ソーシャルメディアマーケティング(以下SMM)に積極的に取り組まれている企業のご担当者に、SMM支援企業の新入社員4人が直接インタビュー!今回はFacebook、Twitter、ブロガーによるクチコミマーケティングや動画活用プロモーション…と、Webでのブランド認知拡大に注力されている株式会社湖池屋さんにお伺いしてきました!

 
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皆様こんにちは。アライドアーキテクツ株式会社新入社員の長谷、伊藤、木下、川崎です。
 
今回は、ソーシャルメディアマーケティングに力を入れてらっしゃる株式会社湖池屋 マーケティング本部 マーケティング部 広報課の田島陽介氏と小倉綾華氏にお話を伺いました。
 
株式会社湖池屋は、コーポレートメッセージの「楽しい」「ユニーク」を伝える広報活動や、新商品プロモーションにWeb施策を行われています。
そして社長の「新しいものはどんどん取り入れていく」という姿勢とも方向性が合致し、生活者とつながりを持つ新たなツールとして、ソーシャルメディア活用に力を入れ始めた背景があるそうです。
 
僕たちも個人的に、湖池屋さんの大ファン!(よくカラムーチョをアテにお酒を飲んでいます(笑))ということで嬉しさと少しの緊張を抱え、いざインタビュー。
湖池屋さんがなぜソーシャルメディアやWebキャンペーンに力を入れているのか、企業の担当者さんのSNS運用(中の人)の裏側についてなどなど、伺ってきました!!
 

「マスメディアからソーシャルメディアへ、ターゲットの滞在時間の変化に合わせて移行」

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――――今まではどのような広告施策をされていましたか?
商品プロモーションの面では、今までマスメディアを中心に活用しており、Webの方は主にコーポレートブランディングを目的とした広報活動を行っていました。しかし、費用を考えると、マス広告は非常にコストがかかるため、最近はマス広告をあまり活用できていませんでした。
 
――――マスメディアでなく、ソーシャルメディアでのプロモーションや広報活動を始めた背景を教えてください。
これまでに、ポテトチップス等のTVCMを打っていたこともあります。ですがご存知の通り、10代・20代のテレビ離れが進んでいます。テレビではなくどこで多くの時間を過ごしているのかというと、インターネット、スマホですよね。
 
また、メディアでの認知拡大がどんな場面で重要になるかというと、コンビニやスーパーの店頭に行った時。結構スナックの種類って多いんですよ!数ある中でうちの商品を手にとってもらうためには、お客さんの中で少しでも選んでもらうきっかけを作ることが重要なんです。
商品をネットで検索したらモニプラファンブログのブロガーのレビュー記事が出ていたり、SNSでのクチコミが広まっていたり、お店の商品棚を見た時に、「そういえば、このお菓子、Webで面白いことやってたな」「友だちがオススメしてたな」と思い出してもらうことで購入を後押しすることができるのが、ソーシャルメディアやキャンペーンだったんですよね。
 
――――その面では、頑固あげポテト(※)の販促施策はまさにWebやソーシャルメディア活用でヒットに至っていますよね!
(※頑固あげポテト…2014年2月に湖池屋が発売したポテトチップスの新ブランド。TVCMは一切行わず、動画を活用したWeb販促施策に注力し、『日経トレンディ』の2014年上半期ヒット商品ランキング「食品・飲料・外食」ジャンルでランクイン。)
 
動画を製作したり、(企業ブランディングではなく)商品プロモーションでWeb施策にこれだけ注力したのは頑固あげポテトがほぼ初めてだったんです。
 
Webを良く見る若い世代はもちろん、この商品がターゲットとしている30~50代の方にもクスっと笑ってもらえるような内容の動画で、ターゲットにしっかりアプローチできるようにと考えました。
手前味噌ですが動画のクオリティが思った以上に高くなり、「TVCMで流してもよかったね」なんて、話も挙がりました(笑)
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FacebookWebサイトで「一斗缶ポテチ®」をプレゼントし、話題となった頑固あげポテトのキャンペーン。
 
 

「フラットな関係を築く」湖池屋のソーシャルメディア運用のモットー

――――日々のソーシャルメディア運用についてお聞かせください。Facebookの投稿、Twitterの返信など、時間と手間がかかる作業だと思うんですが、一日のうち、どれぐらいの時間をかけていますか?また、運用上大事にしているポイントなどはありますか?
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▲左)湖池屋公式Twitter「ムッシュコイケヤ」https://twitter.com/MonsieurKoikeya 右)Facebookコイケヤファンページhttps://www.facebook.com/koikeya
 
基本的には業務の合間に時間を取っていますが、日によっては半日ぐらいかけているときもあります。TwitterやFacebookに投稿する画像も自分で加工していますので。あと、すぐ返すことも大事ですが、それよりも「全員に返す」ということを優先しています。
 
