動画活用 マーケティング施策

分かっているようで分かっていない?!マーケティング施策の「あるある」質問に、SMMLabが一問一答形式でお答えします!

マーケティングコンテンツに動画を活用する企業や、活用を検討する企業が増えています。また、5G時代の到来により、今後動画コンテンツのニーズはますます高まるとも言われています。今回は、そんな今注目の動画マーケティングに関して、よくある質問10個に答えていきます。

Q1:今は「動画」がきてる!っていうけど、何が起きているの?

A:スマートフォンの普及などユーザーの環境変化を背景に、ユーザーの動画視聴時間がのび、動画広告市場も成長。5Gのサービス開始によって今後さらに「動画コンテンツ」への需要は高まると予測されます。

総務省が発表した「平成30年度版 情報通信白書」によると、2013年から2017年の4年間に個人のスマートフォン保有率は10%以上増加。世代間のばらつきはあるものの、その保有率は確実に上昇しています(※1)。

スマホ 保有率
『スマートフォンの個人保有率の年代別推移』
画像引用:平成30年度版 情報通信白書|総務省

スマートフォンの普及やインターネット接続環境の改善により、生活者は個人のインターネットに接続されたデバイスを用い、それぞれがメディアに接触するようになりました。このメディア接触の個人化がもたらした変化の1つが生活者の動画視聴時間の増加です。

動画視聴時間
スマートフォン上での「ビデオ/映画」カテゴリー 1人あたり月間利用時間の推移
画像引用:Digital Trends 2019上半期|ニールセン デジタル株式会社

ニールセンデジタル株式会社によると、2015年6月から2019年6月までの5年間で、スマートフォンからの動画視聴は約4倍に伸びています(※2)。

また、それぞれのプラットフォームの利用状況からも、動画コンテンツ需要の高さが伺えます。
大手動画視聴プラットフォームのYouTubeでは、毎月20億人以上のユーザーがYouTubeを利用し、1日あたりの動画視聴時間は10億時間を超えています(※3)。日本国内でも、2017年時点で利用率は77%にも及んでいます(※4)。

Facebookでも、2016年には1日あたりの動画視聴時間が1億時間を超えました。FacebookやInstagramで動画広告機能の拡充や動画に特化した機能の開発を進めている背景には、こうした動画需要の高まりもあります(※5)。

さらに、動画は視聴だけでなく生活者による投稿コンテンツとしても身近なものになりつつあります。それを示しているのは、モバイル向けのショートムービープラットフォームであるTikTokの利用拡大です。

TikTokが特徴的なのは、視聴よりもユーザーの「動画投稿」に特化したプラットフォームである点です。企業のマーケティング活用施策では、ユーザー参加型の動画投稿企画も盛んです。また、企業主導の投稿企画に参加したユーザーは、参加していないユーザーより商品の購買率が2.28倍という調査データも発表されており、今後注目したいプラットフォームの1つです(※6)。

そして、動画広告市場も成長を続けています。

サイバーエージェントが実施した調査では、2019年の動画市場の動画広告市場は前年比141%の2,592億円の見込み。その後2020年には3,289億円、2023年には5,065億円に達すると予測されます(※7)。

いま、生活者にとって「動画」は、視聴、投稿、広告様々な場面で一般的になり、その需要も高まっているのです。

そしてこの動きは、5G時代の到来によって今後益々加速すると予測されます。

5Gとは、第5世代移動通信システムの略称で、携帯電話などに使われる最新の通信規格のことです。5Gが採用されるとインターネットの通信速度は速くなり、ゲームや動画など容量が大きいデータのやりとりを、よりスムーズに行えるようになります。

同時にダウンロード速度の迅速化や動画クオリティの向上も期待されています。特に、動画視聴者がその内容にリアクションできるインタラクティブ動画の視聴ストレスも軽減されると言われており、今後は動画を活用したマーケティング施策の幅はさらに広がっていくと考えられます(※8)。

Q2:マーケティングにおいて、「動画」はどんな場面で活用できるの?

