「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」とは、Facebookページのタイムライン投稿を、スポンサー広告としてユーザーのニュースフィード内で露出する新しい広告メニューです。どのくらいの効果があるのか? ファンへの影響は?など、気になることが多いと思いますので検証してみました。


 

 
こんにちは、SMMLabの藤田です。
「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」は、平均リーチ16%と言われるFacebookページの投稿をいかに「リーチ」させるか、頭を悩ませている企業には期待の新メニューですが、ニュースフィードに自分と直接的な関わりの無い「広告的な」投稿が表示されることが嫌厭されるリスクもあり、利用は効果次第と考えている方も多いのではないでしょうか?
 
そこで今回は、SMMLabで実際に「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」を利用してみた実績データを公開します。
 
「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」出稿の詳しい方法は
こちらの記事をご参照下さい。
・今日から活用したい!Facebookページの4つの新機能【詳細解説】
http://smmlab.jp/?p=8521
 
 

【1】どんな投稿に効果があるのか?

 
まず最初に出稿したのは、6月13日に開催されたセミナーの告知です。
[出稿条件]
・投稿後すぐ
・リーチ:1900
・料金:1700円
投稿A出稿データ
 
従来のFacebook広告のCTRがSMMLabの場合0.3%程度なのを考えると、CTRは3.9%はかなり良い数字だといえますが、アクション(広告経由で投稿を見た人によるいいね!やコメントなどの何らかのアクション)は「3」という残念な結果でした。この投稿は合計8500リーチ、リーチ率36%でしたが、そのうち9%がこの広告経由でした。
アクションが不振だった原因としては、
・有料セミナーの告知だった
・既に何回か告知している内容だった
・同様の投稿に対してもそんなにアクションのない内容だった
など、やはり少し「宣伝的」な投稿だったことでファンの反応に結びつかなかったと思われます。
そこで、ファンに反応してもらいやすい投稿で再度チャレンジしようと、投稿後すぐにではなく、ある程度ファンの反応を確認し、オーガニックでも反応の良いものを出稿してみました。
 
 

【2】そもそもファンの反応のいい投稿だとどうなるのか?

 
今度は投稿後、平均的な投稿の寿命と言われる3時間にファンの反応が良かった投稿を選んで出稿しました。
[出稿条件]
・投稿から3時間後
・リーチ:期間中上限なし(Unknown)
・料金:2400円
投稿B出稿データ
 
CTRが9.1%、アクションも「201」となり、ソーシャルのリーチ(アクションしたファンの友達へのリーチ)が大きく向上しました。結果、オーガニックを含む合計リーチは11, 899、リーチ率40%のうち広告経由のリーチ7%となり、普段リーチ出来ていなかったファンに投稿を見せるという意味ではある程度の効果があったのではないかと思います。
 
 

【3】エッジランクに影響はあったのか?

 
今回の実験でわかったのは、
・既存ファンをメインとした出稿のため、当たり前だがページの「いいね!」は増えない。
・CTRとリーチ率の向上には効果があった
という2点だけで、結局「効果がある」と言えるのか?という疑問が残りました。
そこでインサイトをつかって、この「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」の出稿前後でファンの反応に変化が出たかどうかを見てみました。
まず、この「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」自体に嫌悪感を表したファンがどのくらい居たのでしょうか?
「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」否定的意見割合
投稿Aの否定的意見の割合は0.09%、投稿Bは0.1%。この投稿前の10投稿の平均は0.05%だったので、やはり「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」への嫌悪感があるのかもしれません。
 
 
次にこの投稿の前後10投稿の平均を比較して、合計リーチ、ファンの投稿へのアクション、否定的意見がどう変化したのかをみてみます。
「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」前後の投稿成績比較
残念ながら合計リーチとファンのアクションは低下、否定的な意見も増えるという結果になってしまっていました。このことから「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」によって、すぐにページ全体としてのエッジランクが高まるということは無いように思われました。
 
「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」がリリースされたばかりで、話題が先行し賛否両論あった時期だったため、少し過剰な反応が出ていたということもあるかもしれません。しかし今回のデータを見る限り、一時的なリーチ拡大には効果があるが、現時点では既存ファンの心証を害するリスクもあると言わざるを得ませんでした。SMMLabとしては、今の段階では「どうしても」という勝負投稿に限っての使用をおすすめします。
 
以上がSMMLabで「ページ投稿の広告(プロモーテッド・ポスト)」を出稿してみた結果ですが、どのように感じられましたでしょうか? それぞれのFacebookページの性質や目的によって「効果」の捉え方は変わってくると思いますので、違う評価の方法もあると思います。ぜひ皆様のご意見・ご感想をお聞かせ下さい。
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