
SNSプラットフォームとして老舗であるFacebook。企業のマーケティング施策にもSNSの中では比較的長い間使われてきたFacebookはいまどんなプラットフォームになっているのでしょう?
そこで今回は改めてFacebookがどのようなプラットフォームかとおさらいするとともに、そのマーケティングへの活用方法やポイント、特徴について解説します。
TOPICS
1.Facebookのユーザー数と特性
現在のFacebookのユーザー数は以下の通りです。
- 日本国内における月間ユーザー数 2,600万人(2019年7月)
- 世界では月間ユーザー数は27億人を突破(2020年10月)
世界と比較してアジア圏、特に日本においてはユーザー数の伸びは頭打ちになっており、とくに若年層の利用率は低めです。一方でビジネス層とも言える30代〜50代のユーザーは多く、特に50代男性の48%が利用しているプラットフォームです(※1)。
Facebookは実名での登録が原則であり①匿名性が低いこと、そして②動画、静止画、長めのテキスト、リンクシェアなど様々な投稿フォーマットが利用できる点が特徴です。
SNSのなかでもオフシャル感が強く、仕事関係の相手とのコミュニケーションのために利用するユーザーも多く存在します。
2.Facebookとはどんなプラットフォームなのか〜2020年のアップデートから紐解く〜
Facebookの2020年の取り組みのポイントは大きく以下の3つです。
①社会・経済への貢献
②安全かつ快適なプラットフォーム作り
③イノベーション

①社会・経済への貢献
- 大阪府と連携し、地方創生支援へ
- 地方自治体を中心とした応援村の連携を発表
- 子育てをする親がコミュニティを発見・参加するのに役立つ「子育てグループ」の発表
- 「求人情報 on Facebook」の発表。
- 「Facebook Business Suite」の導入
- オマツリジャパンと共同で「祭り未来プロジェクト」を発足
- Facebookショップの提供が開始。
②安全かつ快適なプラットフォーム作り
- プライバシー設定の確認ツールを刷新
- データポータビリティを促進させる機能の提供を開始
- FacebookとInstagramにミュージックスタンプが登場
- より高速、軽量化、シンプルにしたメッセンジャー機能のリリース
- メッセンジャーのPC上でのビデオ通話が可能となる機能をリリース
- Messengerキッズが日本でも利用可能に
- 複数人でのグループビデオ通話機能である「Messengerルーム」をリリース
- 古い投稿をよりシンプルに管理できる「アクティビティの管理」機能を導入
- 公開の日付の記事のシェア時に通知を表示する機能をリリース
③イノベーション
- AR/VR開発のためのチームの名称をFacebook Reality Labsへ変更
- 「Oculus Quest 2」の発売
- スマートグラス開発のためEssilorLuxotticaとのパートナーシップを発表
Facebookの掲げるミッションは「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」。新型コロナウイルス感染症の流行に伴う様々な変化に対して、Facebookではビジネスや学校・地域など様々なコミュニティを支援する取り組みに着手してきました。
また、感染症予防対策として人々が直接的なコミュニケーションを控えるなか、Facebookを通してユーザーが安心かつ快適に交流ができるような機能の提供を実施。コミュニケーションの活性化を促しています。
さらに、VRやAR技術を利用したイノベーションにも注力。我々の生活のあらゆる面において急速に進むデジタル化に対し、Facebookならではのノウハウで対応をしています。
3.Facebookで行うことができるマーケティング施策
3-1.Facebookページの運用
Facebookは原則実名で登録するプラットフォームであり、匿名性が低く、SNSの中でも特に公式性が高いという特徴があります。そのため、企業としての姿勢や、取り組みなど公式的な情報発信に向いているプラットフォームです。
特に昨今は、企業が提供する商品やサービス以外の社会貢献活動など、企業人格を気にする生活者も増えています。
Facebookでは長尺の動画や写真の表示形式のバリエーションも豊富なので、こうした企業人格を伝える際にも多様な表現をすることができます。
またFacebookページでは、サービスの予約を促したり、クーポンを配布するなど、ユーザーと製品をつなぎ、販売促進につなげることも可能。
Messengerを使えば、顧客と1to1のコミュニケーションを取ることができ、質の高いカスタマーサクセスを提供することもできます(※2)。
そして、Facebookページと紐づけたFacebookグループを運用すれば、コミュニティ運営を通して顧客との関係を深めていくような施策につなげることも可能です。
Facebookページで効率的に顧客とつながり情報を届けるためには、広告を利用することをおすすめします。Facebookはページへのいいね(フォロー)を条件にインセンティブを与えるようなキャンペーンの利用ができないため、効率的にいいねを増やすためにはいいね獲得広告であるライクアドの利用が必要となります。
同時に、特に届けたい投稿がある場合にはポストアドを利用することで、届けたいユーザーに投稿をリーチさせることができます。

引用:ANA(全日本空輸株式会社)のFacebook公式アカウント投稿より
3-2.Facebook広告
Facebookでは、FacebookだけでなくファミリーアプリであるInstagram、Messenger、そそしてFacebookが提携しているモバイルアプリや携帯サイト内などのAudience Networkに広告を配信することができます。
Facebook広告の最大の武器はターティングの精度。
実名登録制のSNSであるために、ユーザーが登録する情報の正確性が高く、年齢や性別、居住地、興味・関心をもとにした精度の高いターゲティングを実施することができます。
また、豊富な配信面でより高い成果をあげる広告運用を助けるために、「自動配置」機能も完備。この機能を利用すれば、広告予算や目的に応じてFacebookのアルゴリズムが働き、最適な場所に広告を自動配信させることができます。
そして、Facebook広告は画像、動画、カルーセル、コレクション、スライドショーといった豊富な広告フォーマットが利用できるのも魅力。様々なフォーマットを試しながら、より成果をあげる「勝ちパターン」をみつけていくことが、運用のポイントとなります。
Facebookでは効果をあげる広告運用を行うために、Facebook広告ガイドを公開しています。実際の運用の際には、こうしたガイドを利用しながら準備を進めることをおすすめします。
3-3.Facebookショップ
Facebookでは、プラットフォーム上でユーザーに商品を販売することができるFacebookショップを持つことができます。
無料で利用ができるため、ビジネスの規模を問わず、簡単にECページをもつことが可能です。
Facebookショップの利用にはコマースマネージャーでコマースアカウントを作成する必要があります。コマースアカウントの作成方法についてはこちらからご覧ください。
また、Facebookショップでは企業が既に持っているロイヤリティプログラム(ポイントプログラム)を利用できるようにする機能も今後実装予定です。
コロナ禍によって生活者の購買行動が変化しEC利用が進むなか、Facebookのショッピング機能の拡充は今後も進み、多様な規模のビジネスを支援しながら、ユーザーの新しい購買需要に対応していくと思われます。
Facebookショップの機能や概要についてまとめた記事はこちらです。
▶【日本でも提供開始!】無料でECが作れる「Facebook ショップ」の基本機能とは?
いかがでしたか?今回はFacebookを活用したマーケティング施策について、その特徴やポイントを解説しました。
Instagramをはじめ、ファミリーアプリとの連携もとれるFacebook。特性を生かしながらぜひ、マーケティング施策にご活用ください。
Facebookを含めたSNSマーケティングのポイントについて徹底解説した記事はこちら
▶SNSマーケティングとは?特徴・施策・媒体別活用ポイントを徹底解説【2021年度版完全ガイド】
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