イケウチオーガニックOGP

今治のタオルブランド「IKEUCHI ORGANIC(イケウチオーガニック)」は、2020年6月に「オンライン工場見学」を開催しました。本イベントは、新型コロナウイルス感染拡大を受け、同社が従来より年に1回ファン向けに開催している工場見学イベントを「オンライン」に切り替えたもの。

オンラインでの実施は同社初の試みでしたが、当日のイベントには全国から300名を超えるファンがアクセス、多くの感動を呼び大盛況のうちに終幕しました。

「同社がこのイベントに込めた想いとは何だったのか、なぜ多くのファンの熱狂を呼び起こすことができたのか?」-そんな同イベントの全貌に迫るべく、今回はIKEUCHI ORGANIC株式会社代表 池内計司氏、代表取締役社長 阿部哲也氏、営業部部長 牟田口武志氏にインタビュー

裏方として同イベントのプロデュースを担当したアライドアーキテクツ株式会社 田中亮氏との対談にて、「オンライン工場見学」の舞台裏をたっぷりと語っていただきました。

<イケウチオーガニック オンライン工場見学とは?>
2020年6月13日(土)にIKEUCHI ORGANIC株式会社が開催したオンラインイベント。1時間半にわたりYouTubeライブで配信、リアルタイムで約300名が本イベントに参加した。

「オープニングトーク~池内代表による本社工場内の案内~質問コーナー~Zoomストア体験~クロージングトーク」で構成された本オンラインイベント中には参加者からたくさんの熱心なコメントが寄せられ、事後アンケートでも回答者の97.9%が「イケウチオーガニックのことがより好きになった」と回答するなど、大成功を収めた。

年に1回実施、大人気の工場見学イベント「今治オープンハウス」をオンラインに

アライドアーキテクツ(以下アライド)田中氏:オンライン工場見学お疲れ様でした!300名もの方の熱狂的な支持を受けて好評のうちに終えることができ、イベントプロデュースを担当した僕も大変ほっとしているところです。

今日は皆様がどんな思いでこのオンライン工場見学に向き合っていたのか、やってみてどうだったか、また当日までの準備や本番中のエピソードなど、色々なお話ができればと思います。
まずは、今回「オンライン工場見学」を開催した経緯をお聞かせいただけますか?

池内代表:弊社はもともとOEM中心でタオル製造を行う会社でしたが、1999年にOEM事業と並行して初めて自社のファクトリーブランドを立ち上げました。2014年3月には社名を池内タオルからIKEUCHI ORGANICに変更、ブランド開始時から一貫して「製造過程における最大限の安全と最小限の環境負荷」を理念に物づくりをしています。

その結果、有難いことに弊社の物づくりに共感いただいた熱心なファンの方が徐々に増えていき、ファンとのダイレクトなコミュニケーションを大切にブランドを作ってまいりました。
その一環として、2017年以来毎年1回行ってきたのが工場見学イベント「今治オープンハウス」です。これはファンの方に今治に来ていただき、私たち社員が工場見学や本社案内などを通じてファンの皆さんをおもてなしするものです。

IKEUCHI ORGANIC株式会社代表 池内計司氏
IKEUCHI ORGANIC株式会社代表 池内計司氏、今治からオンラインでインタビューに答えた。

牟田口氏:「今治オープンハウス」は例年多くのファンの方に楽しみにしていただいているイベントですが、今年は新型コロナの影響で従来と同じ形式で実施するのは難しいだろうと考えていました。

ところが、そのような中、弊社がコロナ禍でリアル店舗にご来店いただけなくてもお客様に接客ができるようにと開始した「Zoomストア」が好評で、画面を通してもお客様に喜んでいただけていると分かったんです。

当初はオンラインだけでファンになっていただくのは難しいのではないかと思っていましたが、Zoomストアを通してお客様が商品を購入した後、「イケウチオーガニックのオンラインストアいいよ」と口コミしてくださり、さらに新しいお客様を連れてきてくださる…そんな様子を目の当たりにして、オンラインでのコミュニケーションの可能性を感じるようになりました。

今年の「今治オープンハウス」はオンラインで実施するのも面白いんじゃないか…でも自分たちでどうやってやったらいいんだろうと思っているときに、ちょうど田中さんからご連絡いただいたんです。

