リード獲得とは、将来的に自社商品やサービスの購入や契約につながる可能性のある、見込み顧客の情報を獲得することをいいます。リード獲得は自社の顧客を増やし、売上を向上させるための重要なマーケティングプロセスです。
本記事では、リード獲得の目的、方法、効果を最大化させるポイントをご紹介します。
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リード獲得のチャネルや手法を丁寧に解説。「資料請求」「来場予約」「申込」など、Webからのリード獲得をミッションとされている方は必見です。
リード獲得とは?
リード獲得とは、リードジェネレーションとも呼ばれ、「リード=見込み顧客」を獲得する施策のことを言います。
リード=見込み顧客とは
リード=見込み顧客とは、「自社の商品・サービスに何らかの興味をもち、将来購買や契約につながる可能性が高い」ユーザー全体のことを指します。具体的には、「WEBサイトを通じて資料請求や問い合わせをした」「セミナーに参加した」「自社の展示会に参加した」人や企業が該当します。
どの情報をもって「リード獲得」とするかは企業によって異なりますが、一般的には、顧客にアプローチできる情報(氏名・会社名・メールアドレス・電話番号など)を得られた状態のことを言います。
リードの一例
- サービス資料の請求や問い合わせ
- 無料体験へのお申込み
- 見学会やセミナーイベントへの来場予約
- ホワイトペーパーのダウンロード
など
リード獲得の目的
リード獲得の目的は、BtoB、BtoCともに、新規顧客を増やし、売上につなげることです。リードを獲得し、メルマガなどを通じて育成することで、商品・サービスへの興味・検討度合いを引き上げることができます。このようにして、商品・サービスへの理解度や購買意欲が一定高まった状態で営業に引き継ぐことで、売上につながりやすくなります。リード獲得は、購入や契約をゴールとしたマーケティングの最初のステップだと言えます。
特に、コロナ禍以降は対面での営業活動やオフラインによる施策が難しくなったり、アウトバウンドの電話営業もつながりにくくなったりしていることから、WEB経由でのインバウンドマーケティングに注目する企業が増えています。
リード獲得の方法
何を重視してリード獲得を行うかは、商品やサービスによって異なるため、自社にあわせたリード獲得施策を選ぶことが大切です。ここでは、代表的なリード獲得施策をご紹介します。
オフライン施策
展示会・リアルイベント
自社商品やサービスを積極的にアピールし、名刺交換やアンケートによりリード獲得ができます。オンラインでの情報収集を得意としない企業をターゲットとしている場合に有効です。
ダイレクトマーケティング(DM)
はがきや資料、パンフレットなど郵便物によって案内を送付する方法です。受取手が興味をもち、送付物に記載した電話、メールアドレス、サイトを通じてリード獲得ができます。
タクシー広告
ビジネスマンや決裁者へのアプローチとして有効なため、BtoB企業でニーズが高まっている方法です。QRコードで申込を促したり、LINEで友達追加するなど、タクシー内で獲得までつなげる工夫を施すと良いでしょう。
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テレマーケティング
サイトに掲載されている会社番号に電話するなど、企業から顧客に積極的に働きかけるアウトバウンド営業でリード獲得をする手法です。直接話すことで理解を得られやすいサービスの場合や、オンラインでの情報収集を不得手とする高齢者層がターゲットの場合などに効果的です。
オンライン施策
コンテンツマーケティング・SEO
自社サイトやオウンドメディアを運営し、資料ダウンロードなどを通じてリードを獲得する手法です。自社サイトへの流入を増やすには、SEO対策が効果的です。近年ではインターネットで情報収集するのが一般的になっているため、潜在顧客が検索するような狙ったキーワードで検索上位に表示できれば、見込み顧客獲得につながります。検索エンジンに評価される良質なコンテンツを発信し続け、SEOによる流入を獲得するには、知識と時間が必要です。しかし中長期的な視点で考えると、コンテンツは確実に自社の資産となるため、出稿を止めると流入がなくなってしまう広告や外部メディアと比較して、安価でリード獲得し続けられる施策になります。
WEB広告
