ページが見つかりませんでした – SMMLab(ソーシャルメディアマーケティングラボ)は、TwitterやInstagramなどのSNSを活用したソーシャルメディアマーケティングの情報をはじめとして、広くマーケティングの最新情報をアップデートし、それを実践に活かすための具体的なアイデアを提案するマーケティング情報サイトです。 https://smmlab.jp SMMLab(ソーシャルメディアマーケティングラボ)は、TwitterやInstagramなどのSNSを活用したソーシャルメディアマーケティングの情報をはじめとして、広くマーケティングの最新情報をアップデートし、それを実践に活かすための具体的なアイデアを提案するマーケティング情報サイトです。 Tue, 26 Mar 2024 01:21:15 +0000 ja hourly 1 コスパ最強のX(Twitter)キャンペーン!目的に合わせたKPIと企画パターンを徹底解説 https://smmlab.jp/seminar/x_costperformance/ Thu, 14 Mar 2024 05:29:18 +0000 https://smmlab.jp/?p=72455

コスパ最強のX(Twitter)キャンペーン!
目的に合わせたKPIと企画パターンを徹底解説

2024年3月26日(火)13:00~13:50
オンラインでのライブ配信「Zoom」

お申込み受付は終了しました

こんな方におすすめ

1つでも当てはまりましたら、必ずお役立ていただける内容です!
ぜひお気軽にお申込みください。

  • SNS・X(旧Twitter)マーケティング戦略・施策の決裁者、運用担当者
  • 企業Xアカウントをコストを抑えて内製で運用しているものの、パフォーマンスが伸び悩んでいる
  • 目的に合った戦略・施策設計ができているか分からない
  • 限られた予算でパフォーマンスを改善したい
  • フォロワー数を獲得しづらくなってきたが、費用対効果のいい施策が分からない
  • Xキャンペーンの成果が落ちてきたが、どうてこ入れすべきか分からないい

このセミナーで学べること

  • Xキャンペーンを活用する意義
  • コスパ最強のXキャンペーンとは
  • 目的に合わせたKPIと企画のパターン例
  • リアルタイムQ&A

セミナー概要

イーロン・マスク氏がX(旧Twitter)を買収して以降、Xでは急速な変化が続いています。

この新しい環境でのマーケティング施策において、これまでのようにインプレッション数やエンゲージメント数、フォロワー数が獲得しづらくなってきた、といった課題をお持ちではないでしょうか?

さらに、マーケティング予算の削減圧力が増し、限られたリソースでの大きな成果が求められる昨今、どのような戦略・施策を選択すべきかお困りの方も多いのではないでしょうか。

そこで、エンタープライズAPIに対応したXキャンペーン支援プロダクト「echoes」を展開し、X広告の認定代理店でもあるアライドアーキテクツが、
費用対効果の高いXキャンペーンの組み立て方について、目的・KPI別に分かりやすく解説します。

無料&オンラインにてご視聴いただけます。手軽に学べるこの機会に、ぜひ参加をご検討ください!

登壇者

スピーカー

aa-kameda

上田 奈津子

アライドアーキテクツ株式会社

プロダクトカンパニー echoes事業部

リテール向けマーケティング会社、EC業界を経て、2018年4月にアライドアーキテクツに入社。
2019年よりXを活用した自社プロダクト「echoes on X」の事業拡大に携わり、インサイドセールスやCRMを担当。

開催概要

開催日時 2024年3月26日(火)13:00~13:50
※12:50~ログイン可能
会場 オンラインでのライブ配信
「Zoom」にて配信いたします。
参加者の方へは前日に参加方法および視聴用リンクをお送りいたします。
参加費 無料
定員 80名
注意事項
  • ご応募多数の場合は抽選とさせていただきます。
  • 弊社の競合企業様、個人事業主様、学生様のご参加をお断りする場合がございます。

お申込み受付は終了しました

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ダイレクトマーケ担当者の本音を調査!LP運用の実態とは? ~課題や注力施策を大公開~ https://smmlab.jp/article/lpo-survey/ Sun, 24 Mar 2024 23:00:13 +0000 https://smmlab.jp/?p=72468
LP運用実態調査_OGP

CPMの高騰や企業の広告施策をとりまく様々な法律規制の強化、生活者のニーズや行動様式の多様化など激しい変化の中で日々の業務にあたっているダイレクトマーケティング担当者。今回の記事では、そんな彼らが取り組む施策のうち、広告から遷移する「LP(ランディングページ)」への取り組みについてアンケート調査を実施。その実態についてご紹介します。

今回のアンケートの概要
調査名称:【2024年】LP制作における実態調査
調査時期:2023年11月~12月
調査方法:Letroセミナー参加者に対する「アンケート調査」
調査対象:EC事業の新規獲得領域に携わる企業の担当者
回答人数:235人(最後のグラフのみ135人)

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「LPの最適化=LPO」が注目されている背景

LPO(=Landing Page Optimization)はその名の通り、広告からの遷移先であるLP(ランディングページ)を最適化する施策の総称。広告クリエイティブに対し、ターゲットにあった訴求軸で改善を加えていくように、広告から遷移するLPについても、ユーザーの特性やニーズに合わせて改善し、適切な形を目指すことを目的としています。

昨今の広告CPM/CPCの高騰に加え、2023年は景品表示法、薬機法などの法規制がより強化されたこともあり、広告クリエイティブ表現の差別化がますます厳しくなっています。こうしたことから、広告クリエイティブだけではなく、広告からの遷移先=LP(ランディングページ)の改善施策の重要性が高くなっており、LPOに取り組む企業が増加しているのです。

LPO施策はインハウスで取り組むものの、「スキル不足」「打ち手の枯渇」に悩んでいる

そんなLPO施策ですが、アライドアーキテクツ株式会社の調査によると、「基本的にインハウスで進めている(37.4%)」「LP運用のパートナーはいるが社内でも運用をしている(22.6%)」と、インハウスで施策に取り組む企業が多いことが分かっています。

アライドアーキテクツ株式会社の調査_グラフ

LPO施策をインハウスで取り組むことのメリットとしては、

  • ノウハウを社内に蓄積することができる
  • コストの削減

といったことが挙げられます。LPのインハウスで得られたノウハウを他の施策にも生かしていくなど、マーケティングの全体像の中で活用していくことができるのが最も大きな利点であると言えるでしょう。

一方で、LPO施策の課題として、「LPの運用・改善に必要なスキルをもつ人材が足りない(45.1%)」、「新たな改善の案が出ない、打ち手が枯渇している(30.6%)」という回答も見られています。

LPO施策の課題_グラフ

このことから、LP施策をインハウスで行っているものの、最適化施策においてはその人材やスキルの不足を感じていたり、改善施策が頭打ちになってしまっている閉塞感を覚えている担当者も少なくないようです。

今注力したいのは「ファーストビューの最適化」

そんな中、現在LPO施策に取り組んでいるマーケティング担当者が注力している「打ち手」にはどんなものがあるのでしょうか。

打ち手_グラフ

今回のアンケートによると、最も注目されているのは「ファーストビューの最適化(49.8%)」でした。

ファーストビューとは、広告からランディングして一番最初に目に入る場所を指す言葉です。広告を経由してLPに訪れたユーザーに対する第一印象となるもので、その範囲は訪れたページをスクロールすることなく表示される範囲となっています。

一般的に、ユーザーはサイトを訪れてから3秒で

  • そのページが自分に関係のあるものか(ターゲットが適切か)
  • 自分がそのページを読むメリットや利益(訴求に共感するか)

を判断している、と言われています。つまり、ページに来訪したユーザーをコンバージョンさせるためには、このファーストビューの関門をくぐり抜けることが大切なのです。

例えば最近では、ファーストビューに動画を活用することで、サイト来訪ユーザーの負担を減らしながら理解を促進させるといった工夫を行う企業もみられるようになっています。

このように、ファーストビューに一工夫を加え、ユーザーを効率的にコンバージョンまで導く施策はLPOの中でも基本的で大切な施策の一つなのです。

ファーストビューに動画を活用して成果あげたDMJえがおの事例はこちらです
【LPコンテンツをフル動画化→ファーストビューに置くことで定期コース申込数が16%増加】DMJえがお生活の動画活用事例

LPを最適化するのに欠かせない「訴求磨き」

また、ファーストビューに続いて2番目に注力していると回答に上がったのは、「訴求の最適化(39.1%)」でした。

訴求内容はもちろんファーストビューにも関わってきますが、LP内において来訪ユーザーにメッセージを明確に伝え、説得力を持たせるコミュニケーションを行うことがコンバージョンを生むためには大切です。

こうした「訴求を磨いていく」ためには、どのようなことを意識していく必要があるのでしょうか。

訴求を磨いていく_グラフ

「選ばれる」ブランド訴求の磨き方にするために、実践していることを教えてくださいという質問に対しては、「顧客アンケートや返送用はがき、コールセンターなどでお客様の声を取得している(45.1%)」という回答が最も多い結果となっています。また3位には「N1・グループのインタビューなどを実施して、深いお客様の声を取得している(25.5%)」も入ってきています。

前段で述べた通り、昨今は顧客とのコミュニケーションにおける他社との差別化がどんどん難しくなってきているという背景があります。

こうした差別化が難しい時代に、数多くある商品、ブランドの中から自分たちを選んでもらうためには、顧客に機能面だけでなくどのような価値・体験を提供できるかを正しく伝えることが大切です。

これはLPOの訴求磨きにおいても言えることであり、アンケートの結果の通り、実際の顧客の声に対する理解を深め、それをLPに反映させていくことでLP上における適切なコミュニケーションが実現できるようになり、顧客体験の向上につながります。そして、それが新規顧客の創出につながっていくのです。

今回はLPOについて実際の担当者のリアルな声をお届けしました。
ぜひ今後の施策にご参考ください。

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X(Twitter)キャンペーン=フォロワー獲得だけじゃない!目的別・おすすめのXキャンペーン手法を早見表でチェック! https://smmlab.jp/whitepaper/twitter-campaign-table/ Tue, 14 Jun 2022 10:01:09 +0000 https://smmlab.jp/?p=64012

X(Twitter)キャンペーン=「フォロワー獲得」だけだと思っていませんか?

Xキャンペーン施策は、他のSNSと比べてフォロワーを獲得しやすいことからそれだけが成果だと思われがちですが、実は目的別に手法(参加方法・抽選方法・当選通知方法)を工夫することで、フォロワー数やインプレッション数だけでなく、外部Webサイト誘導・店頭誘引・アプリダウンロードといったより購買に近い成果を最大化できます。
本資料では、「早見表」としても使える、目的別に最適なXキャンペーン手法の解説をお届けします。

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Xアカウント担当者で、以下のような課題をお持ちの方
 ✓ 目的に合った適切なXキャンペーン手法が知りたい
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UGCとは?マーケティングにおける活用手法・事例・注意点を徹底解説! https://smmlab.jp/article/what-is-ugc/ Wed, 09 Dec 2020 23:00:00 +0000 http://smmlab.jp/?p=36113
企業のUGC活用徹底解説

UGCがマーケティングにおいて重要視されるようになった背景から、実際の企業事例や活用時の注意点まで、「UGCマーケティング」の全容を徹底解説します!

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UGCマーケティングのはじめ方から成果を出すコツまでが、この1冊にまとまっています。成功事例も多数ご紹介!

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1.UGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ) とは?

UGCは、ユーザーの手によって制作・生成されたコンテンツの総称です。SNS、ブログ、動画投稿サイト、写真共有サイト、イラスト投稿サイト、電子掲示板(BBS)、プロフィールサイト、Wiki、ソーシャルブックマークなどの各種ソーシャルメディアに書き込まれたり投稿されたコンテンツや、それらに対する感想、レビューなどのコメントも含まれます。

UGCと似ている言葉にIGCというものがあります。これはInfuluencer Generated Content(インフルエンサー生成コンテンツ)の略で、インフルエンサーが作る商品やサービスを紹介したり、レビューするためのコンテンツを指します。UGCは一般ユーザーから発信されるものであるのに対し、IGCの多くは企業やブランドからインフルエンサーが依頼されて生み出されることが多いという特徴があります。この場合インフルエンサーはコンテンツを投稿する際に「PRであること」「企業からの依頼案件であること」を明記する必要があります。

改めて知りたい、インフルエンサーの意味や特徴はこちらの記事から
インフルエンサーとはどんな意味?定義・種類・媒体別特徴などインフルエンサーのいまを解説!

2.UGCがマーケティングにおいて重要になってきた理由

高性能なデジタルデバイスの登場、ネット環境の高速かつ大容量化、それにより誰もがリッチコンテンツを簡単に制作・配信できるようになったこと…などの変化を背景に、2000年前後から、UGCは「ネット上の重要なコンテンツ」として注目されてきました。

特に、Instagram台頭以降、UGCは「生活者の購買意欲喚起」に大きな影響を与える存在としても注目が集まっています。

UGCは商品やサービス購入時に信頼されている情報のひとつである

アライドアーキテクツが行った「生活者のUGCに対する意識調査」によると、「商品やサービスを購入する際に、生活者のクチコミやレビューを信頼する」と答えたのは、回答者の64.6%と半数を上回る結果となっています。

生活者のUGCに対する意識調査
画像引用:生活者のUGCに対する意識調査(アライドアーキテクツ株式会社)
■調査概要
調査名称 : 生活者のUGCに対する意識調査
調査主体 : Letro
調査対象 : 10~60代の男女調査時期
調査期間 : 2022年8月26日~27日
調査方法 : 株式会社ジャストシステム「Fastask(ファストアスク)」を用いたインターネットリサーチ
(Twitterを活用したマーケティング・プロモーション業務に携わっている方)
調査対象数: 1,100名

生活者のUGCに対する意識調査2022

UGCは購入シーンを問わずに参考とされている

また、UGCは生活者の商品購入シーンを問わずに幅広く利用されていることも分かっています。
アライドアーキテクツの実施した「生活者の購買行動におけるUGC影響度調査(※)」では、

  • ネット通販や定期通販の商品購入にあたってUGCをチェックするのは88.5%
  • 小売店での商品購入にあたってUGCをチェックするのは70.0%
  • お店や施設への来店を検討するにあたってUGCをチェックするのは74.0%

と、あらゆる商品購入検討シーンにおいて高い確率でUGCが参考とされていることも分かっています。

※)購買行動におけるUGC影響度調査2022〜生活者の購買行動においてUGCはどれほど重要なのか?~

購買行動におけるUGC影響度調査2022

このように、生活者の商品購買行動や商品選択の参考情報としてニーズが高まっているUGCは、企業のマーケティング活動においても大変重要なもののひとつとなっているのです。

3.企業におけるUGC活用の現状とその成果

現在、こうしたUGCを「生活者の共感を呼び起こし、購買行動に影響を与える強力なコンテンツ」として、積極的に企業のマーケティング活動に取り入れていく流れが活発化しています。

アライドアーキテクツ株式会社が2020年11月~12月に実施した調査では、国内でマーケティング業務を行う回答者の約94%が「マーケティング施策においてUGCを活用する重要性」を感じており、既に半数以上が実際にUGCを活用した経験があると回答しています。

UGC意識調査 UGCの重要性に関してのアンケート結果
UGC意識調査 UGCの活用経験に関してのアンケート結果比率

具体的には、SNS公式アカウントの投稿、LP(ランディングページ)、SNS広告、公式サイトやオンラインショップなどでのUGC活用が進んでいることが分かります。

UGC意識調査 UGCの活用経験のある施策に関してのアンケート結果

また、UGCを活用したことがある人のうち、76.6%が「UGC活用により施策のパフォーマンスが向上した」と回答しており、UGCをマーケティングに活用することでしっかりと成果につなげている企業が多い現状がうかがえます。

bnr_labunder

UGC活用後のパフォーメンス結果

4.UGC活用、代表的な4つの手法と企業事例

では、具体的にはどのような取り組みが行われているのでしょうか?