A:あらゆる顧客接点において「動画」は活用可能なコンテンツ。従来の「画像」「テキスト」に代わってメッセージを伝える手段として「動画」があると考えればよい。

「動画」はコンテンツ形式の1つです。今行なっているマーケティング施策のどのコンテンツを動画に置き換えれば有効であるか、また取り組みやすそうであるのかを考えて動画活用を進めていくのがおすすめです。

①WEBサイト上埋め込みコンテンツへの動画活用

写真やテキストなど、自社のWEBサイトに掲載している埋め込みコンテンツに動画を活用する施策です。テキストや写真で伝えていたコンテンツを動画に置き換えることで、伝えたい内容をより分かりやすく伝えたり、より多くの情報を伝えたりすることが可能です。

WEBサイト動画活用
画像引用:コナミスポーツクラブオリジナル 体幹エクササイズ|コナミスポーツクラブHP
全国でスポーツクラブを運営するコナミスポーツのHPでは、家庭でできるエクササイズ動画をアップ。エクササイズという写真とテキストでは伝えにくいコンテンツを動画を活用してわかりやすく伝えている。

②公式ブログがわりとなる公式動画チャンネルの開設

公式ブログを、動画プラットフォームでの公式動画チャンネルの運営に置き換える施策です。WEBの埋め込みコンテンツへの活用と同様、商品やブランドについての理解を効率的に深めていくことができます。

また、公式動画チャンネルは外部のプラットフォームに開設されるので、新しい生活者との接点を作り出す機会でもあります。そしてチャンネル登録者やフォロワーといった形で生活者との接点を維持し、継続的な情報発信を行うことができる点でも優れています。

公式動画チャンネル
画像引用:au公式YouTubeチャンネル
大手携帯電話キャリアauのYouTube公式チャンネル。おなじみにテレビCM動画が閲覧できるほか、携帯電話の操作の仕方やアプリの設定ガイドなど、ユーザーに役立つ動画がアップされているチャンネルである。

③広告バナーを動画クリエイティブに変更

Google(YouTube)やYahoo!、またFacebook、Twitter、Instagramなどデジタル広告のクリエイティブに動画を活用する施策です。動画広告市場が伸びていることもあり、各プラットフォームには動画クリエイティブに対応した広告メニューも種類豊富にあります。

また、その施策効果を高めるようなアップデートも行われています。
例えば、Instagramでは、ストーリーズ広告でユーザーにアンケートがとれるアンケートスタンプを使えるようになりました。こちらは静止画でも活用できる機能ですが、動画という視認性の高いクリエイティブに、ユーザーとの双方向的なコミュニケーション要素を付与することで、より高い広告効果が期待できます(※9)。

広告クリエイティブ
Instagramのアンケート機能を活用した広告例。
画像引用:Instagramストーリーズ広告がインタラクティブ要素に対応|Instagram Business

④オフライン施策への動画活用

また、動画はオフライン施策への活用も可能です。
例えば小売店などの店頭に設置するPOPに動画を使えば、来店顧客の注意をひきながら、購買意欲を高めることができます。

オフライン施策 動画活用
大手レシピ検索サイト、クックパッドが提供する「cookpad store TV」は、スーパーの売り場に設置されたサイネージで料理動画を配信するサービス。食品メーカー・飲料メーカー向けの広告メディアとしてその規模を拡大している。
画像引用:全国制覇!料理動画サイネージ「cookpad storeTV」を全国47都道府県のスーパーに導入完了!|CookpadTV株式会社

また、商業施設や駅の構内などのデジタルサイネージも、オフライン動画活用施策の1つです。
デジタルサイネージの広告市場は右肩上がりを続けており、2019年では749億円の見通しで、2023年には1,248億円と予測されています(※10)。最近はAIを活用したものや、複数のデジタルサイネージを組み合わせた施策など、興味深い活用事例も多く生まれており、今後ますます注目されていく広告施策の1つと言えるでしょう。

Q3:「動画」を活用したマーケティング施策には、どんなメリット・デメリットがあるの?

