2022年もInstagramでは様々な新機能やアップデートが行われました。今回はそんな昨年の「新機能&アップデート」をまとめながら、2023年のInstagram活用のポイントを考えていきます。

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若年層ユーザーを意識した様々な取り組み

企業のマーケティングにおいて、若年層・いわゆるZ世代に対するアプローチの重要性が高まる中、Instagramでもプラットフォームとして若年層ユーザーが活発に利用してくれるような取り組みに注力しています。

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その一つが「プラットフォームとしての安全性の確保」

例えば、「Instagramで保護者による監視機能の拡張」では、

  • 保護者が10代のユーザーのInstagram利用について監視できるツールへの招待を送ることが可能に
  • 管理下における10代のユーザーのInstagramの利用時間を制限
  • 未成年者が不審なアカウントを通報した場合、その通報内容やアカウントについて保護者に通知が届く
  • 未成年ユーザーのアカウントのフォロー、フォロワーを確認

といったことができるようになりました。

また、10代のユーザーがつながりのない成人のアカウントにメッセージを送るのを制限するテストや、不審な成人アカウントが10代のアカウントを閲覧した際にメッセージボタンを削除して、コンタクトが取れないようにするテストなども実施しています。

さらに、こうした取り組みと並行して若年層ユーザーに対して安全にInstagramを利用するための啓蒙活動にも力を入れています。
2022年2月のセーファーインターネットデーには、人気クリエイターを起用し、Instagramの安全な使い方を説明したリール動画「リールで知ろう!インスタANZENヒント」を発信しました。若年層ユーザーに支持されるクリエイターとのコラボを通し、安心なInstagram利用を呼びかけています。

「リールで知ろう!インスタANZENヒント」で発信された実際のクリエイターの投稿。

Instagramリールのクリエイティブツールの強化

また、若年層ユーザーからも人気の高い「Instagramリール」ではリール動画を作成するためのクリエイティブツールの強化など機能のアップデートが行われています。

テンプレート

お気に入りのクリエイターなど、他のユーザーが投稿した動画をテンプレートとして使用し、簡単に動画の作成ができるようになる機能

サウンドエフェクト

ドラムロールといったおなじみのものから虫や動物の鳴き声まで、様々な効果音を動画に付け加えて動画のエンターテイメント性を高めることができる

自分の動画から音だけを取り込む

カメラロールにある自分の動画の中から、声や音だけを取り込んでリールを作成することができる

インタラクティブなスタンプ

ストーリーズでも人気である「アンケート」や「クイズ」などインタラクティブなスタンプの利用が可能になった

写真のリミックス

既存のリール動画に合わせて動画を撮影し、他のユーザーとコラボレーションした動画を作成できる機能であるリミックス機能。リミックスで使用する素材はこれまで動画のみだったが、あたらしく写真(静止画)も利用できるように

リミックスのレイアウトオプション

リミックス動画を作成する際に、元の素材と自分の動画の配置について複数のオプションから選ぶことが可能に

デュアル

スマートフォンの背面カメラで撮影しながら、同時に前面カメラで自分のリアクションを録画することができる機能

リール専用カメラからテンプレートを選択

個別の動画ではなく、リール専用カメラ(リールタブを起動し右上にあるカメラアイコンをタップすると使用可能)からテンプレートを選ぶことができるように

ビジネス・クリエイターがInstagramでチャンスを拡大できるようなアップデート

ビジネスやクリエイターがInstagramを通してチャンスを広げるためのアップデートにも積極的に取り組んでいます。

リール動画にカテゴリをタグ付け

4月にはリール動画にタグ付けするクリエイターのカテゴリを表示できるようになりました。これは、アカウント名だけではなく「メイクアップアーティスト」「写真家」「ダンサー」など、そのクリエイターのカテゴリを知らせることができ、動画や写真などのコンテンツを制作する際に各クリエイターがどのような役割で関わったのかというクレジット情報を、より分かりやすく伝えることができる機能です。

クリエイターが作品における貢献を示すことができるだけでなく、ユーザーが新しいクリエイターと出会うことができるアップデートとなっています。

クリエイターに向けたサブスクリプション

クリエイターがサブスクリプションを利用すると、サブスクリプションに登録したユーザーに対して限定のコンテンツや体験を提供し、毎月収益をあげることが可能。また、サブスクライバーとクリエイターが交流できるサブスクライバーチャットツールなども提供しています。
サブスクリプションは現在、米国の要件を満たしたクリエイターが利用でき、カナダ、オーストラリア、英国では招待制で運営されています。

デジタルグッズの販売に関するテスト

クリエイターがInstagram内でNFT(またはデジタルコレクション)を作成し、それをInstagram内外で販売できる新機能も発表されました。これは、米国の一部のクリエイターを対象にテストが開始され、2022年11月の発表では今後その他の国にも拡大する予定だとアナウンスされています。デジタルグッズの作成から展示、販売までをInstagramで一貫して行うことができるこの機能は、Instagramでのクリエイターの収益の安定化につながるものです。