企業事例をもとに、代表的な4つのUGC活用手法をご紹介します。

4.1 企業のホームページやECサイトなどのオウンドメディアにUGCを掲載

ホームページやECサイトにUGCを掲載することにより、サイトに訪れたユーザーの購買意欲を喚起できます。また、自社サイトに来たユーザーがそのサイト内で口コミを参照できるため、他サイトへの離脱を防止する効果もあります。制作にかかるコストを最小限に抑えた上で自社サイトのコンテンツをリッチにすることも期待できます。

ハナユメInstagram投稿

株式会社エイチームライフデザインは、同社が運営する結婚式場情報サイト「Hanayume(ハナユメ)」のTOPページに式場利用者によるInstagram投稿を掲載するUGC活用に取り組んでいます。
実際の結婚式の様子がリアルかつ多様に伝わるUGCの掲載で、サイト来訪者に結婚式に対するイメージをより具体的に想起させているほか、UGCを地域別に表示できるタブを設置することで、ユーザーが希望の地域のUGCを選んで閲覧できるような工夫も行っています。

4.2 広告LPにUGCを活用

WEB広告経由の来訪者が一番最初に訪れる入口である「広告LP」。この広告LPにUGCを掲載することで商品理解促進や購入の後押しを行い、CVRの改善、向上につなげることができます。特にECやD2Cなど、オンラインが顧客との主接点となっている場合には、このLPはWeb上で接客を行う場所であるという役割も担っており、商品の使用感がユーザー視点でしっかり伝わるUGCの活用は効果的です。

米肌の新規獲得用LPにおけるUGC
米肌の新規獲得用LPにおけるUGC掲載箇所の一例

コーセープロビジョンのスキンケアブランド「米肌(まいはだ)」でもLPへのUGC活用に力を入れています。
同社は新規獲得用LPや定期引き上げ用LPにUGCを掲載し、さらに媒体・ターゲティングや流入経路別に見せるUGCを選別して表示するといった工夫を行っています。
結果、新規獲得用LPのCVRが1.27倍に、定期引き上げ用LPのCVRが1.2倍に改善といった成果をあげています。

コーセープロビジョン「米肌」のUGC活用術を紹介した資料ダウンロードはこちら
コーセープロビジョン「米肌」|ブランディングを重視する企業のダイレクトマーケティング×UGC活用術

4.3 SNS公式アカウントの投稿素材にUGCを活用

SNS公式アカウントの投稿素材にUGCを活用することで、SNSのフィードになじみユーザー文脈で受け入れられるクリエイティブを手に入れることができ、結果として公式アカウントのファンとのエンゲージメント向上につながりやすくなります。また、ファンのUGCを公式アカウントが紹介することにより、ファンとのコミュニケーションが発生し、結果としてファンからの愛着度が高まることも期待できます。

大手牛丼チェーン吉野家の冷凍食品「おうち吉野家」の公式Instagramアカウントでは、ユーザーの投稿をInstagram運用のクリエイティブに活用しています。
同アカウントでは、「おうち吉野家」の商品を活用したアレンジレシピのユーザー投稿を積極的に活用。ユーザーの立場にたったアイディア豊かなアレンジレシピをたくさん見せていくことで、商品の汎用性、自由度の高さをPRしています。

4.4 商品の同梱物にUGCを活用

商品の同梱物にUGCを活用することで、購入いただいた方に「他の方がどのような使い方をしているか」を知ってもらうきっかけを作ることができます。また、「自分が手にした商品が、他のたくさんのユーザーからも支持されている」と思ってもらえることで、リピートの促進にもつながるでしょう。

PostCoffeeのInstagram上のUGC
Instagram上には「Post Coffee」に関するさまざまなUGCが投稿されている。

POST COFFEE株式会社は、毎月商品に同梱している小冊子にUGCを掲載しています。掲載されたユーザーの方から「私の写真が掲載されました!」という新たなUGCが投稿されたり、冊子を見た方から「私も写真を投稿してみようかな」というモチベーションアップにもつながっていると感じているそうです。

その他にも、ECサイトの商品詳細ページにUGCを掲載したり、購入完了ページに他商品のUGCを掲載することでついで買いを促したり、顧客へのメルマガ内にUGCを掲載したり…など、さまざまな場面でUGCが活用されています。

こちらの記事に、オイシックス・ラ・大地株式会社、株式会社アテニアなど、さらに多くの企業のUGC活用事例を掲載しています。
ECの売上UPに効く、UGC活用アイデア&事例7選【新規にもリピートにも効果的!】

5.UGCをマーケティングに取り入れる3つのメリット

このように、UGCをマーケティングに取り入れることで企業は様々なメリットを得ることができます。改めてまとめると、以下の3つが主なメリットに挙げられます。

5.1 生活者目線のクリエイティブを手に入れることができる

UGCは実際に商品を使ったりサービスを体験したりした生活者のリアルな口コミそのものです。広告がもつ「企業からの一方的な押し付け感」に嫌悪感を抱く生活者が増える一方で、「生活者目線」のUGCは、信頼できるコンテンツとしての価値があります。

5.2 制作の時間とコストを抑えつつ、クリエイティブ量を確保できる

マーケティング施策の多様化や煩雑化によって、コンテンツの量と種類の担保はマーケターにとって重要な課題になっています。UGCをクリエイティブに取りいれることで、制作にかかる時間やコストを抑えつつ、大量のクリエイティブを得ることも可能になります。

5.3 商品開発や施策改善のヒントになる

UGCは生活者のリアルな声であり、生活者が何に価値を感じているのか、実生活において商品をどう使っているのかなどの、生活者心理や行動を知る大きなヒントとなります。UGCは、企業にとって商品開発やマーケティング施策の改善に活用できる貴重な資産なのです。

UGCのメリットを上手に活かした施策事例はこちら
UGCを活用した施策事例7選!お手本にしたいポイント解説

6.UGC活用を成功させるためのポイント

しかしながら、ただやみくもにUGCを活用するだけでは、思ったような成果に繋がらない可能性もあります。UGCをマーケティングに活用するメリットを最大化し成果につなげるには、ステップごとの成功ポイントを押さえて運用することが大切です。

6.1 UGCを収集する/UGCを生成する

UGCを活用して成果を上げるための第一歩は、UGCの収集からです。ひと口に「UGC」と言っても、その種類はさまざま。企業が考える「よいUGC」と、消費者が求める情報はずれているかもしれません。固定観念にとらわれず、まずは自社に関するさまざまな種類のUGCを収集してみましょう。

また、UGCを活用することでどんな課題を解決したいのか?によって、最適なUGCの種類は異なります。商品の「認知」を向上したいのか、あるいはある程度認知されている商品の「理解を促進」したいのか。ECサイトへの新規訪問者のCVRを向上したいのか、商品の継続購入率を上げたいのか。自社の課題にあわせて、最適なUGCは何かを考えて収集することが大切です。

マーケティングファネル  効果的なUGC

課題毎に最適なUGCは何か?を解説した記事はこちらです。
認知拡大~継続購入まで:目的毎の「効果的なUGC」とは

6.2 UGCを活用する/効果検証をする

「UGCを掲載して終わり」ではなかなか成果につながりません。従来からのインターネット広告やLPO(Landing Page Optimization)、SNS運用の考え方と同様に、UGC活用においても、きちんとA/Bテストをし、反応の良いUGCを探ることが大切です。

WAKAZE UGC系先ページ キャプチャ

日本酒D2CブランドのWAKAZEは、新規顧客獲得用のLPにUGCを掲載、LPにおけるUGCの掲載箇所や、UGCの掲載枚数、どのUGCを掲載するか、UGC掲載箇所への見出しテキストなどさまざまな要素のA/Bテストを行い最適化することで、UGC導入1カ月でLPのCVRを1.1倍にすることに成功しました。

LPで成果が出るUGCの運用ポイントについてまとめたebook無料ダウンロードはこちらから

7.UGC活用の次なるフェーズ:運用型UGCとは?

このようにUGCを活用し、適切に運用することで大きな成果が期待できますが、さらに様々なマーケティングチャネルに活用して幅を広げ、戦略的にUGCを生成~活用~効果測定~さらに生成というサイクルを継続的に回す「運用型UGC」を実践することで、さらなる大きな成果につながると考えられます。

運用型UGC

顧客の声は従来から企業にとっての大切な資産だと考えられてきた一方で、あまり積極的な活用は行われてきませんでした。

これからは、顧客の声という資産を継続的に生み出し、吸い上げ、ブランド成長に繋がるコンテンツに変換し、そのコンテンツへの反応を踏まえて商品・サービスの開発・改善や、顧客の声の拡大につなげる取り組みは、どの企業にとってもスタンダードな企業活動になると考えられます。

8.UGC活用時の注意点

企業が自社マーケティングにUGCを活用するときに、注意しなければならない点もあります。

8.1 UGCと著作権

企業がUGCをマーケティングに活用する際は、そのUGCを投稿したユーザーに許可を得ることが大原則です。無断で商用に使用する行為は著作権違反につながってしまいます。ただし、モニター施策などで事前に二次活用の許諾を得ている場合は必ずしも都度許諾を得る必要はありません。

なお、InstagramやTwitterなど各プラットフォームが提供している投稿埋め込み機能を利用して自社サイトにUGCを表示する場合にも著作権侵害に当たるのか否かについてはさまざまな議論があります。ただし、米Facebook社は、アメリカ国内における「Instagramの埋め込み機能を使って記事中に投稿を表示した場合は著作権侵害に当たらない」という判例に対して、「Instagramの埋め込み機能は画像利用の権利を許可するものではない」という見解を示しています。このことから、企業がプラットフォーム社提供の投稿埋め込み機能を利用してUGCを表示する際も、原則ユーザーからの許諾を取得することを推奨します。

Instagram投稿埋め込み機能を活用してUGCを表示する場合の許諾について、詳しくはこちらの記事でも解説しています。
Instagram上のUGCをLPや広告に使いたい!ユーザーへの許諾は必要?許諾の取り方は?

また、自然発生的なUGCは企業がコントロール出来るものではなく、そのクオリティーレベルも玉石混交であり、既存メディアの二次利用など権利関係に問題がある場合もあります。そのため、企業はUGCを活用する段階で、どのUGCを活用するかをしっかり吟味することも大切です。

8.2 UGCと薬機法

もともとのUGCがユーザーによるオーガニックな投稿であったとしても、企業がそれをLPや広告クリエイティブなどの素材に活用する時点で、そのUGCは企業の表現物の一つとみなされ、薬機法の対象となります。UGCを選択する時点で十分に注意することが必要です。

薬機法について詳しく知りたい方はこちらもご覧ください。
薬機法とは?規制内容と対策を徹底解説

8.3 UGCとステルスマーケティング

2023年10月1日、景品表示法が改正され、ステルスマーケティング(ステマ)に対する法的な取り締まりが開始されました。企業がインフルエンサーやモニターにUGC投稿を依頼した際に、その投稿上で企業との関係性の明示を行わない行為はステルスマーケティングに当たります。インフルエンサーやモニターにUGC投稿を依頼する際には、必ず投稿上で明確に関係性の明示を行わなければなりません。

また、UGCの良さはあくまで「生活者ならではの言葉で語られており、納得感があること」です。たとえ関係性を明示したとしても、企業からインフルエンサーやモニターに「押し付けた言葉」や「作りものの言葉」、「良い点だけ紋切り型に並べた言葉」を並べたUGCは効果がないだけでなく、企業やインフルエンサー自身のマイナスイメージにも繋がります。インフルエンサーやモニターを起用する際には、その方自身の言葉で語ってもらうことが大切です。

こちらの記事で、UGCを活用する際によく出てくる質問や注意点にまとめて回答しています。
UGC活用について、よくある質問11個に答えてみた!【マーケティング施策「あるある」一問一答】

9.UGC生成を促す3つの手法

マーケティングにおいてUGCを活用するためには、そもそも生活者からのUGCが存在しなければなりません。UGCが自然発生するのを待つだけでなく、企業自らが積極的に関与することでUGC生成を促していくことも大切です。

企業がUGC生成に関与する方法として、具体的には以下のような手法が考えられます。

UGC活用 メリットデメリット

9.1 日頃からのファンや既存顧客とのコミュニケーション

店頭での接客、通販での商品配達時の梱包や同梱物、メールマガジン、公式SNSアカウント上でのコミュニケーションなど、ファンや既存顧客とのあらゆる接点でUGCが発生するきっかけ作りをしましょう。一つ一つの顧客接点でプラスの体験を創りだすことはもちろん、ソーシャルメディア上にUGCが投稿されやすいようオリジナルハッシュタグを作って店頭に表示する、店内に思わず撮影&SNS投稿したくなるようなスペースを設ける、同梱物やメールマガジンでも投稿を促す、特定のハッシュタグのユーザー投稿を公式SNSアカウント上でも紹介するなどの工夫を続けることも必要です。

9.2 ソーシャルメディア上でのハッシュタグキャンペーン

ソーシャルメディア上で特定のハッシュタグを付けて投稿したユーザーに抽選で賞品をプレゼントするキャンペーンを行うことでUGC生成を促す方法も有効です。キャンペーンの企画設計に工夫が必要であり、インセンティブを用意したり特定のツールを用意するためのコストもかかりますが、短期間で多くのUGCを生成できます。

Twitter上でのUGC生成に成功したキャンペーン事例はこちら
TwitterでUGCを生み出す方法とは?UGC生成に成功したTwitterキャンペーン事例まとめ8選

9.3 インフルエンサー施策

ソーシャルメディア上で影響力を持つインフルエンサーに商品を体験した感想や写真をSNSに投稿してもらうことでUGCを生成する手法もあります。ただし、ステルスマーケティングにならないよう関係性の明示をしっかりと行うよう注意しましょう。また、一度に同じようなインフルエンサー投稿が大量に発生した場合などは逆に消費者からの反感を買う可能性もあるため、きちんとブランドを理解し信頼関係をもって案件を進められるインフルエンサーへの依頼を行うことが重要です。

UGC生成手法についての詳細と各手法を実践している企業の事例はこちらの記事にまとめていますので、あわせてご覧ください!
【事例で解説!効果的なUGCの増やし方】認知拡大から継続購入まで、目的に応じたUGC生成方法とは】

9.4 UGCが生まれやすい商材/生まれにくい商材

商材によってUGCの生まれやすさには違いがあります。

一般的に、食品、飲食店、電化製品、書籍、音楽、旅行など日常の会話で話題にあがりやすいものや、アパレル、化粧品、車など自己表現の一環としてアピールできるものは、UGCが生まれやすい傾向にあります。

一方で、こっそり使用したいコンプレックス商材や、日常でもあまり話題に上ることのない商材はUGCが生まれにくいと言えます。

自社商品がUGCの生まれやすい商材なのかどうか判断するには、実際にInstagramやTwitterなどのSNSでハッシュタグ検索をしてみることです。また、すでに投稿されているUGCの内容を確認し、生活者はどのようなモチベーションで口コミを投稿しているのか研究することも大切です。生活者視点に立ってみることで、どうしたらよりUGCが生成されるのかのアイデアが湧いてくるはずです。

10.まとめ:UGCはマーケティングにおいて欠かせない存在に

コロナ禍により人との対面のコミュニケーションが減少、さらなるデジタル化が進む現代において、UGCは信頼できる情報源としてますます価値が高まると考えられます。企業は、UGCを大切な資産と捉え、それをさらに増やし、既存のマーケティングに上手に取り入れていくべきです。

なお、UGCマーケティングの根幹にあるのは「生活者の感情」であり、感情を動かす「商品・サービス」そのものです。商品・サービスに満足する、感動する、驚くなど、生活者の感情が動くからこそUGCが生まれますし、そのUGCに感情を動かされる生活者が出てくるのです。

商品、梱包、配送、カスタマーサービス、宣伝活動、メルマガ、店頭など全ての顧客接点で一貫してプラスの体験を生み出すことができているかを改めて振り返り、改善を続けることで、UGCを起点に「顧客が顧客を呼ぶ」仕組みを構築していくことができるでしょう。

食品や化粧品などの大手EC企業から成長D2C企業をはじめとする多数の企業が導入!

ダイレクトマーケティングの成果向上を実現するUGC活用ツール

「Letro」の詳細はこちらから

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リテールメディアとは?急速に拡大する市場規模 日本での最新取り組み事例を解説 https://smmlab.jp/article/what-is-retail-media/ Sun, 03 Sep 2023 23:00:16 +0000 https://smmlab.jp/?p=70895
リテールメディアとは?_OGP

「リテールメディア」とは、小売・流通事業者が運営するさまざまなメディア(媒体)を指します。たとえば「ECサイト」「店舗アプリ」「店頭デジタルサイネージ」などがその一例です。

近年、日本の小売・流通業でも、店頭デジタルサイネージや、店舗アプリを導入し、各媒体で生活者に向けてメーカーの広告を配信したり、クーポンを配布するといった「リテールメディア」の取り組みが発展しつつあります。

たとえば、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」は博報堂と協業してリテールメディア事業の開発に本腰を入れ始めたと報じられました。また、ドラッグストアチェーン大手の「マツキヨココカラ&カンパニー」も広告事業を強化フードデリバリーや配車サービスで知られるアメリカの「ウーバーテクノロジーズ」も、ユーザーが利用するアプリ内に動画広告の配信を始めています。そして、家具大手の「ニトリ」は自社ECサイトで、他社商品を取り扱うことができるようマーケットプレイス化を図り、ECサイトが生活者にとってより魅力的なチャネルとなるよう取り組みを進めています。

このような小売・流通大手の動向を受けて、企業のマーケティング担当者として「リテールメディア」について気になっている人も多いのではないでしょうか?