A:テキストや画像よりも短時間に伝えられる情報量が多く、人の記憶に残りやすいメリットがある。一方、制作に時間やコストがかかり、作り直しにも時間を要するためPDCAを回すスピードが落ちるデメリットがある。

動画活用施策の主なメリット・デメリットは以下の通りです。

動画活用 メリットデメリット

<動画活用のメリット>

①伝えられる情報量が多い

動画は、静止画やテキストよりも短時間で多くの情報を伝えることができます。例えば1分間の動画の場合、文字にしておよそ180万ワード、WEBページにすると実に3600枚分の情報量を詰め込むことができると言われています(※11)。

また海外では、企業の商品について知る場合、72%の人がテキストや静止画よりも動画を好むというアンケート結果も出ています。(※12)。

②人の記憶に残りやすい

動画は一般的に人の記憶に残りやすいと言われています。これはアメリカの国立訓練研究所による「ラーニングピラミッド」という理論でも提唱されおり、人の学習の定着率は、オーディオビジュアル(動画)を用いた場合、テキストの場合の2倍高いと言われています(※13)。

またバナー広告と動画広告を比較した場合に、動画広告を確かに見たと回答した回答者はバナー広告を見た答えた回答者の1.7倍だったという調査結果もでています(※14)。

③拡散されやすい

情報伝達量が多く記憶に残りやすいコンテンツである動画は、SNSでの拡散も期待できます。2013年にイギリスで行われた調査によると、動画は記事コンテンツと比べて、シェアしたことがある人の割合が高いという結果になりました。同時に、知り合いによってシェアやいいねされた動画の方が、より視聴する可能性が高いという結果も出ています(※15)。

<動画活用のデメリット>

①制作に時間やコストがかかる

動画はコンセプト決定から企画・構成、撮影・編集など多数の工程を経るため制作時間は長くなる傾向があります。また、完成度の高い動画を完成させるためには外部の力を借りなくては難しい場合もあり、コストがかかる施策であることは否めません。

②PDCAを回すスピードが落ちる

制作段階で時間がかかるので、作り直しにも時間を要します。オンライン施策においては、日々の成果を見ながらスピード感をもって施策を改善していくことが欠かせません。動画コンテンツはブラッシュアップの負荷が高く、PDCAを回すスピードに影響しがちです。

Q4:「動画」を作りたい時、何から始めたらいいの?企画・制作から公開までのフローは?

A:一番大切なのは動画を作る目的。その後、制作方法の検討、制作という手順をふむ。また公開してから、その施策効果を高めるための工夫を行うことも必要。

動画の制作には一般的に以下のような手順を踏みます。

動画制作 手順

①目的を定める

まず一番最初に動画を作る目的を定めます。
動画施策を選ぶ必然性や、なぜ動画が適しているかを言語化することはとても大切です。そのためには、動画を視聴させたいターゲット、動画施策に期待する効果、動画の使用用途を考えることが必要です。また、その成果を評価する指標の設定も事前に行いましょう。ここが曖昧になってしまうと、せっかく時間やコストをかけて動画を制作しても十分な施策の振り返りができません。

②制作方法を考える

次に、動画の制作方法を考えます。自社内で制作するノウハウやリソースの有無、制作にかけられる予算、期間などを総合的に判断して制作方法を決めます。動画制作方法の詳しい説明についてはQ5、Q6もご参考ください。

③制作する

制作方法を決めたら制作です。
まずは動画の目的、活用方法、ターゲット、予算などをもとに、動画の構成を決めます。完成イメージは絵コンテや台本の形で確認。必要な場合は出演者のキャスティングも行います。実写やアニメーションなど動画の表現方法は様々なので、それぞれ必要な工程を経て動画が制作されます。

④施策効果の最大化を考える

また、動画は公開して終了ではありません。実施施策に合わせて、その効果を最大化する工夫にも取り組みましょう。
例えば動画によって認知や商品理解を促すのであれば、自社のSNSアカウントでの投稿、動画拡散目的のキャンペーン、広告施策などが有効です。また、コンバージョンを目的とする場合は、広告施策の他にも、コンバージョンポイントの近くに動画を設置するなど導線を工夫することも良いでしょう。

Q5:「動画制作」、自社でやるべき?他社に頼むべき?どんな方法があるの?

