X(Twitter)マーケティングを行ううえで、欠かせない「ハッシュタグ」の活用。この記事では、X(Twitter)のハッシュタグの基礎から企業が活用するメリット、付け方や注意点などを解説します。

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X(Twitter)のハッシュタグとは

X(Twitter)のハッシュタグは「#」の記号を用いて、そのツイートの内容や、話題のジャンルが一目でわかるように分類できる機能です。

日本における月間利用者数が4,500万人(2017年10月時点)にも及ぶ X(Twitter)では、日々たくさんのツイートが生まれ、ユーザー同士の会話がされています。X(Twitter)のハッシュタグは、この膨大なツイートの中から「自分が知りたいこと」「話したい話題」を見つけ出したり、同じ会話を楽しめる相手を探すためにとても役立つものとなっています。

ハッシュタグの役割は大きく以下の3つに分類することができます。

X(Twitter)マーケティングについて解説した記事はこちらからご覧いただけます
X(Twitter)(ツイッター)マーケティングの特徴・手法・ポイントを5分で解説!【2022年度版】

①情報を探す

特定のハッシュタグツイートを検索することによって、その話題についてのツイートを見つけることができ、自分の知りたい情報を探すことができます。
またX(Twitter)は即時性が高いメディアなので、ハッシュタグのトレンドによってX(Twitter)上で「いま話題となっていること」を見つけることもできます。

②情報を届ける

世の中に発信したいこと、知ってほしいことをツイートする際に、ハッシュタグを活用することでそのツイートを見つけてもらいやすくなります。
実際にX(Twitter)では、子育て、美容、ファッション、ビジネスからエンタメに関することまで、多種多様な話題についてのツイートが生まれており、共通のトピックに関心のあるユーザー同士が、ハッシュタグを接点として情報の交換を行う場面も多く見受けられます。

③つながりを作る

X(Twitter)では、ユーザーの興味関心軸をもとにアカウントをフォローするケースが多く存在します。そして、興味関心に基づくフォローは、ハッシュタグを経由して発生する場合も多く、その結果同じ話題や興味を共有するユーザー同士のコミュニティが形成されていくのもX(Twitter)の特徴となっています。特に「スペース」や「X(Twitter)サークル」といった新しい機能の追加から見ても、X(Twitter)上でのコミュニティ作り、支援の動きは今後ますます活発になると予測されます。ハッシュタグはX(Twitter)上のコミュニティ形成においても重要な役割を担っているのです。

X(Twitter)の新機能やアップデートについては以下の記事で解説しています。
【2022年上半期最新版】X(Twitter)の新機能&アップデートまとめ~今後のX(Twitter)活用のヒントに~

X(Twitter)のハッシュタグを企業が活用するメリット

企業のX(Twitter)活用施策を行ううえで、ハッシュタグを利用することには以下のようなメリットがあります。

①フォロワー以外のユーザーに情報を届けられる

ハッシュタグを使うことで、もともとアカウントをフォローしていたユーザー以外でそのハッシュタグにたどり着いたユーザーにツイートを見てもらう機会が増えます。特にリーチしたいターゲットが検索しそうなハッシュタグを使えば、ハッシュタグをツイートを届けたいユーザーのターゲティング機能として利用することができます。

製菓材料を販売する共立食品のX(Twitter)公式アカウント(@kyoritsu_foods)では、手作りお菓子や料理のレシピ情報を発信するツイートに「 #お菓子作り」のハッシュタグを利用。商品のターゲット層が知りたい情報を発信しながら商品PRを行っている。

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②ツイートの内容を整理し、的確に伝えることができる

ハッシュタグは本文とは色分けされて表示され、ユーザーの視認性が高いという特徴があります。そのため、使用するハッシュタグによって、そのツイートがどんな話題についてのものなのかを一目でわかるようにすることが可能です。

