こんにちは、SMM Labの小川です。
あなたは自分の会社や商品、サービスに関して、ソーシャルメディア上でどのような会話がなされているか、きちんとチェックをしていますか?
ソーシャルCRM(=TwitterやFacebook、ブログなどのソーシャルメディアを活用したCRM=”Customer Relationship Management(顧客管理)”のこと)の第一歩は、まずはユーザーの声に耳を傾けることです。
現在ユーザーは、ブログ、Twitter、Facebook、mixi、Google+等、様々なソーシャルメディアで商品やサービスに関して多くの会話を繰り広げています。その内容は、購買の意志、商品の使用感、電話窓口での顧客対応、店頭での顧客サービス、購入後のトラブルサポートにいたるまで、ありとあらゆるものに及びます。そして今後、スマートフォンの普及ともあいまって、さらにその兆候は加速度的に浸透し、よりリアルタイム化していくでしょう。
ソーシャルCRMの第一歩として、まずは顧客の声に耳を傾ける「傾聴」から始めてみましょう。今回は、SocialMediaTodayより「ブランドをモニタリングする際に必要な4つのツールとテクニック」をご紹介します。

http://www.flickr.com/photos/greatg/3195679002/sizes/m/in/photostream/
by Giovanni Spina
 
1.まずは、どのキーワードをモニタリングするのかを決める
自分の会社名、商品名、ブランド名をモニタリングするだけではなく、関連する他のキーワードもモニタリングするとよいでしょう。それを調べる一番良い方法は、あなたのウェブサイトに訪れる人がどのようなキーワードやフレーズを検索しているのかを見ることです。Google Analyticsを始めとしたWeb解析ツールを利用して、まずは特定のキーワードを突き止めましょう。
2.どこをモニタリングするのかを決める
ユーザーは、ブログ・Twitter・Facebookなど、至る所で、商品やブランドに関しての話をしています。全てをくまなくモニタリングすることが出来ればよいのですが、どこからモニタリングすればいいのかわからないという方はまずは情報がオープンにされている、ブログとTwitterのモニタリングから始めるといいのではないでしょうか(モニタリングの仕方は後述します)。
3.どのように対応するか、方針を定めておく
ただモニタリングしているだけでは、意味がありません。そのモニタリングで得た情報を、どのように集約し社内で共有するのか、そして対応していくのかについても決めておきましょう。
商品・ブランドに関しての情報は必ずしもポジティブなものばかりではありません。ポジティブや中立な意見がある分、もちろん中にはネガティブな反応も見られます。ネガティブなコメントは、商品の改善やサービスの開発に役立てます。
ソフトバンクでは毎日数百のキーワードでTwitterのつぶやきをチェック、その生の声を1日2回、社内の各部門に共有しているそうです(参考:NIKKEI TRENDY:へこむツイートを全社で共有――孫社長「以外」のツイッター仕事術)。
このように、モニタリングして得た結果をどのように活かすのか、その方針や具体的な方法を決めておく必要があります。
4.ツールを決める
以上のことを踏まえた上で、やっとツールを決める作業に移ります。膨大な数のツールがありますが、あなたにとって最適なものを選ぶ必要があります。以下、その一部をご紹介します。
■Google アラート http://www.google.co.jp/alerts

Google アラートという、無料のメールお知らせシステムがあります。特定のキーワードを指定すると、そのキーワードに関する検索結果をメールでお知らせしてくれます。例えば、Harrisburg International Airport(HIA:ハリスバーグ国際空港)の場合、ユーザーは「Harrisburg Airport」や「HIA Airport」、「MDT airport」などのキーワードで自社サイトを検索します。
よって、ブランドのフルネーム(Harrisburg International Airport)だけをGoogle アラートに登録するのではなく、ユーザーの検索するキーワード(Harrisburg AirportやHIA Airport)もセットします。
すると、登録したキーワードを含むウェブページや、ブログ、商品レビューサイト等が新しく更新される都度(あるいは1日1回まとめて)、リンクを自動的にメール送信してくれます。毎日、自ら能動的に情報を探しにいくことなく、更新情報を自動的にお知らせしてくれるとても便利なツールです。
 
■SocialMention http://www.socialmention.com/

ソーシャルメディアで繰り広げられる商品・ブランドに関する会話を覗くことができます。ここではユーザーがあなたのブランドに関して何を言ってるのか一覧を表示してくれるだけではなく、その内容がpositiveなのか、neutral、negativeなのかや、あわせて発言されているキーワードは何なのかまで一覧で表示してくれます。先述したHIA(ハリスバーグ国際空港)は、このツールでTwitter、Facebook、Yelp、in blogs、Flickr、YouTubeやTumblr等で繰り広げられている会話をチェックしています。(ただし、こちらのツールは残念ながら日本語ではうまく検索されないようです。)
 
■TweetDeck http://www.tweetdeck.com/

2011年5月末にTwitter社によって4, 000万ドルで買収されたツールです。
このツールを使えば、Twitter上で繰り広げられている会話をリアルタイムでモニタリングすることができます。一つのページにタイムラインをいくつも表示することができるので、「商品名」「ブランド名」「競合情報」などでフィルタリングをかけて表示しておけば、それぞれに関しての情報があなたのモニター画面に自動的に集まってきます。これはデスクトップアプリだけではなく、ウェブ、iPhoneなどでも同じ画面をチェックすることができます。
 
■Google ブログサーチ http://www.google.co.jp/blogsearch

ブログに焦点を絞って抜き出してくれます。こちらもブランド名や商品名、競合の商品名を検索し、選出されたブログをそれぞれモニタリングしていきます。
このブログサーチでの検索結果を、Googleリーダーに登録し、フィード表示することも可能です。
 
■NAVERリアルタイム検索 http://realtime.naver.jp/

こちらもブランド名や商品名、競合の商品名で検索することで、ブログやTwitterなどでつぶやかれた情報をリアルタイムに把握することができます。
 
以前、こちらの記事でもいくつかのモニタリングツールをご紹介していますので、あわせてご覧ください。
・ソーシャルメディアの効果を知るために測定すべき6つのゴール  http://smmlab.jp/?p=2027
 
 
かつて、電話窓口や店頭、アンケート等でしか聞くことができなかったユーザーの声を、今はソーシャルメディア上で簡単に聞くことができるようになりました。さらにその声を発信するユーザーは、かつてのように一部の限られた人だけではありません。普通の消費者が、目の前に起きていることを当たり前のようにリアルタイムに発信し始めているのです。さらにその発信される情報は、SNSの「友人」を介して良くも悪くもあっという間に伝わっていきます。
今、ユーザーによって何が語られているか。ソーシャルCRMの第一歩として、まずは計画的な「傾聴」から始めてみませんか?
 
■参考記事:socialmediatoday 4 Tools/Techniques to Help You Monitor Your Brand
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