企業の公式Instagramアカウント運用にとってなくてはならない存在である「フォロワー」。しかし、どうやって増やせばいいの?増やすためにはどんな方法があるの?とお悩みの担当者も少なくないでしょう。そこで今回は、Instagramでアカウントのフォロワーを増やすために実践していきたいポイントを解説していきます!

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フォローしてもらうアカウントにするための土台作り

公式アカウントをフォローしてもらうためには、何よりもフォロワーにとって「魅力的」なアカウントであることが必須です。そのための土台作りはしっかりと行いましょう。

①どんな人にフォローして欲しいかを具体的にイメージする

SNSのフォロワーは、企業が直接的に情報を届けることができる貴重な存在です。しかし同時にただ闇雲にフォロワーを獲得するだけでは、ビジネスとしての成果をだしていくことは難しいでしょう。

Instagramを運用する際は、自分のアカウントをフォローしてほしい、情報を届けたい相手について具体的なイメージを持つことが大切です。

例えば、

  • 他にどんなアカウントをフォローしているか
  • 趣味や興味関心があること
  • Instagramをどのような目的で利用しているか
  • 利用している時間帯や利用頻度
  • Instagramにもとめる情報
  • 使っているハッシュタグ

以上のような細かな項目についてある程度の仮説をたて、具体的なイメージをすることで、その後のコミュニケーションやフォロワー獲得のためのアプローチをより的確なものにすることができます。

②プロフィールを充実させる

Instagramアカウントをフォローしてもらうためには、

①自社のアカウントの存在を知ってもらうこと
②そこからアカウントのプロフィール画面をみてアカウントに興味を持ってもらうこと

以上2つのステップが必要となります。

Instagramではアカウントのプロフィールを見にくるユーザーの3分の2はフォロワー外からと言われており、プロフィールはユーザーがアカウントの人となりを知るために非常に重要な役割を担っています。

プロフィールを見に来たユーザーに対して、魅力的なプロフィールにするためには、

  • アイコン画像は企業やブランドロゴなどを使用しわかりやすいものにし、他のSNSアカウントなどと一貫性を持たせる
  • プロフィールで一番目に入りやすい上の方にあるフィード投稿は常にアカウントがどんな情報発信を行なっているのかが明確に伝わるものにする

といったアプローチが効果的です。

またストーリーズのハイライトをうまく利用すれば、フィードの投稿では伝えきれない情報を網羅し、よりアカウントについて知ってもらうことも可能です。

ミツカンの公式Instagramアカウントのプロフィール。プロフィール文に「オススメレシピや季節素材のレシピを紹介」していることを明記し、統一感のある投稿クリエイティブとハイライトの活用を行なってわかりやすいプロフィールとなっている。

③適切なハッシュタグの選定

日本は諸外国に比べておよそ5倍、ハッシュタグによる検索が行われているという調査データがあり(※)、ハッシュタグによる情報検索が盛んに行われている国であると言えます。
特にハッシュタグ検索を利用するユーザーは、特定の情報について知りたいという強い意思を持っている場合が多く、適切なハッシュタグとそのニーズに合致する情報を発信すればフォロワー獲得に繋がりやすいと言えます。

ハッシュタグは、最大で30個までつけることが可能。特定のブランドや商品を表すオリジナルハッシュタグと同時に、ペルソナ設定で想定したフォローを期待するユーザーが日頃利用しているであろうハッシュタグをバランスよく使うことがポイントです。

実店舗とECにて絵本を販売している「ニジノ絵本屋」の投稿。「#おすすめ絵本」など、検索ユーザーと自分たちの商品との親和性を重視したハッシュタグを用い、ハッシュタグ検索における人気投稿に表示されている。

ハッシュタグの付け方や増やし方をわかりやすく説明しています。
Instagramのハッシュタグを徹底解説!効果的な付け方・増やし方・事例まとめ

※)参照:好きと欲しいをつくるInstagram|Instagram for Business

既存の接点からしっかりとInstagramへ誘導する

Instagram以外にも、企業は自分たちの顧客と様々な接点をもっています。フォロワーを増やすためには、まずはこうした既存の接点からしっかりとInstagramへ誘導することが大切。既存の接点から誘導されたフォロワーは、すでにアカウントとの関係値が育っている場合が多く、複数の接点でのコミュニケーションによってブランドや商品への愛着をもたせることも可能です。既存の接点からの集客にはいくつかのパターンが考えられます。

④他のSNSからの誘導

既にTwitterやLINEなど、別のSNSにフォロワーがいる場合にはそれらのアカウントの投稿でInstagramアカウントを紹介し、フォローを促すことも有効。

プラットフォームによって好まれる情報やコミュニケーションは異なるケースが多く、Twitterでは伝えにくい内容、LINEよりもInstagramでの発信の方が効果的だと思われる内容をInstagramを通して伝えられるというメリットもあります。

また、通常の投稿で紹介するだけでなく、TwitterキャンペーンからそのままInstagramのフォローキャンペーンへ誘導し、フォロワー増加につなげる手法も効果的です。