IKEUCHI ORGANIC株式会社 営業部部長 牟田口(むたぐち)武志氏
IKEUCHI ORGANIC株式会社 営業部部長 牟田口(むたぐち)武志氏

アライド田中氏:僕たちは普段から企業様と一緒にブランドのファンを創っていくご支援をしていますが、やはりどの企業様も新型コロナの影響でオフラインイベントが実施できない等、ファンの方と接点を持ちづらい状況にありました。

オンラインでも何かファンの方の気持ちを高めるようなことができないかと考えている中で、工場見学をライブ配信するのはいいんじゃないかと思いついたんですね。そこで、一番に思い浮かんだのが御社の「今治オープンハウス」でした。

自分自身がもともとファンだった御社の「Zoomストア」にお邪魔する機会もありまして、そこで池内代表の商品を作るまでの想いを聞き感動したこと、また京都店店長益田さんの説明で画面を通してもタオルのふわふわさが伝わってきたこともあり、これはオンラインでも十分感動を与えられるなと確信しました。

お互いに考えていたことが重なり、一緒にこのイベントに向き合うことができたのは本当に嬉しかったです。

イケウチオーガニック オンライン接客
アライド田中氏(上段右)が実際にZoomストアに訪れたときの様子。京都店店長でZoom店店長でもある益田氏(上段左)と池内代表(下段)がオンラインで接客した。

初めてのオンラインイベントで、準備にも一苦労

アライド田中氏:オンライン工場見学の実施が決まってからは、全体の構成からカメラ機材の手配、事前リハーサルなど様々な準備を進めていきました。今まで実施してきたオフラインのイベントと比較して、オンラインならではの大変だったところはありましたか?

牟田口氏:カメラを通して不特定多数のお客様に工場を公開するのは初めての経験でしたので、どのようにしたらお客様にオンラインでも楽しんでいただけるのか、どうしたら私たちの気持ちを伝えられるのかが難しかったです。そこは自分たちだけでは絶対にできなかったと思っています。

今回田中さんに入っていただき、外部のファン施策に精通された目線で見せ方のアドバイスをしていただけたのは大変ありがたかったです。また、オンライン配信のシステムとして何を使うか、Zoomなのか、Instagramライブなのか、facebookライブなのかなども田中さんと一緒に検討しましたよね。

アライド田中氏:そうですね。配信方法やコンテンツ企画、画面操作や台本など念入りに打ち合わせを行いました。リハーサルも何度か繰り返しましたが、色々とうまくいかないことやトラブルがあって、もう本番はできないんじゃないかと思った時もありました(笑)。

お客様とコミュニケーションを取りながら楽しんでもらう演出、置いてけぼりにしないカメラワークも大変でしたし、音声や電波が途切れたりもしました。でも、イケウチオーガニックの皆さんが「大丈夫」ってどっしり構えていらっしゃって、「ああ、イケウチの皆さんは本当にポジティブで、今までもこうして色々なことを乗り越えてきたのかな?」と。

牟田口氏:今までリアルで行ってきた「今治オープンハウス」でも同じようにバタバタしていましたから、最後は何とかなるんじゃないかという気持ちはありました(笑)。

アライドアーキテクツ株式会社ファン共創事業部 田中亮氏
今回のオンライン工場見学のプロデュースを担当したアライドアーキテクツ株式会社 ファン共創事業部 田中亮氏

本番当日のまさかのトラブルを救ったのは「ファンコミュニティ」だった

アライド田中氏:そうして迎えた工場見学の当日。まずはライブ配信を予定していたFacebookが開始直前にサーバー不良になるというトラブルから始まりましたよね。あれは本当に焦りましたよね。

牟田口氏:めっちゃ焦りましたね。もう延期しようかと思ったほどです(笑)。何度やっても画面は真っ黒ですし、立ち上げなおしたり有線を試したり、Wifiに繋ぎ直してもダメで。

阿部社長:僕自身はそんなに焦っていませんでしたよ。お待たせするのは申し訳ないですが、ドタバタしているのも面白いじゃないですか(笑)。そんな裏側も含めて公開したほうがリアルですし、見ていただいている方もグッと入ることができるのでは、と。

むしろ、これはチャンスじゃないの?と。トラブルからのリカバリー力がある、そんなところを見せられるのも弊社らしいのかなと思っていましたね。

IKEUCHI ORGANIC株式会社 代表取締役社長 阿部哲也氏
IKEUCHI ORGANIC株式会社 代表取締役社長 阿部哲也氏

池内代表:しかも当日はどしゃ降りの雨でした(笑)。私たちはいつも何かやるときには雨が降らないという自信があり、当日も「今日のオープンハウスの看板を入口に出そうか」なんて余裕だった時にどしゃ降りになってしまい、外に出したものをバタバタとしまったりして。