この記事では、リテールメディアの基礎知識や、注目が高まっている背景、現状と今後の市場拡大見込みについて解説します。日本の事業者による取り組み事例も紹介しますので、今後の施策の参考にしていただければ幸いです。

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リテールメディアとは

リテールメディアの基本

「リテールメディア」とは、小売・流通事業者が自ら運営するさまざまなメディア(媒体)を指します。たとえば「ECサイト」「店舗アプリ」「店頭のデジタルサイネージ」などがその一例です。

ここ数年、ショッピングモールやコンビニ、ドラッグストア、ディスカウントストアや家電量販店などへ行くと、店内でデジタルサイネージを目にしたり、店舗アプリの登録を勧められる場面が多いと思いませんか?また、BtoC物販のEC化率も、ここ数年、毎年伸長している状況です。

このような「リテールメディア」の取り組みは、米国で発展を遂げてきました。米国には「Amazon」「ウォルマート」といった巨大小売事業者が複数存在し、小売市場で激しい競争を続けています。特にここ数年のコロナ禍で事業者側は、生活者の買い物行動のオンラインシフトに適応する必要がありました。その結果、小売業者にとっては「オンライン」と「オフライン」の両方が、重要な顧客接点に。そのような状況の中、「顧客がよく利用する接点(オンライン/オフライン両方)」で、「顧客の好みに合わせた情報をタイムリーに提供できる媒体」としてリテールメディアの重要性が高まってきたのです。

リテールメディアの登場と発展

リテールメディア発展の背景について、さらに詳しく解説します。

コロナ禍で情報収集や買い物の行動がオンラインへシフト

一つの理由として「コロナ禍」が挙げられます。外出が制限される中、生活者は情報収集や買い物の行動などを、オンラインへシフトせざるを得ませんでした。そのニーズに応えるように、小売事業者側でもEC化やOMO施策が加速しました。

3rd Party Cookieの制限に伴い、1st Party Dataの重要性が高まった

Web広告をはじめ、顧客データを活用したマーケティングにおいて、3rd party Cookie規制の動きが強まっています。その代わりに事業者は第三者の提供に依存しない、1st Party Dataを自社で収集し、マーケティング施策に活かす必要に迫られています。

そこで小売事業者が自らメディア(ECサイトやアプリなど)を立ち上げ、顧客情報や行動データを収集しながら運営する取り組みが広がっているのです。

データに基づく販促が加速

近年「データドリブンマーケティング」という言葉をよく聞くように、顧客データを活用した「デジタル販促」が加速しています。

リテールメディア(アプリや、デジタルサイネージ)を活用すれば印刷や郵送は不要で、リアルタイムでの情報提供やスピーディーな内容変更も可能です。顧客の来店履歴やコンテンツ閲覧履歴を利用し、好みに合わせた細かいターゲティングもできます。そして配信後には、その結果を数値を用いて計測・分析し、販促の成果を定量的に評価、次にとるべきアクションを計画していくことができます。

リテールメディアが果たす役割

リテールメディアの存在意義や・役割について「生活者視点」「事業者視点」の両方から解説します。

事業者視点:1st Party Dataを活用し、関連性の高い顧客に向けた商品提案ができる

リテールメディアは「小売業者が自ら運営する媒体」なので、自社で収集・保有する1st Party Dataを活用した広告配信を行うことができます。1st Party Dataとは、自社ECサイトやアプリから収集した顧客データを指します。第三者を介さずに得られた信頼性の高い顧客データを活用して、取り扱いメーカーの商品に関する広告を、関連性が高く、興味に即した生活者をターゲティングしたうえで配信できます。

リテールメディアの概要

生活者視点:自分にとって「今、必要な商品」と出会える

リテールメディアでは、顧客の属性情報や行動履歴に合わせて広告がパーソナライズされます。

その結果、生活者は自分にとって「今、必要な商品」「今、必要な情報」と出会うことができます。

たとえば、ECサイトで特定の商品を探して検索している状況を想定してみましょう。広告のパーソナライズ化によって、「今、欲しいもの」に関連した広告が流れてきます。広告との接触を通して新しいブランドと出会い、その商品に関心が高まれば「もともと探している商品と関連するので、こちらの商品を試してみよう」と購入を決意するケースも想定されます。

今後見込まれる市場規模

リテールメディアは今後、大きな発展が見込まれています。データを用いて解説します。

米国:全デジタル広告費の19%を占めると予想

リテールメディア先進国であり、特に発展が著しい米国。2024年にその市場規模は8.2兆円全デジタル広告費の19%を占めると予想されています。

日本:2026年には805億円の市場規模と予想

日本国内に限定して見ても、2024年予測で市場規模410億円、2026年には805億円と、やはり大きな成長を見込まれていることがうかがえます。

企業のリテールメディア活用事例

ここからは、リテールメディアを既に活用しはじめている日本の企業事例を紹介します。

飲料棚の上に大きなデジタルサイネージを設置|セブン-イレブン

セブン−イレブンは、2022年末ごろからリテールメディアの取り組みをはじめました。

具体的には「自社アプリを通じた広告配信」「店舗にデジタルサイネージを設置し、広告配信の実証実験」を進めている段階にあります。

飲料冷蔵庫の上に大きなサイネージが設置され(※一部店舗のみ)、「金のハンバーグ」などプライベートブランドの人気商品に関する広告を次々に配信。顧客は店内で買い物中に広告を見て、「こんな商品があるんだ、良いな」などと感じたら、その場ですぐに目的の商品を買うことができます。

「サイネージを店内のどの場所に設置すると認知度が上がるのか?」「購買意欲や購買行動に変化が起きるのか?」といった視点でテストをしているそう。セブン−イレブンは「リーセンシー効果(ユーザーが直前に接触した広告が購買に影響する効果)」が高い点を期待しているとのことです。

また自社商品だけでなく、地区開発商品、天気・気温・立地・個店に合わせた情報を配信し、個店の在庫と連動した広告や、店頭ポスター代替も想定しているとのこと。

今まで店頭にチラシやポスターが貼られていたものが、デジタルサイネージに置き換わりつつあります。店頭の掲示物・販促物も「データを根拠に、成果の最大化を目指す時代」を迎えたと言えるでしょう。

参考記事
セブン-イレブンが挑戦する「リテールメディア」 実証実験で見えはじめた“究極の強み”|2023年6月13日
セブン-イレブン・ジャパンが挑戦する、リテールメディア参入と新たな小売業の形|2023年5月24日
セブン‐イレブン、リテールメディアに挑戦|2023年5月7日

レジ上のデジタルサイネージで「あわせ買い」を強力に訴求|ファミリーマート

ファミリーマートは、2023年からリテールメディアの取り組みを本格化させています。

具体的な取り組みは自社アプリと、店頭デジタルサイネージです。レジ上に、3つの大きなディスプレイを設置。取り扱い商品に関する広告を配信して訴求力を高める狙いです。「こんな商品があったんだ。今まで知らなかった、良いな。買おう!」といったきっかけづくりだけでなく、「こういうあわせ買いをすると良いんだな(おいしい、マッチするなど)」という切り口での訴求も強化

2023年4~5月に実施された、「ファミチキ」と「コカ・コーラ製品」のセット販売プロモーションでは大きな手応えが得られたそうです。キャンペーン期間中の併売率は、実施前と比較して全店ベースで約6~7倍に。またデジタルサイネージ設置店舗は、未設置店舗と比較して併売率が118%になるなど、高い販売実績に結びついた、というデータが得られたとのことです。

デジタルサイネージは商品訴求力を高めることが実証されたとし、導入店舗のさらなる拡大を目指しているそうです。

参考記事
PPIHグループとリテールメディア事業での協業に関する覚書を締結 ファミリーマートの国内最大級のサイネージネットワークとの連携で、国内最大級のリテールメディアネットワークの誕生へ|2023年4月28日
ファミマ店頭サイネージは効果抜群 ECに「やられっぱなしじゃない」|2023年7月7日

顧客に「まずはデジタルを体験してもらう」という考え方|イオン

イオンは2021〜2023年にかけて、DXを加速するための各種基盤・プラットフォームの構築に注力。具体的な取り組みは「自社アプリ」「EC事業拡大」「店頭デジタルサイネージ導入」「セルフレジの導入」などです。

これらの取り組みはいずれも、「顧客にデジタルを体験してもらい、店舗オペレーションそのものを改革していく」「デジタル化によってデータを収集・分析し、次の施策へ繋げる」といった考え方に基づいているそうです。

企業視点だけで「デジタル化を推し進める」「最新のテクノロジーを導入する」という考え方ではなく、「顧客に“デジタル”を体験してもらい、少しずつ慣れてもらって、利便性を理解してもらう。顧客とともに、売り場のデジタル化を進めていき、次のステップを目指す」といった考え方がうかがえます。このような考え方は、顧客に対してだけに限らず、小売業が大勢抱えている従業員に向けても重要なアプローチ(デジタルリテラシーが人・年代によって異なると想定される)だと言えそうです。

イオンはこれらのアプローチで、「すべてが数字データをもと判断できる経営に変えていく、その結果として生産性を高める」としています。

参考記事
イオングループのOMO実現と、新たな顧客体験を創出する3つのデジタル施策【イオンのDX最前線】

店頭サイネージとアプリが連動、リアルタイムで購買に直結する訴求を行う|ヤマダ電機

ヤマダ電機は2021年から、全店舗の棚前にデジタルサイネージを設置しています。

売場内で動画を放映、そしてIoT端末を活用し、放映コンテンツと連動してアプリからプッシュ通知で情報を配信する仕組みを構築。

顧客は、店舗内ですぐに使えるクーポンやお買い得情報、季節に応じた目玉商品など、リアルタイムに情報を受け取ることが可能になります。

参考記事
ヤマダホールディングスとアドインテがDX推進における店舗メディア化で協業!ヤマダデンキ全店舗へ棚前デジタルサイネージ7,000面を設置|2021年3月10日

顧客が「今、デジタルの利便性を享受したいこと」に焦点を絞り、シンプルに開発・運用|ツルハドラッグ

ツルハドラッグは、2021年からデジタル化を推進しています。リテールメディアの取り組み例としては「自社アプリ」を導入。ポイントカード、チラシ、クーポンなどのデジタル化を進めています。

「今、顧客が困っていること」「望んでいる機能」にフォーカスして利便性を高め、デジタル顧客接点の増加を図っているとのこと。長い時間をかけて設計したシステムやアプリを提供するのではなく、シンプルな機能で運用しながら、顧客ニーズやトレンドの変化に柔軟性とスピード感をもって対応している点がポイントです。

顧客ニーズを深掘りする目的で座談会を定期的に開催したり、パート・アルバイトの意見も大事にしているそうです。

参考記事
【DXで目指すのは原点回帰】ツルハドラッグが掲げる、デジタルシフトで実現する顧客ファーストの購買体験とは?

企業がリテールメディアをはじめるには

小売・流通企業が実際にリテールメディアをはじめよう、という際に、具体的にどのような着眼点を持って取り組みを進めていくべきか、ステップに沿って紹介します。

戦略設計の3ポイント

STEP1. 目標を明確にする

まずは自社が、リテールメディアの取り組みを通じて最終的にどんな成果を求めるのかについて、明確にしましょう。

たとえば、

  • 新商品の認知を獲得・拡大すること
  • 生活者が、商品の比較検討や、評価をしやすくすること(例:レビューやクチコミを見たり、投稿しやすい環境を整えるなど)
  • (最終的には)商品を買ってもらうこと

などが想定されるでしょう。

STEP2.協業すべき相手を精査する

オンライン(WebサイトやECサイト、アプリ)とオフライン(実店舗)をスムーズにつなげて、リテールメディアの取り組みを実現させ、成果を継続的に獲得できるよう、協業すべき会社を選びましょう。

たとえば、これからリテールメディアの取り組みを実現させたい小売・流通企業にとって、具体的に次のような協業先が考えられます。

  • 広告代理店・マーケティング会社

デジタル広告の企画・運用、キャンペーンの設計、データ分析と最適化などで協業が考えられる。専門的な知識と技術を持っているため、リテールメディア戦略の効果最大化を期待できる。

  • プラットフォーム企業

ECサイト構築、顧客管理システム(CRM)、データ管理プラットフォーム(DMP)などの提供。オンラインとオフラインのデータを統合し、顧客体験を向上させる技術で協業できる。

  • 物流・配送会社

商品の保管、梱包、配送サービスの提供。迅速かつ正確な商品配送によって、顧客満足度を高める役割。

  • コンテンツ制作会社

魅力的な商品説明、ブランドストーリー、プロモーションビデオなどの制作を依頼する。高品質なコンテンツで顧客の関心を引き、購買意欲を刺激。

  • メーカー

商品製造の依頼や、ブランドとのコラボレーションが考えられる。独自の商品や限定品を提供し、リテールメディアを通じて独特の価値を提供する。

  • データ分析会社

生活者の行動分析、市場トレンドの予測、パーソナライズされたマーケティング戦略の提案。データに基づく洞察を提供し、より効果的なリテールメディア戦略を構築する。

STEP3. 予算の策定

自社の事業全体の中で、どれくらいの割合の予算を確保できるのか、他の事業活動や、マーケティング施策といかにバランスを取るかを考えましょう。

「広告施策」と「ECサイト運営」など、異なる施策の間で、予算をどう分けるか考えることも大切です。

施策実行のポイント:PDCAサイクル

「広告施策」「ECサイト運営」など、実行した施策の成果がどのように出ているかを定量的にチェックし、必要に応じて計画を調整しましょう。

どんなデータを取得できて、指標化できるか、どれくらいの頻度で効果測定をするか決めることも、大事なポイントです。

施策の成果(生活者からの反響)を見極め、予算をいかに投じるべきか、常に計画をアップデートしましょう。

忘れてはならないポイント

リテールメディア担当者として、日頃から留意すべきポイントもお伝えします。

  • 在庫管理を怠らない

どんなにいい広告(反響の大きな広告)を打っても、生活者にすぐ届けられる商品が潤沢になければ、リテールメディアでは意味がありません。常に在庫をチェックしましょう。

  • 配送やアフターサービスも大切

商品を買ってもらうことだけでなく、届ける過程や、買った後のサポートも重要です。顧客が満足する体験の提供を追求し続けましょう。

  • 信頼とロイヤルティを築く

顧客との信頼関係を大切にし、長期的な関係構築(長く、繰り返し買ってもらえて、ファンになってもらえること)を目指しましょう。

参考記事
Step by Step: How to Implement a Retail Media Strategy for Brands | by DP6 Team | DP6 US | Medium.

