social crm
social crm / Sean MacEntee

こんにちは、SMM Labの小川です。
「Facebook元年」と言われた2011年が去り、新たな年を迎えました。
2011年、企業のソーシャルへの熱量は飛躍的に増大しました。そして2012年はいよいよ、ソーシャルが企業にとって基本的な取り組みとなり、さらに本格化していくと予測されます。
そこで、新年最初のSMM Labブログでは、2012年のソーシャルメディアマーケティングを象徴的に表すものとして、3つのキーワードをピックアップしました。
さて、2012年はどのような1年になっていくでしょうか?

1.ソーシャルCRM
20110429-NodeXL-Twitter-gamification
20110429-NodeXL-Twitter-gamification / Marc_Smith

ソーシャルCRMとは、TwitterやFacebook、ブログなどのソーシャルメディアを活用したCRM=”Customer Relationship Management(顧客管理)”のことです。
従来はダイレクトメールやメルマガ、電話でのフォロー等、1対1の関係性の中で、顧客の利便性を向上させ、満足度、信頼度を高めることで顧客価値(Life Time Value)の最大化を目指そうとしていました。
そして、ソーシャルメディアが発達した現在は、ソーシャルメディアを新しいコミュニケーションチャネルとして取り入れることで、今まで聞くことが出来なかった、企業にとって有益な「顧客の声」を拾い上げることが可能になりました。
2012年、人々にとってソーシャルメディアはより日常のものになり、スマートフォンの普及ともあいまって「常にWebに接続している状況」、「今ある目の前のことをWebですぐに友人に共有する状況」が加速度的に進んでいくと予測されます。
人々は、Twitter、Facebook、mixi、Google+、ブログ等、様々なソーシャルメディアで企業やブランドに関して、数多くの会話を繰り広げることでしょう。そして、その会話は、ソーシャルメディアを通じて、あっという間に友達から友達の間へ広まっていきます。
企業は、もはやソーシャルメディアを無視することはできません。ソーシャルメディアで何が語られているか。そして顧客とどのように会話をしていくか。2012年のマーケティングにとって、ソーシャルCRMは必須の取り組みとなっていくでしょう。
ソーシャルCRM関連 過去記事
【ad:tech東京2011レポート】ソーシャルCRMに取り組む時に知っておきたい5つのこと
Twitterブランドページ概要と注目すべき4つのソーシャルCRM関連サービス
 
2.ゲーミフィケーション
Game Night
Game Night / Randy Son Of Robert

最近よく目にする「ゲーミフィケーション」という言葉は、「ゲームの力学やメカニズムをゲームではない分野に応用しようというコンセプト」を意味します。
とても難しい言葉のように聞こえますが、理論は単純です。
例えば、昔からあるお店の「ポイントカード」、これもゲーミフィケーションの一種です。同じ買い物をするならば、できるだけ「ポイントカード」を持っている店で買い物をする、という経験はないでしょうか?また、買えば買うほどポイント還元率が上がる(レベルアップしていく)仕組みや、そのお店の「お馴染みさん」にだけメニューには載らない特別メニューを出すなども、同じようにゲーミフィケーションの理論に当てはまるといえます。
さらには、
・競争相手がおり、その名前とスコアをリアルタイムに把握できるためついつい相手より優位に立ちたくなり繰り返し利用する
・そのサイトに訪れると毎回スロットゲームができるためついサイトに訪れてしまう
などもゲーミフィケーションの一種と言えるでしょう。
詳しくは、こちらのブログに非常に分かりやすくまとめられていましたのでご覧ください。
なぜゲーミフィケーションは効果的なのか?(Why Gamification Works?)
このように、”思わずそのサービスを利用したくなる”仕組みを取り入れよう、というのがゲーミフィケーションのコンセプトです。そして、このゲーミフィケーションの理論を用いることで目指しているのは、まさに継続的なコミュニケーションによる真のファン化とも言える、”ロングエンゲージメント”ではないでしょうか。
2011年、数多くの企業・そしてユーザーがソーシャルメディアに参加し、企業と一般ユーザーの会話が開始されました。しかし、まだ今はスタート地点に立ったばかりの企業・ユーザーがほとんどだと思います。今後はゲーミフィケーションの理論・心理も取り入れ、より顧客との深いエンゲージメントを追求していくフェーズに入っていくと考えられます。
「ゲーミフィケーション」、そしてその理論を取り入れながら目指す「顧客・ファンとのロングエンゲージメント」は2012年の大きな課題になると言えます。
 
3.O2O(Online to Offline)
Chinese New Year Smartphone
Chinese New Year Smartphone / Mr. T in DC

O2Oは、Online to Offlineの略語です。O2Oは、オンラインとオフラインの融合、つまりオンラインでの活動が実店舗などでの購買に影響を及ぼしたり、オンラインとオフラインの購買活動が連携しあうことを意味します。
現在O2Oでは、どのような取り組みが見られるでしょうか?象徴的な事例をご紹介しましょう。
■mixi 「SCHOOL OF LOCK! サマースクール presented by AXE」キャンペーン

以前こちらの記事でもご紹介した本キャンペーンは、参加するとローソンが展開するクーポンがもらえるというもの。本キャンペーンによるローソン店頭の端末におけるクーポン引き換え枚数は約42万枚にのぼり、ローソンが実施したクーポンキャンペーンの中で過去最大規模の結果を残すことができたといいます。
参考記事
mixiの“これまで”と“これから”についてのまとめと考察
japan.internet.com 「ミクシィ、初の「ソーシャルラジオ」の実施結果を発表 — 約130万人が参加、約42万枚のクーポンを発行」(2011/10/12)
■UNIQLO創業感謝祭 CHECK IN CHANCE

http://www.uniqlo.com/checkin/
UNIQLOは2011年11月19日~21日の3日間、UNIQLOの店舗にチェックインするとその場でクーポンが当たるキャンペーンを実施。参加者は3日間で20万人以上に上りました。本キャンペーンでは、必ず当たるクーポンの種類として「2, 000円、1, 000円、100円」の3種類を用意、さらに総チェックイン数が増えれば増えるほど行き先が増える「グローバル戦艦店ツアー」もプレゼントとして用意されていました。まさにゲーミフィケーションの理論も取り入れたO2Oキャンペーンだと言えるでしょう。
2012年、いよいよソーシャルが本格化すると、このように、オンラインでの会話を、実際のオフラインにつなげる取り組みが益々広まっていくと予測されます。そしてさらに、そのオフラインでの会話の続きは、またオンラインに戻って深めていく流れが生まれるでしょう。その意味では、O2Oにとどまらず、O2O2O(Online to Offline to Online)の時代とも言えるのかもしれません。
また、リアルの場においてソーシャルを使って参加するイベントを行ったり(Offline to Online)、ソーシャルとマスメディアが融合したり、オンライン・オフライン、ソーシャル・マスメディアなどの壁を越えて、様々な形での展開が行われるでしょう。
 
今回ご紹介した3つのキーワードに共通していえることは、2012年は、ソーシャルがより深くマーケティングに入り込んでいくのは間違いないということです。時代の潮流をしっかりとつかみ、上手に波に乗っていきたいですね。
SMM Labでも、今後「ソーシャルCRM」「ゲーミフィケーション」「O2O」をはじめとするソーシャルメディアマーケティング関連の最新情報や、具体的な取り組み方法等をご紹介していきたいと思います。
本年も、SMM Labをどうぞよろしくお願いいたします。
 
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