日々、様々なヒントやアイディアが探されている場所であるInstagram。企業公式アカウントはユーザーの「Instagram上の検索行動」から自分たちの投稿やアカウントを見つけてもらい、売上貢献や集客などの成果をより向上させることができます。
今回は、そんなInstagramの「検索」の種類と企業アカウントが参考にしたい攻略方法を解説しました。
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Instagramには「発見」と「検索」がある
Instagramを利用し、ユーザーは友達や親しい人と交流をはかるだけでなく、日々様々な情報を得ようとしています。そんなInstagramで、ユーザーが情報と出会う方法には大きくわけて「発見」と「検索」の2つのパターンがあります。
- 発見:Instagramアプリの下部にある虫眼鏡のアイコンをタップすると表示されるおすすめ投稿。フィード投稿、リール動画などのコンテンツが、ユーザーの興味やInstagram上の行動から推測して表示される。
- 検索:ハッシュタグ検索、キーワード検索、地図検索など、目的をもって探される情報。発見タブにある検索窓に知りたい情報に関する単語を打ち込み、検索を行う。
「発見」は「何か好きになれるものに出会いたい」「何かおすすめのアイディアを得たい」といった比較的ニーズが顕在化する前のフェーズにいるユーザーが多いのが特徴です。すぐに具体的なコンバージョンには繋がりにくいケースが多いものの、ユーザーとの新しい接点を作り出してコミュニケーションを重ねるきっかけ作りに最適です。
一方「検索」をするユーザーは「発見」で情報を得ようとするユーザーよりもより具体的な目的や「知りたいこと」「見たいもの」がはっきりしているという傾向があります。そのため、「商品購入」や「サービスの利用」「来店」など、ビジネスとしてのゴールに近いユーザーに接触できるメリットがあります。
Instagramの「検索対策」がこれからますます重要になってくるワケ
これまで、InstagramをはじめとしたSNSは、「商品購入」や「サービス申し込み」「来店」などコンバージョンからは少し遠いメディアだとされてきました。
しかし、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに伴う生活様式の変化によって、こうしたメディア接触態度にも変化の兆しが見られます。
アライドアーキテクツが行なった調査でも、SNSでの情報をきっかけとした商品購入や店舗をしている生活者は一定の割合でみられ、特にInstagramにおいてはその傾向が強いこともわかっています。
また、SNSを情報検索ツールとして利用する人も増加傾向にあります。特に若年層においてはこの動きが顕著に見られ、野村総合研究所が2022年2月に発表したレポートによると(※)、アンケート回答者のうち、10代20代では検索エンジンを利用した情報検索は大きく減少。代わりにSNSを利用した情報検索が増加しています。
なかでも、Instagramを利用した情報検索は、ここ5年で大幅にのびており、Instagramを利用して情報を探すユーザーが増えていることがわかります。
生活者の利用動向の変化を後押しするように、Instagramではショッピング機能や、料理を注文、予約ボタンなど、Instagramからビジネスの売上に貢献するような機能の拡充に取り組んでいます。
2021年のInstagramのアップデートを振り返り
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生活者、プラットフォーム双方の変化が見られるなか、Instagramを活用したマーケティング施策は2022年さらに注目の施策となり、特に生活者の消費購買意欲に近い「検索」への対策が、その成功の鍵を握るのです。
※)Z世代の”SNS疲れ”から生まれる1人行動ニーズ〜SNSは若年層における情報収集のメインツールにもなっている〜|野村総合研究所
押さえておきたい、Instagramの4つの検索方法
それでは、Instagramではどのような「検索」ができるのでしょうか。次にInstagramで行う検索方法について具体的に説明をしていきます。
①ユーザー(アカウント)検索
発見タブから開いた検索窓に、検索したいアカウントの名前を打ち込み、アカウントタブを開くと、該当するアカウントの検索結果一覧が表示されます。これがアカウント検索です。
「企業名」「ブランド名」「商品名」など具体的な固有名詞で探されることが多く、一般的な検索エンジンでは「指名検索」の要領に近い検索方法だと言えます。
アカウント検索を利用するユーザーは、その時点ですでに具体的に探したいアカウントやつながりたい商品、ブランドがはっきりしている場合が多く、アカウントのフォローやその先のコンバージョンにも繋がりやすい検索方法です。
<ユーザー(アカウント検索)攻略のポイント>
せっかくユーザーが検索をしてくれても、正しく結果が表示されなければ意味がありません。
そのため、
- プロフィールの名前を、ユーザーがよく知っている名称にする
- 英語表記や難しい漢字表記の場合、あわせてカタカナ表記もつける
といった工夫をすることで、アカウントを探しにきたユーザーにきちんとアカウントを見つけてもらうことができます。
また、アカウントにたどり着いてもらった際には、「フォロー」や「コンバージョン」に繋げていく工夫も大切です。
- 適切なアカウントの概要記述やCVへの導線設計がされた「魅力的なプロフィール」の作成
にも取り組みましょう。
Instagram企業公式アカウントを魅力的にみせるプロフィールについて具体的に解説!