お気に入りの投稿をプロフィールに固定

お気に入りのフィード投稿およびリール投稿を、プロフィールのトップに固定する機能の提供が開始されました。Instagramのプロフィールはフォロワー外のユーザーからのアクセスが多く、アカウントをフォローするための大事な判断基準となっています。

お気に入りの投稿をプロフィールに固定すれば、自分たちのアカウントがどのような世界観で投稿を行なっているのかを伝えることができ、アカウントのフォローを促すのに役立ちます。

Instagramの魅力的なプロフィールの作り方はこちらをご覧ください
Instagramの魅力的なプロフィールの書き方とは?企業公式アカウントのためのポイント解説

ライブ配信におけるモデレーターの設定

様々な企業アカウントやクリエイターが取り組んでいるInstagramライブ。そんなInstagramライブ中に悪質なコメント等の荒らし行為をコントロールするためにモデレーターを指名できるようになりました。
安全で健全なInstagramライブ運営のためにとても重要な新機能です。

その他、一部の国と地域ではスモールビジネスがInstagramのメッセンジャーでのチャットで商品購入、決済ができる機能も提供されるなど、ビジネス・クリエイターがInstagramを媒介として収益をあげたりスケールを広げていくための機能追加やアップデートは積極的に実施されています。

Instagramにおける体験の質の向上を目指したアップデート

Instagramは「大切な人や大好きなものとあなたを近づける」というミッションを掲げ、独自のアルゴリズムを改良しながら、ユーザーそれぞれにパーソナライズされた体験を届けることを重視しています。

2022年に行われたアップデートでもこれらを意識し、ユーザーがInstagram上で見たいものを見たり、見たくないものを避けることができるような機能のアップデートが行われています。

「お気に入り」と「フォロー中」でフィード上のコンテンツを管理

フィード上に表示されるコンテンツを「お気に入り」機能と「フォロー中」機能によって管理することが可能に。これにより、お気に入りのアカウントやフォローしているアカウントの投稿だけをフィードに時系列表示できるようになりました。

広告トピックの管理機能におけるアップデート

「広告トピック」と、「興味・関心のカテゴリ」の管理機能を一つに統合。これまでの4つのトピックに加え、「ギャンブル」「体重管理」などのトピックを含めたより広範囲のトピックを設定できるようになりました。また、それぞれの広告トピックについて「表示を減らす」に設定すると、広告主は利用者の興味・関心に基づいてターゲティングすることができなくなります。

さらに、親しい人とのコミュニケーションを活性化させることにも注力。

メッセージに新しい機能を追加

フィードの閲覧中にメッセージが届いた場合、閲覧を中断せずにメッセージに返信ができる「閲覧しながら返信」や、コミュニケーションがとれるオンライン状態のユーザーがわかる「オンラインの友達を確認」をはじめとし、「友達にすばやく送信」「曲を再生、一時停止、リプレイする」「通知なしにメッセージを送信」「友達グループのアンケート機能」など、Instagramメッセージを使いやすくする機能が追加されました。

Instagramノートのリリース

相互フォロー中のユーザーに対して、自分の考えていることや意見、今の気分などを60文字以内の文字、絵文字で発信できる機能。DM画面の上部に表示され、24時間で自動的に消える仕組みとなっています。何かのオススメをフォロワーに尋ねたり、今の気分をシェアしたりしながら気軽に会話を始めることができる機能となっています。

2023年・Instagramを効果的に活用するためのポイント

①引き続きInstagramリール活用は重要

様々なクリエイティブツールや機能追加が最も行われているInstagramリール。表現の幅もどんどん広がっており、企業がリールを活用するメリットも大きくなっています。
特にInstagramリールタブでは、フォローしているアカウント以外の投稿もおすすめとして表示されるため、新しいユーザーとの出会いのチャンスでもあり、引き続き取り組んでいきたい投稿形式となっています。

②自分たちと親和性の高いクリエイターを探す

Instagramではクリエイターの収益化に積極的に取り組み、クリエイターを軸としたコミュニティの形成に力を入れています。
自分たちのターゲットとするユーザーが好んでいるクリエイターや、自分たちの商品やブランドに共感してくれそうなクリエイターを探し出すことで日々の投稿のヒントを見つけることができます。もちろん、そういったクリエイターとのコラボによって新しいファンの獲得につながることも可能です。

③ベースにあるのは「誰に」「何を」「どうやって」届けるか

いずれにしても、Instagramを通して誰に何を伝えたいのかというのが、Instagramアカウント運用の基礎となります。
特に、独自のアルゴリズムを持ち、よりパーソナライズ化が進んでいるInstagramにおいては、ここを見定められるかどうかによって、フォロー、投稿の閲覧、エンゲージメントが大きく変わってくると考えられます。
毎日の投稿だけでなく、Instagram運用の目的を確認しながら、ターゲットとするユーザーが今どんなものを求めているのかを定期的に見つめ直すことが大切です。

いかがでしたか?
今回は2022年に行われたInstagramの主な新機能・アップデートをご紹介しました。ぜひ今後の施策にご参考ください!