化粧品メーカーのロゼットでは公式Twitterアカウント(@ROSETTE_jp)で実施したインスタントウィンキャンペーンからInstagramの公式アカウント(@rosette.official)フォローキャンペーンへと誘導。フォロワーの集客に成功した。
画像引用:【Twitter→Instagramへの送客率が従来比5倍に!】化粧品メーカー「ロゼット」、Twitterキャンペーンでechoesの新機能「自動遷移型LP」を活用しInstagramキャンペーンへの効率的な誘導を実現

ロゼットが利用した、Twitterインスタントウィンキャンペーンツール「echoes」とInstagramキャンペーンツール「echoes on Instagram」の資料はこちらからダウンロードができます。

echoesの資料をダウンロードする
echoes on Instagramの資料をダウンロードする

⑤店舗や商品からの誘導

もちろん、実際に店舗をもつビジネスを行なっている場合には、店頭でInstagramアカウントの案内をすることには取り組むべきです。
また、ECメインの企業であっても商品を送る際の同梱物、商品のパッケージやメルマガでの案内をすることもできます。アカウントのフォローを呼びかける際にはプロフィールのQRコードを利用すると良いでしょう。

既存のフォロワーとのエンゲージメントを高める

アカウントにフォロワーがある程度ついてきたら、そのフォロワーとのエンゲージメントを高めることに注力しましょう。Instagramではユーザーの親しいアカウントの投稿を優先的に表示するアルゴリズムが働きます。同時にエンゲージメントの高いアカウントと認識されれば、そのフォロワーと類似しているアカウント、つまり自社のアカウントと親和性が高い別のユーザーに対するおすすめのアカウントとして表示される可能性があがります。
つまり、アカウントをフォローしてほしいと想定しているターゲット層のユーザーにアカウントを発見してもらえることにつながるのです。

⑥反応してもらいやすい投稿のパターンを見つける

投稿に対して「いいね」「コメント」「シェア」「保存」「動画の再生」などのアクションをたくさんしてもらえばしてもらうほど、そのユーザーにとって関連性の高いアカウントと見なされます。

そのため、日頃のアカウントでは、ユーザーにこういったリアクションしてもらいやすい投稿を心がけることが大切です。

コメントや反応を呼びかけるアンケート形式の投稿や、思わず保存したくなる企業のもつノウハウなど、自社のアカウントのコンセプトに乗っ取りながら、フォロワーからの反応が高い投稿パターンを導き出しましょう。

SNSをはじめ、ファンとエンゲージメントを高めている施策事例を紹介しています。
ファン作りにつながる・マーケティング施策事例10選

⑦定期的な投稿を心がける

また、Instagramのアルゴリズムではより新鮮なコンテンツを上に表示するといわれています。そのため定期的に決まったペースで投稿を続けていくことが大事です。

フォロワーからのリアクションがよい時間帯や曜日を探しながら、継続的な投稿をこころがけましょう。

投稿コンテンツの量を担保するためには、ユーザーからの投稿であるUGC(=User Generated Contents)を利用することもおすすめです。
UGCを投稿するユーザーはもともとその商品やブランドに好意的な印象を持っている場合が多く、その投稿を紹介することでユーザーとのエンゲージメントがさらに高まる効果も期待できます。また、許諾を取る際に行なうコミュニケーションによってよりフォロワーとの距離を近づけることも可能です。

UGCの活用について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
UGCとは?マーケティングにおける活用手法・事例・注意点を徹底解説!

⑧コメントやいいねをマメに

また親しいアカウントと見なされるには、いいねやコメント、DMの返信といった「フォロワーとの相互コミュニケーション」に力を入れることが大切です。

コメントの量やDMなどが多くなってしまい対応がしきれない、という場合もありますが、できる限り真摯な姿勢で反応し、フォロワーと密なコミュニケーションを行うことをオススメします。

家族型ロボット「LOVOT」の公式インスタグラムアカウント(@lovot_official)では投稿についたユーザーからのコメントには丁寧に返信を行い、関係値の構築に積極的に取り組んでいる。

LOVOTがマーケティングで大切にしていることを伺ったインタビュー記事はこちら
家族型ロボットLOVOTのGROOVE Xに学ぶ、D2Cマーケティング〜顧客とともに体験価値を作る〜

⑨Instagramライブの活用

コロナ禍を経て生活者のメディアへの接触態度は変化し、動画の視聴時間が増えています。Instagramでも外出規制が広がっていた2020年3月の2週間を比較すると、Instagramライブの利用者が全世界で50%増加したというデータも発表されています(※)。

こういった変化に対応して、企業がInstagramライブに取り組む事例も多く見られるようになりユーザーとの直接的な交流をもてる場として利用されています。

Instagramライブはフォロワーとのエンゲージメントを高めるのに有効な手段の1つと言えるでしょう。

大手文具メーカーのコクヨの公式Instagramアカウント(@kokuyo_st)では活発にInstagramライブが行われており、同じく文具メーカーのトンボ鉛筆(@tombowpencil)とのコラボライブも実施している。

