ギフト市場が堅調に成長しています。お中元やお歳暮文化の衰退、コロナ禍によるイベント関連のギフト需要が減少する一方で、ギフト専門のECサイトの成長やソーシャルギフトと言われるカジュアルなスタイルでギフトを贈りあう文化が誕生していることが背景にあります。

今回は、ギフトECやソーシャルギフトのいまを振り返り、今後EC事業者はギフト需要にどう対応していくべきかについて考えていきたいと思います。

おすすめの資料

売上アップにつながった有名EC/D2Cブランドの施策の中身大公開

通販業界のトップランナーはUGC(Instagram投稿や既存顧客のレビュー)を活用し、EC売上向上を実現しています。ギフトECでは、UGCの価値はより高まります。他社施策や成果を是非ご覧ください。

ダウンロードする(無料)

ギフトECとは?

ギフトECとは、ギフト専用のECサイトのことを指します。お中元やお歳暮などの季節の贈り物、結婚・出産・入学・就職などのお祝い事、誕生日や母の日・父の日など、さまざまなシーンに対応するギフトを取り揃えており、ラッピングや熨斗、メッセージカード、名入れなどギフトに欠かせない機能もしっかり用意されていることが特徴です。

ソーシャルギフト(eギフト)とは?

ソーシャルギフトとは、届け先の住所を知らなくても、LINEなどのSNSやメールで贈ることができるギフトのことを指します。eギフトと呼ばれることもあります。SNSやメールで注文URLを送信し、ギフトを受け取る側の人が自ら住所や日付指定を入力して受け取ることができる仕組みです。

ソーシャルギフトは、例えば子供を預かってもらったことへのお礼、モノを貸してもらったことへのお礼、遅刻したことへのお詫びなど、カジュアルな場面に気軽に利用しやすいことも特徴と言えます。

ギフトEC・ソーシャルギフト市場規模

現在、EC市場におけるギフト需要はどのように推移しているのでしょうか?

①ギフト市場(全体)の市場規模推移

矢野経済研究所が2022年1月に発表したデータによると、2020年は新型コロナウイルスの影響で冠婚葬祭などのイベントが軒並み中止や延期となったため、ギフト市場全体の規模が縮小しました。その反面、2021年からは「会えない代わりに、気持ちを伝える手段としてギフトを贈りあう」といったニーズが拡大し、ギフト市場は再び盛り返して、2022年は前年比100.9%の10兆1,980億円と予測されています。

②フォーマルギフト市場の推移

ギフト市場全体は堅調に推移している一方で、フォーマルギフトの市場は縮小の傾向にあります。

以下のグラフは中元・歳暮市場規模の推移と予測です。お中元・お歳暮の文化が法人・個人ともに衰退してきていることやコロナ禍の影響が背景にあると考えられます。ただし、矢野経済研究所は「新型コロナウィルス収束の際には反動増が起きる」と予測しています。

③ソーシャルギフト(eギフト)市場の推移

フォーマルギフト市場が減少する中でもギフト市場全体の堅調を支えているのが、ソーシャルギフト(eギフト)市場の拡大です。

LINEギフトは、2022年6月時点でLINEギフトを贈ったことがある、もしくはもらったことがあるユニークユーザーの累計数が2,500万人を突破したと発表しました。昨年同期比で1,000万人も増加しており、個人間でソーシャルギフトの文化が急速に広まっていることがうかがえます。

利用しているユーザーは20代がもっとも多く、次いで30代です。贈る側ももらう側も、女性が6割以上を占めています。利用するシーンとしては、誕生日、お礼、お祝いが多いようです。

矢野経済研究所は、2025年度にeギフト市場は4,057億円まで拡大するとの予測を立てています。

このような個人間のソーシャルギフト需要拡大がスタートする以前から、法人はソーシャルギフトの仕組みを利用してきました。

帝国データバンクの2022年3月に発表したデータによると、ソーシャルギフト大手5社(ギフティ、ギフトパッド、CROSSY、SBギフト、SK planet Japan)の2020年度の単体売上高合計は59億1,700万円で、2013年度と比べて7.6倍の規模に成長しており、いずれの企業においても、法人需要が収益の柱となっています。

資料請求やアンケートの謝礼、販促キャンペーンの景品などを顧客に手軽に贈る手段として法人が積極的にソーシャルギフトを利用してきたことも、個人間のソーシャルギフト文化が高まる背景の一つになったと考えられます。