牟田口氏:でもファンの方々はそんなどしゃぶりの中工場の入り口に立つ代表の池内の様子や「なかなかライブ配信が始められないドタバタ」も楽しんでいただけたようで、最終的には良かったのかなと思っています。

イケウチオーガニック ライブ配信
サーバー不良トラブルに見舞われながらも何とか配信を開始。視聴者からは、「バタバタ感がとてもいいですw」「はらはらしましたが、無事始まってよかったです~!」などの温かいコメントが相次いだ。

アライド田中氏:Facebookでライブ配信ができないと判断し、急遽YouTubeからのライブ配信に切り替えましたが、あのYouTubeアカウントは、実はイケウチオーガニックさんの公式アカウントではなく、イケウチオーガニックファンの方が自主的に作ったYouTubeアカウントだったんですよね?

牟田口氏:そうなんです。YouTubeからライブ配信をするには事前申請が必要なので、弊社の公式アカウントではすぐに実施することはできなくて。「どうしよう」となった時に、ファンの方が自主的に作っていただいていた「イケウチ部」にて過去YouTubeライブ配信が行われていたことを思い出したんです。

池内代表:この「イケウチ部」は、新型コロナ禍にファンの方たちが弊社を応援するために自主的に作ってくださっていた部活動です。

コロナの影響でなかなかファンの方たちとお会いできないため、リアルで実施する代わりにZoomでワークショップを開催していたのですが、その中でファンの方たちが「イケウチさんもコロナでお店が閉まって大変なのに、どうして助けての一言も言わないのか?私たちがイケウチの応援をしますから」と急に部活動を始めてくださって。ドリフターズにかけて毎週土曜日夜8時に全員集合、と(笑)。

最初は、毎年今治オープンハウスに来ていただいている方やSNSで繋がりがあった方を中心に15名程度でクローズドのFacebookグループでスタートしたものが、今はオープンで200名程度にまで拡がり、YouTubeでの発信なども行ってくださるようになっていました。

アライド田中氏:ファンの人たちが自主的に立ち上げたオンラインコミュニティが今回の工場見学を救ったんですね。

ライブ感満載に工場内の様子と普段通りのスタッフの笑顔を配信

アライド田中氏:無事配信を始めてからは、阿部社長と京都店店長の益田さんがイベントの司会となり、現地今治の工場にいる池内代表と中継を繋ぎながら本社工場の中の様子をライブ感満載に伝えていきました

製造機械で糸が美しく織られる様子を見ることができたり、また色んな社員さんが登場したり、本当は社外秘?と思われる工場の中の様子が一瞬映ったり…と内容も豊富で、ライブ配信を視聴しているファンもたくさんコメントを寄せながら、楽しんで参加している様子でした。

牟田口氏:そうですね。ただ一方的に伝えるのではなく、お客様とのコミュニケーションを楽しむことを大切にしたいと思っていました。カメラワークについても、ライブ配信で見ている方自身があたかもその場に潜り込んでいるような雰囲気を出したくて、あえてiPhoneで配信したり。

アライド田中氏:リアル感が出ましたよね。途中、池内代表が紹介した商品が、もともとのリハーサルの時と違うものになったりして、僕自身も驚きました。全然違う内容をお話しされていたので、何度もオンライン工場見学を開催できるなとも思いました。

また、オンライン工場見学中には視聴者から製造の過程や商品についてたくさんご質問もいただきました。「イケウチオーガニック部」のアカウントから、随時それら質問に対する解説コメントも出されていましたが、あれも「イケウチ部」のファンの方が自発的に行ってくださっていたものなんですよね?

牟田口氏:そうなんです。弊社の公式コメントのように見えましたが、実はすでに弊社のことをよく知っていただいているイケウチ部のファンの方が自ら行ってくださったものだったんです。助けてくださって、大変ありがたかったです。

イケウチオーガニック 工場内をライブ中継
池内代表自身が本社工場内をライブ中継、タオルが作られる工程をひとつひとつ丁寧に解説した。普段見ることのできない工場内の様子に、ライブ中継を視聴しているファンからはたくさんのコメントが寄せられた。

阿部社長:もう一つ大きな発見は、今回のオンライン工場見学では工場内のスタッフが本当にイキイキとしていたことです。マスコミの方や芸能人の方が弊社工場に来て取材いただくこともあるのですが、そうするとどうしてもスタッフの皆は構えてしまいよそ行きの顔になるんです。