A:予算や期間、それぞれのメリットデメリットを考えて決める。

動画の制作は、①自社で作るか、②外注するかの2つの選択があります。リソースやノウハウの有無、またそこにかけられる予算や期間とそれぞれのメリット・デメリットを総合的に判断して決めます。

それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。

動画制作 自社か外注か

自社内での動画制作は、比較的低コストで制作が可能です。自社内で行うため、共通認識をもちやすく、イメージのすり合わせもスムーズに運びます。スケジュールの調整も比較的柔軟に対応可能です。

一方で、社内のリソースに対する負荷は高い方法です。また、制作に使用する機材やツールの調達も必要です。また、社内にデザイナーなどスキルを持った人がいるかなどによって、制作できる動画のクオリティに大きな幅が生じ、クオリティの担保が難しい側面もあります。

それに対し、コストはかかりますが動画制作の外注は、クオリティを担保しやすい方法です。作りたいイメージや動画の活用方法によって、様々な外注先から最適な依頼先を選ぶこともできます。そして、社員の作業負担を抑えることができます。

しかし、社外の人間に、自社やブランドについてきちんと理解してもらわなくてはならず、その負担が増えることが予想されます。また、スケジュールの自由度も自社で制作するより下がる傾向があります。

そして外注の場合は方法と依頼先の選定が大切です。以下に代表的な外注方法をまとめました。

動画外注 方法

また、動画の制作ではありませんが、SNS上に自社の商品などを使ったユーザーの投稿動画がある場合は、動画UGC(※16)としてサイトへの埋め込みや広告クリエイティブに活用することもできます。この場合、投稿者に使用許諾をとる必要がありますが、より顧客目線にたった動画活用で、高い効果をあげることも可能です。

※16)UGCとは:UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。

Q6:「動画制作」どれくらい費用や時間がかかるの?

A:費用は数万円〜一千万円を超えるものまでピンキリ。見積もりをとりながら余裕をもったスケジュールで施策を進めることをおすすめします。

動画の内容や、動画の長さ、依頼先によってその費用や時間は様々です。

自社で制作する場合、まず社内に制作スキルのあるデザイナーなどがいるかどうかによってかかる時間や費用は異なります。

自社内にデザイナーなど制作スキルのある人材がいる場合には、専門ツールを用いて制作をします。いちから構想したものを自由に表現することが可能ですが、その場合求めるクオリティが高ければ高いほど制作時間は長くなります。主にかかる費用はデザイナーの人件費です。

自社内に制作スキルのある人材がいなくても、誰でも簡単に作れるようにUIが設計されているツールを使用すれば自社制作をすることは可能です。制作時間は求めるクオリティにって様々ですが、十数分から数時間でできる場合もあります。主な費用はツール利用費で、こちらは月額制のものが多く、数万円から制作することも可能です。

外部に制作を依頼する場合、費用の幅はとても大きくなります。
例えば、WEB用の動画の場合、制作費用は20万円〜80万円程度、会社紹介やPR用の動画の場合は20万円〜100万円程度と言われています。アニメーション動画の制作の場合は20万円〜が平均の相場です。依頼先の選定時に、実際に見積もりを取りながら進めていくのが良いでしょう。

また、制作には、実際に制作を開始してから一般的には最低でも1ヶ月程度かかります。動画活用施策には、施策の開始時期から逆算し、余裕をもったスケジュール設定が必要です。

Q7:「動画」の良し悪しってどうやって評価するの?KPIは再生数だけ?

A:施策の目的に応じたKPI設定が必要。

動画活用施策の評価には、その目的に応じたKPIの設定が必要です。

動画活用施策 KPI

①認知の獲得を目的とした場合

商品やブランドの認知が目的の施策では、動画をより多くの人に観てもらうことが大切になります。よって以下のような指標がおすすめです。

  • 対象の動画が視聴された総回数である「動画の再生回数
  • 視聴の有無に関わらず動画が表示された回数である「インプレッション数
  • 動画を視聴した実人数である「ユニーク視聴者数
  • 動画視聴によって起きた変化(ブランドリフト)のうち、ブランドの認知率を示した指標である「ブランド認知度

