定番の4大SNSから趣味やライフスタイルに特化した新興SNSまで、性別や世代別の「SNS」利用実態を調査しました!
Twitter、Facebookが相次いで日本語版サービスを開始してから今年で10年。日本のSNS利用者は年々増加しており、2019年末には利用者数は7,732万人、ネットユーザー全体に占める利用率は76.7%に拡大するとみられています。(※1)
※1 株式会社ICT総研調べ「2017年度 SNS利用動向に関する調査」
http://ictr.co.jp/report/20171011.html
現在、Facebook、Twitter、LINEについで、Instagramが定番となっていますが、SNSの利用が一般化するにつれ、趣味やライフスタイルに特化した新しいサービスも続々と誕生し、個人の利用がかなり変化してきている状況ではないでしょうか。
そこで今回、多様化するSNSがどのような世代・性別の人に受け入れられ、利用されているのか、現状を整理するために「SNSに関する利用実態」を調査しました。
「SNS利用に関する調査」結果
■調査概要
調査名称 : SNS利用に関する意識調査
調査主体 : アライドアーキテクツ株式会社
調査時期 : 2018年2月1日~2月6日
調査方法 : SNSマーケティングプラットフォーム「モニプラ」
(https://cp.monipla.com/)上でアンケート調査を実施
有効回答数: 4,624名
※設問ごとの有効回答数を「n=」で記載しています。
※本調査の内容を転載・ご利用いただく場合は
「アライドアーキテクツ株式会社調べ」とクレジットを記載してください。
◆93%がFacebook、Twitter、Instagram、LINEいずれかの利用経験あり
代表的なSNSとして知られているFacebook、Twitter、Instagram、LINEの利用経験を聞いたところ、93%がいずれかの利用経験があると答えており、4つすべて使ったことがある人は36.5%、一つも利用したことのない人は7.0%でした。
◆Twitter、Instagram、LINEは、Facebook、Blog、YouTubeに比べ継続利用率が高い
「(過去に一度でも)利用したことがあるSNS」と「いま利用しているSNS」を聞いたところ、Twitter、Instagram、LINEは今も引き続き使っている人が多いことが分かりました。一方で、Facebook、ブログ、YouTubeは大幅に利用率が下がり、ブログは36.4%から18.3%へと継続して利用している人が約半数に減っています。
短文や画像で気軽に投稿することが出来るTwitter、Instagram、LINEに比べ、Facebook、ブログ、YouTubeはコンテンツの制作に時間や手間がかかるため、投稿の心理的ハードルが高くなりやすく、それぞれ代替利用が出来る新しいSNSが出てきたときに移行しやすいのではないかと考えられます。
Facebook、Blogからはより投稿意欲が強まる傾向のある趣味に特化したSNSへ、YouTubeからは動画編集が不要なライブ配信系のSNSへと、移行しているのではないでしょうか。
◆Instagram、ブログはやや女性の利用が多く、Twitter、Pinterestは男性の利用が多い
「いま利用しているSNS」の男女別の回答を見てみると、Facebookは男女とも同程度、Instagram、ブログはやや女性が多く、Twitter、Pinterestは男性の利用が多い傾向がありました。Pinterestは特に男性20代と男性50代以上に人気であり、その利用方法に関しては追加調査の予定です。
※世代別のSNS利用率データなど、さらに詳細なデータは下記よりダウンロードしていただけます。
https://sns4biz.com/library/useful/6637
◆新興SNSではライブ配信系、画像加工系が人気
新興SNSを利用率順にランキングにした結果、「ライブ配信」「画像加工」のカテゴリのSNSが多くランクインしました。上位4媒体の顔ぶれは性別によって変わらず、5位以下で男女の傾向の違いが出ています。女性は「ヘルスケア」「中国」のカテゴリが、男性は「ビジネス・ニュース」「マッチング」のカテゴリのSNSがやや多くランクインする結果となりました。
※本設問は回答者の想起補助のため、当社がリストアップした新興SNSのなかから、利用しているものを選択式で回答する方式で取得しています。(複数回答)
◆年代や生活スタイルによるSNS利用の特徴
