こんにちは、SMMLabの藤田です。
米Twitter社は現地時間の2011年12月8日、Twitter.comのデザインリニューアルを実施したと同時に、新しいサービスとしてTwitterブランドページを公開しました。今日はこのTwitterブランドページの概要と、これに伴い新たな展開が期待されるソーシャルCRM関連で注目のサービスをご紹介します。まず、今回導入されるブランドページがどのようなものであるか、その概要を見ておきましょう。


Twitterブランドページでは、広告ツィートの拡張サービスとして通常のプロフィール情報に加えてロゴや色を追加でき、中央にはブランド色をよりアピール出来る横長の画像が配置出来るようになります。

現時点で公開されているのは21のブランドだけですが、日本でも近日中に利用出来るようになるそうです。
参考:Twitter公式ブログ
(英語)
http://advertising.twitter.com/2011/12/let-your-brand-take-flight-on-twitter.html
(日本語)http://fly.twitter.com/ads/
Twitter社によると今回の改善は、ブランディング力や顧客とのエンゲージメント率を向上させるためとのことですが、ブランドページにユーザーを誘導することが可能になると、今までのように情報を発信し拡散するだけでなく、新しいコミュニケーションの発生も期待されます。
そうしたTwitterにおけるコミュニケーションの変化を一番効果的に活用出来ると思われる、ソーシャルCRM関連では新しいサービスが続々とリリースされています。そこで、ソーシャルCRM関連サービスを大きく2つに分類し、それぞれ最近発表された注目のサービスをご紹介します。
 
(1)ソーシャルリスニング(傾聴)やモニタリングによって、
  ユーザーの声を収集・分析するサービス

 

株式会社ホットリンクでは、ソーシャルメディア分析ツール「クチコミ@係長」の各種機能API(アプリケーション・プログラミング・インタフェース、一定の機能をまとめてプログラム化すること)の提供を開始しました。このAPIを活用する事で、企業はソーシャルメディア・データベースや感情/属性分析エンジンなどを用いた独自のアプリケーションやサービスを簡単に開発することが可能となります。
公式ニュースリリース http://www.hottolink.co.jp/kakaricho/api.html
 
 
株式会社セールスフォース・ドットコムでは、ソーシャルメディアのモニタリングや有用な会話を抽出して分析する機能などで構成される「Radian6 Social Marketing Cloud」を発表しました。企業がソーシャルメディア上の会話を効果的にモニタリングし、コミュニケーションに参加することで、有意義なエンゲージメントへと変えることを目指します。
公式ニュースリリース https://www.salesforce.com/jp/company/news-press/press-releases/2011/12/111202.jsp
 
これらはソーシャルメディア上で膨大に生成される「ビッグデータ」の活用により、潜在顧客を抽出することを可能にし、Twitterブランドページでの情報発信を、より最適化することが出来るサービスです。
 
 
(2)ソーシャルメディアでの対話やカスタマーサポートを支援するサービス
 
株式会社オウケイウェイヴは、企業と消費者とのエンゲージメント構築を支援するソーシャルCRM(顧客情報管理)ツール「おけったーエンタープライズ」の販売を開始しました。

すでに既存のユーザー間で「質問」と「回答」が短時間で投稿されることが定着している、リアルタイムQ&Aサイト『おけったー』の特徴を活かし、ユーザーに対して直接速効性のあるアプローチを実現することが可能となります。また、リアルタイムでの高確度なユーザーリアクションは、ブランドページの活性化や賑わいの演出にも効果が期待出来ます。
 
 
公式ニュースリリース http://www.okwave.co.jp/news/press_log/2011/1214_02.html
 
 
株式会社ドコモ・ドットコムでは、ソーシャルメディア内でつぶやかれている本音に近い疑問や不満、さらには要望や誤解などを自ら見つけ出し、必要に応じて企業側から能動的にレスポンスを行い、サポートしていくことで問題解決を図っていく「アクティブサポート」の支援を開始しました。日本で数少ないアクティブサポートの実業務経験を持ち、「Twitterアクティブサポート入門」を上梓した、コミュニケーション・デザイナーの河野 武 氏が参画していることでも注目を集めています。
公式ニュースリリース
http://www.docomo-com.com/topics/detail/1012160083
河野 武 氏からのリリース
http://smashmedia.jp/blog/2011/11/003786.html
 
こうしたサービスによってソーシャルCRMでの活用度が高まると、フロー型メディアとして情報の賞味期限が短いことが弱点だったTwitterが、ストック的な側面も合わせ持つ事となり、その活用範囲が広がるのではないでしょうか?
 
 
ソーシャルメディアの主役としてはFacebookが注目されることが多かった2011年ですが、デジタルマーケティングエージェンシーであるZeta Interactive社の調べによると、最も情報の拡散力が高かったのは実はTwitterでした。
(参照:http://mashable.com/2011/12/14/twitter-social-buzz-2011/
via:http://mashable.com/2011/12/14/twitter-social-buzz-2011/
実際日本でも、先日テレビで放映されたアニメーション映画に関するTwitterへの書き込みが、秒間2万5, 000ツイートを超え、世界新記録となったことが大変話題になりました。ここにきてそのリアルタイムの拡散能力に再度注目が集まっているTwitterですが、2012年はブランドページの導入により情報伝達のシナプスとしてだけではなく、新たな役割も期待されることとなりそうです。
 
 
■参考記事
Twitter企業アカウント運用担当者が知っておくべき10の事実
【ad:tech東京2011レポート】ソーシャルCRMに取り組む時に知っておきたい5つのこと
イケてるコミュニティマネージャーになるための5つの条件
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