限定されたターゲットにソーシャルでうまくアピールしたい!そんな時に参考になるFacebookページ事例を3つご紹介!


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あなたの会社で扱っている商品・サービスはどのようなものですか?
一般の人からはなかなか理解されにくい「ニッチ」で「マニアック」な商品や、敷居が高く近づきがたいと思われているサービス、日常生活の中でなかなか登場する機会のない商品という方もいらっしゃるでしょう。
Facebookページでどうやってアピールしていけばよいのか、新たな顧客層を開拓するにはどんな工夫をすればよいのか…とお悩みの方も多いのではないでしょうか?
しかし、本当はこうした「ニッチ」な市場にこそ、ソーシャルメディアの特徴が活かされる側面が多々あるのです。
ソーシャルメディアを活用すれば、「ニッチ」な商品のコアファンの友達から、今までそのような分野に特に興味のなかった友達の興味を喚起できる可能性があるんです。企業にとってみれば、今までなかなか出会えなかった人(潜在顧客層)にリーチできるということです。
また、従来型の限られた「枠」ありきのマーケティングではなかなか自社の魅力を伝えきれなかった商品であっても、ソーシャルでは豊かな表現で発信できますし、また、消費者に向かって直接伝えることができます。
今回は、日本国内でFacebookを活用する企業事例をWebマーケッターが解説するブログ「Facebookプロモーション国内事例集」より、「ニッチ」な市場で、 限定されたターゲットにしっかりと情報や想いを届けているFacebookページを3つご紹介します。人気記事の第三弾!
第一弾はこちら 第二弾はこちら
ぜひ参考になさってください。
 
*本記事は「Facebookプロモーション国内事例集」からの転載です。(SMM Labにて一部編集してお届けします)
 

ピクテ投信投資顧問

https://www.facebook.com/pictet.jp
まずは、ピクテ投信投資顧問のFacebookページをご紹介いたします。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問 カバー
 
かたちのないサービス、真面目な(カタい)トピックス、金融、これらの要素だけをみると「Facebookページを盛り上げるのは難しそう」といった印象を持ちます。
しかし本当にファンに求められるものを、最適な形で届ければ、ファンもしっかりついてきてくれるのです。
 
ターゲットが必要としている情報を発信
ファンド関連情報、マーケット関連情報など、ターゲットの求めている情報や気になる情報を発信しています。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問 カバー
ポイントは以下3つが考えられます。
1.大事なところだけを解説
ブログで詳細情報を語っており、Facebookではそのサマリーのみが記載されています。投稿文最後ではブログへ誘導しています。
2.やさしく解説
新聞や自分で検索した末にたどり着いた記事ではないぶん、Facebookを見ている人は「読もう」と身構えているわけではありません。
そのため、情報はできるだけわかりやすいかたちに整えて提供していくべきです。
また、もしキャンペーンや広告で集めたファンがいるならば、専門用語や難しい言葉は避けたいですね。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問 
3.話題性のある内容を
やはり「今」話題になっているものや、他でも見たというものはニュースフィードに流れてきた際に注目してもらえる可能性が高いものです。
そういった意味では【話題のニュースをやさしく解説!】 シリーズは、見てもらいやすくわかりやすい良い投稿といえるでしょう。
 
画像にこだわる
Facebookにおいて、画像の良し悪しで「いいね!」の集まり方が全く異なります。ですから、かたちのないサービスを扱う場合に、悩ましいのが画像です。
しかし、このFacebookページは画像がともかく秀逸でモノクロの画像に、一部が青という画像を使用しています。ポイントは以下2つ。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問
 
1.ブランドイメージをアップさせる
投稿内容にあわせた写真選定と、洗練された配色とバランスの色使い。このセンスの良さが、統一したブランドイメージを届けてくれます。
金融系は、お金の話だけに配色や写す対象物に品がないと安っぽさが出てしまったり、信頼感を損ねる危険性すらあります。
しかし、ピクテ投信投資顧問の画像からは高級感とでもいうのでしょうか、安定感が伝わってくるようです。
2.名前を覚えてもらえる
すべての画像に「PICTET」という文字とロゴが入っています。何度も繰り返しこのロゴを見ることで気づかぬうちに名前を覚えてもらえそうですね。
いざという時に想起してもらえるかもしれません。
 
ターゲットにあわせたキャンペーン
キャンペーンの内容・告知ともに、巧いやり方でファンを集めていました。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問
 
1.プレゼントはターゲットにあわせて
Facebookの懸賞キャンペーンで難しいのは、賞品の選定です。
だれでも欲しくなるようなモノを選んでしまうと、自社のターゲットとは異なる人が集まってしまい、後からFacebookページ運営の足をひっぱることになりかねません。
ピクテ投信投資顧問のキャンペーンでは、スイス・ロマンド管弦楽団の来日公演チケットとワインが商品(既に終了)。特にスイス・ロマンド管弦楽団の来日公演チケットはまさにターゲットとなる人に好まれそうな内容になっています。「誰でも」が応募しそうではない、というところがポイントですね。
2.日本とスイスという切り口
投稿でもキャンペーンの告知が必要になるわけですが、宣伝色が強かったり、キャンペーンばかり前面に押し出した内容だとノイズになってしまいます。
しかしピクテ投信投資顧問では、「日本とスイスの共通点」「日本とスイスが国交を樹立して150周年」「スイス・ロマンド管弦楽団の来日公演を率いるのは、若き日本人指揮者」といった話題から、キャンペーンを紹介しています。
Facebook 活用 事例 プロモーション ピクテ投信投資顧問
 
