TwitterやFacebookのように広告運用の開始も発表された人気の画像共有アプリ「Instagram」。意外と知られていないそのビジネス利用についてご紹介します。
 

Instagram(インスタグラム)とは?
1億5千万を超えるアクティブユーザーを抱える、スマートフォン用画像共有アプリ。Facebook社が2012年に買収したことでも有名です。
http://instagram.com/
 
独自のフィルタ加工機能が備わっており、スマートフォンで撮影した普通の写真や動画も、アート作品のようにカスタマイズできるのが特徴。
お洒落かつスマートフォンに特化した手軽なアプリとして世界中で支持を集めており、国内外のアーティストや俳優・女優など、フォロワー数が多く強い影響力を持つユーザーも多くいます。
日本でもモデルやアーティストが利用していることもあり、そのフォロワーとなる若い女性を中心に人気となっています。
 
Instagram上で、友達や、その他のユーザーをフォローして写真を共有したり、ハッシュタグ、いいね!、コメントのやりとりが出来るソーシャルメディアとしての側面も持ち合わせています。
また、写真に写っているものにタグ付けできる機能も。人物に限らずモノやブランドにもタグ付けできるのがFacebookと違うところで、企業利用では商品写真にタグ付けしてみるのもオススメです。
<*参照:「Instagram 3.5」がリリース–写真へのタグ付け機能「Photos of You」を搭載
http://japan.cnet.com/news/service/35031637/
 
 
Instagramのビジネス活用例
国内企業のキャンペーンでの活用例も続々と登場しているので、その一部をご紹介します。


ロクシタン新宿Flagship shop
https://www.loccitane.co.jp/jp/loccitanetokyo/

 
世界最大規模のショップオープンを記念して、ロクシタン商品と一緒に写った写真をInstagramでファンから募った企画。ファンは、投稿時にハッシュタグ「#loccitanetokyo」とコメントを付けて参加します。
投稿された写真の中から厳選されたものは、Instagram上だけでなく、なんと店舗のサイネージでも表示されるという仕組みも。サイネージに表示するだけでも絵になりそうな、Instagramで加工された写真限定のフォトコン、コンテンツに利用することを前提としており、Instagramの特性を上手く活かしています。
 
サントリー食品インターナショナル株式会社、サーモス株式会社/ドロップ
http://www.suntory.co.jp/softdrink/drop/100drop/


 
新商品「drop」発売に伴い、”楽しいdropライフを切り取った写真&コメント”をユーザーから募集。
信頼性の高いファンからの声(写真)をレビューとして集めるとともに、お洒落な商品をさらにInstagramで華やかに加工した写真が集れば、思わず欲しくなってしまう人も多くなりそうです。
参照:http://smmlab.jp/?p=27044
 
株式会社ジーユー/ジーユー ビックロ新宿東口店オープン記念
http://on.fb.me/1fgav96

オープンしたての新店内、特設ブースで撮影した写真をInstagramでチェックイン&投稿すると、ポラロイド風写真をプレゼントするキャンペーン。ファッションという商材と、Instagramに多いユーザー層(若い女性)を上手く組み合わせています。
また、来店者にオンライン(Instagram)にカスタマイズした素敵な写真をアップしてもらい、その写真を見た友人が興味を持ち来店…というオフライン→オンライン→オフラインの流れを作れる可能性がある企画です。
参照:http://smmlab.jp/?p=26742
 
 
企業が利用する際の注意点
ビジネスアカウントの作成はスマートフォンから、アカウント名やユーザーネームをブランド名で登録し、プロフィール画像にも自社・ブランドを表すのに適したものを設定すればよく、至って簡単です。
 
アカウント作成後、商品や店舗写真を投稿したり、フォトコンテストを開催してユーザーから作品を募ったり、という使い方ができます。
企業側から写真を投稿する場合、他のソーシャルメディア同様、あまり宣伝色が強くならないよう、ユーザー視点に立ったコンテンツが求められます。
 
ビジネス利用に関する情報は公式ブログ(英語)でも随時発信されています。
http://business.instagram.com/blog/
 
なお、プロモーションやキャンペーンでのInstagrm利用にはFacebookと同様に、ガイドラインが設けられています。
特に、フォトコンテストなどで利用する際には以下の「宣伝ガイドライン」に留意した方がよいでしょう。
 
宣伝ガイドライン
プロモーション
1.Instagramを使ってプロモーション(コンテストや懸賞など)の告知や運営を行う場合、下記を行うことを含め、プロモーションの合法的な実施に責任を負います。
・公式ルールを設けること。
・提供条件や資格(年齢や居住地などの条件)を設けること。
・プロモーションに関連して提供される賞品や賞金に適用される規則を遵守すること(必要な登録や、規制機関からの承認の取得など)。
 
2.コンテンツへの不正確なタグ付けを行うことはできません。他のユーザーに、コンテンツへの不正確なタグ付けをすすめることも禁止されています(たとえば、自分が写っていない写真にタグ付けすることをすすめることはできません)。
 
3.Instagramでのプロモーションには、以下を含める必要があります。
・応募者または参加者によるInstagramの免除
・プロモーションはInstagramが後援、支持、または運営するものではなく、Instagramにまったく関係していないことの認識。
 
4.弊社は利用者によるプロモーション運営を支援しません。また、弊社はユーザーコンテンツの使用に同意が必要かどうかについて、または必要な同意を取得する方法についてアドバイスすることはできません。
 
5.弊社のサービスを利用してプロモーションを運営する利用者は、自己責任で運営することについて同意するものとします。
 
参照:Instagramヘルプセンター/宣伝ガイドライン
http://help.instagram.com/179379842258600
 
 
まとめ
クリエイティブで味のある写真がシェアされるInstagram。
ユーザーはInstagram上だけでなく、TwitterやFacebookといった他のソーシャルメディアと連携していることが多く、Instagram外でも画像が共有される可能性も大いにあります。
ですが、逆に言えばInstagram上だけでキャンペーンやプロモーションを開催しようとしてもあまり広い範囲での拡散は期待できないのが正直なところです。他のソーシャルメディアやリアル店舗などを絡めた方が、その効果を高められるでしょう。
 
また、Twitter同様「#+キーワード」で同じテーマのもとに画像が共有できるハッシュタグの存在が浸透しているのが大きな特徴のひとつ。
先に紹介した事例のように、ユーザーから商品やテーマに基づいた写真を集めるフォトコンテストの開催には持って来いです。
 
なお、Instagramへの広告運用に関してはまだテスト段階で、出稿できる企業は限られているようです。今後Instagramでの広告利用も浸透していくのか、注目していきたいですね。
 
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