【デジタル接点でいかに生活者との交流を深めていくべきか】
【2024年向け最新版】SNSキャンペーン事例15選!!【X(Twitter)・Instagram・TikTok】
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リテールメディアの課題

海外の大手小売事業者(「コカ・コーラ」や「カルフール」など)はリテールメディアの取り組みを進めた結果、既に課題に直面している側面も。取り組み開始後に、陥りやすい課題について解説します。

企業目線に偏らない

リテールメディアの意義のひとつは、小売企業とメーカーの協力によって、顧客体験向上を目指すことです。単に広告媒体としての役割だけでなく、「クーポン付与」「タイムリーなセール情報の配信」など、施策次第で顧客と深く関わる手段になり得ます。オンラインと実店舗の体験を繋ぐとともに、それぞれの顧客に適した情報を正しいタイミングで伝えること、つまり、顧客視点がポイントであり、企業目線に偏らないことが大切です。

小売企業とメーカーの協力が重要

米国や欧州では「リテールメディアは小売業界の大きな変革」「メーカーと小売の強力な協力の機会を生み出している」と捉えられつつあります。

特にAmazonやウォルマートのような大手小売業者は、広告の販売を通じてメーカーとの新しいビジネス関係を築いています。これにより、メーカーは小売業者のプラットフォームを活用して、消費者に直接アプローチすることが可能になりました。

リテールメディアの取り組みを進める中では小売業者とメーカーがタッグを組み、「顧客視点に立ち、購入側のニーズに合った商品を、最適なタイミングで提案・訴求する」といった共通認識を常に持っておくことが重要だと言えるでしょう。

「リテールメディア人材」の確保も必要

リテールメディアの発展のために、より専門性を持った「リテールメディア人材」も今後期待されています。多くの企業は、マーケティング戦略に精通した人材の必要性を感じていて、米国や欧州の小売業(コカ・コーラや、カルフールなど)では、「特にメディアや消費者向けのマーケティングを理解するスキルが求められている」「小売業を理解し、チームをリードできる能力が必要」と強調しています。これから日本でもリテールメディアの発展とともに、より専門性の高い知見を備えた新たな人材が必要とされていくでしょう。

参考記事
欧州企業も「リテールメディア」推進 学ぶべきポイント – 日本経済新聞

中小規模の事業者にとっての可能性

ここまで、大手小売事業者の取り組みについて述べてきましたが「中小規模の事業者が、リテールメディアの取り組みに参入できる可能性は?」と疑問を感じた方もいるのではないでしょうか。

この章では、大手小売事業者以外にも目を向けて、取り組み事例を紹介します。

株式会社CHARIS&Co.とアドインテの取り組み事例

佐賀県に拠点を置く化粧品メーカー「株式会社CHARIS&Co.」は、リテールメディア開発を支援する企業「アドインテ」と協業し、新宿駅周辺の商業施設「新宿ミロード」に「サイネージ型IoT自動販売機」を設置。2023年5〜6月に化粧品サンプル無人配布の取り組みを実施しました。

「サイネージ型IoT自動販売機」とは、インターネットに接続可能な自動販売機です。前面には画像などを映し出すことが可能で、「無人店舗」と「デジタルサイネージ」の機能を兼ね備えています。

この施策では、生活者があらかじめキャンペーンサイトで自身の属性情報などを登録しておき、「新宿ミロード」に設置された「サイネージ型IoT自動販売機」へ訪れると、化粧品サンプルを受け取れる、というものです。

株式会社CHARIS&Co.とアドインテは、施策を通して収集した生活者データを分析し、今後新たなマーケティング戦略を考えるうえでのインサイトを得ていく、としています。

参考記事
【アドインテ】サイネージ型IoT自動販売機『AIICO(アイコ)』にて『株式会社CHARIS&Co.』の化粧品サンプルを『新宿ミロード』にて配布する実証実験を開始いたしました。

テクノロジー企業との協業アイデア次第でチャンスあり

中小規模の事業者であっても、テクノロジー企業との協業アイデア次第で、「リテールメディア」に関連するユニークな取り組みをスモールスタートできる可能性があります。

「アドインテ」の取締役・稲森氏は、NTT東日本「BizDrive」のインタビュー記事の中で、以下のように述べています。

“ 日本には、Walmartのようにアメリカの人口の8~9割が利用するほどのシェアを握った小売業者が存在しません。上位数社を合わせても、ようやく日本市場全体の4分の1程のシェアしか届きません。特にスーパーマーケット業態は、地方でしか知られていなくても、その地域では非常に高い影響力を誇るようなスーパーマーケットも多く、そういった企業には特に大きなチャンスがあると見ています“

[引用元]
小売業の広告販促DX「リテールメディア」の始め方 | BizDrive(ビズドライブ)−あなたのビジネスを加速する

地方発の中小小売事業者では、九州のホームセンター「グッデイ」や、九州発のディスカウントスーパー「トライアル」など、売場や顧客のデータをフル活用して店舗改革・販促改革を強力に推し進めている事例も目立ってきています。よって中小事業者も、リテールメディアに注目する価値は大いにあると言えるでしょう。

企業視点に偏らないことが重要

この記事では、日本におけるリテールメディアの取り組み事例をいくつか挙げました。

リテールメディアの取り組みを推進するための技術・テクノロジーは日々刻々と進化しています。最新技術を効果的に活用するには、企業側のマーケティング戦略も早急なアップデートが必要です。

「情報収集・購買行動のオンラインシフト」「1st Party Dataの重要性」「データドリブンマーケティングの推進」という3つの観点から、リテールメディアの重要性は今後ますます高まると予想されます。

リテールメディアの取り組みを進めていくうえでは、小売店舗を日常的に利用する顧客に、アプリやサイネージなどの利便性をまずは理解してもらい、継続的に接点を持ちたくなるように促すことが不可欠です。企業側の視点に偏って施策を考えるばかりではなく、顧客体験向上という視点も忘れないようにしましょう。

まさに今、リテールメディアの取り組みを模索している方にとって、本記事が少しでも参考になれば幸いです。

この記事の著者

景山 真理

景山 真理

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、Webメディア・紙媒体で活動しています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、デジタルトランスフォーメーション。
Website:Mari Kageyama Writing Works

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即時性と拡散性に優れ、ユーザーの活発な会話が行われる場であるX(Twitter)。そんなX(Twitter)上で広告を配信するX(Twitter)広告の特徴や活用メリットとは何なのか?今回はX(Twitter)広告の概要から出稿方法・成功のためのポイントまで、X(Twitter)広告の「知りたい」を徹底的に解説しました。

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1.X(Twitter)広告を始めるまえにおさえておきたい媒体特性

X(Twitter)広告を始めるまえに、X(Twitter)の媒体特性について簡単におさらいします。

X(Twitter)の日本国内における月間のアクティブアカウント数は4500万(2017年10月時点)
全世界では3億3000万アカウント(2019年Q1時点)がX(Twitter)を利用しています。

X(Twitter)を使って情報検索をするユーザーは、日本国内のユーザーの67%だと言われているように(※)、X(Twitter)にはリアルタイムな情報を求めているユーザーが多い傾向があります。

同時にX(Twitter)はリアルタイムの情報をユーザーが「RT(リツイート)」することで情報が拡散されしばしば「バズ」という状態が生まれやすいプラットフォームです。

この「即時性」と「拡散性」の高さがX(Twitter)の大きな特徴だと言えるでしょう。

また、X(Twitter)で探される情報は、ユーザーの消費行動と深く結びついています。アライドアーキテクツの調査によると、企業アカウントをフォローしているX(Twitter)ユーザーのおよそ5割弱が、企業からのサービスや商品の新情報やセール情報を求めているという結果もあります。

企業はX(Twitter)を活用することで、新しい商品やサービスの情報を求めるユーザーと接点をもち、自社の商品やサービスをPRすることができるのです。

2.X(Twitter)広告のメリット4つ

では、X(Twitter)を活用したマーケティング施策の1つであるX(Twitter)広告にはどんなメリットがあるのでしょうか。

Twitter広告のメリット まとめ図

2-1.メリット①拡散性が高く広告費以上の成果がでる場合がある

X(Twitter)のタイムライン上に配信する広告は、通常のオーガニック投稿と同様にユーザーがリツイートを行うことができます。そして、リツイートされた広告に対するアクションについては広告費が発生しません。つまり、広告がリツイートされれば、かけている広告費以上の成果を出すこともできるのです。

2-2.メリット②潜在層ユーザーにリーチできる

また、広告がユーザーによって拡散されれば、そのユーザーのフォロワーがその広告を見ることになります。これは、自社で設定したターゲット以外のユーザーである可能性もあり、企業側で想定していなかった潜在層のユーザーにリーチすることも可能となります。

2-3.メリット③ユーザーの興味関心軸を利用した効率的なターゲティング

X(Twitter)には、自分の趣味など興味関心によってアカウントのフォローが生まれるという特徴があります。そのためX(Twitter)広告の興味関心ターゲティングやフォロワーターゲティングを利用すれば、自社の商品やサービスに関心が高いユーザーにリーチすることができます。

また、キーワードターゲティングでは、特定のキーワードについてツイートしたり検索したりしたユーザーに広告を表示させることもできます。そのため、商品やサービスの情報を求めているユーザーに対して効率的に広告を出すことが可能です。

X(Twitter)広告のターゲティングについての解説を読む

2-4.メリット④X(Twitter)社から提供される豊富な情報・リソース

X(Twitter)には、広告をはじめとしたX(Twitter)マーケティングの活用方法から基本のポイントまでを紹介する記事や動画コンテンツが豊富にそろっています。2020年にはX(Twitter)広告のeラーニングプラットフォームである「Flight School」がリニューアルされました。また、Twitter Japanでは、広告認定パートナープログラムも新設しています。X(Twitter)広告の運用代行を行う広告代理店の中から運用経験や実績によってランクごとにパートナーを認定。代理店を挟んだX(Twitter)広告運用を検討中の企業に嬉しい動きです。こうした企業のX(Twitter)活用をサポートする体制が整っているのも魅力の1つです。(2021年9月情報更新)

広告以外にも、X(Twitter)を活用したマーケティング施策について5分で解説!
X(Twitter)マーケティングの特徴・手法・ポイントを5分で解説!【2022年度版】

3.X(Twitter)広告の種類

X(Twitter)広告は大きく分けると、運用型広告である

  • 「プロモアカウント」
  • 「プロモツイート」

1日1社限定の買い切り型広告である

  • 「プロモトレンド・ファーストビュー・プロモトレンドスポットライト」

に分けられます。自社で出稿することができるのは運用型広告である「プロモアカウント」「プロモツイート」の2つです。

3-1.プロモアカウント

ターゲットとなるユーザーに広告を表示し、アカウントのフォローを促す広告です。
「おすすめユーザー」、アカウント検索画面、スマートフォンアプリのタイムラインなど様々な場所に表示されますが、配信場所を選ぶことはできません。

タイムライン上に表示されるクリエイティブには、プロフィールのヘッダー画像が使用されます。広告配信中にヘッダー画像をアップデートすればプロモアカウントの広告ツイートの画像も自動的に更新されます。

プロモアカウントの表示例
プロモアカウントの表示例。フォローするをクリックすることでアカウントをフォローすることができる。
画像引用:フォロワー数キャンペーンを作成する|Twitter for Business

3-2.プロモツイート

ターゲットユーザーに広告ツイートを表示させるプロモツイートは、リーチ数、ウェブサイトのクリック数、動画の再生数、アプリのインストール数など様々な目的の広告配信に利用されます。

広告キャンペーンの配信目的についての説明を読む

配信面は「タイムライン」「検索結果画面」「プロフィールページ」の3つです。また配信目的によっては、X(Twitter)と連携している外部のモバイルアプリへ広告を配信することも可能です。
タイムラインは全ての配信目的で固定されており、その他の「検索結果画面」「プロフィールページ」は広告配信面から除外することができます。

配信面についての詳しい説明を読む

3-3.プロモトレンド、ファーストビュー、プロモトレンドスポットライト

1日1社限定の買い切り型広告であるプロモトレンド、ファーストビュー、プロモトレンドスポットライトを利用すれば、話題化やよりインパクトの強い広告出稿施策ができます。

①プロモトレンド

「話題を検索」ページの「おすすめ」と「トレンド」タブ、ユーザーのタイムライン、プロフィールページに24時間広告を表示させます。 話題を探しにきているX(Twitter)ユーザーに大規模にリーチし、広告内で指定したハッシュタグを利用したツイートを促すことができます。

②プロモトレンドスポットライト

X(Twitter)の「話題を検索」ページの最上部に、動画、GIF、静止画クリエイティブを用いた広告を表示させます。視認性が高い場所に表示させることで、高い認知率が見込めます。また、プロモトレンド同様に、指定したハッシュタグを利用したツイートを生み出すことができます。

プロモトレンド、プロモトレンドスポットライトの表示例
プロモトレンド(左)、プロモトレンドスポットライト(右)の表示例。ユーザーが話題を探しに来ているトレンド画面に広告を出稿し、指定したハッシュタグを利用したツイートの醸成を効率的に行える。
画像引用:買い切り型広告商品|Twitter for Business

③ファーストビュー

ユーザーがその日最初にX(Twitter)にアクセスした際、そのユーザーのタイムラインの最初の広告枠に動画広告を表示させます。(静止画、GIF、テキストのみのクリエイティブには対応していません)圧倒的なリーチ力と、強いインパクトが魅力の広告商品です。

これらの買い切り型広告商品は自社運用ができませんので、出稿の際はX(Twitter)社やエージェンシーに問い合わせる必要があります。

4.X(Twitter)広告の出稿手順

ここからは自社で出稿が可能な「プロモアカウント」「プロモツイート」の出稿方法をみていきます。

まず、前提としてX(Twitter)広告を始めるためには、X(Twitter)アカウントの開設が必須です。また、新規で開設したX(Twitter)アカウントでは広告アカウントを取得するために数週間の運用実績が必要となります。X(Twitter)アカウント自体を新しく始める場合にはご注意ください。

X(Twitter)広告の出稿手順は以下の通りです。

  • 1.広告アカウントの作成
  • 2.広告配信目的(キャンペーン)の設定
  • 3.X(Twitter)広告の出稿手順③広告グループの作成
  • 4.X(Twitter)広告出稿手順④オーディエンスの設定
  • 5.X(Twitter)広告出稿手順⑤プレイスメントの設定
  • 6.X(Twitter)広告出稿手順⑥クリエイティブの設定

5.X(Twitter)広告の出稿手順①広告アカウントの作成

まず、お使いになるX(Twitter)アカウントの中に広告アカウントを開設します。広告アカウントの作成は、ホーム画面の「もっと見る」をクリックし、「Twitter広告」から行うことができます。

広告入稿 作業①

Twitter広告を選ぶと、「オートプロモート設定」か「Twitter広告設定」かを尋ねる画面が表示されるので、ここで「Twitter広告を設定する」を選択。次の画面では、国とタイムゾーンを答えます。

広告入稿 作業②

次の画面に進むと、キャンペーンの作成画面になりますが、一旦こちらの画面は閉じて、広告アカウントをアクティブにするために、支払い情報の追加を先に行うことをおすすめします。
支払い情報は、画面右上にあるアカウント名をクリックして表示される「クレジットカードを追加する」から行います。入力の際は使用するクレジットカードの有効期限が十分にあることを確認してください。

広告入稿 作業③

6.X(Twitter)広告出稿手順②広告キャンペーンの作成

広告施策において、配信目的の設計は全てのベースとなる非常に重要なものです。運用型のX(Twitter)広告では「ブランド認知度の向上」「検討」「コンバージョン」の3つのカテゴリ、8つの目的で広告を配信することができます。

Twitter広告入稿 作業④
キャンペーン作成ツールで表示される広告キャンペーンの目的選択画面。8種類のキャンペーン目的から施策に最適な目的を選ぶ。

6-1.ブランド認知度の向上

ブランドの認知度の向上を狙った場合、広告ツイートがより多くの人に見られるようにする「リーチ」を目的として設定することができます。新商品やブランド、キャンペーンなど認知を獲得したい場合に最適なキャンペーン目的です。

課金形式は広告が1,000回表示(インプレッション)されるごとに費用が発生するCPM課金(コスト・パー・ミル)となっています。

6-2.検討

検討フェーズの広告キャンペーンでは6種類の配信目的があります。

①動画の再生数

  • 目的:動画の再生数増加
  • 特徴/利用シーン:動画クリエイティブは視認性が高く、静止画と比較してより多くの情報を伝えられるため、商品・ブランドの理解促進やブランドストーリーを伝える施策に適している。
  • 課金形式:CPV課金(広告動画の1回視聴あたりで費用発生)

動画を活用したマーケティング施策のメリットや手法についてご紹介しています
動画マーケティングとは?基本から成功ポイントまでを徹底解説【事例あり】

②プレロール再生数(※)

  • 目的:プレロール動画の再生回数の増加
  • 特徴/利用シーン:商品やブランドと親和性の高いユーザーに広告を届けて親近感や愛着心の醸成ができる。
  • 課金形式:CPV課金(広告動画の1回視聴あたりで費用発生)

※)プレロール:X(Twitter)と提携しているコンテンツ配信パートナーの動画の本編の前に再生される動画広告のこと。商品やブランドと親和性の高いユーザーに広告を届けて親近感や愛着心の醸成をすることができる。

③アプリのインストール数

  • 目的:アプリのインストール数の最大化加
  • 特徴/利用シーン:X(Twitter)はモバイルで利用するユーザーが多くアプリ広告と相性が良い。興味関心軸によるターゲティングで自社アプリにニーズのあるユーザーを狙い撃ちできる。
  • 課金形式:CPCA課金(広告経由でアプリのインストールが行われた時点で費用発生)

④ウェブサイトのクリック数

  • 目的:指定WEBサイトへの誘導数の最大化
  • 特徴/利用シーン:情報検索が盛んなX(Twitter)上で、新商品やサービスの情報を求めているユーザーを自社サイトへ誘導できる。
  • 課金形式:CPC課金(広告ツイート自体がクリックされた時に費用発生)、CPLC課金(外部サイトへのリンクがクリックされた時点で費用発生)

⑤エンゲージメント数

  • 目的:広告に対するユーザーのアクション(クリック、いいね、リツイートなど)であるエンゲージメント数の最大化
  • 特徴/利用シーン:広告ツイートを通してユーザーと活発なコミュニケーションを行い、ブランド推奨意向や好意度の醸成に繋げることができる。
  • 課金形式:CPE課金(エンゲージメントが発生した時点で費用発生)

⑥フォロワー数

  • 目的:フォロワー増加の最大化
  • 特徴/利用シーン:ターゲットユーザーのフォローを促し、見込み客との良質な接点をつくることができる。
  • 課金形式:CPF課金(アカウントがフォローされるごとに費用発生)

6-3.コンバージョン

コンバージョンを目的とした配信目的には「アプリのリエンゲージメント数」があります。これは、アプリをすでにダウンロードしているユーザーに実際にアプリを使ってもらうことを目的とした広告配信で、X(Twitter)のアプリカードという広告フォーマットを利用して配信が可能です。

