大晦日ガキつかSPのツイートから“ワロタ度“を算出〜トータルワロタ度37pt、瞬間最高ワロタ度「ほちい」の2513!

 

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Photo Credit: Wonderlane via Compfight cc

 
 
遅ればせながら、大晦日と言えばガキつかだ。
 
日本中の家庭で、NHK紅白歌合戦と日本テレビ系列ガキつかSPの間で激しくザッピングが行われただろう。2つのチャンネルを行ったり来たりせわしなく観ながら年越し蕎麦をすするのが、大晦日の風物詩となった、と言っていいのではないだろうか。

 
さて、先日、「視聴率とは別の視点で〜2012年10〜12月ドラマ・ツイート分析レポート」という記事を書いた。この時、「勇者ヨシヒコ」のツイートを見ていくと、「www」が入ったものが相当数あった。2チャンネル文化が引き継がれたのだと思うが、ツイート上で“笑い”を表現したものだ。短いものだと「w」だけのものから、長い時には「wwwwwwwwwwwww」と十数個続くこともある。
 
そこでふと、お笑い番組の反応をツイートから算出できるのでは、と思い立った。「w」「www」「wwwww」などが入ったツイートがどれだけ含まれているかで、どれだけその番組がウケたかが測れるのではないか。
ちょうど、テレビジンの福田一行さんが「ガキつかSP」の全ツイートを提供してくれた。それを、また見える化エンジン(プラスアルファコンサルティング社)でテキストマイニングにかけてみればいいのだ。
 
やってみたのがこの円グラフだ。

[ガキつかワロタ度円グラフ]

 
 
ツイート全体の数がまずすごい数で、261, 894件もある。26万ツイートなんて、いくら5時間半の番組とは言え、ビッグデータと言っていいレベル。その中でワロタ度、つまり「www」だの「wwww」だのを含むものが96, 123件もあったのだ。これもすごい数。その割合が、上の円グラフの37%だったというわけ。大晦日のガキつかSPのワロタ度が37ポイントだった、と言えるのかな。
※正確に書いておくと、ツイートの中で”w”が1〜14個まで含まれるものに、「笑う」「ワロタ」「面白い」「アウト」が含まれているものを計算している。
 
 
さて次に気になるのが、どの場面がワロタ度が高かったのか。見える化エンジンを使えば時間の推移を追うこともできるので、グラフ化してみた。それがこれだ。

ガキつかSP場面別ワロタ度グラフ

※クリックすると拡大できます

 
番組を見た人じゃないと何の面白みもないグラフだろう。でも見た人なら、ああ、あそこが盛りがったのか、確かになあ、と思うのではないだろうか。
最初の山は「いっくん鼻クワガタ」だ(730ワロタ)。いっくんとは、ELTの伊藤一朗のこと。鼻クワガタとは・・・説明するまでもなく、その名の通りなのだけど。
萬田久子の“ヒサコです“(690ワロタ)。これはびっくりしたよね。まさか萬田久子がこんなギャグをやるとは。
職員室の流れも面白かった。長州力の先生がセリフをカミカミで大笑いしていたら(690ワロタ)、天龍まで先生で登場して何言ってるかまったくわからなくてお腹が痛くなるほど笑った(824ワロタ)。
そこに森三中大島のゴリライモと一緒にココリコ田中の美人嫁、小日向しえが出てきてびっくり(920ワロタ)。
江戸の町に移ったらココリコ遠藤の家族と一緒に元嫁・千秋が出てきてまた盛り上がる(769ワロタ)。
 
そしてワロタ度が圧倒的に高かった場面がやって来る。お白州でのココリコ遠藤のメール暴露シーンだ。アプローチする女性宛てのメールの中で写真を送ってほしいと書いている。その文章が「少しHなの、ほちい」・・・この「ほちい」が大ウケ(2513ワロタ)。それから10分以上、ほとんど「ほちい」で盛り上り、タイムラインを「ほちい」が埋め尽くした。
 
と、まあこんな風に、ツイートの分析で“ワロタ度“つまりどれだけ笑ったか、どこで笑ったかがある程度見えてくるのではないかと思う。他の番組でも、やってみようと思うので、またここで報告したい。
 
 


 
ソーシャルテレビラボ
 
SMMLabでは、マスメディアの代表であるテレビが、今後ソーシャルメディアとどのように影響しあうのか、企業のマーケティング活動をどう変えていくのかに注目し、「ソーシャルテレビ推進会議」の公式サイト「ソーシャルテレビラボ」からの寄稿記事をご紹介しています。
ソーシャルテレビラボ http://socialtv-lab.org
 
<ライター紹介>
境 治 (Osamu Sakai)
ソーシャルテレビラボ 境 治氏 プロフィール画像
メディア・ストラテジスト。1987年、東京大学を卒業し、広告代理店I&S(現ISBBDO)に入社してコピーライターとなる。92年、TCC(東京コピーライターズクラブ)新人賞を受賞。93年からフリーランスとなりテレビCMからポスターまで幅広く広告制作に携わる。
06年、映像制作会社ロボットに経営企画室長として入社。11年7月からは株式会社ビデオプロモーションでコミュニケーションデザイン室長としてメディア開発に取り組む。
著書『テレビは生き残れるのか』
ブログ「クリエイティブビジネス論」:www.sakaiosamu.com
ツイッターアカウント:@sakaiosamu
メールアドレス:sakaiosamu62@gmail.com
 


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