2015年のインバウンド(訪日観光客)の年間データを3分で振り返り!あわせてインバウンド景気に沸いたとされる企業の事例をいくつかご紹介します。2016年度計画・予算策定にぜひご参考ください!

 
【2015年のインバウンドを3分で振り返り!】 訪日観光客に関する最新データ&インバウンド景気で注目された企業まとめ
 
2015年の年間流行語大賞が「爆買い」になったことに象徴されるように、昨年は「インバウンド」が非常に注目された1年でした。2016年度は「何らかのインバウンド対策を取らなければ…」と検討中の方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、先日1月19日に発表された日本政府観光局(JNTO)のデータを基に、【2015年のインバウンド】を振り返ります。あわせて、【2015年にインバウンド需要により売り上げが向上した】ことが話題となった企業をいくつかご紹介します。
2016年度の計画・予算を考える際の参考にしてください。
 

1.2015年年間の訪日外客数は1973万人。2014年から147%の成長。

訪日観光客推移
2012年から伸び始めた訪日外客数は、昨年2015年についに1973万人となり、2000万人目前にまで成長しました。
政府が訪日PRを行う「ビジット・ジャパンキャンペーン」を開始した2003年からの推移を見ても、ここ3-4年の間に急激に訪日外客数が伸びていることが分かります。
要因としては、
・2012年以降の円安傾向
・アジア各国向けのビザの免除/緩和
・免税制度の拡充
・LCCやフェリーを含む訪日路線の増加
が挙げられます。
訪日観光客の増加傾向はこの先も続くとされており、2016年は2, 350万人程度まで伸びると予測されています(JTB旅行見通し調査より)。
 

2.2015年訪日観光客の国別内訳は中国、韓国、台湾の順。

国別
国別にみると、中国からの観光客が約500万人、韓国が約400万人、台湾が約367万人と続きます。
2007年以降は、この3か国がずっと1位~3位を占めており(年度によって、1、2、3位は入れ替わっています)、日本のインバウンド(観光)にとって最重要国となっていることが分かります。
その他アメリカからの観光客が初めて年間100万人を超えた他、東南アジア6市場(タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナム)からの旅行者が合計で200万人を超えたことも注目されました。
 

3.過去3年間の国別伸び率は中国+東南アジア諸国が高い

伸び率
過去3年間の国別の伸び率を見てみると、中国、及び東南アジア各国からの伸び率が高いことが分かります。中国だけに注目が集まりがちですが、東南アジアからの旅行者が着実増えている点に要注目です。
 

4.月別には4月、7-8月、10月に増える傾向

月別
月別に見ると、4月、7-8月、10月が比較的観光客数が多い結果となっています。「春節」に注目が集まりがちですが、年間を通して見ると、まさにこれからの春~秋にかけてのシーズンがピークとなることが分かります。
 

5.年間の訪日観光客による消費総額は3兆4, 700億円で前年比47.1%増

消費総額

出典:平成28年1月19日観光庁発表「平成27年年間値」

昨年1年間で、訪日観光客による消費総額は3兆4, 700億円となり、前年比47.1%成長しました。旅行者一人あたりの支出も2014年の15万1174年に比べ、17万6168円と16.5%増加しており、消費意欲が増大していることが分かります。
 

6.2015年インバウンド景気で話題になった企業

 ・三越伊勢丹ホールディングス

2015年4~12月期連結決算は、純利益が前年同期比33%増の240億円。売上高は3%増の9686億円、営業利益は16%増の307億円と最高益を更新したました。訪日外国人客の消費が伸び、免税売上高は約2.4倍(452億円)に膨らんだそう。
参考:http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXLZO9672081029012016DTD000

・ロート製薬

目薬や美容関連商品が中国のネット上で話題になり、実際にドラッグストアで「爆買い」される対象となったことが大きな要因となり、株価が2015年末頃大幅続伸しました。

・ドン・キホーテグループ

インバウンド効果により売上高、営業利益、経常利益、純利益とも2014年に比較し大幅な増収増益を達成(2015年2Q時点同社決算説明資料より)。

・LAOX(ラオックス)

2014年12月期の連結売上高は前年の1.5倍に増え500億円超に。純利益は12億円と、14期ぶりの黒字を確保したそう。今期(2015年12月期)は、その約7倍の83億円にまで拡大する見通しとのこと。
参考:http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/278209/102100005/?rt=nocnt
 
その他にも、2015年内の決算発表やメディアでの報道で「インバウンド需要による好影響あり」とされた企業には、以下のような企業があります。
・マツモトキヨシホールディングス
・コーセー
・資生堂
・ワコールホールディングス
・無印良品
・ABCマート
・コロワイド
・JR東日本、JR西日本、JR東海
百貨店業界、ドラックストア、化粧品メーカー、衣料品メーカーや小売店、飲食業界、交通関連など、幅広く恩恵を受けているようです。この他にもホテル業界、エンタメ業界、観光産業、食品業界等が挙げられるでしょう。
 
以上、今回は2015年年間データの振り返りと、インバウンド需要をうまく取り込んで結果を出している代表的な企業をご紹介しました。2016年は、どのようなことが話題になるでしょうか??本ブログでも定期的に情報を発信してまいりますので、ぜひご注目ください!
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【インバウンドプロモーションシリーズ】
・訪日観光客の今を知る!5つの基本情報
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・訪日観光客の消費行動を知る!4つの基本トピック
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・訪日観光客が急増の注目国!「タイ国内の2015年トレンドランキング トップ15」
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