アプリカードについての説明を読む

課金形式は、アプリを開くためにアプリカードをクリックした際に費用が発生するCPAC(コストパーアプリクリック)課金です。

キャンペーンの目的を選択したらキャンペーンの詳細を入力します。こちらでは、日別の予算や総予算、広告配信期間の設定を行います。入力が終了したら「次」を押して広告グループの設定に入ります。

7.X(Twitter)広告の出稿手順③広告グループの作成

X(Twitter)広告では1つの広告キャンペーンの中で、予算やクリエイティブ、ターゲットの異なる複数の「広告グループ」を作成することができます。

Twitter広告入稿 作業⑤

まずは基本情報を入力します。選択するキャンペーン目的によって内容が異なる場合がありますが、主な入力項目は以下の通りです。

①広告グループ名
②広告配信期間(任意)
③広告グループの総予算(任意)
④入札タイプ(必須)

運用型のX(Twitter)広告はオークション形式を採用しており、入札は「自動入札」「上限入札単価」と「目標コスト」から選ぶことができます。

  • 自動入札:最小限の費用(予算内)で最大の結果が出るように最適化するもの。初心者におすすめの入札方法。
  • 上限入札単価:課金対象となるアクションごとに支払う上限金額を設定するもの。アクションごとに支払う金額を予測するスキルが求められる。
  • 目標入札単価:フォロワー数、ウェブサイトのクリック数、リーチ、アプリのインストール数、アプリのリエンゲージメント数目的のキャンペーンで選択が可能。課金対象となるアクションごとに支払ってもよい入札額を設定。目標額以内に収まるように入札額が最適化される。

8.X(Twitter)広告出稿手順④オーディエンスの設定

広告を誰に配信するか、にあたるのが「オーディエンス」です。

8-1.オーディエンスの特性による絞り込み

まず、広告を配信するユーザーの基本属性(デモグラフィック情報)で絞り込みをします。X(Twitter)広告には①オーディエンス属性と②端末の2種類があります。

①オーディエンス属性

<必須>

  • 年齢:広告を配信するユーザーの年齢を絞り込む(全年齢に配信も可能)
  • 性別:広告を配信するユーザーの性別を絞り込む(男女両方に配信も可能)

<オプション>

  • 地域:国、都道府県、地域、都市、郵便番号で絞り込む
  • 言語:ターゲットとなるユーザーやそのフォロワーが使用する言語を指定する

②端末(任意)

X(Twitter)広告では、ユーザーがX(Twitter)を利用する際のデバイスや接続環境によるターゲティングを行うことができます。
端末指定を行えば、iPhone向けアプリのインストールを促す広告施策を行う場合には、iosのユーザーに限定して広告を配信することも可能です。

また、アプリのインストール数、アプリのリエンゲージメント数を目的とした広告キャンペーンでは、ユーザーがインターネットへの接続にWi-Fiを利用しているかどうかも選ぶことができます。Wi-Fiを利用しているユーザーに絞って広告を配信すれば、通信環境が良い状態でアプリインストールやアプリの利用を促すことが可能となります。

端末指定で絞り込めるのは以下の項目です。

  • オペレーティングシステム:ios、androidなどX(Twitter)を利用しているOSを指定
  • 端末モデル:特定の機種を利用しているユーザーに広告を配信
  • 携帯会社:ユーザーが利用している携帯電話キャリアを指定
  • つながり(アプリインストール数、アプリのリエンゲージメント数のみ):Wi-Fiを利用しているユーザーに絞って広告を配信

8-2.オーディエンスタイプの指定

オーディエンスタイプを指定したターゲティングでは、X(Twitter)ユーザーの興味や関心をもとに広告を配信するユーザーを指定することができます。興味関心での繋がりや会話が生まれるX(Twitter)の特性を最大に活かしたターゲティング機能とも言えます。

オーディエンスタイプの指定で利用できるターゲティング軸は以下の通りです。

①キーワード

特定のキーワードについて、検索、ツイートやそのキーワードが含まれるツイートに反応したユーザーをターゲティング、または除外します。

②フォロワーが似ているアカウント

特定のアカウントのフォロワーと類似した行動をとるユーザーに広告を配信または配信対象から除外します。例えば、SMMLabのX(Twitter)アカウント(@smmlab)を配信対象に指定すれば、アカウントのフォロワーと類似しているデジタルマーケティングやSNSマーケティングに興味関心の高いユーザーに広告を配信することができます。

Twitter広告入稿 作業⑥
フォロワーが似ているアカウントを指定すると、そのアカウントを追加した時のオーディエンスの想定数が表示される。

③興味関心

X(Twitter)ではツイート内容やフォローアカウントなどから、ユーザーの興味関心を推測。スポーツ、ビジネス、美容、ゲームなど25カテゴリー・350種類以上のトピックから、広告施策で狙うターゲットと親和性の高そうなものを選んでターゲティングを行います。

④映画・テレビ番組

X(Twitter)はテレビや動画コンテンツを見ながらツイートされることが多いことも特徴。この特徴を利用し、特定の映画やテレビ番組についてツイートしたり関連ツイートにリアクションをしているユーザーにリーチします。

⑤イベント

旬の話題や今起きていることが強い関心を集めるX(Twitter)で、特定のイベントについてX(Twitter)上で会話をしているユーザーを指定して広告を配信します。言語と地域のターゲティングを共に行うことでより精度の高いターゲティングを行うことができます。

Twitter広告入稿 作業⑦
イベントを利用したターゲティングでは、エンターテイメントやスポーツイベントの他に、X(Twitter)上でよく浮上するハッシュタグなどを指定して広告配信ユーザーを絞り込むことができる。

⑥会話トピック

ユーザーの安全かつ活発な会話を促すための取り組みに注力しているX(Twitter)上で、ユーザーが行なった会話をもとに10,000種類以上のトピックについてそのトピックに興味があると思われるユーザーに広告を配信します。

⑦ツイートにエンゲージメントしたユーザー

自社のアカウントのツイートにエンゲージメント(クリック・いいね・リツイート・返信など)をしたユーザーに広告を配信します。

8-3.カスタムオーディエンス

X(Twitter)広告ではすでに自社に興味を持っている人、既存顧客などのリストをもとに特定の人を対象とした広告配信を行うことができます。これはカスタムオーディエンスとよばれ、以下の3つの種類があります。

①リスト

メールアドレスや、X(Twitter)アカウント名などのリストを使い、ターゲティングを行います。

②ウェブサイトアクティビティ

ウェブサイトに最近アクセスした人たちに向けて広告を配信します。X(Twitter)のウェブサイトタグを利用することでデータを収集することができます。

③アプリアクティビティ

アプリをダウンロードしたユーザーや、登録したユーザーに対して広告を配信します。

8-4.X(Twitter)広告のターゲティングにおけるAND条件とOR条件

X(Twitter)広告では、オーディエンスの基本属性によるターゲティングはAND条件です。複数の条件を指定した場合、設定した条件を全て満たすユーザーにのみ広告が配信されます。

一方、オーディエンスタイプ、カスタムオーディエンスで設定した条件はOR条件となります。よって、設定した条件のいずれかを満たすユーザーに広告を配信します。

そして、オーディエンス属性によるターゲティングは、オーディエンスタイプ、カスタムオーディエンスによるターゲティングと掛け合わせて利用することができます。

例えば

①オーディエンス属性:日本、30〜39歳、女性
②興味関心:メイク、コスメ
③キーワード:アイメイク、ワンポイントメイク

という条件でターゲティングを行なった場合、①と②の条件を満たすユーザー、①と③の条件を満たすユーザーそれぞれに広告が配信されます。

Twitter広告では、オーディエンス設定

9.X(Twitter)広告出稿手順⑤プレイスメントの設定

プレイスメントとは、広告をどこに配信するか、いわゆる配信面にあたるものです。プロモアカウント、プロモツイート共通の配信面は以下の4つです。

①ホームタイムライン

ターゲティングしたユーザーのタイムラインに表示されます。どの広告キャンペーンにおいてもデフォルトで配信されるため、除外は不可です。

②検索結果画面

ユーザーが検索を行なった検索結果の画面に広告を表示します。プロモツイートの場合はこの配信面を除外して広告配信を行うことが可能です。

③プロフィール

ユーザーがプロフィールにアクセスした時に広告を表示します。検索結果画面と同様、プロモツイートの場合はこの配信面を除外して広告配信を行うことができます。

④X(Twitter)オーディエンスプラットフォーム

「アプリのインストール数」「アプリのリエンゲージメント数」「ウェブサイトのクリック数」目的のキャンペーンでは、X(Twitter)が連携しているX(Twitter)外のモバイルアプリに広告を出稿することができます。

10.X(Twitter)広告出稿手順⑥クリエイティブの設定

プロモツイートでは多様なクリエイティブフォーマットを利用することができます。

10-1.利用できる主なクリエイティブのフォーマット

X(Twitter)広告はテキストのみでの出稿も可能ですが、静止画や動画と組み合わせることにより、より高い広告効果を発揮することができます。基本となるのは以下の3つです。

  • 静止画:1枚〜4枚の静止画クリエイティブと、テキスト(ツイート本文)をセットにしたクリエイティブフォーマット。
  • GIF:タイムライン上で自動再生されるアニメーションGIF画像とテキスト(ツイート本文)をセットにしたクリエイティブフォーマット。60秒未満のGIF画像は自動的にループ再生される。
  • 動画(プロモビデオ):動画とテキスト(ツイート本文)をセットにしたクリエイティブフォーマット。2021年6月からは、質の高い動画再生や視聴完了率を重視するニーズに応えるため、動画の15秒視聴の完了の目的に最適化を行う「15s view」という入札モデルも採用されている。(2021年9月情報更新)
Twitter広告規格表
入稿規定や仕様は変更となる場合があります。出稿前に事前にご確認ください。

10-2.X(Twitter)広告ならではのフォーマット:Twitterカード

また、X(Twitter)広告のクリエイティブには「Twitterカード」と呼ばれるものがあります。Twitterカードを利用すると、広告ツイート内に画像や動画をカードとして表示でき、より高いエンゲージメントが期待できます。

Twitterカード
遷移させたいWEBのURLをそのまま記載した場合(左)と、Twitterカードを利用した場合(右)。商品やブランドの印象を視覚的に伝え、リンク先への遷移を促すことができる。
画像引用:ウェブサイトカードを活用しましょう|Twitter for Business

Twitterカードには大きく以下の3つの種類があります。それぞれ動画・静止画の両方に対応しています。

・ウェブサイトカード:設定したリンク先への遷移を促すためのフォーマット。

・アプリカード:モバイルアプリのインストールやエンゲージメントを促進するためのフォーマット。

ウェブサイトカードとアプリカード

・カンバセーショナルカード:ハッシュタグを含んだ選択肢をCTAボタンとして利用したプロモツイート。CTAボタンに設定したハッシュタグを拡散させブランドや商品に関する会話の活性化につなげることができるフォーマット。動画、静止画双方に対応しており、入稿規定は通常のプロモツイートの入稿規定に準ずる。静止画の場合はCPE、動画の場合はCPV課金。

カンバセーショナルカードを利用した広告の表示例
カンバセーショナルカードを利用した広告の表示例。自社運用をしている企業の初期設定では利用できないため、X(Twitter)社への問い合わせが必要となる。
画像引用:カンバセーショナル広告|Twitter for Business

10-3.その他の広告フォーマット

・カルーセル広告:2〜6つの画像または動画(カルーセルカード)をスライド表示させることができるフォーマット。複数商品を紹介したり、ブランドストーリーを伝えやすい。スライド表示させる画像の順番は指定できるが、広告出向中の編集は不可。静止画と動画の組み合わせも非対応。

・Amplifyプレロール(インストリーム動画広告):X(Twitter)社が提供しているコンテンツパートナーが配信する動画本編の前にプレロール型の動画広告を挿入するメニュー。自社のブランドとマッチしたパートナーの動画コンテンツの中で広告を再生し、ターゲットユーザーにブランドや商品についてのメッセージが伝えやすい。2021年4月にはプレミアムカテゴリーの追加やデザインや表示方法の見直しといったアップデートも実施されている。(2021年9月情報更新)

・プロモ投票:ツイートのエンゲージメント数、動画の再生数を目的としたキャンペーンで利用可能。広告ツイート内にユーザーが投票可能な最大4つの選択肢を設け、ユーザーのアクションを喚起することができるインタラクティブな広告フォーマット。

カルーセル広告(左)、Amplifyプレロール(中央)、プロモ投票(右)の表示例
カルーセル広告(左)、Amplifyプレロール(中央)、プロモ投票(右)の表示例。
画像引用:広告クリエイティブの仕様|広告クリエイティブの仕様

10-4.広告クリエイティブの入稿方法

X(Twitter)広告では、

①過去に投稿したオーガニックツイートを広告クリエイティブに利用する
②広告用のツイートを新しく作る

以上2つの方法でのクリエイティブの入稿が可能です。

①過去に投稿したオーガニックツイートを利用する

過去に投稿したオーガニックツイートをそのまま広告クリエイティブとして利用する方法です。キャンペーン作成ツールのクリエイティブ一覧から広告に使いたいツイートを選択して設定することができます。

広告クリエイティブの入稿方法①

②広告用のツイートを新しく作る

また、X(Twitter)広告では新しく広告用のツイートを作成することもできます。クリエイティブにある、ツイートを作成ボタンをクリックして作成を開始します。

広告クリエイティブの入稿方法②

ツイートを作成ボタンを押すと、ツイート作成ツールが開きます。ツイート本文入力画面にテキストを入力し、組み合わせる画像フォーマットを選択してください。

広告クリエイティブの入稿方法③
組み合わせる画像フォーマットの入力画面。Twitterカードを利用する場合の、ヘッドラインやURLの入力はここから行う。

また、キャンペーン作成ツールで作成したツイートは広告キャンペーンの対象となるユーザーにのみ表示させるプロモ専用ツイートにすることができます。プロモ専用ツイートはターゲット以外のユーザーのタイムラインには表示されませんし、検索結果にも表示されません。もし、オーガニック投稿としても利用したい場合は、チェックボックスを外す必要があります。

作成した広告ツイートは右側に自動的にプレビュー表示されます。モバイルとデスクトップ双方での見え方を確認することができます。
全ての入力が終了したら、ツイートボタンでツイートを行います。また、下書き保存や予約投稿を選ぶこともできます。

ここまで入力し、次へボタンをクリックすると、広告キャンペーンと広告グループの確認画面に移動します。

もし別の広告グループを追加したい場合は「新しい広告グループ」をクリックして広告グループを追加してください。

全て確認し、問題なければ入稿完了です。キャンペーンを開始ボタンからキャンペーンを始めることができます。

広告クリエイティブの入稿方法④

11.X(Twitter)広告の運用と効果測定

X(Twitter)広告では、広告マネージャーを利用し、日々の広告出稿状況の確認やレポーティングを行うことができます。広告マネージャーの画面は、カスタムフィルターやカスタムデータを利用してカスタマイズすることも可能。それぞれの機能の概要は以下の通りです。

①カスタムフィルター

複数の広告キャンペーンや広告グループ、広告ツイートの中から確認したいものを素早く検索できるようにフィルタリングする機能です。「(キャンペーン)目的」「ステータス」「お支払い方法」「キャンペーン名」でフィルタリングすることができます。また、一度設定したフィルターを保存することも可能です。

Twitter広告の運用と効果測定 方法①
カスタムデータは、画面上部のキャンペーンフィルターを使って設定することができる。
画像引用:X(Twitter)広告マネージャー|Twitter for Business

②カスタムデータ

レポートで抽出したい項目を自由にカスタマイズすることが可能です。またフィルター同様カスタマイズを保存することができるので、何度でも同じ項目のレポートを出すことができます。

Twitter広告の運用と効果測定 方法①
設定した測定データをカスタムレポートとして保存し、迅速な広告キャンペーンの分析を行うことが可能。
画像引用:X(Twitter)広告マネージャー|Twitter for Business

12.X(Twitter)広告を成功に導くポイント4つ

最後に、X(Twitter)広告を活用するポイントについてご紹介します。

12-1.ポイント①複数のフォーマットを利用する

X(Twitter)広告はフォーマットの豊富さが魅力です。また3種類以上の広告フォーマットを使用すると、広告キャンペーンの認知度が20%、購買意欲が7% 向上したという調査結果もあります(※)。広告運用を行う時は複数のフォーマットを使って、ユーザーの印象に残る広告にするのがポイントです。

12-2ポイント②複数の広告ツイートを利用する

また、それぞれのフォーマットごとに複数の広告ツイートを用意することも効果的です。ターゲットとしているユーザーにどのようなテキストが届きやすいのか、どのような画像を使えば反応が良いのかなど、複数パターンを用意して効果検証しながら運用改善を行うことでより高い施策効果が期待できます。

12-3.ポイント③ターゲットユーザーのX(Twitter)上での行動の仮説をもつ

X(Twitter)は、ユーザーの興味があること、関心のあることを軸にフォローが生まれる特徴があります。また、興味があること、知りたいことを日々検索する場でもあります。この特性をふまえ、X(Twitter)広告でオーディエンスを設定する時には、自社のターゲットユーザーがX(Twitter)上でどんなアカウントをフォローし、どんなツイートを行い、どんな情報を検索するかなど、X(Twitter)上での行動の仮説を立てることが大切です。同時にオーディエンスごとに広告グループを作成し、どのターゲティング軸でより成果がでているのかを確認しながら、予算の配分などを変更していくのも良いでしょう。

12-4ポイント④複数の施策と掛け合わせて広告を利用する

X(Twitter)広告で利用する広告ツイートはオーガニック投稿と同様にリツイートやいいねなどエンゲージメントが発生します。そのため、例えばフォロー&リツイートキャンペーンと組み合わせて広告を出稿することで、認知度の向上やフォロワー増加の最大化につなげることができます。また、こうした施策で増加したフォロワーとの接点を維持し、購入意向やブランド好意度を向上させるためには、オーガニック投稿によるコミュニケーションが欠かせません。このようにX(Twitter)広告だけでなく複数の施策を複合的に実施することで施策効果を高めていくことが可能となります。

いかがでしたか?
今回はX(Twitter)広告の種類や特徴、出稿手順から活用ポイントまでを徹底解説しました!ぜひX(Twitter)広告を活用したX(Twitter)マーケティングの施策設計にご参考ください。

アライドアーキテクツではX(Twitter)ユーザーが企業公式アカウントをどのように利用しているか、その利用実態を調査した調査結果を公開しています。X(Twitter)ユーザー実態の把握にご活用ください。

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企業公式X(Twitter)アカウント運用のコツ7つ!参考にしたい企業アカウント14選とともに解説 https://smmlab.jp/article/casestudy-twitter-account/ Tue, 07 Sep 2021 23:00:00 +0000 https://smmlab.jp/?p=55887
企業公式Twitterアカウントはどう活用する?運用のコツ7つ!参考にしたい企業アカウント14選とともに解説OGP

今や規模を問わず、様々な企業がX(Twitter)公式アカウントを開設し、運用しています。しかし一方で、せっかく開設したアカウントをどのように活用してよいかわからない、どんな情報発信をすればよいのかわからないとお悩みのご担当者も多いのではないでしょうか?

