【食品業界必見】事例まとめ

昨今のマーケティングにおいて、InstagramやUGC(ユーザー生成コンテンツ)はECサイトやLP(ランディングページ)の最適化に不可欠なツールとして注目されています。
特に顧客視点を重視したコンテンツ作成により、購買意欲を向上させながらブランドの親近感や信頼性を構築することが可能になります。

本記事では、これらの施策を活用して成果を上げた6つの事例をご紹介します。

カネカ食品株式会社:
【サイト滞在時間1.4倍】「ぱん結び」ECサイトにInstagramリール動画とUGCの活用で顧客体験の向上に

全国の人気パン屋の焼き立てパンを冷凍配送でお届けする「ぱん結び」を運営しているカネカ食品株式会社では、お客様に安心して「冷凍パン」を購入していただけるようなコンテンツ改善が課題となっていました。

そこで取り組んだ改善施策として、公式Instagramのリール動画や顧客の声(UGC)をECサイト内に表示する仕組みを導入しました。特にリール動画は、冷凍パンの状態や美味しさを視覚的に伝えられるコンテンツとして有効活用されました。また、UGCはパンの種類ごとにタブ分け表示したことで視認性が向上。

これらの施策により、ECサイト全体の滞在時間が1.4倍に増加。
さらに、商品ごとにコンテンツ量がばらついていた問題も、最小限の工数で改善され、ECサイト全体やキャンペーンLPの内容が充実しました。
結果として、お客様が購入時に抱える疑問や不安を解消するコンテンツが適切に拡充され、顧客体験の向上につながりました。

株式会社もち吉:
【導入6か月でEC購入率が4%アップ】もち吉ECサイトへのUGC活用事例

1929年創業で地元福岡から全国へおせんべい・あられを販売している株式会社もち吉。
同社の商品は贈答用での利用が多く、同様のシーンで購入を検討されているお客様への後押しとなることを期待しUGCの効果的な活用を実施していました。
これまで、SNSやキャンペーンを通じてUGC創出には取り組んでいましたが、収集から掲載までの運用負担が大きく、掲載したUGCを効果的に購買に結びつける必要がありました。

そこで、UGCの一元管理や効率的な反映が可能な仕組みを導入。Instagram投稿から得られた質の高いUGCを、ホームページのトップページや商品詳細ページに埋め込むことで、リッチコンテンツとして活用することを実現しました。

特に、商品ページでは「この商品が多くの人に選ばれている」という賑わい感や親近感を伝えることに注力。その成果として、昨年秋冬に発売された「NEKOKAN」では、猫との撮影写真を活用したUGCが話題を呼び、EC購入率が4%増加。
また、UGC活用を通じて顧客との新しいコミュニケーションのきっかけも生まれ、Instagramでの投稿許諾申請などを通じた交流がフォロワー数増加やブランド好感度向上につながっています。

株式会社鎌倉パスタ:
【SNS経由の来店誘致が約2倍に】鎌倉パスタに聞く、読まれるInstagramコンテンツ設計のコツ

株式会社鎌倉パスタは、Instagamを通じたデジタルマーケティングに力を入れ、保存率2.4倍の向上やSNS経由による来店誘致を約2倍に増加させる成果を達成しました。

同社では「フォロワーリーチ割合」「保存率」「コメント数」を重要なKPIとしています。
具体的な取り組みとして、Instagramではカルーセル形式の投稿を用いて「プチダイエット中おすすめパスタ5選」など保存したくなる情報を提供し、0.54%だった保存率が1.31%に向上。
また、リーチ数が拡大させる投稿には色彩の工夫を施し、コメント数を伸ばすには対話を促すテキストや簡単にコメントできる絵文字を活用。
さらに、「期間限定商品」を紹介するリール動画では、シンプルなタイトル設計を採用することで、再生数の向上も実現しました。

毎日投稿を継続するための効率化ツールも導入し、ほぼ1人体制で運営している点もポイントです。店内ポップを活用したSNS誘導で顧客との接点を増やす工夫や、特定のターゲット層を意識したカテゴリ分け投稿を設計することで、新規顧客の獲得とロイヤル顧客の育成を両立させています。