でも、今回は代表の池内自身が工場内を説明して回り、画面越しに阿部と益田が話しかける…ある意味日常の延長だったからなのかな、と。全然飾っていない普段の素の姿が出ているなと思いました。今回配信を見ていただいた方にも、そんな普段の私たちの姿を楽しんでいただけたのかなと感じました。

池内代表:弊社の社員、特に職人は無口で普段はあまり取材が入っても話さないのですが、今回は多くの職人が工場見学の様子を自らTwitterで発信していました。普段エンドユーザーさんの顔をみることが本当にないので、こうしてオンライン工場見学などを通じてエンドユーザーさんの声が聴けるのは本当に嬉しいことで、それが物づくりをしているひとのモチベーションになるんだと改めて感じました。

今回のイベントの最中、社員が皆本当にいい顔をしていて。イベントの参加者から「池内代表にとって、自分たちの商品の何が一番自慢ですか?」との質問を頂いたとき、「みんな笑顔でタオルを作っているのが一番の自慢です」という回答が自然に出てきたんです。まさかそんな質問が来るとは思っていなかったので、びっくりしましたが(笑)。

イケウチオーガニック 工場勤務スタッフ
オンライン工場見学中に多数の工場勤務スタッフが画面に登場。みんな笑顔で働いていることが大変印象的だった。

アライド田中氏:事後アンケートやTwitterの反応を見ても、代表のこの言葉が印象的だったという人がすごく多かったですよ。今回のアンケートに回答した人の内約2割はイケウチオーガニックの商品を使ったことがない人でしたが、それでも回答者の97.9%が「イケウチオーガニックのことがより好きになった」と回答。

さらに、「イケウチオーガニックのことをよりおすすめしたくなった」という回答も回答者の97.9%でした。画面を通してイケウチの皆さんの人柄が伝わってきたというコメントが多数寄せられており、それが皆さんの気持ちを高め、推奨意向の向上にもつながったと考えます。

また、他のファンの方が何に興味を持つのかが分かって面白かった、同時視聴で300人の仲間がいることを実感した、リアルの今治オープンハウスがより楽しみになったという感想もありました。

オンラインならでは、10~30代の若い世代がイベントに参加

アライド田中氏:オンライン工場見学の定量的な効果はいかがでしたか?本イベントの終了後、何か目に見えて変化したことはありますか?

牟田口氏:まずはオンライン工場見学の同時視聴者数が300名を超えたことはすごいことなのではと思っています。しかも、90分間の配信時間の途中で離脱した方はほとんどいらっしゃいませんでした。楽しんで参加いただけたのかなと思い、嬉しかったですね。また、Facebookページに新規でいいね!していただいた方が前後28日間と比較すると590%に伸びましたし、今回のイベントに関連するクチコミの数も、リアルで実施するイベントに比較すると4倍ほどもありました。

アライド田中氏:事後アンケートでは、回答者の36%が工場見学後に「商品を購入した」、47%が「商品の購入を検討している」と答えていましたね。

牟田口氏:今回のための特別な商品を出したりしているため一概にオンライン工場見学だけの効果と言うのは難しいのですが、通常の日に比べるとかなり良かったです。また、今回のオンライン工場見学は取引先の方も見てくださったのですが、内容を喜んでいただいて取引の話が前に進んだりもしましたし、本社への問い合わせの電話やメールも増えたりしています。

イケウチオーガニック 商品についての説明を
本イベントの終盤には、池内代表や京都店店長 益田氏が自ら商品についての説明を行った。

池内代表:今回のイベントでは10~30代の若い世代の方にもたくさん参加いただいたことも嬉しい驚きでしたね。私たちのブランドは立ち上げて21年たっており、全体的にお客様の年齢層も上がってきているのですが、オンラインだからこそより気軽に、場所や時間などの壁を超えて参加いただけるのだなと分かりました。実はこの新型コロナをきっかけに開始した「Zoomストア」に訪れていただいている方も、リピーターではなく新規の方が圧倒的に多いんです。SNSを通じてイケウチオーガニックのことは知っているけれど、今まで買ったことはないという方がほとんどです。オンラインでは今までリアルでお会いすることができなかった層の方とも出会えるのだなと感じています。

今後もオンラインイベントにチャレンジ、マーケットの拡がりに大きな可能性

アライド田中氏:今回のオンライン工場見学を踏まえて、今後やってみたいことはありますか?