世界中で毎秒たくさんのツイートが生まれているX(Twitter)では、タイムラインで表示されるツイートが次々とスクロールされる傾向にあります。その中で、視認性の高いハッシュタグをうまく活用することで、「自分の知りたい話題」「自分に関係ある話題」とユーザーに瞬時に判断してもらい、ツイートに目を止めてもらいやすくなるのです。

和光堂|アサヒグループ食品の公式X(Twitter)アカウント(@wakodo_asahigf)では同社の商品を利用したアレンジレシピを紹介。離乳食は月齢によって食べられるものが異なるため、同アカウントでは「#5ヶ月頃からの和光堂レシピ」など赤ちゃんの月齢をつけたハッシュタグを使ってツイートを整理し、ターゲットにツイートに目を留めてもらうための工夫をしている。

③ユーザーとの距離を縮めるコミュニケーションにつながる

X(Twitter)にはトレンドのハッシュタグや、季節やイベントでよく使われるハッシュタグがたくさんあります。このようなX(Twitter)文脈にのっとったハッシュタグを利用したX(Twitter)は、X(Twitter)ユーザーに見つけてもらいやすいだけでなく、親近感を生み出して、ユーザーとの距離を縮める効果もあります。
X(Twitter)では季節ごとに話題となるハッシュタグについて前年度のツイートをもとにまとめたモーメントカレンダーを発行しているので、これらを活用してツイート内容の計画を立てることもおすすめです。

カゴメの公式X(Twitter)アカウント(@KAGOME_JP)では「◯◯の日」についてのツイートを積極的に実施。さらにその話題に基づいて、リツイートといいねでユーザーのアクションを促し、ツイートに対するコメントにも返信するなど、積極的なコミュニケーションをとっている。

④ ブランドや商品についてのクチコミがX(Twitter)上に生まれる

X(Twitter)上で一般的に使われているハッシュタグの利用だけでなく、ブランドや商品についてのオリジナルハッシュタグをX(Twitter)運用に活用することで、X(Twitter)上にブランドや商品についてのクチコミの生成に繋げることもできます。

商品についてのハッシュタグがついた生活者目線のツイートは、X(Twitter)上でその商品についての情報を探しているユーザーの購入の後押しとなる重要なもの。また、こうしたクチコミからユーザーのインサイトを知ったり、関連ハッシュタグから自分たちの商品やブランドに親和性の高いユーザーについての解像度を高めていくこともできます。

定期的にユーザーにハッシュタグツイートを呼びかけたり、オリジナルハッシュタグツイートをしてくれたユーザーにリアクションするなど地道な働きかけを行ってオリジナルハッシュタグツイートを増やしていきましょう。X(Twitter)キャンペーンをうまく活用するのもおすすめです。

ドスパラ【公式】(@dospara_web)のX(Twitter)アカウントではオリジナルハッシュタグを用いたハッシュタグ投稿を促すツイートを定期的に実施。寄せられたツイートに「いいね」をしたり、引用リツイートを行ってユーザーと積極的に関わる姿勢を見せながらクチコミの生成に成功している。

X(Twitter)でハッシュタグツイートの生成に成功しているキャンペーンの最新事例をご紹介
【2023年度向け】X(Twitter)ハッシュタグキャンペーン成功事例10選!ハッシュタグツイート生成のポイントとは?

X(Twitter)のハッシュタグの付け方と注意点

そんなメリットがたくさんあるX(Twitter)のハッシュタグを効果的に使っていくためには、付け方やルールをきちんと理解することが大切です。

①「#(ナンバー)」を使って文字を打ち込む 

X(Twitter)のハッシュタグは半角「 #」記号の後に文字を入力するだけで簡単につけることができます。「♯(シャープ)」と「#(ナンバー)」を誤って使ってしまうとハッシュタグとして認識されませんので注意が必要です。
また、「#(ナンバー)」の後に打ち込んだ文字をもとに、その文字列を含んだハッシュタグのサジェストがされます。このサジェストの中からツイートしたいトピックに関連した人気のハッシュタグを選ぶことも可能です。