※)参照:Instagramライブがデスクトップでも視聴可能に|Instagram for Business

情報を探しにきているユーザーに対するアプローチ

Instagramにはハッシュタグ検索や、地図検索機能、キーワード検索など、ユーザーが自ら進んで情報を得るための機能も充実しています。
こうした能動的なユーザーにアカウントを発見してもらえば、その後のフォローにも繋がりやすいでしょう。

⑩固有ハッシュタグ投稿(UGC)を増やす

UGCを投稿しているフォロワーや、情報を検索したユーザーにアカウントを知ってもらう可能性を増やすためにも、ブランドや商品に紐づいたハッシュタグ投稿をユーザーに呼びかけることは大切です

クチコミがInstagram上に存在することによってブランドへの信頼感や期待感を作り出すことにもつながり、アカウントのフォローを検討する際の後推しとなることもあります。

https://smmlab.jp/wp-content/uploads/2022/02/tokyuhands-is-story.mp4
東急ハンズの公式Instagramアカウント(@tokyuhandsinc)では「 #ハンズでみっけ」を使った投稿を募集。ストーリーのハイライトにまとめている。

⑪トレンドや記念日投稿を行う

Instagramユーザーは「トレンド・話題のものを知りたい」「アイデアを見つけたい」というモチベーションでプラットフォームを利用している人も多いという特徴があります。トレンダーズ株式会社の調査では、Instagramで検索を行うユーザーの目的のうち、「おもしろいものに出会いたい」「インスピレーションが湧くものに出会いたい」といった理由をあげるユーザーも多く見受けられました。

トレンドとなっているハッシュタグを使った投稿や、記念日や行事といった季節性の高い情報の発信は、積極的に情報を得ようとしているユーザーとの出会いを生み出し、アカウントのフォローにつなげることができるのです。

⑫位置情報の活用

店舗をもっているビジネスを行なっている場合、店舗の位置情報はかならずプロフィールにいれることがおすすめです。
また、投稿にも都度位置情報を追加すれば、地図検索機能を利用しているユーザーにもアカウントを見つけてもらいやすくなります。

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新規フォロワーにつながるユーザーのもとへ出かけていく

Instagramには、具体的な情報を求めるだけでなく「暇つぶし」や「何か新しいものと出会いたい」といったモチベーションをもつユーザーもいます。
こうしたユーザーの目のつくところに露出し、アカウントを知ってもらうこともフォロワーを増やすために効果がある手法です。

⑬インフルエンサーの活用

Instagram上で影響力のあるインフルエンサー(クリエイター)に協力をあおぎ、投稿でアカウントをタグ付けしてもらうなどによって、そのインフルエンサーのフォロワーに自社のアカウントを知ってもらうことができます。

インフルエンサーに依頼を行う時は、フォロワー数にとらわれず、そのインフルエンサーとブランド、商品の価値観があうかどうかを基準に起用を行いましょう。

また、発信についてはこちらから細かな内容を指定するのではなく、しっかりとブランドや商品について理解をしてもらったうえでそのインフルエンサーの言葉や表現の仕方で発信してもらうことが大切です。

アパレルブランドの「WEGO」では、ターゲットとなる若年層に人気のインフルエンサーをモデルとして起用。撮影の様子をアカウントのタグ付けで投稿してもらうことで、そのファンにリーチすることに成功している。

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⑭企業間コラボの実施

同業、異業種問わず自社のブランドや商品と親和性のある企業アカウントと「コラボ」企画を行うことは、お互いのファンの往来にもつながるため有効です。

Instagramにはコラボライブ配信や、ストーリーズのコラボ機能、リールのリミックス機能など、自社外のアカウントと交流をはかれる機能が充実しています。

コラボを実施する際には、日頃のアカウントの投稿やコミュニケーションの方向性が、自分たちの目指すものと合致しているかを基準に判断しましょう。

⑮Instagram広告×Instagramキャンペーン

InstagramはFacebookと同様に、精度の高いターゲティングを行った広告配信が可能であることが魅力です。このターゲティングを活用し、アカウントをフォローしてほしいターゲット層に広告を出稿すれば、効率的にアカウントを知ってもらうことができます。

Instagramには「フォロー」を目的とした広告メニューはありません。そのため通常の投稿に広告をかけていく形になります。
しかし、アカウントのフォローを必須条件とし対象投稿へのいいねやコメント、指定ハッシュタグを使用した写真投稿を促すInstagramキャンペーンの告知に広告を使えば、スムーズにフォローを促すこともできます。

いかがでしたか?
今回はInstagramでフォロワーを増やすために大切にしたいことについて解説してきました。Instagramのフォロワー獲得は、Instagramマーケティングの成功になくてはならないものです。一方で、フォロワーを獲得することだけにとらわれると、本来のマーケティングの目的を見失う恐れもあります。

Instagramで公式アカウントをなぜ運用するのか、公式アカウント運用によって達成したい成果は具体的にどんなことなのかをしっかりとイメージしながら、施策を行うことが大切となってくるでしょう。