今回は、企業公式X(Twitter)アカウントの中から、お手本にしたいアカウントを14個ピックアップ。運用のポイント別にその概要を解説していきます。

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ポイント①フォロワーとの丁寧なコミュニケーション

SNSはコミュニケーションの場。特に比較的匿名性が高いX(Twitter)では、企業の公式アカウントとユーザーとが直接双方向的な交流を行うことも珍しいことではありません。
ここでは、X(Twitter)上でユーザーと丁寧なコミュニケーションを行なっているアカウントをご紹介します。

事例①キットカット|ネスレ日本株式会社

チョコレート菓子のキットカットの公式X(Twitter)アカウント(@KITKATJapan)では、常にユーザーと積極的な交流をはかる姿勢を大切にしています。

例えば、「#リピ確定キットカット」というハッシュタグは、ユーザーが「リピート購入したい、好きなキットカットの味」に関するツイートを募集するものです。キットカットのアカウントではこういった様々なハッシュタグを有効活用することで、ユーザー思い思いのキットカットに関するツイートを生み出し、交流につなげています。

また、昨年から1年間は「#ねぇキットカット」企画を実施していました。これはコロナ禍で世の中が大変だった2020年の春にスタートしたもので、ユーザーが心のなかにある「聞いてもらいたいこと」を「 #ねぇキットカット」というハッシュタグをつけて投稿する企画です。ツイートをしたユーザーのなかからランダムで、公式アカウントからのメッセージやキットカットの差し入れが届くこともありました。
ネスレ日本株式会社では、この企画をきっかけとして「隙間じかんのアーモンド&クランベリー」という新商品も発売。X(Twitter)を媒介し、ユーザーに寄り添ったアカウント運用をしています。
ブランドのメッセージである「Have a Break,have a KitKat」が、運用姿勢からも伝わるアカウントです。

キットカットの公式X(Twitter)アカウントでは、ハッシュタグツイートを募集するだけでなく、ユーザーから募集したハッシュタグツイートをモーメント機能を活用してまとめ、ツイートするなどの活用もしている。

2022年上半期総まとめ!掲載アカウント:ほっかほっか亭・DECO HOME(ニトリ)・ロゼットなど…
2022年上半期総まとめ!参考にしたいSNSキャンペーン目的別事例集

事例②SUBARU STARS|株式会社SUBARU

自動車メーカーSUBARUのショールームの顔として、SUBARU車の魅力などを発信しているSUBARU STARS。そんなSUBARU STRASの公式X(Twitter)アカウント(@subarustars_)でもユーザーとの丁寧なコミュニケーションに力をいれています。

同アカウントでは、2021年7月から「#スバスタ相談室」をいうハッシュタグを利用し、SUBARU車に関する質問や疑問を募集。寄せられたツイートに対して、丁寧な回答でコミュニケーションを行い、ユーザーのエンゲージメントを高める施策に取り組んでいます。

こうした細やかなコミュニケーションの実施は、運用負荷も少なくありません。SUBARU STARSの公式X(Twitter)アカウントでは、「SUBARU車に関する質問」「公式リリース発信済みの国内販売車種に関連した内容のみ」などと事前に条件を絞ることで、運用側の回答ハードルをさげる工夫も行なっています。

2021年に7月に開設された比較的新しいアカウントである、同アカウント。フォロワー数はまだ多くないものの、しっかりとそのフォロワーとのエンゲージメントを高める運用を行なっている。

こちらの記事ではファンとのコミュニケーションに積極に取り組んでいる事例を紹介しています。
ファンとの積極的なコミュニケーションに取り組んでいる施策事例10選

ポイント②ユーモアを交えてユーザーを楽しませながら情報発信

また、フォロワーに対してブランドや商品情報を発信する際、そのアプローチの仕方を工夫することで、受け取ったユーザーを楽しませ、商品理解、ブランド理解を効率的にすすめることもできます。

事例③【公式】カゴメ|カゴメ株式会社

カゴメ株式会社の公式ツイッターアカウント(@KAGOME_JP)は、日々、SNSキャンペーンや店頭販促キャンペーンなどフォロワーに役立つ情報を発信しているアカウント。
同アカウントで用いられているアプローチは様々です。例えば、「#スイカの日」にちなんだツイートでは、夏の日にちなんだ食べ物についてアンケートを実施。選択肢の中に同社の商品を使ったアレンジレシピを盛り込み、自然に商品PRを行なっています。
また、「#ゼリーの日」のツイートではゼリーのイラストを使った間違い探しを出題。答えのツイートに、商品を使ったゼリーのレシピページへの導線を作り、商品理解促進につなげています。

販促やユーザーにメリットのある情報にプラスして、商品を楽しく理解してもらう工夫をしながら情報発信をしているアカウントです。

クイズの正解発表ツイートでは、公式のレシピサイトを自然に紹介。商品理解を促している。

事例④上野動物園[公式]|東京動物園協会

パンダでお馴染み、東京上野動物園の公式X(Twitter)アカウント(@UenoZooGardens)では日々園内の動物の様子や飼育員が撮影した珍しい動物の写真、動物に関する豆知識を紹介しています。

動物と向き合っている飼育員ならではのノウハウや、内側からしか知ることのできない情報はユーザーにとっても有益かつ楽しめるもの。
特に現在のコロナ禍では気軽に動物園に足を運べないという人もたくさんいます。同アカウントが発信する情報は、そんな状況下でも動物園にきた気分を味わうことができるツイートであり、フォロワーとの接点を維持することに成功しています。

毎朝の動物の情報発信や、クイズなど、動物や動物園についてユーザーに楽しんでもらえる情報を発信している。

ポイント③自社ならではのノウハウの発信でユーザーに有益な情報を届ける

企業が持っているノウハウや知識は、ユーザーにとって有益な情報もあります。特に、企業にとっては「常識」「当たり前」と思っているようなことが、一般ユーザーにとって貴重で役立つものである場合もあります。自社ならではのノウハウの発信もX(Twitter)アカウント運用では有効なアプローチ方法です。

事例⑤ビッグカツといか姿フライのすぐる【公式】|株式会社すぐる

ビックカツ、いか姿など、お菓子・おつまみの製造販売を行う株式会社すぐるの公式X(Twitter)アカウント(@SUGURU_BIGKATU)では、工場見学や同社の商品の製造に欠かせない「油」に関する知識の発信など、同社ならではのツイートを積極的に行なっています。

発信するツイートは動画や画像をうまく用いることで、視覚的にもわかりやすくまとめられているのも特徴。劣化した油の見分け方や、劣化しにくい油の保存方法など、ユーザーの生活に役立つ豆知識で、エンゲージメントを高めているアカウントです。

一連の工場見学ツイートでは、動画をうまく活用。目を引く動画で、ユーザーの興味関心を高め、企業・商品理解につなげている。

事例⑥有限会社安井ファーム|有限会社安井ファーム

石川県におけるブロッコリー作付け面積のおよそ3割のシェアをもっている農業法人、有限会社安井ファーム。
同社の公式X(Twitter)アカウント(@yasuifarm)ではブロッコリーの専門家として、美味しい食べ方や鮮度を保つための保存方法などを発信しています。

また、同アカウントはただ知識を発信するだけにとどまらず、ツイートがユーモラスなのも特徴。「○○の日にちなんで」と言いながら毎回無関係なブロッコリーの画像をツイートしたり、無数のブロッコリーが流れる動画をツイートしたりするなど、「ブロッコリー」を起点に様々なアプローチのツイートでアカウントを運用しています。
ブロッコリーを使った料理のレシピや保存方法など、真面目な情報を発信しながら、時々ユーモアを交えることでユーザーとの近い距離感を作り出しているアカウントです。

意外と知られていないブロッコリーの保存方法について発信したツイートはたくさんのいいねやリツイートが生まれ、ユーザーからも「知らなかった」「ためになった」といったという好意的なコメントもよせられ高いエンゲージメントを実現している。

ポイント④ツイートに利用するクリエイティブを工夫する

X(Twitter)はタイムラインをスクロールするスピードが非常に早いメディアです。そのため、次々と情報が流れてしまい、せっかくの投稿もユーザーのタイムラインの中に埋もれてしまうこともあります。これに対し、ツイートするクリエイティブの見せ方を工夫することで、よりユーザーの目につきやすいアカウント運用が実現できます。

事例⑦ことりっぷ|株式会社昭文社ホールディングス

公式X(Twitter)アカウントでオウンドメディアの情報を発信している企業はたくさんあります。お出かけ情報雑誌、ことりっぷの公式X(Twitter)アカウント(@cotorip_twi)も、同社のアプリやオウンドメディアの情報を活用し、情報発信を行なっているアカウントの1つです。

同アカウントでは、オウンドメディアの記事を紹介する際、記事のURLを掲載するだけでなく、記事の内容に沿った写真を一緒に投稿しています。より記事の内容がわかりやすいクリエイティブを活用することで、ツイートに対する注目を高め、効果的に情報を伝えているアカウントです。

記事内で使われている写真を実際のツイート写真に利用し、記事の内容を的確に伝えサイト遷移を目指している。

事例⑧トンボ鉛筆【公式】|株式会社トンボ鉛筆

大手文房具メーカーのトンボ鉛筆は、SNSアカウントを積極的に活用しています。 同社の公式X(Twitter)アカウントは「今日は何の日」をテーマにした投稿を定期的に実施。自社の商品を使用して描かれた可愛らしいイラストと共に、記念日にまつわる投稿をおこなっているのが印象的です。
また、商品を紹介するツイートでも「手書き風」の文字を活用し、文房具メーカーとしてのブランドイメージを視覚的に伝えています。

投稿クリエイティブには動画も活用。タイムラインのスクロールスピードが早いX(Twitter)において、投稿クリエイティブの視認性を高め、効率的な情報伝達とブランディングを同時に実現しているアカウントです。

同社の商品の50周年企画では、動画を活用したツイートを実施。同社の商品の楽しい利用シーンの動画を用いて、ブランディングにつなげています。

ポイント⑤X(Twitter)の拡散性をいかし、ハッシュタグをうまく活用

X(Twitter)は拡散性が高いメディアという特徴があります。そのためハッシュタグなどを上手に活用することによって、商品やブランドに対するクチコミを効果的に伝播し、認知獲得や購買促進につなげることが可能です。

事例⑨kiss(キス)公式アカウント|株式会社伊勢半

メイクアップ製品やスキンケア製品の製造販売を行なっている株式会社伊勢半。同社が展開するコスメブランドkissの公式アカウント(@kiss_cosmetics)でもハッシュタグの活用を行なっています。

同アカウントでは、「#暗髪眉コスメ」「#指ぽんラメ」など、商品の特徴やPRポイントを言葉にした独自ハッシュタグを採用しています。一言で商品らしさを伝えながら、X(Twitter)上の美容インフルエンサーからのPR投稿などを効果的に活用し、商品についてのクチコミをうまく作り出しています。

また、ハッシュタグを利用したフォロー&RTキャンペーンも行い、新商品の情報を拡散させ、認知獲得の最大化に取り組んでいるアカウントです。

X(Twitter)を含むインフルエンサーマーケティングの最新事例をまとめました!
インフルエンサーマーケティングの成功事例11選&ポイント解説【施策目的別】

商品紹介ツイートでは動画クリエイティブも活用。商品の見た目を印象付けると同時に、商品ハッシュタグをつけた投稿で新商品PRを行なっている。

化粧品・日用品メーカーのSNSアカウントでお困りの方はこちら
化粧品・日用品メーカーが実践する!Twitter・Instagramインスタントウィンキャンペーン事例集

事例⑩驚安の殿堂 ドン・キホーテ|株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス

大手ディスカウントストアチェーン、ドン・キホーテでも、公式X(Twitter)アカウント(@donki_donki)を積極的に活用しています。
同社のキャラクターである「ドン・ペン」をクリエイティブに活用したツイートや投票機能を活用したツイートで積極的にフォロワーとのコミュニケーションを行なっている同アカウント。
ドンキホーテで見つけた安いものをツイートする「 #安っすドンキさん」、ついつい衝動買いしてしまったものをツイートする「 #ドンキさん買っちまったよ」といったハッシュタグによって、ユーザーのクチコミを醸成。ユーザーから投稿されたツイートについては、積極的にリツイートをし、活発なコミュニケーションにつなげています。

ユーザーのハッシュタグ投稿を促す投稿は、固定ツイートされ、同アカウントのプロフィールにいくとすぐに確認できるようになっている。

クチコミマーケティングとは?2021年度の最新トレンドを解説
クチコミマーケティングとは?最新の種類と成功ポイントを解説【2021年最新ガイド】

ポイント⑥アカウント全体でブランドの世界観を伝える

アカウントのツイート内容やユーザーとのコミュニケーションの仕方によって、ブランドの世界観を表現し、ブランドに対するロイヤリティやエンゲージメントを高めることも可能です。

事例⑪チロルチョコ|チロルチョコ株式会社

「あなたを笑顔にする」を企業理念として掲げているチロルチョコ株式会社。コロナ禍の昨年は、お菓子メーカーの公式X(Twitter)アカウントを横断した「#おかしつなぎ」キャンペーンの発起人としても注目を集めました。

そんな同社のX(Twitter)アカウントは掲げる理念通り、商品紹介やキャンペーン、X(Twitter)漫画インフルエンサーとコラボした投稿など、ユーザーを楽しませ、笑顔にする運用を行なっています。

ひとつひとつの投稿に親近感を覚えるのはもちろん、プロフィールに「コメントは可能な限り返信してます!たくさんお話しましょう!」と記載するなど同社の企業理念が伝わるアカウント運用姿勢を貫き、企業、ブランドが大切にしているメッセージを体現しています。

新商品の紹介も、親しみある画像を用いて伝えている同アカウント。ツイートについたコメントにも丁寧に返信を行なっている。

事例⑫タイガー魔法瓶【公式】|タイガー魔法瓶株式会社

真空断熱ボトル、炊飯器、電気ケトルなどの製造販売を行なっている生活用品の総合メーカーであるタイガー魔法瓶株式会社。同社のX(Twitter)アカウント(@Tiger_PR_JPN)も企業理念や人格が伝わるアカウントです。

同アカウントでは、定期的に自社の商品に関するハッシュタグを使ったユーザーのツイートを引用リツイートしてコミュニケーションを実施。商品を活用したレシピや、家事の効率をあげる工夫を行うなど、ユーザーの生活に役立つ情報の発信にも積極的です。

また同社は、「未来を水筒に詰めて」というメッセージのもと、「NO・紛争鉱物」「NO・フッ素コート」「NO・丸投げ生産」「NO・プラスチックゴミ」という「4つの約束」を掲げ、人権、健康、環境に配慮した企業活動に取り組んでいます。