WEB広告はインターネット上で配信される広告全般を指し、LPなどに誘導してリード獲得につなげる方法です。WEB広告の最大の特徴は、ユーザー属性(年齢・性別・地域など)や興味関心、検索ワードによって、ターゲットに対して精度の高い広告を配信できることです。WEB広告の種類は、リスティング広告・動画広告・ディスプレイ広告、リターゲティング広告などがあります。自社にあった広告を選択しましょう。
SNS広告
TwitterやFacebook、InstagramなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)に広告を出稿し、LPなどに誘導してリード獲得を行うWEB広告手法の一つです。マス広告と比較して少額から出稿できること、ファーストパーティーデータを利用した特色あるターゲティングでCookie規制の影響を受けないこと、多種多様なユーザーにリーチできる点が特徴です。ユーザー層や配信面の特徴は媒体によって異なります。自社にあった媒体と配信方法を選びましょう。
SNS運用
FacebookやInstagram、LINEなどのSNSでの定期的な情報発信を通じて、ユーザーと関係を築き、最終的にLP/自社サイトへ誘導、問い合わせを促してリード獲得につなげます。日本国内におけるSNSの普及率は、73.8%(※)となり、年代を問わずSNSの利用が当たり前になった昨今、SNSは友人とのコミュニケーション手段としてだけではなく、情報を発信・検索する手段としても活用されるようになっています。SNSはリアルタイム性と拡散性が高いため、運用を回すことで、より多くの潜在顧客にアプローチできます。SNSを運用する際は、自社の商品やサービスのターゲットとなる層が多いSNSを選択し、高頻度で情報発信をすることが重要です。
WEBセミナー・オンライン説明会
オンライン会議ツールやウェビナーツールを利用してセミナーを実施し、申込みや営業アプローチを通じてリード獲得をする手法です。特にコロナ禍で対面での展示会やイベントが難しくなった今、ニーズが高まっています。場所を問わず気軽に参加できるため、幅広いリードの獲得が可能になります。
メディア掲載
他社が運営しているメディアに、記事や広告を掲載してもらう手法です。メディアに流入・閲覧するユーザー層と自社商品・サービスのターゲットが合致していることが重要です。また、狙うキーワードで上位表示されるメディアを選定しましょう。
メルマガ
資料請求などを通じてメールアドレスを登録したユーザーに対して、お役立ちコンテンツや自社商品・サービスを訴求する手法です。新規リード獲得よりも、既存リードの温めに有効な手法です。効果的なメールマーケティングを行うためには、ターゲットの検討フェーズに合わせて内容を工夫することが大切になります。
オンラインカンファレンス
オンラインで行われる大規模なイベントです。スポンサー企業や登壇企業は、申込者をリードとして獲得できます。テーマに関心が高く、積極的に情報収集をするユーザーが集まるため、購買や契約につながりやすいリード獲得が見込めます。参加者層と自社サービスの相性を見極め、登壇するイベントを選定することが大切です。
リード獲得の効果を最大化させるポイント
リード獲得マーケティングの効果を最大化させるポイントをご紹介します。
リード獲得目標を明確にする
リード獲得目標を定めないと適切な施策を選べません。下記のように最終ゴールの売上金額から必要な受注数、新規顧客数、リード数を逆算して算出しましょう。
- KGI(Key Goal Indicator)を決める
例:「売上目標は●●円」などの最終的な目標を決める - KGIを達成するために必要な受注数/契約数を決める
- 受注数/契約数を担保する商談数を算出する
- 商談数を実現するために必要なリード数を算出する
リード獲得のターゲット像を明確にする
ターゲットの人物像(ペルソナ)を具体的に想像し、顧客理解を深めることがリード獲得マーケティングの第一歩です。自社商品・サービスの購入につなげるには、どのような層にどのような訴求をすべきなのか整理した上で、適切な手法、媒体を選定しましょう。
BtoC企業向けペルソナ作成の項目例
- デモグラ情報
年齢、性別、職業、年収、居住エリア、通勤時間、会社規模など - ライフスタイル情報
趣味、家族構成、交友関係、1日のスケジュール、利用するSNS、好きなブランド、悩み
BtoB企業向けペルソナ作成の項目例
ターゲットの検討フェーズにあわせたコンテンツを準備する