まさにターゲットの好みや気質を知っているからこその投稿!自分たちの知らせたいこともファンに嫌がられずに伝えていく技術を感じます。
細部まで配慮が行き届いたピクテ投信投資顧問のFacebookページでは、多くの「いいね!」やコメント、シェアが集まっており支持されている様子が伝わってきます。
 
 

小山昇の経営者コミュニティ(KMC)/株式会社武蔵野

https://www.facebook.com/koyamamc
続いて、小山昇の経営者コミュニティ(KMC)のFacebookページをご紹介します。
中小企業に経営コンサルティングを行っている、株式会社武蔵野のFacebookページです。
経営者向けのコンテンツを発信しており、ファン2万人余りの規模の投稿には、400件ほどの「いいね!」や2桁のシェアが集まることもあり、とても盛り上がっています。正直、テキストのみの投稿でも、こんなに反応率が高いページは珍しいです。
Facebook 活用 事例 プロモーション 小山昇の経営者コミュニティ(KMC)/株式会社武蔵野 カバー
 
Facebook上でも無理のない『読み切り』コンテンツ
Facebookページの投稿は、読みやすく、内容がしっかり頭に入るボリュームのものが、読み手に喜ばれます。なぜなら、すき間時間などにニュースフィードを流し読みしているような状態で見ているケースが多いからです。
このページの投稿は、毎回1テーマで読み切りタイプの内容になっています。一度に色々なことを伝えても、かえって印象が薄くなってしまいます。読み手は読書をするときのように「しっかり読む体制」でFacebookを見ているわけではないのです。そう言った意味でもこのページの投稿は、まさにFacebook上で読み切るにはちょうどいいボリューム感になっているのです。
Facebook 活用 事例 プロモーション 小山昇の経営者コミュニティ(KMC)/株式会社武蔵野
 
そして、いつも冒頭に、その投稿のテーマを記載しています。これも、色々な投稿が流れているニュースフィードにおいて、読み手の注意をひくために一役買っているのではないでしょうか。
 
宣伝にもなり、ネタもつくりやすい投稿作成のポイント
このページの投稿は、メルマガや書籍のコンテンツから作成されているものがほとんどです。
Facebook 活用 事例 プロモーション 小山昇の経営者コミュニティ(KMC)/株式会社武蔵野
 
ポイントは以下2つです。
1.投稿の最後に引用元として、メルマガや書籍を宣伝
投稿の最後に元ネタとしてメルマガや書籍を紹介し、該当ページへ誘導しています。メルマガや書籍の内容を小出しにすることで、その内容に期待感を持たせることができるうえ、自然なかたち(いかにも宣伝という印象をうけない)で宣伝することができるのです。
2.効率的に投稿づくりが行える
Facebookページを運営していて、一番苦労するのは、質の高いコンテンツを継続的に作っていくことではないでしょうか。だからこそ、こうやって既存のコンテンツを上手く活用するということは非常に重要です。効率的に質の高い投稿が作れますね。
 
コンテンツの軸はターゲット
このページで発信している情報は、実はビジネスの話だけじゃないのです。子どもや身辺整理の話なども出てきます。投稿の反応を見ていると、沢山の「いいね!」やシェア、コメントが集まっているのです。
Facebook 活用 事例 プロモーション 小山昇の経営者コミュニティ(KMC)/株式会社武蔵野
 
つまり、ターゲットであるファンのニーズをしっかり把握し、受けるコンテンツを投稿できているということです。話題にしているジャンルの幅は広くても、あくまでも中小企業の経営者を軸にした内容になっているのですね。
 
学びコンテンツは広く多くの人に届く
学びが得られる内容は「役立った」「人に教えたい」という気持ちからシェアされたり、保存の機能としてシェアされる傾向にあります。
実際に、このページでは2桁以上のシェアが集まっている投稿もあります。学びが得られるタイプのページの中でも、この数は多い方です。
なぜでしょう。それは、シェアする本人にとって「自分が読んでいる」ことを他人に伝えたくなるような内容だからです。シェアする人の自己表現の材料として好まれるような話題なのです。
ただ単に「役立つ」だけでなく、他の人に自分がその投稿を読んでいることを言いたくなるような内容かどうか、を視野に入れて投稿を考えてみるとよいでしょう。
そうすればシェアによって、多くのリーチが稼げ、ファンの増加にもつながるのです。
このページの投稿は、内容だけでなく見せ方などコンテンツとして優れています。内容も気づきや学びが得られるのはもちろんですが、Facebookページの運用という点でも得るものが多いページですね。
 