X(Twitter)アカウントでも、このような取り組み、企業姿勢について親しみやすくメッセージを発信。同社の企業理念である「世界中に幸せな団らんを広める」をベースに、真摯な態度で企業活動を行う姿勢を示すことに成功しています。

企業が行う社会貢献や果たすべき役割など、企業人格に対しても注目が集まるなか、同アカウントでは企業理念にもとづいた取り組みの紹介なども積極的に行なっている。

ポイント⑦X(Twitter)アカウントを販促施策に活用する

新型コロナウイルス感染症の蔓延により、生活者の消費購買行動にも大きな変化がありました。これまで身近な人との交流が中心であったSNSは、商品購入前の情報収集などより消費購買に近いプラットフォームへと変化しています。こうした流れを受けて、X(Twitter)を活用した販促施策に積積極的に取り組んでいる企業アカウントの多くあります。

コロナ禍におけるX(Twitter)ユーザーの利用実態調査データをまとめました
【2024年3月更新!】データからみるX(Twitter)ユーザー実態まとめ|echoes

事例⑬サブウェイ|日本サブウェイ合同会社

オーダーメイド・サンドイッチ・チェーン「サブウェイ」の日本公式X(Twitter)アカウント(@subwayjp)では、X(Twitter)キャンペーンを活用しながらX(Twitter)を媒介とした販促施策を行なっています。

同アカウントでは、定期的に、その場でキャンペーンの当落がわかる「インスタントウィンキャンペーン」を実施し、そのインセンティブとして、商品引換え券や割引クーポンなどを配布しています。インスタントウィンキャンペーンは、X(Twitter)キャンペーンのなかでも拡散性が高く、キャンペーン参加人数の最大化につながりやすいため、たくさんのクーポンを配布でき、効率的な店舗送客にも繋げることができます

さらに今年7月にはSNS限定の裏メニュー・タンドリーチキンの「辛MAX」を発表しました。このようなX(Twitter)アカウントをフォローしているユーザーが喜ぶ施策も実施し、X(Twitter)ユーザーの店舗利用を促進しています
また同時にフォロワーとの丁寧なコミュニケーションにも積極的に取り組み、コメントに対して細やかな返信を行う場面も見受けられます。

販促とコミュニケーションをうまく組み合わせているアカウント事例です。

お得なクーポンをキャンペーンで効率的に拡散し、店舗送客を行なっている。

インスタントウィンキャンペーン事例をポイント別にたっぷりご紹介しています。
Twitterインスタントウィンキャンペーン事例10選!お手本にしたい工夫ポイント別に解説!【2021年度最新版】

事例⑭【ほっかほっか亭公式】|株式会社ハークスレイ

大手お弁当専門店「ほっかほっか亭」の公式X(Twitter)アカウントでも(@HokkahokkaP)、X(Twitter)を活用した販促施策に意欲的に取り組んでいます。

ほっかほっか亭ではインスタントウィンキャンペーンを利用し、店舗で利用できる消し込み型のクーポンを配布することでキャンペーンによる来店効果を可視化同時に、Instagramアカウントと連動したインスタントウィンキャンペーンを行うことで、フォロワー数、キャンペーン参加者、店頭来店者数の最大化につなげています。

また、同アカウントではキャンペーンを利用し、同社の提供するアプリのDL促進にも取り組んでいます。X(Twitter)アカウント運用によって、様々な販促施策を行なっている事例です。

同社が行なったアプリダウンロード数の増加を目的としたインスタントウィンキャンペーン。当落をアプリ上で行うことでキャンペーン経由でのアプリDL促進を狙った施策。

いかがでしたか?
今回はX(Twitter)公式アカウント運用のポイントについて、事例をご紹介しながら解説してきました。

アライドアーキテクツでは、X(Twitter)をはじめ、SNSを活用した施策のポイントなどを解説するオンラインセミナーを随時実施しています。

日々の施策設計や情報のアップデートにお役立ていただける無料のオンラインセミナーについては、下記リンクからご確認いただけます。
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セミナー情報ページ

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「結果を出す」SNSマーケティングSaaSツール「echoes(エコーズ)」 導入事例集 https://smmlab.jp/service/echoes_casestudy-2/ Mon, 04 Mar 2024 03:55:32 +0000 https://smmlab.jp/?p=72416

echoesは、X(Twitter)・Instagramを中心とした認知拡大から、オウンドメディア集客・販売促進までワンストップで支援するSNSマーケティングSaaSツールです。
echoesを導入し、商品認知拡大やクチコミ創出、購買・来店促進などに成功した事例をご紹介します。

紹介企業

  • [フォロワー獲得]株式会社NTTドコモ×カルビー株式会社
  • [UGCの創出]ヤマザキビスケット株式会社
  • [UGCの創出]株式会社極洋
  • [自社コンテンツ誘導]ソフトバンク株式会社
  • [ブランドサイト誘導]株式会社クレディセゾン
  • [ECサイト誘導]株式会社DINOS CORPORATION
  • [アプリダウンロード促進]ベルトラ株式会社
  • [マストバイ集客拡大]カルビー株式会社
  • [マストバイ集客拡大]ロゼット株式会社

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ステルスマーケティング(ステマ)とは?意味・定義から規制への対策・注意点まで分かりやすく解説 https://smmlab.jp/article/what-is-stealth-marketing/ Wed, 27 Feb 2013 00:12:38 +0000 http://smmlab.jp/?p=17861
ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティング(ステマ)とは?どこからどこまでが「ステマ」に当たるの?「ステマ」は違法?規制範囲はどこまで?など、ステルスマーケティングについて知っておきたい情報を分かりやすく解説します。

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Instagramのクチコミ活用スタートガイド

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ステルスマーケティング(stealth marketing)、ステマとは?用語説明/定義・意味の解説

ステルスマーケティングとは、英語の 「Stealth」(隠れる、こっそりする、隠密)に由来し、アメリカではアンダーカバー・マーケティング(Undercover marketing)とも呼ばれています。日本では、2011年ごろからステマと略されるようになりました。

ステマとは、第三者的な立場を偽装して、特定の企業や製品について、宣伝と気付かれないように商品を宣伝したり、商品に関するクチコミの発信・伝播を図る行為のことです。情報発信に関して企業の介在があるにもかかわらず、そのことを情報の受け手に隠したり偽ったりして行われる情報発信全般を指します。

身元や宣伝が目的であることを隠して行われるため消費者をだます側面があるとして問題視されています。

ステマのイメージ図

ステマが問題視される背景

消費者の購買活動に「クチコミ」が大きく影響するようになったこと、ソーシャルメディアの普及によって情報の受け手が容易に発信者になり得るようになったことから、企業の広告やマーケティングにおいて「クチコミ」を活用する手法が重視されるようになりました。

実際に、アライドアーキテクツが2022年に1,100名の生活者を対象に実施した調査では「商品やサービスを購入する際に、クチコミやレビュー(UGC)を信頼しますか?」との問いに対し64.6%の方が「UGCを信頼する」と回答しました。(アライドアーキテクツ株式会社|「生活者のUGCに対する意識調査2022」

また、2021年に国内でマーケティング業務に携わる98名の担当者を対象に実施した調査では、約半数の人が「UGC(クチコミ)」をマーケティング施策に活用したことがある」と回答しています。(アライドアーキテクツ株式会社|「企業のUGC活用における実態調査 2021」

しかし、話題の伝播と拡散をクチコミマーケティングの効果として追い求めるあまり、ソーシャルメディア上で影響力を持っている人に依頼し、広告であることを隠しながらネットで好意的な記事を書いてもらうというステルスマーケティングが、「第三者情報は宣伝よりも信頼性が高い」という消費者の期待を裏切る結果に繋がった事件が頻発。2012年にはグルメサイトでのクチコミ操作やオークションサイトでの虚偽のクチコミによる詐欺事件などでステルスマーケティングが一般にも認知されることとなり、「ステマ」という略語が流行語対象の候補に上がるほどの話題となりました。その後現在に至るまで、さまざまな案件が「ステマ行為」であると話題になっています。

ステマは違法なの?各国の法規制状況と日本におけるステマ規制の流れ

イギリスでは2008年に「不公正取引から消費者を保護するための法律」(CPUTR)を制定、虚偽のクチコミやPRだと知らせない宣伝活動などを法律で規制。消費者保護の観点からステルスマーケティングは違法であると規定されています。

またアメリカの連邦取引委員会 (FTC) は、2009年12月に 「広告における推薦及び証言の使用に関するガイドライン」 を策定。広告だとの明示がないクチコミ広告において、広告主とブロガーなどの間に利益供与などの重大なつながり (Material connection) があった場合、「欺瞞的な行為又は慣行」とされ違法との判断もされています。

日本では消費者庁が、2011年に景品表示法のガイドライン「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」を公表しており、その中でクチコミ情報について、事業者がクチコミサイトやブログにクチコミ情報を自ら掲載し、または第三者に依頼して掲載させ、そのクチコミ情報がその事業者の商品・サービスの内容または取引条件について、実際のものまたは競争事業者に係るものよりも著しく優良または有利であると一般消費者に誤認されるものである場合には、景品表示法上の不当表示として問題となるとしました。

さらに2012年5月、インターネット消費者取引において事業者が守るべき事項をまとめたガイドラインの一部を改訂。クチコミサイトなどにおける、いわゆる「サクラ記事」などのステルスマーケティングの手法について、景表法(景品表示法)違反(不当表示の禁止)に該当する恐れがあるという旨を指摘する事項を追加しました。商品やサービスを提供する店舗を経営する事業者が、クチコミ投稿の代行を行う事業者に依頼してクチコミを多数書き込ませて評価を変動させ、あたかも一般消費者の多数から好意的評価を受けているかのように表示させることを問題として挙げていますが、具体的な表示が景品表示法に違反するか否かは、個々の事案ごとの判断とされてきました。

出典:インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項|消費者庁

しかし、昨今の世の中の急速なデジタル化、特にSNS広告の発展を背景にステマの問題がより顕著になってきていることから、消費者庁は2022年より「ステルスマーケティングに関する検討会」をスタート。関係者へのヒアリングや実態調査を行いながら、複数回に渡って「ステマを法規制するべきか」を含めた議論を重ねた結果、2023年10月1日から「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」を景品表示法上の不当景品類及び不当表示防止として取り締まることを告示しました。

参考:令和5年内閣府告示第19号

2023年10月1日の法改正以降、ステマ行為そのものが規制の対象となっています。

【法改正のポイント】

  • ステマ行為そのものが、景表法違反に
  • 企業が、第三者に(インフルエンサーや、一般の生活者)にクチコミ投稿などを依頼する場合には、事業者との関係を明示する義務が新たに設けられた
  • 景表法違反と判断された場合、企業名が公表される可能性がある。消費者庁からの措置命令を無視すると2年以下の懲役または300万円以下の罰金が課される可能性も。

[参考]専門家に、ステマ規制に関するよくある質問10個を聞いてみた!【クチコミ施策×ステルスマーケティング対策「あるある」一問一答】
令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。 | 消費者庁

どこからどこまでが「ステマ」なの?「クチコミ」と「広告」の線引きとは

2023年10月1日から開始されたステルスマーケティングに関する規制において、規制の趣旨やどこからどこまでを規制の対象とするのか、どのような対策が求められるのか等の詳しい情報は、「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」の運用基準(以下、「ステマ規制の運用基準」)で説明されています。

その中で特に押さえておくべきポイントを、ピックアップして解説します。

ステマ規制の趣旨

  • 通常、一般の消費者は「企業からの発信(事業者の表示)」であると認識すれば、表示内容に、ある程度の誇張・誇大が含まれることはあり得ると考え、商品選択の上でそのことを考慮に入れます。一方、実際には事業者の表示であるにもかかわらず、第三者の表示であると誤認する場合、その表示内容にある程度の誇張・誇大が含まれることはあり得ると考えないことになり、一般消費者の商品選択における自主的かつ合理的な選択が阻害されるおそれがあります。よって、景品表示法上の不当表示に該当すると説明されています。
  • 一方、事業者が情報発信に関与していることが一般消費者に明瞭となっている場合、その広告・宣伝活動を阻害するものではないとされています。

ステマ規制の対象

  • 告示の対象となるのは、景品表示法上で規定される「事業者」のみです。したがって、事業者でない者が行う行為については、告示の対象となっていません。
  • ただし、「事業者が自ら行う表示」には、例えば事業者と一定の関係性を有し、事業者と一体と認められる従業員や、事業者の子会社等の従業員が行った事業者の商品又は役務に関する表示も含まれることに注意が必要です。(例)販売や開発に係る役員、管理職、担当チームの一員等
  • 告示の対象となるのは、外形上第三者の表示のように見えるものが事業者の表示に該当することが前提となります。事業者が表示内容の決定に関与したと認められる、つまり、客観的な状況に基づき、第三者の自主的な意思による表示内容と認められない場合が対象となります。

事業者が第三者をして行わせる表示について、「ステマ規制の運用基準」では、例えば以下のような例が紹介されています。

(ア)事業者が第三者に対して当該第三者のSNS上や口コミサイト上等に自らの商品又は役務に係る表示をさせる場合。

(イ) EC(電子商取引)サイトに出店する事業者が、いわゆるブローカー(レビュー等をSNS等において募集する者)や自らの商品の購入者に依頼して、購入した商品について、当該ECサイトのレビューを通じて表示させる場合。

(ウ) 事業者がアフィリエイトプログラムを用いた表示を行う際に、アフィリエイターに委託して、自らの商品又は役務について表示させる場合。

(エ) 事業者が他の事業者に依頼して、プラットフォーム上の口コミ投稿を通じて、自らの競合事業者の商品又は役務について、自らの商品又は役務と比較した、低い評価を表示させる場合。

ポイントは、「事業者が表示内容の決定に関与したと認められるか」です。明確な依頼・指示をしていない場合も、

  • 事業者と第三者との間に過去に対価を提供していた関係性があるか、その関係がどれくらい続いていたのかなどの実態
  • メール、口頭、送付状等での具体的なやりとりの内容
  • 事業者が第三者に提供する対価の内容やその提供理由

によっては「事業者が表示内容の決定に関与した」とみなされるので注意が必要です。

サンプリングやギフティングにおいても、やり方によっては今回の規制に該当する可能性があると言えます。

サンプリングやギフティング施策で、事業者がリスクを回避するためには

新たに施行されたステマ規制は、生活者がクチコミを読む際に「その情報は、企業からの依頼によるものなのか?」「それとも、生活者の自主的な投稿なのか?」を明確に区別できるようにすることが目的です。

よって、事業者がマーケティング活動の一環でサンプリングやギフティング施策を実施し、商品・サービスを体験した投稿を促す際には、以下のような細心の注意が必要です。

【リスク回避のポイント】

  • マーケティングの一環で参加者を募集していることを、参加者に明確に開示する
  • 参加者(=生活者)が自らの意志で正直な意見を言えるような環境を整える。たとえば、「ポジティブな意見も、ネガティブな意見も受け入れます」といった姿勢を、企業側から参加者に向けて積極的に伝えるなどする。
  • 参加者(=生活者)に感想を投稿してもらう際には、「企業からの依頼で投稿しています」と明記してもらう
  • 企業として一貫して法令を遵守できるよう、
    従業員に対してもステマ規制に関する教育・訓練を行う。適切なマーケティング活動の基準を理解してもらう。

インフルエンサー施策で、事業者がリスクを回避するためには

インフルエンサー施策を実施する際は、事業者とインフルエンサーの関係を生活者に対して明確に開示することが法的に求められています。

【リスク回避のポイント】

  • インフルエンサーがPR投稿を行う際、「この投稿は企業からの依頼で行っています」という点が生活者から見て分かりやすいよう、投稿の冒頭や、目立つ位置で開示する

記事LPの制作・運用で注意すべき点

企業が依頼して制作された記事LPに「PR」「広告」といった記載がない場合、違法となる可能性があります。

記事LPの目立つ箇所に「PR」「広告」といった表記を明示しましょう。

アフィリエイト施策についての考え方

事業者(=広告主)がアフィリエイト広告を通じて宣伝活動を行う場合には、「事業者の広告である」ことについて生活者がわかりやすく理解できるよう、「PR」「広告」といった表記を明示する必要があります。

SNSハッシュタグキャンペーンについて

企業が主催する「SNSハッシュタグキャンペーン(懸賞)」に応募するための生活者の自発的な投稿は、ステマ規制の対象外です。

企業が商品を提供していない状況で、生活者が自主的にその商品やブランドに関する感想や想いをSNSに投稿する場合は、ステマ規制の対象外とされています。

これは、生活者が自らの意志で行う活動であり、企業からの直接的な依頼や報酬の提供がないため、自発的な意見表明とみなされるためです。

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ステマ規制の対象とならない場合

「ステマ規制の運用基準」では、客観的な状況に基づき、第三者の自主的な意思による表示内容と認められるものであれば、事業者の表示には当たらない、つまり今回の規制の対象とはならないと説明されており、その具体例も紹介されています。ポイントは、第三者の「自主的な意思に基づく表示か」です。