②商品・サービスの理解促進を目的とした場合

動画を通して商品やブランドの理解促進やを目的とした場合には、できるだけ長く動画を観てもらうことが重要です。よって、以下のような指標で評価します。

  • 動画が表示された回数のうち、一定秒数以上再生された確率を示す「再生完了率
  • 動画が再生された時間の合計である「総再生時間
  • 1回あたりの再生時間の平均である「平均再生時間
  • 動画視聴によって起きた変化(ブランドリフト)のうち、ブランドに対する好意度の指標である「ブランド好意度

③商品購入や問い合わせなどコンバージョンを目的とした場合

動画を通して、視聴者に一定のアクションを取らせることを目的とした場合、効率的にそのアクションに導くことが大切です。その評価のためのKPIは以下の通りです。

  • 広告が表示された回数のうち、クリックされた数の割合である「クリック率
  • 問い合わせや購入などの合計数である「コンバージョン数
  • 動画を埋め込んだ広告LP上の訪問数のうち、コンバージョンした数の割合である「CVR
  • 動画視聴によって起きた変化(ブランドリフト)のうち、その商品の購入意向を調査した「購買意向度

Q8:反応のよい「動画」を作るためのポイントは?

A:動画を見せる場所や目的に応じた最適な長さにする。また、動画に注意をひく工夫や、最後まで視聴させる工夫など目的に応じた工夫を加える。

動画の「反応」の定義はコンバージョンを目的とした広告施策の場合と、認知や理解促進のための施策によって異なります。

①ダイレクト広告などコンバージョンを目的とした場合

コンバージョンを目的にしている場合、重要なのはいかに興味をひいてサイトに遷移してもらうかということです。そのため、ダイレクト広告の動画クリエイティブは10秒以内の短いものが主流です。

また、より遷移してもらうためには、視認性を高めてより興味をひくことが大切となります。例えば、動画内で商品を大きく動かしたり、商品のパッケージを開ける動画は、ユーザーの興味を引きやすいクリエイティブです。また、Instagramストーリーズ広告のワイプアップのように、遷移の動作を促すものも、反応のよい動画です。

②オーガニック投稿など認知や理解促進を目的とした場合

認知や理解促進を目的として反応のよい動画を作るためには、「最適な長さ」と「最後まで見てもらう工夫」が大切です。

米HubSpot社では、様々な調査結果からそれぞれのプラットフォームにおける最適な投稿動画の長さを以下のように提案しています(※17)。

プラットフォーム別 最適動画尺

4つのプラットフォームのうち一番適正な動画の長さが短いのはInstagramです。同社の調査によるとInstagram上で最もコメントが多い動画の長さの平均は26秒でした。私たちの脳は、テキストよりも写真や動画などのビジュアルの方が、60,000秒早く情報を処理できると言われています。そのため、写真や動画投稿に特化したプラットフォームであるInstagramでは、ユーザーは他のプラットフォームよりも早く画面をスクロールしていると、同社は考察しています。

それに対し、適正な動画の長さが最も長いのはYouTubeでした。同社によると、YouTube上で最もエンゲージメントが高い動画の長さは平均2分。動画視聴を目的とするYouTubeユーザーは、動画に対して積極的な視聴姿勢があります。そのため同社では、YouTubeはより長く本質的な動画を視聴してもらうのに最適なプラットフォームだと考察しています。

また、最適な動画の長さと共に大切なのは最後まで観てもらうための工夫です。
映画やテレビ番組を視聴する場合と違い、SNSや広告などWEB上で視聴する動画は移動や休憩などの隙間時間に接触する場合がほとんどです。そのため、最後まで視聴してもらうためには、動画の序盤でユーザーを惹きつけることが大切です。

例えばレシピ紹介の動画では、最初に料理の完成イメージを見せることで、ユーザーの関心をひき、視聴を継続させることができます。

Q9:「動画」を各SNS媒体で活用する際のルール、注意点はある?

A:それぞれ規定があるので確認が必要。また、それぞれの媒体にアクセスする際のユーザー心理を考慮して使用媒体を決める。

各媒体にはそれぞれ、広告・オーガニック投稿ともに規定や推奨規格があります。広告の入稿や動画を投稿する際には確認が必要です。

Instagram 入稿規定 Twitter 入稿規定 Facebook 入稿規定 YouTube 入稿規定

また、こうした規格はアップデートされる場合があります。施策実施前には必ず最新の情報をご確認ください。

そして、各媒体で施策を実施する際に最も大切なのは、ユーザーがそこに向き合う時の心理を考えることです。Q8で述べたように、各媒体によって最適な動画視聴時間は変わります。これはユーザーがその媒体に求めているコンテンツが変わってくるためです。そのため、行いたい施策の目的、ターゲットにあったクリエイティブを制作し、それにあった媒体を選択することがとても重要です。

Q10:「動画」活用、参考にすべき動画事例は?

