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メディアは動画に向かい、企業はメディアに向かい、つまりすべてが動画に向かう【ソーシャルテレビラボ】

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投稿日: 2014年2月10日

メディアは動画に向かい、企業はメディアに向かい、つまりすべてが動画に向かう

*本記事は「クリエイティブビジネス論」からの寄稿記事です。

 

 

なんだかどうやら今年は動くようだ。何しろオウンドメディアがコンテンツマーケティングでメディアではネイティブ広告になってブランディングだ。というようななんだっけそれ?なワードがどんどん出てくる。WEBマーケティングではそんな風な新しめな言葉が次々登場しては消えていった気がするけど、コンテンツマーケティングとかネイティブ広告とかは残る。残るというよりひとつの大きな流れになっていくと思う。そうするとようするにメディアバイイングが広告ビジネスだったのが、その基本概念が変わっていきそうだ。

 

 

そんなことをもやもや考えていたら、佐々木紀彦氏だ。こんな記事に登場していた。

「今、メディアビジネスこそ急成長分野だ」というなんとも頼もしい記事でインタビューされていた。

佐々木氏って誰だっけ?という人は、前に書いたこの記事を読んでみよう。

全メディア人よ、来たるべき“メディア新世界“に備えよ〜『5年後、メディアは稼げるか』を読んで(その1)

つまり“数“以外の価値をつけられるか〜『5年後、メディアは稼げるか』を読んで(その2)

 

東洋経済オンラインのアクセス数を急上昇させた、メディア界のニューヒーローだ。そんな佐々木氏が、先のインタビュー記事でこんなことを言っている。

 

今年の大きなテーマは「PV至上主義からの脱却」です。世界ではすでにこの流れが起きていて、ウェブサイトの質を図る指標は、いまやPVから滞在時間やユニークユーザー数へと変化しています。(中略)その鍵を握るのが、ネイティブ広告や動画広告です。

 

オウ、イエー!ザッツ・ライト!

そう、これからようやくネットメディアはPV数という指標から脱却する。つまり「ネット広告も結局はこれまでの部数や視聴率と同じかよ」とやさぐれていたのが、別の指標になっていくのではないかと。なっていくはずだと。なっていかないといかんのだと。そういう話だ。

 

 

さてここでもまた出てきたネイティブ広告については、少し前にこってり書いたので、今日は動画広告の話を書きたい。

 

動画広告はこれから増える。たぶんぐいぐい増えるだろう。その理由は、このところ何度も何度も書いてきたように、スマホのあっという間の普及だ。Advertimesの記事によれば、主婦層への調査で2012年はスマホ普及は23%に過ぎなかったが、2014年には84%になったという。もうキャズム越えなんていうレベルでさえなく、”みんながスマホを普通に持ってる”状況だ。

そしてみんながスマホを持つと、動画広告が連鎖反応的に増える。PC向けに置かれたバナー広告はスマホでは無意味化するからだ。バナーの置き方をムリクリ工夫するより、動画を見せる方向で考えた方がいい。スマホだと、つるっと動画を見てしまう。

これまでの”ネット動画”はYouTubeやニコニコ動画が好きな若者のメディアだった。でもこれからは、ごく普通の奥さんがスマホを何となくいじっているうちに「あら、CMはじまっちゃったわ」とついつい見るものになっていく。

そうなると、ネットメディアは動画メディアをめざすことになる。動画メディアになっていくべきだしなっていかざるをえない。広告を出したいスポンサー企業が、動画広告出したいんだけど、きみんとこ動画置けないの?ダメじゃん。となってしまうから。

 

新聞や雑誌が、いまはもうネット上でもメディアとして機能しているわけだが、これまでは紙をネットに置き換えればすんでいた。でもこれから彼らも動画を扱わざるを得なくなる。えー?うちで動画っすか?どうやったらいいかさっぱりわかんないっすよー。そんな悲鳴がメディア界のあちこちでいまあがっている。そして悲鳴をあげながら結局は前向きに取り組むのだろう。

 

企業も動画を積極的に活用するようになる。外部メディアにプロモーション目的の動画を制作して置いたりする。例えばパナソニックのこういう取組みもある。

 

 

さらに、外部メディアだけじゃなく、自社サイト、オウンドメディアも動画化しはじめる。自らもテレビ局になるのだ。よくよく探すと各企業が○○○チャンネルという動画サイトを持っている。商品説明や企業紹介を自ら制作した動画で見せている。

面白い状況になっているなあ。

 

 

こうした動画の使い方ではやはりアメリカが進んでいる。ハーレーダビッドソンのサイトではこんなムービーを置いている。画像をクリックするとそのサイトが見られる。

 

harley-davidson.com
http://projectrushmore.harley-davidson.com/en_US

 

ハーレーに乗った感覚を味わえる映像なのだが、時折映像が止まって機能紹介の文字が出てくる。さらに、ボタンを押すとその機能の詳細説明ページに飛ぶ。読み終えたらまた動画に戻れる。

つまり”動くカタログ”を具現化している。動画で情緒的な面も含めた商品のよさを体感しつつ、商品の情報をテキストでも読むことができるわけだ。

 

 

ここで言いたいのは、この動画サイトではコストをかけてクオリティの高い動画を制作して置いている、ことだ。

ネット動画ではこれまでのテレビCMよりコストが問われるのは致し方ないだろう。だがすぐに「5万円で」とか「10万円しかない」とか学生アルバイトみたいな数字になる。日々更新する動画ならそうならざるをえないだろうが、何カ月とか一年とか使う動画を安く作るのはどうなのか。

 

テレビCMの多くは3カ月程度のキャンペーン期間で使用が終わる。でもネット動画はそれよりずっと長い期間使われたりする。また商品にそれなりの興味を持って熱心に視聴するケースも多いはずだ。それなのに”安っぽい”映像でいいだろうか?

「ネットだからお金かけられない」というよく考えると論理性がない発想を見直すこともこれから必要になるだろう。これまでの「マスメディアで使うクリエイティブだからお金もかかる、ネットは媒体費が低いからお金をかけない」そんな考え方はよく考えると変だったのだ。媒体コストと制作費は、別々に考えるべきものなのだ。

動画を利用するならそこんとこもよーく検討するといいと思う。

 

 


 

ソーシャルテレビラボ

SMMLabでは、マスメディアの代表であるテレビが、今後ソーシャルメディアとどのように影響しあうのか、企業のマーケティング活動をどう変えていくのかに注目し、「ソーシャルテレビ推進会議」の公式サイト「ソーシャルテレビラボ」及び、発起人である境 治氏のブログ「クリエイティブビジネス論」からの寄稿記事を、SMM Labが一部編集してご紹介しています。

 

ソーシャルテレビラボ http://socialtv-lab.org
クリエイティブビジネス論 http://sakaiosamu.com/

 

<ライター紹介>

境 治 (Osamu Sakai)

ソーシャルテレビラボ 境 治氏 プロフィール画像

メディア・ストラテジスト。1987年、東京大学を卒業し、広告代理店I&S(現ISBBDO)に入社してコピーライターとなる。92年、TCC(東京コピーライターズクラブ)新人賞を受賞。93年からフリーランスとなりテレビCMからポスターまで幅広く広告制作に携わる。

06年、映像制作会社ロボットに経営企画室長として入社。11年7月からは株式会社ビデオプロモーションでコミュニケーションデザイン室長。この7月から再びフリーランスで活動。

著書『テレビは生き残れるのか』
ブログ「クリエイティブビジネス論」:http://sakaiosamu.com/
ツイッターアカウント:@sakaiosamu
メールアドレス:sakaiosamu62@gmail.com

 


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