それから当たり前ですが「正直でいること」。もちろん初めから嘘をつくつもりはありませんが、何かちょっとしたミスでも隠そうとしたりはしないようにしています。長いお付き合いになるので、誤魔化してもすぐバレてしまいますからね。
 

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▲Twitterではコメントをくれたユーザー一人ひとりに返信。


 
――――お客さんを思う気持ちが伝わりますね。ちなみに、そこでお客さんからお話を聞けてよかったなと思った投稿はありますか?
基本的にTwitterではお客さんの素の反応が知れるのでありがたいです。
「コレが食べてみたい」といったコメントは、マーケティング担当にもフィードバックしています。
 
おもしろかったものとしては、お客さんが他の企業さんと弊社を結び付けてくれたことです。たとえばTwitterで、ある食品メーカーさんのツイートを引用したら、それを見たお客さんがその食品メーカーさんのアカウントに私たちのツイートを紹介してくれて交流が始まったこともありました。
Twitterがきっかけで色々な企業の担当者の方と接点を持つことができています。ソーシャルを通して、お客さんだけじゃなくたくさんの企業さんと繋がることができましたね!
 
――――これぞソーシャルの醍醐味ですね!湖池屋さんはFacebookやTwitterでもお客さんと密にコミュニケーションを取っていると思うのですが、ソーシャルメディア活用以前はどのようにコミュニケーションを取っていらしたのですか?
湖池屋では、以前からメールマガジンを配信しておりまして、そこでもお客さんから返信があった場合にはそのメールに全て返事をしていたんですよ。メルマガからソーシャルメディアに場所が変わっても、お客さんとコミュニケーションをとることは変わらず続けてきました。
 
――――それでは、コミュニケーションの際に重要となる、湖池屋さんのモットーはどんなものですか?
特に伝えたいのは「楽しさ」です。
商品の「美味しさ」は当たり前のことで、美味しくなければ世に出さないという認識でいます。
会社として「面白いこと、楽しいこと」を他社にはない強みとしており、湖池屋の商品を味わって体験してもらったときに「面白い!楽しい!」と思っていただけるコミュニケーションをとってきました。
 
――――美味しいだけではなく「面白さ、楽しさ」が核にあるとはお茶の間が賑やかになるお菓子らしいモットーですね。ところで、湖池屋さんではWebサイトやFacebookでキャンペーンもよく実施されていますよね。キャンペーンではどのようなことを意識されていますか?
私達はキャンペーンを、ただプレゼントをあげるだけではなく、消費者の心に届ける目的でキャンペーンを行っています。最近では先述の動画を絡めたキャンペーンを行いました。
また、キャンペーン後にFacebookやTwitterのコメントで、「あのキャンペーン面白かったよ」「参加してよかった」など多くの反響を直接知ることができ、キャンペーンの効果を実感することが出来るのもソーシャルメディアの魅力ですね。
 
――――最後に、今後はソーシャルメディアを活用して、どのようにファンを楽しませたいとお考えかお聞かせください!
Twitterで好評いただいているムッシュコイケヤはじめ、他にもポリンキーなど、弊社には色々なキャラクターがいるのでそれらをもっと活用していきたいですね。
二次元だけでなく、リアルと結びつけたO2O施策としても活用していけたらいいと考えています。
 
投稿に関しても、今後いろいろな幅を持った内容を増やしていきたいです。画像制作から全て自社でまかなっているため、時間もコストもあまり無い中でも、いいね!やフォローしてくださっているみなさんが、より湖池屋のことを好きになってくれるような、深い関係づくりができるよう、知恵を絞っていきたいですね。
 
――――確かに良さそうですね。今後の湖池屋さんのソーシャルメディア活用も目が離せません!田島さん、小倉さんありがとうございました!
 


プロフィール
田島陽介氏  小倉綾華氏
株式会社湖池屋 マーケティング本部 マーケティング部 広報課


 

インタビュー後記

このインタビューを終えて企業様から直接声を聞くことができたことは私達の中で財産になりました。
ファンとの会話、フラットな関係を作ることによるソーシャルメディアのメリットなど、今後ソーシャルメディアマーケティングを支援していくにあたり、非常に参考となるような話を聞くことが出来ました。
個人的に印象に残ったのは、Twitterで他の企業さんと接点を持った話です。「SNSでそんな接点が生まれていたんだ!」と驚きもあり、ソーシャルメディアは人と人、人と企業、企業と企業を繋いでくれるツールとして、やっぱり有用なものだな、と改めて可能性を感じることもできたインタビューでした!
 


<インタビュアー/ライター紹介>
伊藤仁哉(Jinya ITO)
川﨑奈々(Nana KAWASAKI)
木下達也(Tatsuya KINOSHITA)
長谷龍一(Ryoichi HASE)
 
アライドアーキテクツ株式会社 2014年4月入社の、ソーシャルメディア業界1年生4名。


ソーシャルメディアキャンペーンのご相談、お気軽にお待ちしています!
https://www.aainc.co.jp/service/monipla/


 
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