こんにちは、SMM Lab研究員の瀬戸口です。
夏休みでいつもよりもモバイルの活用が増えそうなこの時期、今や日本でもスマートフォンが急速に普及し始め( http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20110725-00000302-playboyz-soci )、TVCMでスマートフォンの広告を見ない日はありませんね。書店やコンビニに並ぶ女性誌にも、スマートフォン用アプリの特集が組まれていることが多くなってきました。
このようにスマートフォンの利用率が高まると、Facebookなどのソーシャルメディアでも、モバイル対応の重要度が上がるのでは?と思い、少し前になりますが2010年10月のMashableの記事( http://mashable.com/2010/10/11/social-media-email-mobile-study/ )を考察してみました。

イギリスのリサーチ会社TNS( http://discoverdigitallife.com/ )の調査によると、モバイルユーザーはメール利用時間(週2.2時間)に対して、1.4倍多い週3.1時間をソーシャルメディア上で過ごしているそうです。
調査対象は46カ国の16歳から60歳の約50, 000人で、「瞬間的に満足できること」と「メッセージ交換やアップデートの機能のあること」がニーズとして上昇してきている点をあげています。そしてアメリカに限らず、モバイルでソーシャルメディアにアクセスする頻度がPCよりも将来的に多くなるという期待を寄せています。

前述のモバイル利用行動例に加え、インターネットにアクセスできるユーザー(調査対象者の61%)はTV、ラジオ、新聞よりも日常的に利用する頻度が高くなっていることも、この調査によって明らかになっています。

Image:Mashable
一般的に、アジアなど急成長市場のユーザーは、すでに発展している国々に比べ、ソーシャルメディアで楽しむことを快適だと考えていて、PCでメールをするよりも、より多くの時間をソーシャルネットワーキングに費やしています。
たとえば、ソーシャルメディアのヘビーユーザーの多くは、マレーシア(週に9時間利用)、ロシア(週に9時間利用)そしてトルコ(週に9時間利用)に住んでおり、中国のオンラインユーザーの88%、ブラジルのユーザーの51%はブログやフォーラムに投稿、タイ、マレーシア、ベトナムのユーザーの85%以上が、ソーシャルネットワークに写真やリンクを投稿しています。
ユーザーとしては残念ながら、Facebookのモバイルアプリはまだまだ使いにくいと言わざるを得ません。モバイルへの完全対応がどうしても必要なのか?と問われれば、断言はできませんが、Facebook社自体もiPhone等のモバイルユーザーを狙って、HTML5対応ページを開発しているのは事実のようです。( http://jp.techcrunch.com/archives/20110615facebook-project-spartan/
現状からの自然な流れとして、ソーシャルメディアにも早晩訪れるであろうモバイル主流時代に備えて、マーケティング施策を検討するのは果たして早すぎる取り組みでしょうか?むしろ、プラットフォームが整ったときに、先人を切ってプロモーションを仕掛けるいいチャンスではないでしょうか?
いずれにしろ、モバイル利用者の伸び率とプラットフォーマーであるFacebookの動きには、今後しばらく注目する必要がありそうです。