SNSプラットフォームとして老舗であるFacebook。企業のマーケティング施策にもSNSの中では比較的長い間使われてきたFacebookはいまどんなプラットフォームになっているのでしょう?
そこで今回は改めてFacebookがどのようなプラットフォームかとおさらいするとともに、そのマーケティングへの活用方法やポイント、特徴について解説します。
TOPICS
1.Facebookのユーザー数と特性
現在のFacebookのユーザー数は以下の通りです。
- 日本国内における月間ユーザー数 2,600万人(2019年7月)
- 世界では月間ユーザー数は29億1,000 万人(2021年09月)
世界と比較してアジア圏、特に日本においてはユーザー数の伸びは頭打ちになっており、とくに若年層の利用率は低めです。一方でビジネス層とも言える30代〜50代のユーザーは多く、特に50代男性の48%が利用しているプラットフォームです(※1)。
Facebookは実名での登録が原則であり①匿名性が低いこと、そして②動画、静止画、長めのテキスト、リンクシェアなど様々な投稿フォーマットが利用できる点が特徴です。
SNSのなかでもオフシャル感が強く、仕事関係の相手とのコミュニケーションのために利用するユーザーも多く存在します。
2.Facebookとはどんなプラットフォームなのか〜2021年のアップデートから紐解く〜
Facebookが2021年に行ってきた取り組みは大きく3つのポイントに分類できます。
①安心で健全なプラットフォーム作り
②コミュニティを支えるプラットフォーム作り
③ニーズに応えた使いやすいプラットフォーム作り
①安心で健全なプラットフォーム作り
②コミュニティを支えるプラットフォーム作り
- おすすめのグループ表示に関する改善
- コミュニティ規定違反グループやメンバーの活動範囲の制限
- 規定違反グループに対する拡大抑制措置
- コミュニティの管理と構築を支援する新機能
- グループ内で豊富な知識を持つメンバーをエキスパートとして指名できる機能リリース
- 専門家が活発なコミュニティを育成できるように支援
- エキスパートとコミュニティがつながるための方法を拡張
- Facebookグループの安全性を保つための機能を拡充
③ニーズに応えた使いやすいプラットフォーム作り
- 個人データ管理ツールの刷新
- 「自分の情報を転送する」ツールにおける利用体験の改善し、データ連携をスムーズに
- ニュースフィード表示に関する優先順位に利用者のフィードバックを反映
- 「サウンドバイト」「ポッドキャスト」「ライブオーディオルーム」など音声体験を可能にする新機能の発表
- ニュースフィードの表示を詳細に管理する機能追加など、カスタマイズしやすいように改善
2021年もFacebookは「コミュニティづくりを応援し、人と人とがより身近になる世界を実現する」というミッション通り、Facebookを媒介としてユーザーが活発にコミュニティを作っていけるような施策に取り組んでいます。
例えば、プラットフォームの安全性や健全化をすすめ、人々が安全にFacebook上でコミュニティを作ったり参加したりできるようにするほか、コミュニティを管理しやすくする機能の追加などコミュニティ運営を助ける機能開発、改善にも積極的です。
また、ユーザーの体験価値を高めていくために、データ連携の改善や、新しい「音声体験」の提供など、ニーズに応えたアップデートにも着手。
ユーザーが安心して快適に利用し、そこに集ったユーザーがコミュニティを形成していくためのプラットフォーム作りを行っています。
3.Facebookで行うことができるマーケティング施策
3-1.Facebookページの運用
企業がFacebook上にFacebookページ(公式アカウント)をもち、情報発信を行っていく施策です。
Facebookは原則実名で登録するプラットフォームであり、匿名性が低く、SNSの中でも公式性が高いという特徴があります。そのため、企業としての姿勢や、取り組みなど公式的な情報発信に向いています。
とりわけ昨今は、企業が提供する商品やサービス以外の社会貢献活動など、企業人格を気にする生活者も増えています。こうした状況において、Facebookは長尺の動画や写真の表示形式のバリエーションも豊富であり、企業人格を伝える場合にも多様な表現ができるメリットがあるのです。
またFacebookページ、サービスの予約を促したり、クーポンを配布するなど、ユーザーと企業をつなぎ、販売促進につなげる「デジタル販促施策」のツールとしても有効です。
Messengerを利用し、顧客と1to1のコミュニケーションを取りながら、質の高いカスタマーサクセスを提供している企業もあります(※2)。
デジタル販促について、具体的な手法をもとにわかりやすく解説!