池内代表:今後もオンラインイベントはぜひやりたいと思っています。オンラインでのシーズン発表会をやろうかと計画中なんですよ。また、ミニ工場見学や今治本社でのZoomストアなどもできるかな、と考えています。オンライン接客の際も、お客様1人だけでZoomストアに入ってきていただくのではなく、例えばお友達同士複数名で買い物に来ていただくなども面白いかな、と。

牟田口氏:新製品についての背景を説明する会やライブコマースなど、さまざまなオンラインイベントを通じて買い物を楽しんでいただくことで、マーケットを大きく広げられる可能性があるな、と感じています。やはり、オンラインには地域や年代を取っ払ってくれる、世界中のお客様が見てくださる良さがあります。最終的には原材料の産地であるタンザニアとインドにつないでやることにもチャレンジしてみたいし、英語対応にして、世界のファンに向けたオンラインイベントもやってみたいです。

でも最終的に核となるのはリアルなのかな、と。リアルの良さは実際に物を触っていただけることで、オンラインはどうしてもここは近づけることはできません。「オンラインで知っていただき、リアルに来る」「リアルで体験したからオンラインに行く」-どちらがいいというわけではなくて、どちらもうまく活用していきたいと考えています。

アライド田中氏:まさにそちらは弊社も同じ考えです。企業ブランドのファン創りにはオンラインとリアルでのコミュニケーションの掛け合わせが大切で、それがファンの方の気持ちを高め、今回にも現れているような「推奨」や「売上」にまでつながると考えています。

イケウチオーガニック インタビュー

これからもファンの方々と一緒にブランド作りを

アライド田中氏:最後に、今回のオンライン工場見学をはじめファンとのコミュニケーションを大切にしていらっしゃるイケウチオーガニックの皆さんにとって、ファンとはどのような存在なのかお聞かせいただけますか?

池内代表:私にとってファンは一番厳しい目で見てくれている人だと思っています。弊社のタオルは安いわけではないので、買ってくださった方に必ず満足していただかないといけません。今までリアルでファンの方に向けて商品の説明会をやり続けていますが、その中でまだ開発中の商品をお見せしてご意見をいただくこともあります。その時に、ファンの方がどんな目の輝きを見せてくださるのかを、自分がやっていることが良いのか悪いのかの判断にしています。物づくりの人間はどうしても独断になりがちですが、ファンの皆さんの目を見て物を創っていけば間違いないと思っています。

阿部社長:困ったことがあった時に助けてくれる存在ですね。会社なのでいい時もあれば悪い時もありますが、私たちが困っていることを察知して必ず何かしらの助け船を出してくださる。本当にびっくりするぐらい絶妙なタイミングで。とても不思議な感覚ですが、まるで家族のような、兄弟のような、そして神のような方々です。もちろん、厳しいご意見を頂くこともあり、それは真摯に受け止めます。でも、いつもどこか楽観的でいられるのは、つい甘えられるファンの方々がいらっしゃるからだと思っています。

牟田口氏:ブランドを一緒に作っていく存在です。これまでのブランドとは、企業側が100%価値観を決め、確立させた上でお客様にコミュニケーションしていくスタイルだったと思います。でも、私たちはまだまだ未完成な存在です。ブランドとしての大きな枠はあったとしても、まだまだ穴もあって。そんな中、間違えた方向に進もうとしたときに、常にファンの方々のご指摘があると感じています。

また、お客様はBtoCだけと思われがちですが、BtoBの取引先も大切なお客様です。ですので、BtoBの取引先とも「ファン」の関係性を作っていきたい。BtoC、BtoB関係なく、イケウチオーガニックを好きになってくれるお客様と本音を言い合い、お互いにどうあるべきかを議論し合ってブランドを作り上げていきたい。「私たちだけでイケウチオーガニックというブランドはできていない」-心からそのように思っています。

アライド田中氏:素敵なお話をありがとうございます。御社がファンや事業に向き合う姿勢から、改めて「ブランドは大きな枠組み(大義・パーパス)のもと、ファンと共に創っていくものであり、だからこそお客様やパートナー企業の方、社員の方との関係性が大事」であることを認識することができました。そして、オンラインでのイベントが関係性を築く一つの有効な手段であると感じました。これからも一緒にファンとの関係性を深く広くしていく新しい取り組みにチャレンジしていければと思っています。この度は、ありがとうございました!

イケウチオーガニック ZOOM
オンライン工場見学のエンディング時には雨が止み、雲のすき間から青空も。現場スタッフ一同が画面越しに手を振り、見送りの挨拶をした。