日本の3年先を行っているというアメリカのビッグデータ活用。1年前に掲載されたbitlyのチーフデータサイエンティストのインタビューを是非ご参考ください。

*本記事は『Mashable』(英語)から転載記事です。SMMLabが翻訳、一部編集してご紹介しています。
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インターネットは巨大なものに――6億3400万のWebサイト、30兆以上のページ――そう、われわれはこのインターネットを横断する要素を必要としています。
またほとんどの人ががソーシャルメディアを利用しはじめ、そこでは、bitlyを通じて短縮され他人にシェアされるリンクに出くわします。
実際、ソーシャルメディア上の30%のリンクがbitlyによるものです。この存在感で、ニューヨークを基盤としたスタートアップに強固なデータベースを提供しています。リアルタイムにWebで何がクリックされ、シェアされているのかといったデータです。
そして 、それらのデータを抜き出し、さらに興味深い情報(たとえば犬と猫の画像は本当のところどっちがWebで多く出回っているのか(笑)、とか他にも重要なことをピックアップし、分析するのがHilary Masonのチーフサイエンティストとしての仕事です。
 
 

Masonは根底ではストーリーテラーであり、彼女の物語は明らかにされるデータ本位のもの

Masonは2013年、「ビジネス界で最もクリエイティブな100人のうちのひとり」に名前が挙がりました。そしてその表彰は、データサイエンスの新たな開拓を認知させることになっています。なぜなら、サイエンスとエンジニアリングは本来、”クリエイティブ”分野のものです、確実に。Masonはその核にいますが、ストーリーテラーであり、彼女のストーリーは、彼女自身が明らかにしたデータと人間と社会的な行動に軸を置いています。
あるMashableのインタビューでMasonはビッグデータ、好奇心、なぜ大学はコンピューターサイエンスカリキュラムを再考すべきか、について触れています。もし彼女のデータサイエンスに関する真の考えを読みとることで、データの知見を深めたいという欲求が生まれたら、このbitlyの束の「Masonのデータサイエンスブログ」をチェックし、彼女による「データサイエンス入門」を読みましょう。
 
 

bitlyチーフサイエンティストHilary MasonへのQ&A

Q.なぜデータサイエンスの扉を叩いたのですか?
コンピューターサイエンティストとしてキャリアを築いてきました。その中でいつも、「アルゴリズム」に魅力を感じていました。
“データサイエンス”という名前は、私がコンピューターサイエンティストを始めた頃はまだありませんでした。しかし、アルゴリズムを勉強することに手を広げたことは自然な流れです――私はデータを扱うbitlyで働けて本当にラッキーです。bitlyのデータとは人間的かつ社会的な行動データで、それを細かく調査できるんですから。
Q.bitlyのデータを掘っていて見つけた、いちばん興味深かったことは何ですか?
全部です!
国によってソーシャルネットワークが異なる使われ方をしているって、知ってましたか?
それから、スポーツについての話題はとても短命なこととか?(スポーツは他のトピックよりも人々の関心が落ちるのがかなり早いということ)
Twitterにはビジネスアワーに投稿すべき、ということとか?
あとは、インターネット上では猫の写真より犬の写真の方がよりシェアされています。
Q.昨今のデータの使い方で最も面白いと感じたものは何ですか?
金融業界や広告業界でのデータ活用事例は既にたくさんありますが、私の場合、まだ使われていない分野で、データ活用法を創り上げていくことにとってもワクワクしています。
公的機関からの気象データを活用している「forecast.io」、GPSの位置情報なんかはすごく好きです。また、正確な細かい予測を提供するための機械学習も行っています。
NYCのチーフアナリティクスオフィサーMike Flowersの発表にも感銘を受けましたよ。彼のチームは、管轄しているNYCの救急車の出動時間を1分以内に抑える、といったことを、救急車の位置情報の適確な取得によって行っています。
 

 
Q.どんな特徴がある人がよいデータサイエンティストに向いていますか?
好奇心、発明の才、そして粘り強さがある人です。
サイエンスとは失敗の繰り返し、でもそこから学ぶことです。良いサイエンティストは、近況を理解し、質問を投げかけ(その質問により興味深く有用で新しい知見を導き出すような)、そして自分たちの仕事の範囲を広げていける人です。


 
Q.データサイエンスの未来はどうなると思いますか?
データサイエンスは今後、明るい未来を迎えるでしょう。――より多くのデータと、データに意味と価値を見出す人々による大きなニーズが登場するはずです。
われわれも既にデータエンジニアに対して大きなニーズがあります。データやアルゴリズムのインフラを構築できる人、データをビジュアライズできる”データアーティスト”といった方たちです。
 
Q.あるイベントで、「コンピューターサイエンスは大学で正しく教えられていない」と話していましたが、どういう意図がありますか?
典型的なコンピューターサイエンス入門カリキュラムは、難しく構成されています。少しも触れたことがない人にはとても不利だし、実社会との関連性がないプロジェクトをさせています。場合によってソフトウェアエンジニアでも同様です。
よくある提出課題としては、再帰的に、階乗を解いて繰り返すというものです。
それでは学生はフラストレーションが溜まることに気付きました。だって彼らは多様な技術を学ぶ重要性を理解することなく、同じようなアウトプットを繰り返しているんですもの。
 
私だったら、こんな入門カリキュラムに出合いたいです。テクノロジーを使って何かを構築することに、本当に学生を引き込んでくれるような講義。
コンピューターサイエンスは社会的に認められており、たとえ専攻していなくてもテクノロジーで何かを作ることが、何をするにも伴ってくる良いスキルになります。
 
 
◇元記事:Data Science and Why Dogs Rule the Internet
http://mashable.com/2013/05/14/hilary-mason-data/
Copyrighted 2014. Mashable, Inc. 107649:214DS
 
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