(一部抜粋・要約)※正式な文章は、こちらからご確認ください。

  • SNS等に当該第三者の自主的な意思に基づく内容として表示を行う場合。
  • 事業者が第三者に対して自らの商品又は役務を無償で提供し、SNS等を通じた表示を行うことを依頼するものの、当該第三者が自主的な意思に基づく内容として表示を行う場合。(他にも、不特定の第三者や会員に試供品を提供する場合であっても、自主的な意思に基づく表示であれば事業者の表示には当たらないと説明されています)
  • アフィリエイターの表示であっても、アフィリエイトプログラムを利用した広告主による広告とは認められない実態にある表示を行う場合。
  • 自主的な意思をもって、ECサイトのレビュー機能を通じてレビュー投稿をする場合。(なお、レビュー投稿の謝礼として次回割引クーポン等を配布する場合であっても、客観的な状況に基づき自主的な意思で投稿したと認められる場合は事業者の表示に当たらないと説明されています)
  • SNSキャンペーンや懸賞に応募するために、自主的な意思に基いてSNSに表示を行う場合。
  • 事業者が自社のウェブサイトの一部において、第三者の表示を利用する場合も、当該第三者の表示を恣意的に抽出することなく、また、当該第三者の表示内容に変更を加えることなく、そのまま引用する場合。(ただし、自主的な投稿内容に誤記があり、事業者の社会的評価を低下させる恐れがある場合に投稿内容の修正を依頼したとしても、この依頼のみで該当する投稿が事業者の表示とされるわけではないと説明されています)

「事業者の表示であること」の適切な示し方

最後に、「ステマ規制の運用基準」では、「事業者の表示であること」が不明瞭な場合と明瞭な場合について、例を挙げて説明されています。

(一部抜粋・要約)※正式な文章は、こちらからご確認ください。

<事業者の表示であることが不明瞭な場合>

  • 文章の冒頭に「広告」と記載しているにもかかわらず、文中に「これは第三者として感想を記載しています。」と事業者の表示であるかどうかが分かりにくい表示
  • 動画において一般消費者が認識できないほど短い時間において表示する場合
  • 大量のハッシュタグの中に事業者であることの表示を埋もれさせて、判別しにくい場合 等

<事業者の表示であることが明瞭となっている場合>

  • 「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言による表示を行う場合
  • 「A社から商品の提供を受けて投稿している」といったような文章で表示を行う場合 等

リスクを回避するためのクリエイティブ

ここからは、リスク回避のためにはどのようなクリエイティブにしたらよいのか、具体的に例を挙げて説明します。媒体ごとに適切なPR表示の方法が存在します。

【ポイント】

  • 事業者の表示であることを明瞭にすることが大切
    …「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった文言による表示を行う
    …「A社から商品の提供を受けて投稿している」といったような文章で表示を行う場合も可

Instagram

X(旧Twitter)

TikTok

ステマ規制への対策や注意点とは

まずは、「ステマ規制の運用基準」に示されているように、「事業者の表示」であることを、消費者に対して分かりやすく文言で明示することが大切です。
しっかりとルールを守ったうえで消費者のクチコミやUGCを上手にマーケティングに活かすことができれば、企業にとって大きな力となります。また、消費者にとっても購買の判断をするための有益な情報源となることでしょう。

ただし、いくら企業が法規制に則ってステマの定義を明らかにし、ステマにならないコミュニケーション活動を行おうとしたとしても「ステマだ!」という人が現れる危険はあります。では消費者が「ステマ」だと判断する基準は何でしょう?情報発信者が誠実であるか、真摯であるか、信頼と共感に足る存在であるかを、日頃のマーケティング・コミュニケーションによって判断しているのではないでしょうか?

本来のクチコミというものは、情報の発信者との関係性に基づいた信頼と共感によって広がっていくものです。クチコミ重視時代のマーケティング戦略においては、自社が情報発信者として信頼されるだけではなく、「ファン」という立場で消費者への情報を橋渡ししてくれる第三者をいかに味方につけることが出来るかがポイントとなるでしょう。そうした面からもソーシャルメディア等を通じた消費者との直接的な対話や交流、そして日頃からの企業姿勢そのものがますます重要となってきていると言えます。

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【2022年上半期最新版】X(Twitter)の新機能&アップデートまとめ~今後のX(Twitter)活用のヒントに~ https://smmlab.jp/article/twitter-update-2022-1h/ Thu, 28 Jul 2022 23:00:00 +0000 https://smmlab.jp/?p=64954
Twitter新機能まとめ-ogp

キャンペーンや広告を始め、生活者とのコミュニケーションツールとして多くの企業が活用しているTwitter。そんなTwitterをさらに効果的に活用するためのヒントとして、今回は2022年上半期に行われた主なアップデートや追加された新機能についてご紹介します。

おすすめの資料

企業によるTwitterマーケティング実態調査2022

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施策内容・年間予算・費用対効果について、850名のTwitterマーケ担当者に聞きました。
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正しい情報を安全に取得できるプラットフォーム作りの強化

X(Twitter)は拡散性や即時性が高く、今世の中で起きていることや話題について情報を得たり発信することができるプラットフォームです。
一方で真偽が定かではない情報、誤った情報、悪意をもって作られたデマなどが拡散されてしまうリスクもあり、特に有事の時にはこうした情報が社会の混乱を招いたり問題を複雑化させたりしてしまうという懸念もあります。
ユーザーに楽しく安全な会話を楽しんでもらうプラットフォームを目指しているX(Twitter)では、こうした問題に対して継続的に対処を行い、健全なプラットフォーム作りの強化に努めています。

X(Twitter)を安全に利用するための知識の共有

X(Twitter)では随時ユーザーに向けてX(Twitter)を正しく安全に利用するためのノウハウの発信を行なっています。

  • 「Twitterを安心・安全に楽しむ13のヒント」の公開:2月8日の「セーファーインターネットデー」にあわせて公開されたもの。Twitterを正しく安心に使うために活用したい機能などについて説明している。
  • 「Twitterおとなの使い方マニュアル」の公開:近畿大学の大学生とともに共同制作した使い方マニュアル。新大学生、新社会人、新成人に向けて、Twitterの安全な使い方のノウハウを共有している。
Twitterおとなの使い方マニュアル
公開された「Twitterおとなの使い方マニュアル」ではTwitterの機能の説明の他、セキュリティ強化や安全に活用するための行動指針についてアドバイスが記載されている。
画像引用:Twitterおとなの使い方マニュアル

誤情報の拡散を防ぐための措置

またX(Twitter)上で誤った情報や誤解を招くツイートが拡散されることを防ぐ目的のアップデートも行われています。

緊急時の誤情報に対応するポリシー
違反ツイートに警告文を表示。閲覧には警告文のクリックが必要。また「いいね」「リツイート」「共有」は無効となる。
画像引用:緊急時の誤情報に対応するポリシーを新たに制定しました|Twitter Japan

ユーザーが快適にX(Twitter)を楽しむためのアップデート

ユーザーの便利なX(Twitter)利用を促すための新機能リリースやアップデートも盛んに行われています。

Twitterサークルの提供開始

フォロワー全員ではなく、限られた特定の人たちにだけツイートを見てもらいたい場合に利用できる「Twitterサークル」が一部のユーザーに提供開始されました。

この機能が提供されたアカウントでは、ツイートをする場合に共有相手を「サークル内のみ」か「フォロワー全体」かを選ぶことができます。ひとつのサークルにつき150人までメンバーを追加することができ、メンバーリストはいつでも編集可能。サークルに加えた変更はメンバー側には通知されません。

フォロワー全員に見せたくないけれど呟きたい内容、個人的な話題などについて安心してツイートができる機能です。

不適切なコンテンツをコントロールするための設定
ツイート画面の上部に表示されたアイコンからツイートの公開範囲を選択することができる。
画像引用:Twitter サークルで、限定されたフォロワーとの会話を楽しみませんか|Twitter Japan

快適にX(Twitter)を使うためのアップデート

X(Twitter)の使いやすさの向上を目的としたアップデートも実施されました。

  • ホーム画面からのツイート:新規ツイートを行う場合に、ホーム画面から直接ツイートを作成できるように。(テスト中)
  • リアクション付き引用ツイート:リツイートする場合に、ビデオや写真のリアクションをつけたリツイートを行う機能(テスト中)
リアクション付き引用ツイートのイメージ
リアクション付き引用ツイートのイメージ。
画像引用:2022年上半期の主なプロダクトローンチ&アップデートまとめ|Twitter Japan
  • ホーム画面上の検索:iOSでアプリを開いた際に検索バーがホーム画面に表示されるアップデート(テスト中)
  • GIF作成:アプリ内カメラを使用してGIFを作成できる機能(iOSに実装)
  • タイムライン上でのDM返信:受信箱に移動せずタイムライン上でDMに返信できる機能(iOSでテスト中)
  • 会話の固定:お気に入りのDMを受信箱のトップに固定(実装)
  • DM内の検索:DMの中から特定のキーワードでメッセージを検索できる機能(実装)

広告主がX(Twitter)で成果をあげられるようにするためのアップデート

X(Twitter)の広告収益はグローバルで成長を継続しています。2022年の上半期はX(Twitter)広告市場をさらに拡大すべく、広告主がX(Twitter)広告を効果的に利用するためのアップデートが行われました。

サイト訪問数最適化機能の導入

ウェブサイトクリック目的およびウェブサイトコンバージョン目的の広告名称を「ウェブサイトトラフィック目的」に改定。広告主のウェブサイトを訪問する可能性が最も高いオーディエンスに広告をより効率的に表示させるための「サイト訪問数最適化機能」を導入しました。

このプロダクトは、Twitterウェブサイトタグを有効にすることで、ユーザーが広告主のウェブサイトで実行するアクションを追跡、そのデータをX(Twitter)広告に関連づけて最適化を測るものです。X(Twitter)社が行なったテストでは、サイト1訪問あたりにかかるコストが平均で31%削減されたという結果もでています。

集約測定によるコンバージョン集計の正確性向上

個人情報保護と消費者利益の観点からアンチトラッキングの流れが加速しています。Appleが発表したAppTrackingTransparensyによってiOS14.5アップデート以降はユーザーにトラッキングのオプトイン・オプトアウトの選択させることが必須となり、各種SNSプラットフォームでも特に広告の分野においての影響は少なくありません。

X(Twitter)が今回リリースした「集約測定」機能は、iOSデバイスによるトラッキングをオプトアウトしているユーザーについても個人を特定しない集団としてのコンバージョン件数データ(サイト訪問数など)の収集によって広告施策の成果の正確性を向上させるものです。

イベントマネージャーの導入

広告施策の成果を効率的に管理できるためのプロダクトである「イベントマネージャー」が導入されました。このイベントマネージャーには各種機能の設定方法がわかりやすく説明したガイダンスや、コンバージョンのリアルタイムな取得状況がわかるダッシュボードなどが含まれています。

キャンペーンプランナーの提供

昨年11月からテストを行なってきた「キャンペーンプランナー」が正式に提供されました。このツールは広告キャンペーンを始める前にその成果の予測を行うものです。
主な機能としては

  • ターゲットオーディエンス、配信期間、フリークエンシー設定、プレイスメント(配信場所)、予算に対して、リーチ、インプレッション、平均フリークエンシー、CPMなどの効果の予測を行う
  • キャンペーンプランナー上で広告キャンペーンの下書きを作り保存する

といった機能があります。ターゲットに対して目的を達成するためにはどのくらいの広告予算が必要なのかの予測を立てやすくなる「キャンペーンプランナー」の提供によってX(Twitter)広告の効率的かつ効果的な運用を助けることが期待されます。

X(Twitter)の使われ方も変化する?新機能が続々登場

「今目の前で起きていること、世の中の話題について気軽に会話を楽しむ」といったX(Twitter)の基本的な使われ方に、多様性を加える機能も続々登場しています。

長文投稿が可能になるTwitter Notes(ノート)のテスト開始

X(Twitter)は140文字という限られた文字数の中でライトに情報を共有できることから人気をえてきました。一方でその拡散性の高さを活用しながらより詳しい話を共有したい、知識を伝えたいといった場合には外部サイトへのリンクや他のサービスとの連携などが必要でした。

今回発表されたTwitterNotes(ノート)は、140文字以上の長文を、画像や動画などを添付しながら書くことができる機能です。現在アメリカ、カナダ、イギリス、ガーナの少数のライターと提携しテストを実施しています。

Shopifyとのパートナーシップ

定期課金型で簡単にネットショップを開設することができるサービスであるShopifyと提携し、Shopifyを利用している販売者はShopify上の商品カタログとX(Twitter)のアカウントを接続出来るようになりました。これによってX(Twitter)上で商品のカタログを個別にアップロードすることなく、直接商品を紹介できるようになります。
この連携は現在はアメリカに拠点をおく販売者のみに利用が限定されています。

Shop Spotlighat(ショップスポットライト)のテスト開始

X(Twitter)が開発を進めているショッピング機能のうちのひとつであるShop Spotlight。プロフィールの上部に専用のスペースを作り、自分たちの商品の数種類を表示できるようにするものです。昨年からテストが行われており、現在アメリカに拠点をおく販売者のみの利用となっています。

Twitter Shops(Twitterショップ)の提供拡大

X(Twitter)アカウントの中にスペースを設置し、最大50点までの商品を紹介できる機能であるTwitterショップは、現在アメリカ国内の全ての販売者が利用可能となっています。
Twitterショップに掲載した商品をクリックすれば、ユーザーは販売者のecサイトに遷移することができ、X(Twitter)上でシームレスなショピング体験をすることができます。

また6月には「Product Drop」機能も発表されました。この機能は、販売者が今後販売予定の商品についてツイートを行なった場合に、「Remind me」ボタンが表示されるというもの。このボタンをタップしたユーザーは商品の発売日(ドロップ日)にX(Twitter)から通知を受け取ることができ、欲しい商品の発売を逃すことなく購入することが可能です。

Twitter View Shop
画像引用:プロフィール欄に表示された「View Shop」をクリックすると(画像左)、商品一覧ページに遷移する(画像右)ことができる。

2022下半期・X(Twitter)活用のヒント3つ

こうしたX(Twitter)の新機能やアップデートの傾向を踏まえ、最後に2022年下半期X(Twitter)活用のヒントについてご紹介します。

ヒント①繋がりたいコミュニティを想定しよう

X(Twitter)は共通の趣味や好きなことなどによってユーザーの繋がりが生まれるという特徴があります。そして「Twitterサークル」やDM機能のアップデートに見られるように、こうした共通点を通して発生した繋がりの関係性を深め、コミュニティとしての機能を強化するようなアップデートが行われています。

自社のX(Twitter)アカウントを通してどんなコミュニティと繋がりたいのか、どんなコミュニティにいる人たちにフォローして情報を届けたいのか、より具体的にイメージをすることで効果的なX(Twitter)活用に繋がります。

ヒント②コミュニティに話題にしてもらう(クチコミを作り出す)

繋がりたいコミュニティの想定ができたら、次はこうしたコミュニティの中でいかに会話の話題にしてもらうかを考えてX(Twitter)活用施策を運用していくことが大切です。コミュニティの中にはそのコミュニティならではのハッシュタグや、好まれる話題があります。繋がりたいコミュニティの特徴を研究し、コミュニティの中で話題にしてもらうことで日頃のX(Twitter)活用施策の効果をより高めていくことができます。同時にX(Twitter)の特徴であるハッシュタグ検索により新しいユーザーやコミュニティとつながっていくことも可能です。

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ヒント③X(Twitter)を活用した施策のゴールを明確にする

2022年の上半期は各種ショッピング機能の提供範囲の拡大や、ウェブサイトへの遷移を目的とした広告機能の拡充が行われました。
X(Twitter)はユーザーが特定の話題について自由に会話を楽しむプラットフォームですが、今年の上半期に行われたこれらのアップデートからは、購買やウェブサイトへの遷移などX(Twitter)をきっかけとしたその先の行動をユーザーに促す仕組みを整えていることがうかがえます。

企業がX(Twitter)を活用してマーケティングを行う場合は、その施策を通してユーザーにどんなアクションをとって欲しいのか、施策のゴールを明確にして成果をしっかり検証していくことが重要です。

いかがでしたか?今回はX(Twitter)の2022年新機能&アップデートまとめをお送りしました。広告における新機能やショッピング機能のテストなど今後のX(Twitter)活用施策の充実に繋がるようなアップデートが盛りだくさんでしたね。

ぜひ、今後のX(Twitter)活用施策にご参考ください!

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