▶Instagram(インスタグラム)の魅力的なプロフィールの書き方とは?企業公式アカウントのためのポイント解説
②ハッシュタグ検索
日本のInstagramユーザーは世界と比較しておよそ5倍ハッシュタグ検索が行われているという調査結果もあるほど、ハッシュタグ検索(※)は日本では主流の検索方法となっています。
共通の趣味や話題について発信しているユーザーと繋がったり、お手本にしたいユーザー、参考にしたいアイディアを探したりするなど、ハッシュタグを介して積極的な情報検索が行われているのです。
また、ブランドや商品名のハッシュタグを検索し、購入や利用を検討している商品についてのクチコミ検索を行うユーザーも多く見られます。
ハッシュタグの付け方や増やし方を事例をもとに徹底解説している記事はこちら
▶Instagramハッシュタグ攻略法。届く!成果を出す付け方とは
<ハッシュタグ検索攻略のポイント>
ハッシュタグには「一般的に使われているハッシュタグ」「ブランドや商品固有のハッシュタグ」の2つがあるため、ハッシュタグ検索対策も、この2種類のハッシュタグ投稿についてそれぞれ対策を行なっていくことが必須です。
一般的に使われているハッシュタグは、そのハッシュタグを検索したユーザーに自分たちの投稿やアカウントに気づいてもらうきっかけとなるもので、投稿のキャプションに入れて使います。使用するハッシュタグ選定のポイントとしては
- 自分たちの商品やサービスに興味を持ってくれそうな人がチェックしている一般ハッシュタグをつける
- 投稿内容、発信内容にそぐうハッシュタグを選ぶ
- トレンドとなっているハッシュタグをうまく組み込む
- ハッシュタグ投稿がされているボリューム別にバランスよくハッシュタグを選ぶ
- 自分たちの商品についてのUGCに使われている一般ハッシュタグを取り入れる
といったことに気をつけましょう。
また、ブランド固有のハッシュタグは、商品やブランドのクチコミとして購入や来店を検討しているユーザーの大事な材料として検索されます。そのため、一般ユーザーからの固有ハッシュタグ投稿を増やしていくことが重要です。
ハッシュタグ投稿を増やすためには
- 日頃の投稿やプロフィールの紹介文などに投稿してほしいハッシュタグをのせる
- 投稿されたUGCのリポストやストーリーズでのシェアを行う(ただし、許諾をとること)
- ホームページや商品を送る際の同梱状にUGCを掲載する
- ハッシュタグ投稿をしてくれたユーザーとコミュニケーションをはかる
- ハッシュタグ投稿キャンペーンを行う
- インフルエンサーを活用する
などの施策に取り組むことをおすすめします。
インフルエンサーの活用について事例をもとに解説しました。
▶インフルエンサーマーケティングの成功事例11選&ポイント解説【施策目的別】
※)参照:好きと欲しいをつくるInstagram|Instagram for Business
③地図検索
2021年6月にリリースされた地図検索機能は、現時点で日本独自のInstagram検索機能となっています。この機能を使えば、ユーザーは検索した近隣の人気スポットを探すことができます。
地図検索機能を利用するには発見タブの右上にある地図マークをタップします。すると、近隣の人気スポットが位置情報付きでシェアされた投稿と一緒に表示されます。検索結果は「美容室」「レストラン」といったスポットのカテゴリー別に表示させることもでき、Instagramを使ったスポット検索の利用は進むと予測されます。店舗型のビジネスを行なっている企業にとっては、ダイレクトに集客につなげることができる貴重な機能となりそうです。
<地図検索機能攻略のポイント>
地図検索機能で探されるためにはまず位置情報がしっかりしていることが重要です。そのため、
- プロフィールに店舗の位置情報を正しく記入する。
- 日頃の投稿は位置情報をつけて発信する。
この2つを徹底していく必要があります。
また、公式アカウントのプロフィール情報と、投稿の位置情報が一致した場合には検索結果に企業の公式アカウントが表示されます。そのため、
- プロフィールを整備し、情報を正しく正しく伝える。
- プロフィールに「電話する」「予約する」といったアクションボタンを設定する。
こうした対策を行うことで、検索結果にたどり着いたユーザーに適切なアクションを促すことができます。
④キーワード検索
2021年秋ごろから、日本語のワードにも対応するようになったInstagramのキーワード検索。Instagramしたの発見タブをタップし、検索ボックスに調べたいキーワードを入力すると、検索結果の上部、虫眼鏡マークの右側にキーワード検索の結果が表示されます。
これまでInstagramの検索は基本的に1つのハッシュタグ、1つのアカウント名のみの検索でした。しかしこのキーワード検索機能によって複数のキーワードでの検索が可能となり、各種検索エンジンで行われているような検索を行えるようになりました。
プラットフォームの機械学習機能の働きで表示されるおすすめコンテンツが限定的になりつつあるInstagramのなかで、キーワード検索はユーザーがより新しいコンテンツに出会うための機能として注目されています。また同時に、企業にとっても、これまでアプローチできていなかった新規フォロワーを獲得する手段としてキーワード検索への対策が重要となってくるでしょう。
<キーワード検索攻略のポイント>
現時点で、どういったアルゴリズムによって検索結果に表示されるのかは明らかになっていません。しかしInstagramのキーワード検索対策は、通常のSEO対策と通じるものがあると考えられます。
そのため、
- まずはどのキーワードを優先的に対策していくのか候補を決める
- 候補のキーワードで表示されるコンテンツの内容を閲覧し、自分たちのアカウントの投稿の方向性と合うかどうか確認する
と良いでしょう。キーワードが定まったら
- 定めたキーワードをプロフィールの紹介文に記載する
- 投稿のキャプションにキーワードを含める
といった工夫を行い、検索結果に投稿が表示されるように対策しましょう。過去に投稿したもののキャプションの再編集なども効果的です。
また、キーワード検索結果で上位に表示されるには、投稿のエンゲージメントも引き続き重要だと考えられます。検索対策だけでなく、日々の投稿のエンゲージメントにも注目しながら運用を行いましょう。
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いかがでしたか?
今回はInstagramの4つの検索方法についてご紹介しながら、その攻略ポイントを解説しました。
ぜひ、日頃のInstagramアカウント運用にお役立てください!