年代・生活スタイル別集計では、以下のような特徴がうかがえました。
①女性・学生
・いろいろなSNSに一度は手を出してみる傾向。
・Twitter、Instagram、LINEの利用率が高い
・よく使う新興SNSは、WEAR、Retty、B612、
コーデスナップ
②20~30代女性・未婚・会社員
・女性で一番Pinterestを使っている層。
ブログはあまり使わない。
・よく使う新興SNSは、ツイキャス、SmartNews、
GreenSnap、B612、FiNC、Eight、NewsPics
③30~40代女性・既婚・専業主婦・子どもあり
・Facebookのメインユーザー層。
しかし、一度は使ったことがある人は多いがやや離れ気味。
・よく使う新興SNSは、クックパッド、SNOW、
FiNC、SnapDish
④20~30代男性・会社員・未婚
・Twitterの利用率が高い。
・YouTubeを一度は見たことがある人が多い。
・LinkedIn、Snapchatは使ったことはあっても定着せず。
・気に入ったものをいくつか特定して使う傾向。
・よく使う新興SNSは、mixi、SNOW、pixiv、Retty、
B612、Spotify、SHOWROOM
⑤30~40代男性・既婚・子どもあり
・LINEの継続利用率が高い
・よく使う新興SNSは、Spotify、Eight、
(WEARよりも)コーデスナップ
⑥50代男性
・Pinterestの利用が他の年代に比べて高い
・よく使う新興SNSは、LINE LIVE、SmartNews、FiNC
◆まとめ
今回の調査では、Facebook、Twitter、Instagram、LINEという4大SNSの利用率は依然高いものの、ある分野・機能に特化した新興SNSが多く台頭してきたことで、利用が分散化しつつある状況が分かりました。
特にこれまで日常を題材としてライトなコンテンツを発信してきたユーザーが、より手軽で即時性が高く発信が容易なサービスに移行する傾向がみられました。これは、スマートフォンの高性能化や通信回線の大容量・高速化といった情報伝達環境の進化によって、テキストから画像、動画、ライブ動画へと、ユーザーの発信コンテンツがリッチ化している流れに沿った変化であると言えるでしょう。
しかし、気軽に発信・消費出来る軽薄短小なコンテンツが増加する一方で、今回の調査では減少傾向にあったブログや編集動画などの重厚長大なコンテンツには新しい価値が生まれるかもしれません。なぜなら、制作・投稿のハードルが高い分、強い発信意欲が必要となるため、情報密度が濃く他者への影響度も高いコンテンツになる可能性が高いからです。音声入力やAIによる編集といった技術がさらに進化・普及すれば、新しいスタイルのブログや動画が投稿できるSNSが登場し、人気化するかもしれません。
また、世代・ライフスタイル別に見た利用傾向からは、トレンドだけではないSNSの普及状況がうかがい知れました。企業のマーケティング活用では、「若年層や自由度の高いライフスタイルの生活者が対象ならば、新鮮味のあるSNSの活用に挑戦する」「中高年を中心としたコンサバティブな層には、利用が定着した4大SNSを徹底活用する」といったように、新旧SNSの使い分けを考える必要がありそうです。
★本記事に掲載しきれなかった調査結果を下記で公開しています。
ぜひダウンロードしてご覧ください!
※資料の無料ダウンロードができます
本調査に関するお問い合わせや
Instagramを活用したプロモーションのご相談はこちら
https://www.aainc.co.jp/mk/request/01834.html
■参考記事
・若年女性だけじゃない!中高年男性もインスタ映え意識?
「Instagram利用に関する意識調査」結果発表
https://smmlab.jp/?p=43873
・Instagram上で投稿写真20万枚超のハッシュタグ「#タビジョ」を仕掛けた
H.I.S.のSNS戦略【企業担当者に聞くSMM最前線】
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・若年層に効くインフルエンサーマーケティングの最新事例を紹介!
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・「フォトジェニック」を鍵に読み解く、写真アプリ普及で生まれた新しいトレンド傾向とは?【SnapDish ビジュアルマーケティング論考】
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