サービス名称がXへと変更されたTwitter。イーロン・マスク氏のCEO就任以降、変化がめまぐるしく、まさに過渡期にあると言えるX(Twitter)ですが、依然として多くのユーザーを抱えるプラットフォームであることには変わりません。
今回はそんなX (Twitter)がユーザーの消費購買行動にどんな影響を与えているのか、最新のアンケート結果から紐解きました。

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Twitterから「X」に名称変更

イーロン・マスク氏のCEO就任以降様々な変化が起きているX(Twitter)。昨年末から今年の上半期にかけては、機能変更やアップデートがありました。 X(Twitter)を活用している企業が現在進行形で大きな変化を感じているのはもちろんのこと、X(Twitter)ユーザーも大きく影響を受けています。

イーロンマスク氏就任後のX(Twitter)変化まとめはこちらの記事でも詳しく紹介しています。
今Twitterに何が起きている?イーロン・マスク氏CEO就任後の主な出来事まとめ

そしてついに、7月24日(米国時間)、Twitterの公式アカウントのアカウント名とプロフィール画像が「X」に変更されました。

これは兼ねてからイーロン・マスク氏が示唆していたことで、プロダクトのテーマカラーを青から黒に変更し、青い鳥のアイコンもXマークに変更。新しい名称「X」として今後はイーロン・マスク氏が所有する「X.com」のドメインが利用されると言われ、サービスのあらゆるものが「X仕様」に変わっていくと見られています。

X(Twitter)はユーザーの消費購買行動にどんな影響を与えているのか

このように過渡期にあるX(Twitter)ではありますが、依然として多くのユーザーを抱えているプラットフォームであることには変わりません。企業にとっても、引き続き生活者との接点をもつことができる場所であり、マーケティングのためのプラットフォームとしての注目は低くないでしょう。

そこで今回は、アライドアーキテクツがX(Twitter)を月に1回以上使用しているという全国に住む1,010名のユーザーを対象に行ったアンケート結果から、X(Twitter)がユーザーの消費購買行動に与える影響についてまとめました。

<調査概要>
調査名称 : ライフスタイルに関するアンケート
調査主体 : アライドアーキテクツ株式会社「echoes」
調査時期 : 2023年6月26日~6月27日
調査方法 : Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査対象 : 全国に住む15~59歳の男女(Twitterを月に1回以上使用している方)
調査対象数: 1,060名
※設問ごとの有効回答数を「n=」で記載しています。
※本調査の内容を転載・ご利用いただく場合は【アライドアーキテクツ株式会社「echoes」調べ】とクレジットを記載してください。
※調査当時の設問文では「Twitter」、本文では「X(Twitter)」と表記しています。

①X(Twitter)がきっかけで商品を購入したことがあるのは60.4%

今回の調査では、「X(Twitter)の上情報(一般ユーザーの投稿、芸能人の投稿、企業の投稿、広告など)をきっかけや参考に、商品やサービスを購入したことはありますか?」という問いについて、回答者の半数以上である60.4%がある、と回答しています。

さらに細かくみると、男性は60.5%、女性は59.7%があると答え、X(Twitter)をきっかけとした商品やサービスの購入経験については男女における差はほとんどないことがわかります。

また、年代別に見ていくと、X(Twitter)上の情報をきっかけとした商品・サービス購入経験は20代が最も高く、69.1%、次いで30代が62.3%という結果になりました。10代と40代では50%台に止まりましたが、いずれにせよ年代別に見ても半数以上のユーザーがX(Twitter)の情報をきっかけや参考として商品やサービスを購入していることから、幅広い年代の消費購買行動にX(Twitter)が影響を与えていることが読み取れます。

②特に食品・菓子、飲料などは購入経験率が高い

そして、X(Twitter)をきっかけとして行われた商品購入を商品のジャンル別に見ていくと、最も購入経験があると答えた人が多かったのが「食品・お菓子(34.4%)」、次いで「飲料(26.3%)」と、日常生活の中で消費する頻度の高い商材が高順位につけていることがわかりました。

また、男女別でみると、女性は「化粧品・コスメ(31.0%)」や「ファッション用品(15.3%)」がランクインするのに対し、男性では「ゲームアイテム(18.5%)」「動画・音楽配信(17.4%)」がランクインしています。
ユーザーの性別によって、プラットフォーム上で知りたい情報や、探している情報、興味のあるジャンルに違いが発生しているのがわかります。

