AISASとは

日頃の業務で何気なく使っている専門用語。でもその言葉の意味、ちゃんと理解して使っていますか?

ソーシャルメディアマーケティングラボが、なんとなく分かっているつもりでも、実はよくわからなくて「もやもや」している?!今さら人に聞くのはちょっと恥ずかしい、ウェブマーケティング用語を分かりやすく解説します。

AISASとは
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用語説明

AISAS(アイサス)

Attention(注意)→ Interest(関心)→ Search(検索)→ Action(購買)→ Share(情報共有) の頭文字を取ったもので、インターネット普及後の時代の消費者による購買行動を説明するモデル。 AIDMAからDesire(欲求)とMemory(記憶)がなくなり、3番目のプロセスとして「Search」が、Action(購買)後のプロセスとして「Share」が追加されている。
AISASにおける「Search」は、製品やサービスに関心をもった消費者が、「購入前にGoogleなどの検索サービスで情報を調べる」プロセスを示す。また、最後の「Share」は、ブログやSNS、クチコミサイトなどで、製品やサービスの感想などの情報を投稿(情報共有)するプロセスを示す。
電通が提唱、2004年に商標登録している。

インターネット時代の「検索」「共有」行動を反映したマーケティングモデル

インターネットが普及することで、消費者は、購入前に自らGoogleなどの検索サービスを通じて、商品やサービスなどの情報を調べることができるようになりました。それにより、従来の「マス広告」を前提としてAttention(注意)とInterest(関心)をひき、その商品を欲しいというDesire(欲求)をひきだして、Memory(記憶)に焼付け、店頭でのAction(購買)に結びつけるといういわゆる「AIDMA」モデルだけでは、消費者の心理・行動プロセスを捉える事ができなくなっています。

AISASは、このインターネット普及以降の消費行動の特徴として、消費者は購入前に「Search(検索)」し、購入後に「Share(共有)」するという2つのプロセスを前提にしており、消費者の購買行動にインターネット上の情報や消費者によるクチコミが大きな影響を及ぼすことを表しています。

インターネット普及後の広告/プロモーション、マーケティング施策において、AISASの各プロセスにあてはめて適切な施策を検討することが必須であるとされています。

AIDMAとAISASの違い

ソーシャルメディアの普及で消費行動がさらに多様化していく

このように、AISASではインターネット時代における特徴が反映されていますが、すべての消費者の行動がAISASで説明できるわけではありません。

例えば、コンビニで売られているドリンクのように、低関与購買で購買頻度が高く、購買の意思決定にかかる時間が短く、感情的要素(好き嫌い)に左右されることが多い商品やサービスは、購入前に検索したり、購入後に情報共有することは少ないと考えられており、AIDMAモデルが有効であるとされています。

また、AISASではインターネット上で「自ら能動的に検索する」ことが前提となっていますが、ソーシャルメディアの普及により情報が友達から「受動的」にもたらされるようになっている今、新たな消費行動の想定も求められています。

イラスト:速瀬 みさき
1993年よりホラー誌デビュー。漫画家として活動しながらエッセイ、イラスト、
デザインなども手掛ける。近著コミックスは、メイド喫茶にバイトで潜入取材漫画。
広告代理店勤務の夫を持ちながらも、マーケティングなにそれ?状態で執筆中!
公式サイト : http://www.nanacom.com/
Facebookページ : http://www.facebook.com/hayase.mi
用語解説:ソーシャルメディアマーケティングラボ