EC参入企業の増加による競争の激化、プラットフォームによる規制の変更など、大きな変化を迎えているEC/ダイレクトマーケティング業界。
2022年を迎えた今、現場の担当者が「もっとも課題に感じていること」は何なのでしょうか?
今回は、ECサイト運営や新規顧客獲得、CRM、販促企画などを主なミッションとする80名のマーケターに、ダイレクトマーケティングの施策実行にあたり課題に感じていることをアンケートしました。
ダイレクトマーケティング施策の実行に当たり課題に感じていること
現場の担当者に聞いた「ダイレクトマーケティング施策の実行」における課題TOP5とは?
第5位から順番に見ていきましょう。
第5位:施策を実行するための人手が足りない(24%)
まず5番目に多かったのが、「施策を実行するための人手が足りない(24%)」でした。 「やりたいこと、やるべきことはたくさんあるが、とてもじゃないけど手が回らない…」そんなご担当者が多いのでしょう。
メディアの種類が増えている上に、各メディアにおける配信面や規格もどんどん変化しています。さらに、プラットフォームによる規制や、アフィリエイト・薬機法周りの改正もあり、追いつけない!!そんなご担当者の悲鳴が聞こえてくるようです。
その一方で、マーケティングに関連するツールやテクノロジーは発展してきています。今後は、ツールを導入することで業務効率を図ったり、専門のパートナーと連携することで、本来自社でやるべきことに集中できる環境づくりに投資する企業がより増えてくると考えられます。
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第3位:適切なPDCAを回すための組織体制に課題を感じる(25%)
次は、同率で2つの課題が並びました。まず一つ目は「適切なPDCAを回すための組織体制の在り方が分からない/組織体制に課題を感じる(25%)」です。全体の4分の1の方が課題にあげました。
新規顧客獲得担当/既存顧客担当、マーケター/クリエイティブ担当など、複数の部署や役割を横断して適切な判断を行い、施策をスピーディーに回していくためにどのような分担を行っていくべきなのか、組織の在り方を模索している企業が多いようです。
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第3位:顧客に長く継続してもらうための打ち手が見つからない/うまくいかない(25%)
もう一つが「顧客に長く継続してもらうための打ち手が見つからない/うまくいかない(25%)」です。
企業が安定的に売上を上げていくために、既存顧客の継続率向上/維持は欠かすことができません。しかし、モノや情報が溢れ、選択肢が無数にある現在、自社の商品・サービスをいかに好きになってもらい継続してもらうのか、その打ち手に悩んでいる企業が多い模様です。
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第2位:適切なPDCAを回せる人材がいない/スキルが足りない(35%)
第2位は、「適切なPDCAを回せる人材がいない/スキルが足りない(35%)」でした。
世の中のデジタル化が一気に進み、DX化が叫ばれる一方で、それに対応できるデジタル人材がいないことを課題に持つ企業が多いようです。
ダイレクトマーケティングの現場において適切なPDCAを回せる人材は、今やどこの企業からも引っ張りだこの状態なのかもしれません。
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第1位:新規顧客を獲得するための新しい打ち手が見つからない(36%)
もっとも多く課題として挙げられたのが「新規顧客を獲得するための新しい打ち手が見つからない(36%)」でした。
コロナによるデジタルユーザーの増加によるCPM・CPCの急激な高騰、脱Cookie化や各社プラットフォームの規制の強化などから、CPA偏重のアフィリエイトや運用型広告に寄り過ぎた集客施策だけでは従来の成果を維持することが急激に難しくなっています。各社は、従来の方法だけに頼らない新たな新規顧客獲得の方法を模索している最中だと思われます。
その他、「ダイレクトマーケティング担当者が抱える現場の課題ランキング」の第6位~10位は本記事の一番最後でご紹介しています。
ダイレクトマーケティングの成果を向上させるために、これから大切なこととは
①運用型広告だけに頼らない新規顧客獲得手法の確立
デジタルマーケティングを取り巻く環境の変化により、運用型広告だけに偏った新規顧客獲得手法からの脱却が求められています。
自社サイトに流入した顧客の興味度を高め一気にコンバージョンまで導くためのコンテンツ設計、CVR改善施策のブラッシュアップ、自社の商品・サービスを好きになり買い続けてもらうためのCRM施策やファン施策などにより注力していく必要があります。
②顧客の声を中心にした施策設計
これからはターゲティング精度では勝負が難しくなり、コンテンツやクリエイティブ設計の重要性がより高まると考えられます。そのためには、顧客のインサイトを理解することが何よりも重要です。「顧客の声」を継続的に取り入れて商品・サービスの設計・改善やマーケティング活動に活かしていくことは、これからの企業活動において重要な要素となるはずです。
また、UGCが購買に与える好影響は既に明らかになっている中で、これからはさらに高度なUGCの運用が求められるようになっていくでしょう。広告クリエイティブやLPの訴求と同様に、UGCも同じくSKU毎、流入ユーザーの属性毎、活用するチャネル毎に成果の出る見せ方や内容は大きく異なります。企業発信のメッセージがより弱くなる中で、ブランドを成長させるためにも、戦略的にUGCを生み出し活用し続けるUGCの運用が大切です。
③PDCAをコンパクトに回し続けるためのテクノロジーの導入や組織体制の確立
クリエイティブ設計の重要性が増す中で、「勝てるクリエイティブ」を生み出し続けるためには、PDCAをコンパクトに回し続けることがとても重要です。そのためには、それを実現できる組織体制や、内製をサポートしてくれるテクノロジーの存在が欠かせません。
昨今は、広告クリエイティブの制作や運用をインハウス化(内製化)することで、施策のスピード感をアップし、成果につなげる企業も増えてきています。
ダイレクトマーケティング担当者の現場の課題ランキング
以上、今回はダイレクトマーケティング担当者に聞いた「現場の課題」アンケートの結果をご紹介しました。改めて皆さんが日頃の課題を見つめ直し、これからの施策を考えるきっかけにしていただければ幸いです。
Q:ダイレクトマーケティング施策の実行にあたり、課題に感じていることTOP3を教えてください