③58.4%がX(Twitter)をきっかけに店舗に来店した経験あり

続いて、X(Twitter)の情報をきっかけとした店舗への来店経験の有無についてです。アンケートによると、「X(Twitter)上の情報(一般ユーザーの投稿や芸能人の投稿、企業の投稿、広告など)をきっかけや参考に、お店や施設に来店したことがある」と答えたのは回答者全体の58.4%でした。店舗への来店ということで、商品購入より少し割合は下がりますが、それでも半数以上のX(Twitter)ユーザーがX(Twitter)での情報をきっかけとしてアクションを起こしていることがわかります。

さらに、詳しく見てみると、商品購入経験の時と同様に、男性と女性による差はほとんどなく、また20代、30代が特にX(Twitter)上の情報をきっかけとしたお店や施設への来店経験が多いことがわかりました。

このように多くのユーザーがX(Twitter)上の情報によって商品やサービスを購入したり、店舗や施設に来店していることがわかります。

④オンラインの集客にもしっかり効果を発揮するX(Twitter)の情報

さらに、X(Twitter)をきっかけとして店舗来店した経験があると答えた回答者に対し、どのような店舗に来店したのかを尋ねました。
その結果、1位は「ECモール(34.4%)」、3位が「メーカー直営のネットショップ・通販サイト(22.2%)」となりました。このことから、X(Twitter)が実店舗への来店以外にも、オンライン集客に対してもしっかり効果を発揮していることがわかります。

④商品購入や来店の後押しになっているのは「企業からの発信」と「UGC」

では、X(Twitter)ユーザーは、どのような情報から最も影響を受けて、商品購入や来店といった行動に出ているのでしょう。

調査によると、X(Twitter)上の情報がきっかけで商品購入や来店をした経験があるという回答者が影響を受けたX(Twitter)上の情報はについては、「フォローしている企業アカウントの投稿(44.6%)」と「フォローしている友人や一般人の投稿(43.9%)」の2つが多くなっています。

男女別に見た結果でも、「フォローしている企業アカウントの投稿」「フォローしている友人や一般の人の投稿」は共に1位、2位となっています。一方で、女性の4位は「トレンドやおすすめで目にした話題の投稿(26.0%)」5位は「キーワードやハッシュタグで検索した検索結果(21.9%)」となっており、男性の「フォローしているニュース・メディアアカウントの投稿(29.7%)」、「フォローしていない企業の広告(29.1%)」とは違いがありました。このことから女性ユーザーの方が、トレンドや流行、話題となっているものに敏感であるという傾向がわかります。

年代別では、10代では「フォローしているインフルエンサーや芸能人の投稿」が2番目に多く、40.0%だったのに対し、40代では25.8%の4番目となっており、世代による差が見られます。しかし、やはり「フォローしている友人や一般の人の投稿」「フォローしている企業アカウントの投稿」はいずれも上位3位内には入ってきていることから、ユーザーが商品購入は来店を決める際には「企業から発信される情報」「一般のユーザーや友人からのクチコミであるUGC」の2つが非常に大切になってくることがわかります。

まとめ:「フォロワー」と「会話量」をいかに増やしていくべきかが重要に

ここまで、X(Twitter)ユーザーと消費購買行動についてのアンケート結果を見てきました。その結果、

  • X(Twitter)ユーザーの半数以上が X(Twitter)上の情報をきっかけとして商品購入やお店への来店経験がある
  • 特に、フォローしている企業アカウントからの情報発信、一般の人や友人の投稿内容に大きく影響を受ける
  • 一方で、影響を受ける要素については、男女や年代で若干のばらつきや傾向の違いが見られる

といったことがわかりました。

X(Twitter)をマーケティングの場として考えた場合、消費購買行動に対して影響を及ぼしており、X(Twitter)を活用した販促施策や集客施策は引き続き効果的であると判断できます。

なかでも、「フォローしている企業アカウントからの投稿」「友人や一般のユーザーの投稿」が商品購入や店舗来店に強い影響を与えていることから、ユーザーとの接点であるフォロワーを増やしていくことには引き続き注力することは大切です。そして、ただ闇雲にフォロワーを増やすのではなく、フォロワーとコミュニケーションを取りながら「フォロワーに商品や企業について話題にしてもらう」、「フォロワーとの対話を増やす」など、自社についての会話量を増やす取り組みが効果的になってくるでしょう。

いかがでしたか?今回は最新の調査からX(Twitter)ユーザーの実態について紐解いてきました。
X(Twitter)を取り巻く状況や変化は今後も続くと見られ、X(Twitter)のマーケティング活用を行っていくうえでは最新情報や影響範囲を正しく理解していくことがますます重要です。