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国内企業のあらゆる業種において、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の機運が高まる中、デジタルマーケティングへの取り組みもまた重要性を増しています。その一方で人材確保・スキル強化に関してはまだまだ課題が多いと言われています。

そこでこの記事では、これからデジタルマーケティング業界を目指す方に向けて、現場での実務に役立つマーケティング資格13選をピックアップしてご紹介します。

既にデジタルマーケティング業界に身を置いている方で、今後さらにスキルアップを図りたい方もぜひ、参考にしてください。

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ひと口にマーケティング関連の資格と言っても、マーケティングの基礎知識全般を習得するための資格、Webマーケティング領域に特化したもの、GoogleやFacebookなどテックジャイアント企業が認定する資格など、さまざまなタイプがあります。ここからは、そのタイプ別で各資格のあらましをご紹介します。

マーケティング全般に関する資格・検定

①マーケティング・ビジネス実務検定

特定の業種・業界にとらわれない基本的なマーケティング知識を習得するための検定です。書店などで販売されている公式テキスト・問題集のほか、有料のWeb講座を通して学習します。試験は年4回あり、級によって会場受験・Web試験があります。合格することで、就職活動においてアドバンテージになる、IT業界において昇格に有利になる、といったメリットがあります。

②マーケティング検定

内閣府が認定する、マーケティング能力を測定するための検定です。今後マーケティング領域に関わる方を対象として、知識の習熟度を測定します。書店などで公式問題集・解説を購入して学習し、都合の良い場所・時間を選んで全国各地のテストセンターで受験することができます。学生でも社会人でも、どなたでも受験可能です。国内大手広告代理店などでは、新人研修のメニューとしても採り入れられています。

Webマーケティングに関する資格・検定

①ネットマーケティング検定

一般企業のWeb担当者が、Webマーケティングの基礎スキルをどれだけ身につけられているか客観的に確認できる検定です。公式テキスト・問題集で学習し、試験はWebテストで自宅や職場からでも受験可能です。Web人材育成の指標として活用することができ、他部署へ異動の際や転職の際、知識レベルを客観的に示すうえで有効です。

②IMA検定

「IMA」とは「Internet Marketing Analyst」の略語です。インターネット集客に取り組み、その結果を解析し、改善策をレポート作成・実行するという実務スキル全体を習得できます。特に「サイト分析」「リスティング広告」の知識・スキルが実務で必要な方に適しています。学習はオンライン講座で行い、試験も自宅や職場のパソコンから受験可能です。広告代理店のWeb担当者、一般企業のマーケティング・営業・広報・企画担当者、あるいは、就職・転職で評価されるスキルを身につけたい方におすすめです。

③Webリテラシー試験

広告、サービス、モバイル、ゲームなどさまざまな業界を想定。その中でも特にWebデザイナー、ディレクター、プロデューサーを対象とし、仕事上の最重要知識が身に付いているか客観的に評価するための検定制度です。
学習は、公式テキストを使って進めていき、試験は会場受験かWeb受験を選ぶことができます。
国内大手Web広告代理店では、新卒研修のメニューとして活用。「入社までに最低限身に付けておいてほしいこと」を測る指標と位置づけられています。

④ウェブ解析士

Webマーケティングの中でも特に「アクセス解析・データ解析」にフォーカスし、すぐに実務に役立つ知識が身に付く資格です。公式テキストで事前に予備知識を身に着けておき、認定講座に申し込みをしてオンライン学習を進め、Web試験へと移ります。単にサイトのアクセス解析について理解できるようになるだけでなく、データに基づく戦略立案、目標に向けたKPI設定、効果測定・検証などのスキルも身に付きます。Webマーケティングスキルを証明するのに役立つほか、Web業界以外でも、経営や事業支援などさまざまな場面で役立ちます。

⑤ウェブ広告マネージャー

2021年10月に新設された、Web広告担当者のための講座です。Web広告の基本用語の理解、特徴・仕様把握、運用管理の要点が身に付きます。公式テキストで予習し、講座受講で復習、認定試験で理解度を測ります。講座・試験ともにオンライン完結です。企業でリスティング広告・ディスプレイ広告・SNS広告を担当しているが、もっと知識を高めたい、その知識レベルを客観的に示せる指標が欲しい方におすすめです。