▶デジタル販促とは?手法10選・事例まとめ~来店客数&店頭売上アップにつなげよう~
さらに、Facebookページと紐づけたFacebookグループを運用すれば、コミュニティ運営を通して顧客との関係を深めていくような施策につなげることも可能です。
Facebookページで効率的に顧客とつながり情報を届けるためには、広告を利用することをおすすめします。Facebookはページへのいいね(フォロー)を条件にインセンティブを与えるようなキャンペーンの利用ができないため、効率的にいいねを増やすためにはいいね獲得広告であるライクアドの利用が必要となります。
同時に、特に届けたい投稿がある場合にはポストアドを利用することで、届けたいユーザーに投稿をリーチさせることができます。
3-2.Facebook広告
Facebookでは、FacebookだけでなくファミリーアプリであるInstagram、Messenger、そしてFacebookが提携しているモバイルアプリや携帯サイト内などのAudience Networkに広告を配信することができます。
Facebook広告の最大の武器はターティングの精度。
実名登録制のSNSであるために、ユーザーが登録する情報の正確性が高く、年齢や性別、居住地、興味・関心をもとにした精度の高いターゲティングを実施することができます。
また、豊富な配信面でより高い成果をあげる広告運用を助けるために、「自動配置」機能も完備。この機能を利用すれば、広告予算や目的に応じてFacebookのアルゴリズムが働き、最適な場所に広告を自動配信させることができます。
そして、Facebook広告は画像、動画、カルーセル、コレクション、スライドショーといった豊富な広告フォーマットが利用できるのも魅力。様々なフォーマットを試しながら、より成果をあげる「勝ちパターン」をみつけていくことが、運用のポイントとなります。
Facebookでは効果をあげる広告運用を行うために、Facebook広告ガイドを公開しています。実際の運用の際には、こうしたガイドを利用しながら準備を進めることをおすすめします。
Facebook広告の概要・特徴・出稿方法から成功ポイントまで誰でもわかるスタートガイドはこちら
▶Facebook広告とは?種類や特徴、出稿手順を解説!誰でもわかるFacebook広告スタートガイド【2022年最新版】
3-3.Facebookショップ
Facebookでは、プラットフォーム上でユーザーに商品を販売することができるFacebookショップを持つことができます。
無料で利用ができるため、ビジネスの規模を問わず、簡単にECページをもつことが可能です。
Facebookショップの利用にはコマースマネージャーでコマースアカウントを作成する必要があります。コマースアカウントの作成方法についてはこちらからご覧ください。
また、Facebookショップでは企業が既に持っているロイヤリティプログラム(ポイントプログラム)を利用できるようにする機能も今後実装予定です。
コロナ禍によって生活者の購買行動が変化しEC利用が進むなか、Facebookのショッピング機能の拡充は今後も進み、多様な規模のビジネスを支援しながら、ユーザーの新しい購買需要に対応していくと思われます。
Facebookショップの機能や概要についてまとめた記事はこちらです。
▶【日本でも提供開始!】無料でECが作れる「Facebook ショップ」の基本機能とは?
いかがでしたか?今回はFacebookを活用したマーケティング施策について、その特徴やポイントを解説しました。
Instagramをはじめ、ファミリーアプリとの連携もとれるFacebook。特性を生かしながらぜひ、マーケティング施策にご活用ください。
Facebookを含めたSNSマーケティングのポイントについて徹底解説した記事はこちら
▶SNSマーケティングとは?特徴・施策・媒体別活用ポイントを徹底解説【2022年度版完全ガイド】
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