三ツ星ファーム:
【CVR1.3倍・CPA27%の改善】三ツ星ファームのUGC活用で生まれたLPリニューアルの秘話

冷凍おかず定期便「三ツ星ファーム」は、UGCを活用したLPの見直しで新規顧客獲得に大きな成果を上げています。以前のLPではメインターゲットや訴求ポイントを特定せず「価格」や「お得さ」といった機能的価値を中心に訴求していましたが、これでは本来顧客が本当に感じている「選ばれる理由」を十分に引き出せていませんでした。
そこで、収集したUGCと独自のアンケート分析をもとに、顧客が重視している「安心安全な品質」「管理栄養士監修」「添加物の少ない食事」などの評価ポイントを特定。

このインサイトをもとに、30~40代女性を主なターゲットとし、「安心感」「健康志向」を軸に訴求を強化した新LPを制作しました。具体的には、信頼感を高めるデータや顧客の声を反映し、商品が生活の課題解決につながることを説得力のある構成で表現しました。
その結果、以前のLPと比較してCVRが1.3倍へ向上し、CPA(顧客獲得コスト)は27%削減を達成。UGCを単なる素材ではなく、顧客インサイトを深掘り、マーケティング全体へ活用する戦略により、多くの共感と顧客の支持を集めた事例となっています。

株式会社ZENB JAPAN:
ZENB JAPAN、LPの動画化に取り組むことでCVR1.47倍を実現

ZENB JAPAN(株式会社ZENB JAPAN)は、黄えんどう豆100%の新主食を展開する中で、LP上の静止画コンテンツを動画化する施策により、CVRを1.47倍に引き上げることに成功しました。
同社は、静止画にアニメーション効果や湯気のエフェクトを追加した動画コンテンツを制作することで、新たに制作することなく既存リソースを効率的に活用する形で、動画コンテンツの導入をスムーズに進めました。これにより、内容を視覚的にわかりやすく伝えられるようになり、CVRの改善を実現しました。

さらに、ZENB JAPANではUGCを活用して顧客インサイトを分析し、LP全体の運用を改善。今回の取り組みにより、LPがユーザー視点で高評価を受けただけでなく、エンゲージメントの向上にもつながっています。


参照:ZENB JAPAN、Letroと一緒にLPの動画化に取り組むことでCVR1.47倍を実現

大地を守る会:
「大地を守る会」に学ぶ体験価値の伝え方~UGCで顧客との信頼を深める~

1975年創業の「大地を守る会」は、有機農産物の宅配パイオニアとして、安心安全な食生活を提供し続けています。
同社が重視するのは、「お客様の体験価値」をいかにリアルかつ説得力を持って伝えるか。その手段として活用しているのがUGC(ユーザー生成コンテンツ)です。

具体的な成果として、新規顧客向けのお試しセットLPにUGCを埋め込むことで、CVRが1.22~1.66倍に向上しました。自社発信とは異なる「顧客のリアルな声」を取り入れることで、訪問者に「自分ごと化」を促し、購入意欲を高めることに成功。
また、UGCから得た顧客インサイトをもとに、キャッチコピーや訴求ポイントを強化した結果、LPO(LP最適化)でもCVRを平均1.4倍向上させました。
さらに、ヒートマップ分析ではUGCが高い閲覧数を獲得しており、その信頼性と効果が裏付けられています。

同社は今後、お試しセットだけでなく定期利用の引き上げにもUGCを活用し、顧客ニーズの多様化に応えるべく、UGCをマーケティング資産として最大限活用し、さらなる成長を目指します。

まとめ:InstagramとUGC活用の可能性

InstagramやUGCは、ECサイトやLPの最適化において、現代のデジタルマーケティングにおける重要な鍵であることが多くの事例から明らかになっています。

これらを効果的に活用することで、売上の向上だけでなく、顧客との継続的な関係構築やブランド価値の向上にもつながります。

InstagramとUGCでつくる、感情に響くブランド価値と新たな可能性

InstagramとUGCの活用は、単なる購買促進にとどまらず、「顧客との感情的なつながりを深める」という本質的な価値を提供します。

現代の消費者は、商品そのものだけでなく、その商品を通じて得られる「体験」をより重視しています。InstagramやUGCを活用することで、顧客のニーズに基づいた柔軟な戦略を構築し、継続的な顧客エンゲージメントを実現することが可能です。

成功事例を参考に、自社のECサイトやLPの改善にUGCを積極的に取り入れてみてください。これからUGC活用やLPの改善に取り組む方にとって、これらの事例はきっと課題解決の役に立つでしょう。

ぜひ参考にしてみてください!