押さえておきたい!ギフトECサイト・ソーシャルギフト関連サービス6選

ギフトECやソーシャルギフトを専門に取り扱うサイトや、ギフトEC構築に必要な機能を提供するサービスを6つご紹介します。

ユーザー向けギフトEC・ソーシャルギフトサイト

①TANP|株式会社Gracia

日本最大級のギフトECサイト、TANP(タンプ)。さまざまなシーンやカテゴリ、ブランドからぴったりのギフトが選べるサイトです。

ギフトバイヤーによるおすすめランキングや、シーン別の人気プレゼントランキングなど、ギフト選びに迷うユーザーにヒントとなるようなコンテンツも豊富に用意されています。

公式サイト:https://tanp.jp/

②Giftmall|株式会社ギフトモール

日本最大級のオンラインギフトサービス「ギフトモール」。イベント、贈る人、カテゴリ、テイストからギフトを選ぶことができるサイトです。イベントや贈る人もかなり細かく種類分けされており、数多いラインナップの中から、相手の好みやシーンにあったギフトを選べる設計となっています。お祝いコンシェルジュによる手厚いサポートも人気があるそうです。

公式サイト:https://giftmall.co.jp/

③giftee|株式会社ギフティ

法人向けのラインナップも多いgiftee(ギフティ)。全国の店舗で引換え可能なカジュアルギフトを幅広く取り揃えています。

公式サイト:https://giftee.com/

④SOW EXPERIENCE ONLINE STORE|ソウ・エクスペリエンス株式会社

体験ギフトを専門に取り揃えるSOW EXPERIENCE ONLINE STORE。レストラン、スパ&エステから、自然を体験するアクティビティやものづくりの体験ギフトまで、特別な瞬間をプレゼントできる豊富なラインナップが用意されています。

公式サイト:https://www.sowxp.co.jp/

⑤シャディギフトモール|シャディ株式会社

カタログギフトとして有名なシャディが提供するソーシャルギフトモールです。お中元、結婚祝い、出産祝い、香典返しなど、フォーマルなギフトがソーシャルギフトの形式で多数用意されています。

公式サイト:https://shaddy.jp/snsgift/

ギフトEC・ソーシャルギフトの構築を支援するサービス

⑥aishipGIFT|株式会社ロックウェーブ

ギフトECサイト構築に特化したクラウド型ASPです。ギフトECに必要な機能が標準で備わっており、誰でも気軽にギフトECサイトを作ることができます。

公式サイト:https://gift.aiship.jp/

ギフトEC構築/ソーシャルギフト需要対応へのポイント

EC事業者は、今後のeギフト市場拡大を見据えてどのような対策をしていくとよいのでしょうか。

①ギフトECモールに出店する

上記でご紹介したような、ギフトEC専門のモールへの出店を検討してみましょう。ギフト専門のモールに出店することで、自社やその他のモールではリーチできない層の顧客を開拓できる可能性があります。

②自社ECをギフト対応する

自社ECカートにギフト対応の機能を追加しましょう。上記でご紹介したギフトEC専門のクラウドサービスのほか、各種ECカートが、複数配送先機能、複数アイテムピックアップ機能、アドレス帳記憶機能、熨斗・ラッピング対応などの機能を提供しています。

<ギフト対応するEC構築に望まれる機能>

  • 複数配送先対応
  • 複数アイテムピックアップ対応
  • 熨斗/ラッピング対応
  • 名入れ機能
  • アドレス帳記憶機能
  • ソーシャルギフト機能

③ギフト訴求をする

自社のアイテムを複数組み合わせてギフトセットを作る、自社のアイテムがギフトにぴったりであることのエピソードを添えて訴求してみる…など、自社商材の新たな訴求の一環として「ギフト」という観点を取り入れてみましょう。

ベビー用品の製造・販売を行うコンビ株式会社は、母の日のギフトとして自社商品を提案しています。同社の商品「ベビーレーベル ネイルケアセット」が赤ちゃんだけではなくママも使えるという訴求でSNSに投稿。母の日の新たなギフトのスタイルとして自然なPRを行うことに成功しています。

季節に合わせたSNS投稿アイデア事例はこちら

以上、今回はギフトEC・ソーシャルギフトの市場規模から構築のポイントまで、まとめてご紹介しました。今後のEC事業拡大の一アイデアとしてぜひご参考ください!