⑥SEO検定

最新のSEO技術を学べる検定試験です。実務に役立つSEO技術を体系的に学習します。学習には公式問題集を使うか、動画を介したオンライン講座も選べます。試験は、全国各地の10会場から選んで会場受験となります。企業のWeb担当者などで、「SEOの全体像を把握したい」「確実に上位表示させるためのスキルを習得したい」「今まで自己流で学んできたけれど、体系的に学んでスキルアップしたい」「Web業界で就職・転職に有利な資格が欲しい」といった方におすすめです。

⑦Webライティング能力検定

Webマーケティングの中でも、Webライティング、コピーライティングスキルに特化した検定です。コンテンツライティングを学ぶことに付随して、SEOや倫理・法務・炎上対策も学ぶことができます。学習は公式テキストと問題集で行い、試験は会場受験のみです。受験人数が10名以上集まり、検定協会から試験監督を派遣できる場所であれば、全国どこでも受験が可能です。企業のWeb担当者はもちろん、ライターとして活動している人も、自身のライティングスキル・知識を対外的に示す資格として活用できます。

Google認定資格

①デジタルワークショップ

Googleが提供する無料オンラインコースです。Googleアカウントを使えば利用でき、Webマーケティングや、データとテクノロジーに関する知識を基礎から学べます。オンライン学習を修了して最終試験を通過すると、Googleから認定証を付与されます。就職・転職活動の際、デジタルマーケティングの基礎知識を理解していることをアピールできます。履歴書に記載したり、LinkedInのプロフィールにアップロードすることもできます。

②YouTube 認定資格

YouTubeクリエイター向けの認定資格です。「YouTubeパートナーマネージャー」によるサポートを受けているか、「Content ID」へのアクセス権を持つクリエイターまたはパートナーだけが参加できます。参加条件を満たしている場合は、パートナーマネジャーに問い合わせをして、自分に適したコースの判断を受けます。パートナーマネジャーから示されたコースを修了し、試験に合格すると認定資格を授与されます。具体的には「コンテンツの所有権」「収益化」「音楽の著作権」などについて学ぶ内容です。
なお、YouTube認定資格コースの参加条件を満たしていなくても、「クリエイターアカデミー」のコースを通じて、チャンネルを成長させる方法や最適化する方法を学ぶことができます。

③Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)

「Googleスキルショップ」にて無料で受験できる資格制度です。Google アナリティクスについて、基礎知識から高度な知識まで、習熟度を認定するための資格です。Googleが提供するオンラインコースを介して学習し、最終試験もオンラインで受験できます。熟練したGoogleアナリティクス ユーザーであることを具体的に証明できます。

④Google広告認定資格

Googleスキルショップにて無料で受験できる資格制度です。Google広告に関して、基礎から上級レベルに至るまでの知識を持った個人に対してGoogleが認定するものです。現在は、検索広告、ディスプレイ広告、動画広告、ショッピング広告、Google広告アプリ、Google広告測定の6つのコースが提供されています。認定資格証明書を取得することができ、Google広告に関して専門知識があることをクライアントや見込み顧客に対してアピールできます。

Facebook認定資格

Facebookが認定する、デジタルマーケティング関連の資格制度です。Facebook、Instagram、メッセンジャーなどFacebookが提供するアプリやサービスについての習熟度が上級レベルであることを認定するものです。コースは複数ありますが、例えば広告作成、管理、分析などのスキルを客観的に示すことができます。無料のオンラインコースで学習し、模擬試験を経てオンラインで受験します。企業のFacebook、Instagram担当者、広告担当者などにおすすめです。

自分の「今」に合う資格を選ぼう

マーケティング全般の知識を大枠で習得するための資格や、Google Analytics、Google広告などよりピンポイントな知識に特化した資格など、実にさまざまな制度があります。
現在、企業のWeb担当者で今後何か受験する人ならば、「今の担当分野を補強したい」「現状の得意分野の裏付けをしたい」といった視点で選ぶと良いでしょう。
一方、学生や、これからマーケティング業界に飛び込もうとする方は、ピンポイントな資格ではなく、大枠でマーケティングの基礎を捉えるための検定に挑むのがおすすめです。
今の自分に合うカリキュラムを見つけて、ぜひ今後の就職・転職に役立ててください。

この記事の著者

景山 真理

景山 真理

フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、Webメディア・紙媒体で活動しています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、デジタルトランスフォーメーション。
Website:Mari Kageyama Writing Works