 

HELPMAN! JAPAN/株式会社リクルートキャリア・株式会社講談社

https://www.facebook.com/helpmanjapan
最後に、日本の介護ビジネスを応援するプロジェクト、HELPMAN! JAPANのFacebookページをご紹介します。
Facebook 活用 事例 プロモーション HELPMAN! JAPAN/株式会社リクルートキャリア・株式会社講談社 カバー
 
このページの特徴は、投稿自体に「いいね!」を集めながらも、サイトへの誘導がうまいという点です。
投稿を作成していると、Facebookページのエッジランクを保つために投稿に「いいね!」してもらいたい一方、サイトにも飛んでもらいたいというジレンマに襲われること、ありますよね。そんなときのヒントにしてみてください!
 
URLの先に導く構成と文章
【現場で働くヘルプマン】のコーナーは、介護関連職に従事する人を紹介している記事の投稿です。ポイントは3点です。
Facebook 活用 事例 プロモーション HELPMAN! JAPAN/株式会社リクルートキャリア・株式会社講談社
 
1.共感要素を残している
投稿に「いいね!」をもらうには、長すぎない読み切り型の文章のなかに共感できる要素を盛り込むと効果的です。説明するのは簡単ですが、実際共感要素を残しながらちょうど良い長さの文章にまとめるのは難しいものです。
2.興味をあおる誘導文をつける
URLを載せる直前に、「民俗学専門の大学准教授から介護職へと転身した六車さんの“介護のススメ”って?」など、文章の先が気になるような一文を載せています。王道ですが、見逃せないポイントですね。
3.URLを2か所に配置している
冒頭のタイトル直下と、文章後の「◆詳しくはこちら→」の二か所にURLを配置。
ちなみに、短縮URLが異なるので、どちらが押されているのか末尾に「+」つけて見てみたところ、圧倒的に上でした。
ただ、上のURLはサムネイル画像押したぶんも含まれているので、当然といえば当然なのですが。いずれにしろ、URLを2か所に配置するのは取りこぼし防止にはよさそうです。
 
クイズがクリックを、解説が「いいね!」を稼ぐ
【トレンドクイズ】のコーナーは記事からクイズを作成して出題することで、記事を読んでもらえるように誘導している投稿です。
Facebook 活用 事例 プロモーション HELPMAN! JAPAN/株式会社リクルートキャリア・株式会社講談社
 
こちらも興味をあおるという意味でうまいですよね。特に気になるのは、文章の構成。まず短い文章でクイズを出題して、すぐに答えのURLを記載。
その後、解説をして最後にまたURLへ誘導しています。この解説部分が投稿への「いいね!」を稼いでいる印象を受けます。
 
専用の画像を用意
【HELPMAN!JAPAN 今週の公式HP記事更新情報!】と、一週間の更新記事を紹介。
Facebook 活用 事例 プロモーション HELPMAN! JAPAN/株式会社リクルートキャリア・株式会社講談社
 
単にURLのサムネイルを読み込ませるだけだと、記事更新情報の投稿で毎回同じ画像が表示されてしまいそうですが、この投稿ではおそらく専用の画像を用意。ちゃんと更新された記事にあわせた画像を組み合わせて作っていますね。
ちゃんと毎回内容にあわせた画像を用意することで、「いいね!」もつきやすくなるのではないでしょうか。
 
最後に、テーマについて
介護テーマのFacebookページは、珍しいですよね。介護というと、Facebookページの運用が難しいと感じる人もいるかもしれませんが、私は逆だと思います。
なぜか。理由は2つあります。
1.Facebookページ上での競合が少ない
2.介護業界は新しいFacebookユーザーがいる
1.は、つまり、他がやっていないからこそ、ターゲットにリーチさえできればファンを集めやすいであろうということです。
2.は、私の推測です。何が言いたいかというと、新しいユーザーは友達や「いいね!」しているファン数が少ないぶん、投稿が届きやすいということです。
Facebookページを盛り上げやすい状況だというわけです。実際、このページは1万人のファンに対して、投稿に集まる「いいね!」の数が100~200と、盛り上がっています。もちろんコンテンツ自体の質が高いということが土台にあります。
でも、きっとこの業界なら今からFacebookページを作っても遅くなく、盛り上げやすいはず。介護に限らず、まだ同じような傾向の業界ってあると思うので、躊躇している人はぜひFacebookページの運営にチャレンジしてみてくださいね!
 
 
以上、今回は「Facebookプロモーション国内事例集」より、「ニッチ」な市場で、 限定されたターゲットにしっかりと情報や想いを届けているFacebookページ事例を3つご紹介しました。ぜひご参考にしていただければ幸いです。
 
<ライター紹介>
 



・Facebookプロモーション国内事例集 http://fbsample.blog.fc2.com/
・Facebookプロモーション国内事例集(FBページ)https://www.facebook.com/case.japan
・インサイトスコープ 数字から見えるFacebookのムコウ側 http://www.insight-scope.com/
 
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