効率的なリード獲得を実現するには、コンテンツの充実が不可欠です。ユーザーの検討フェーズや興味度合いにあわせて、コンテンツを準備しましょう。
すでに自社商品やサービスへの関心が高く、積極的に情報収集を行っている人には、「事例」や「競合比較資料」、顧客一人一人に合わせた「カスタマイズプランの提供」など、最後のひと押しとなるコンテンツが有効です。
反対に、商品やサービスを認知したばかりで、興味関心が薄い人には、「調査資料」や「必要性を解説した記事」など、課題提起になるコンテンツが有効です。
最適なチャネルを選ぶ
ターゲットの検討フェーズに合わせて最適なチャネルは異なります。前述したリード獲得手法の特徴を踏まえて、適切なチャネルを選びましょう。
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リードナーチャリングをする
リードナーチャリングとは
広告やコンテンツマーケティング、セミナーなど、コストをかけて獲得したリードから受注数を最大化するには、リードを育成し、検討度合いを引き上げていくことが重要です。このリードを育成することを、マーケティング用語で「リードナーチャリング」と言います。
特に、単価が高い商品やBtoBサービスの場合は、リード獲得から受注まで長期化する傾向が高いため、リードナーチャリングの設計までセットで設計することが好ましいです。
リードナーチャリングの代表的な手法
リードナーチャリングの代表的な手法として下記があります。
- メール
- オウンドメディア
- セミナー
- SNS
- インサイドセールスによる関係構築
ポイントは、「獲得したリードにどのような情報が届けば検討段階が上がるのか」という観点で、コンテンツを準備し、適切なチャネルでリードと接触することです。また、リードがとった行動、提供した情報への反応を把握し、次の情報提供を決めていくことも重要です。
こういった情報は、リードを一元管理できるMAツールを活用すると良いでしょう。
リード獲得マーケティングの成功事例
競合と差をつけ、効率的にリード獲得する手段として注目を集めているのが「動画活用」です。ここでは動画を活用して、リード獲得マーケティングの効果を最大化させた事例をご紹介します。
株式会社アイダ設計
お問合せ数増加につながるサイト滞在時間の改善
大手ハウスメーカー株式会社アイダ設計は、自社サイトの物件紹介ページに動画を掲載することで、滞在時間を最大128%改善することに成功しました。
動画を活用することで、文字情報や静止画よりも物件の雰囲気や複数のおすすめポイントを伝えられます。
動画によりサイト内のコンテンツを充実させることで、サイトに訪れたユーザーの興味度合いを上げ、お問合せ数増加につながる滞在時間の改善に成功しています。
事例の詳細はこちら
▶ページ滞在時間が最大128%改善。アイダ設計が「物件紹介動画」に秘める狙いとは?
アライドアーキテクツ株式会社
資料請求数の増加
自社で開発・提供するSaaSツールやSNS活用、デジタル人材の提供を通じて企業のマーケティングDXを支援するアライドアーキテクツ株式会社は、資料請求ページに動画を活用しCVRを最大1.47倍に向上させることに成功しました。
当初、資料請求ページのファーストビューエリアには資料の表紙画像のみを掲載していましたが、その画像を「資料の中身を少しだけ見せる動画」に置き換えました。また、資料の概要を紹介した文章を、「どんな人に読んでほしいのか」「読むと何がわかるのか」の観点で分かりやすく箇条書き形式にした結果、CVRが約1.47倍に向上しました。
WEBセミナー申込数の増加
同じくアライドアーキテクツ社セミナー申込み率改善の事例です。セミナー申込みページのファーストビューを静止画から動画に変更した結果、CVRが15%から23%に、8pt.改善されました。
セミナータイトルや登壇企業ロゴ、日程など、参加申し込みにあたり重要な情報を外枠に固定することで、参加を検討するユーザーが判断しやすくなったと考えられます。
詳しい事例はこちら
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まとめ
リード獲得は、売上に直結する見込み顧客を増やす、重要なマーケティングプロセスです。リード獲得の成功のカギを握るのは、「誰に対して、どのような情報を、何で発信するか」の事前設計と言っても過言ではありません。
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