリーズ」「インスタント記事」「インストリーム動画」「Marketplace」「Instagramフィード」「Instagramストーリーズ」に配置されます。
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Facebookのリード獲得広告のメリット
①ユーザーの負担を軽減してリードを獲得できる
Facebookのリード獲得広告はFacebook及びInstagram上のインスタントフォームを利用します。そのため、外部サイトに遷移する必要がなくユーザーのストレスを軽減してくれるメリットがあります。
同時に、Facebookに登録されている情報は自動で反映されるため、フォーム入力の手間を省くこともできます。自動登録を利用できる情報には、「メールアドレス」「電話番号」「住所」「名前」「生年月日」「交際ステータス」「仕事用のメールアドレス」などがあります。ユーザーがFacebookにこれらの情報を登録していた場合、直接入力せずにその内容がフォームに反映され、生年月日以外の部分は登録前に編集することも可能です。
②LPを設ける必要がない
前述の通り、Facebookのリード獲得広告は全てFacebook(Instagram)上で完結するようになっています。
その他のWEB広告からフォーム入力を促す場合には、その広告クリエイティブから入力フォームに進むためのランディングページ(LP)を用意する必要がありますが、Facebookリード獲得広告を利用した場合は、その工数を削減することができます。
③フォームのABテストも簡単に実施可能
エントリーフォームの質問項目を手軽に変更することができるのもFacebookリード獲得広告の特徴。フォームで入力する項目を変更してABテストを行えば、よりCVRの高いフォームを見つけ出すことができます。
本格的なEPO(エントリーフォーム最適化)施策の前段階として利用することも可能です。
④CRMツールへ連携ができる
リード獲得広告によって得られたリードは、管理画面からCSVファイルの形式でダウンロードし、マーケティングに活用することができます。さらに、マーケティングにCRMツールを利用している場合は、ツールと連携させることが可能です。
連携することで、リードの管理がしやすくなり、さらにリアルタイムにユーザーへアプローチすることができます。
Facebookのリード獲得広告の出稿手順
次に、リード獲得広告の出稿手順を見ていきます。
まず、広告マネージャの管理画面からキャンペーンのタブを選び、「作成ボタン」を選択します。
キャンペーンの目的を「リード」に設定し、次へ。購入タイプやABテスト実施の有無を選択します。
さらにリードを獲得したい場所を選びます。広告マネージャから設定した場合、通常のWEB広告でのリード獲得と同じように、インスタントフォーム以外に、LPへ遷移させる設定にすることも可能です。
コンバージョンの場所でインスタントフォームを選択した場合は、フォームの作成を行います。フォームの種類は「大容量」と「高い意向」の2種類。
大容量は、スマホなどのモバイルデバイスで簡単に入力できるフォームを使用するため、よりたくさんのリードを獲得することができます。一方で気軽に入力できるが故に、リードの購入意向や関心にばらつきが生じる場合があります。
高い意向では、ユーザーのフォームの送信を完了する前に確認のステップを追加する事で、一度考える時間を与えます。そのため、購入意向が強い、関心が高い、など質の良いリード獲得につながります。ただし、得られるリードの量は大容量に比べて少なくなる傾向があります。
自社の商品やサービスの形態、施策のゴールなどを鑑みて、使用するタイプを選ぶことが大切です。
次にイントロの設定を行います。ドームの背景画像、フォームのタイトルと説明を付け加えることができます。
続いて、取得したい情報に合わせた質問項目を選択します。リード獲得にあたって欲しい情報をカスタマイズしてフォームを作成することができます。
また、ユーザーの個人情報を取得するため、会社のプライバシーポリシーへのリンクを追加する必要もあります。Facebookがデフォルトで記載している免責事項の他に、カスタムした内容の追加も可能です。
フォームタイプを「高い意向」にした場合は確認画面が表示されます。確認画面のプレビューを行い、間違いがないかをチェックします。
最後に、フォーム送信完了画面を設定してフォームの作成は完了。送信完了画面にはウェブサイトへのアクセスを促すなどのアクションボタンを付与することができます。
フォームが作成できたら、通常の広告出稿と同様にクリエイティブを設定し、配置(希望がなければ自動配置を推奨)やオーディエンス(誰に届けたいか)、予算などを設定すれば広告出稿準備の完了です。
なお、フォームに生年月日についての質問が含まれている場合、Instagramには配置されないので注意が必要です。
Facebookのリード獲得広告を活用した事例
アライドアーキテクツ株式会社では、動画制作ツール「LetroStudio」の資料請求促進を目的として、Facebookのリード獲得広告を活用。LPに遷移させることなく資料を請求できるメリットを生かした広告施策で成果をあげています。
LPヘ遷移させて資料請求を促すリンク広告と比較し、CPAはおよそ4分の1ほどに減少、CVRは約4倍ほどという結果が出ています。
Facebookのリード獲得広告を上手に活用するためのポイント
①フォーム送信するメリットを的確に伝える
Facebookのリード獲得広告は外部のウェブサイトに遷移しません。そのため、そのフォームを入力し情報することでユーザーにどんなメリットがあるのかを伝えられるスペースが限られています。
Facebookリード獲得広告では、クリエイティブやイントロを活用し、ユーザーに対してフォーム入力のメリットを的確に伝えることが重要です。
例えば、クリエイティブに動画を用いれば、ユーザーに負担なくよりたくさんの情報を伝えられる可能性が広がります。
また、獲得したいリードのペルソナ像からささりそうな訴求ポイントの仮説をたて、それをもとにイントロの設定をすることも大切です。
②フォームの質問数は必要最低限におさえる
Facebookのリード獲得広告の最大の特徴はFacebookおよびInstagramから離脱せず、さらに既に登録済みの情報は自動で反映されるという気軽さにあります。
リード獲得時に少しでも多くの情報を引き出したいがために設問数を増やしすぎてしまえば、せっかくのこの広告メニューのメリットを減らしてしまう可能性もあります。
そのため、フォームの質問数は最低限に抑えることをオススメします。
③獲得したいリードのイメージを具体的にしたターゲティング
Facebookリード獲得広告は手軽にフォーム入力が可能なため、特に大容量のリードフォームを利用した場合はコンバージョンに繋がりにくいリードも含まれることがあります。また、同業他社ドメインのブロックや個人メールアドレスのブロックといった細かい設定には対応していない点も、見込みの低いリードが混ざりがちになる要因のひとつです。
リード獲得広告を出稿する時は、過去コンバージョンにつながったターゲット像や、見込みの高そうなリードの共通項などをイメージし、ターゲティングに利用すると良いでしょう。
④効果検証をしっかり行って見極める
前述の通り、リードの質にばらつきが生じることがあるFacebookのリード獲得広告では、リード獲得数とその質のバランスを見極めることが重要となります。
リード獲得広告をその他のウェブ広告と平行して行なっている場合は、それぞれ獲得したリード数とともに、見込みの高いリードであった割合や、最終的なコンバージョンにつながった割合などの数値についてきちんと比較検証し、実際の施策ゴールへの貢献度が高い方はどちらであるかを見極めていく必要があります。
同時に、Facebook獲得広告の中でも、フォームやクリエイティブのABテストを行い、より成果に繋がりやすいクリエイティブやフォームのパターンを科学していくことで、広告運用効率を改善することができます。
いかがでしたか?
今回はFacebookのリード獲得広告についてご紹介しました。
ぜひ今後の施策にご参考ください。