A:日清食品、ル・クルーゼジャポン、日産自動車、鈴木ハーブなどそれぞれ目的に応じた動画活用を実施している。

①認知獲得のための動画活用で参考にすべき事例
SNSでの大規模拡散で話題化:日清旅するエスニック オリジナルMV 「匂わせたい」

日清食品株式会社が販売している、インスタントヌードルの「日清 旅するエスニック」。同社では、そのプロモーションに動画を活用しています。
この動画のテーマは、SNS上で異性との交際を直接的に表現せず、何気ない写真や文章からそれを気付かせる行為である「匂わせ」投稿。SNSで何かと話題となることの多い「匂わせ」を逆手とったこの動画は瞬く間に話題化し、多くの認知獲得に成功しています。

日清旅するエスニック オリジナルMV 「匂わせたい」の動画。SNSで話題の「匂わせ」行為を逆手にとり、SNSでも大きな反響をよんだ。

②商品理解を促進するための動画活用で参考にしたい事例
商品の使い方・手入れの方法などを丁寧に解説|ル・クルーゼ ジャポン株式会社

調理器具や食器などテーブルウェアを幅広く販売している「ル・クルーゼ」では、公式YouTubeチャンネルを活用しています。
同チャンネルには、レシピや商品のお手入れ方法など、購入検討者に商品理解や利用イメージを伝える動画がアップされています。また、こうした動画は既に商品を所有している顧客にとっても有益であり、顧客とのエンゲージメントを高める効果も期待できます。
そして、動画を公式SNSアカウントの投稿から視聴導線を作り、施策効果を高めています。


ホーロー鍋の正しい洗い方や、製品を使っておいしく白米を炊く方法など、商品の活用方法をしっかりと伝え、商品理解を促している。すでに商品を使っている顧客とのエンゲージメントを高めることもできる。

③ブランディング・企業広報のための動画活用で参考にしたい事例
IGTVを活用して車の魅力を伝える|日産自動車株式会社

大手自動車メーカー・日産自動車のInstagram公式アカウントではIGTVを使って車の魅力や同社の製品の魅力、同社の企業姿勢などを伝えています。

同社のIGTVチャンネルには初代スカイラインGT-Rの貴重な動画など、車が好きなユーザーの心をくすぐるような動画や、同社の取り組みについての動画が幅広く投稿されています。また、効果的なハッシュタグ活用によって、ユーザーからの発見を促す工夫もされています。

④コンバージョンを促す施策で参考にしたい事例
LP上に使用イメージが伝わる動画UGCを設置|株式会社鈴木ハーブ研究所

化粧品の製造・販売を中心に、ハーブの力を活かした事業を展開している株式会社鈴木ハーブ研究所。同社ではECの商品ページや広告LPに一般のユーザーがSNS上に投稿した動画UGCを表示させ、コンバージョンの改善施策に取り組んでいます。

画像引用:鈴木ハーブ公式オンラインショップ
同社の公式オンラインショップに掲載されている動画の一例。商品を利用したイメージが動画にすることでより伝わり、購入を後押しすることができる。

通信販売をメインに展開している同社では、店頭のテスターのように商品の使用感や質感を伝えにくいという課題がありました。そこで、生活者目線の利用イメージが伝わる動画UGCを活用。購入検討中のユーザーに商品のイメージを効果的に伝えCVR改善に成功しています。

<さらに詳しい事例はこちら>
【CVRの改善に成功】商品体験がリアルに伝わる動画UGCの活用法とは?/株式会社 鈴木ハーブ研究所

いかがでしたか?今回は動画活用施策に関する質問10個に回答していきました。5G時代の到来で動画のマーケティングへの活用施策はますます注目されていきます。せひ、施策の検討時ご参考ください!