「#SNS」と打ち込むと、「#SNS」が含まれ、よく使われるハッシュタグがサジェストされる。

②ツイートの冒頭、途中、最後などどこでもつけることが可能

ハッシュタグは「#」を用いれば、文章の頭、途中、最後のどの場所でもつけることができます。ツイートには全角で140文字という文字数制限があるため、例えば商品名についてツイート本文で書く場合には、ハッシュタグで表記することによって効率的にツイートを作ることも可能です。

③ハッシュタグの終わりには半角スペースを入れる

文中にハッシュタグを差し込む場合は、ハッシュタグと本文の間にスペースを入れることで、ハッシュタグと本文とを区別することができます。
間があいていないと、ハッシュタグが本文と一体となりそのまま表示されてしまうので注意が必要です。

「#マーケティング」をハッシュタグとして使いたい場合、「の」の前に半角スペースを入れることで本文とハッシュタグとを区別することができる。

④数字だけのハッシュタグは利用できない

ハッシュタグはそのツイートの内容を素早く識別するために利用されています。そのため数字のみの「#20220101」といったそれだけではどんなツイートがされているのかを判別しにくいものはハッシュタグとして認識されません。
数字(例えば企業の記念日や商品の発売日など)をハッシュタグに使いたい場合には、必ず「記念日」や「発売」といった文字も添えてハッシュタグを作る必要があります。

⑤ハッシュタグで使えない記号もある

ハッシュタグでは「 ! 」「&」などの記号や句読点を使うことができません。利用できない文字を使用すると、その部分はハッシュタグとして認識されず、黒く表示されてしまいます。X(Twitter)社から公式に利用できる記号についてのアナウンスはありませんが、「_(アンダーバー)」と「・(中黒)」が利用できることは確認できています。

⑥推奨されているハッシュタグの数は2つ

X(Twitter)がオフィシャルで推奨している、1ツイートあたりのハッシュタグの数は2つです。X(Twitter)は文字数の制限があるため、ハッシュタグで見つけてもらうと同時に、きちんとツイート内容を届けるためには手当たり次第つけるのではなく、本当に的確なハッシュタグを選定する必要があります。
また、あまりにたくさんのハッシュタグをつけると、スパム(迷惑)ツイートだと誤認されてしまう場合があるので要注意です。

⑦一般ハッシュタグの使われ方をきちんと把握する

一般的によく使われているハッシュタグを利用する場合、そのハッシュタグが使われているツイートの特徴や傾向、一緒に使われている関連ハッシュタグや、ユーザーの傾向などを把握することが大切です。
これらの情報をもとに、使おうとしているハッシュタグがツイート内容が適しているか、届けたい相手に届くようなハッシュタグなのかを見極めることができるのです。

また、ハッシュタグによっては軽々しく使えないセンシティブなものや、その背景を理解していないとユーザーに思わぬ誤解を生んでしまうものもありますので、よく下調べをしてから使うことをおすすめします。

⑧オリジナルハッシュタグはシンプルでわかりやすいものを

また、ブランドや商品に関連したオリジナルハッシュタグを使う場合には以下のことに気をつけてハッシュタグを使うことが大切です。

  • 長すぎない
  • ハッシュタグの内容がわかる
  • 打ち間違いが少ない

長すぎるハッシュタグはそれだけでツイートの制限文字数を消費してしまうので、せっかくのユーザー目線のツイートが不完全になる場合があります。また、どんな内容をツイートすればいいのかがわかりにくいハッシュタグはそもそもユーザーに使ってもらえません。そして、打ち間違いが生じてしまうような複雑なものは、正確にツイートされない場合があります。オリジナルハッシュタグはこれらの点に注意しながら設計しましょう。

いかがでしたか?
今回はX(Twitter)のハッシュタグについて、メリットや基本的な使い方を解説してきました。ぜひ今後の施策にご参考ください!