Instagram広告解説OGP

Instagram広告ってどんなことができるの?どんなメリットがあるの?どうやって出稿すればいいの?今回はそんな疑問を解決すべく、Instagram広告について特徴、メリット、出稿方法まで徹底的に解説します!

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1.Instagram広告出稿の前におさえておきたい媒体特性

Instagram広告を始める前に、まずはInstagramにはどんな媒体特性があるのかをおさえましょう。

日本国内におけるInstagramのアクティブアカウント数は3300万(2019年3月時点)。男女比をみると、男性が43%、女性が57%と女性ユーザーの方が若干多く(※1)、年齢層としては若年層が多いながらも比較的幅広い年代にアプローチできるメディアです(※2)

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Instagramにはユーザーによるビジュアルを中心とした情報検索が盛んに行われているという特徴があります。ユーザーは自分の興味のある商品やサービスについて、ハッシュタグなどを活用して検索し日々のアイデアを得ています。

Instagramの媒体特性や最新アップデート情報についてまとめた記事はこちら
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また、コロナ禍における生活者のEC利用率の急速な増加や、SNSをきっかけとした消費行動意識の高まりを背景に、Instagramはショッピング機能を強化。ユーザーの消費行動との結びつきがますます強くなっています。

2.Instagram広告・4つのメリット

では、こうした特徴のあるInstagramに広告を配信できるInstagram広告にはどんなメリットがあるのでしょうか?

2-1.精度の高いターゲティング

Instagramは匿名性の低いFacebookと紐付いていますので、Facebook広告と同様に精度の高いターゲティングが実施できることが特徴です。具体的には、ユーザーの性別、年齢、居住地などのデモグラフィック情報に加え、興味関心や、Instagram上での行動データなどを元にターゲットを設定できます。
また、企業が保有しているデータや過去の実績データなどを活用したカスタムオーディエンス、類似オーディエンスの利用も可能です。

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2-2.予算・クリエイティブなど柔軟な広告運用が可能

Instagram広告は1日あたり1$(100円前後)という低予算から始められるという手軽さも特徴です。この条件を満たせば予算を自由に設定することができ、予算を消化すると広告の出稿が停止するので、安心して広告配信を行うことができます。加えて、出稿途中の予算の変更、クリエイティブの差し替えなどにも対応しており、広告を出稿しながら成果をみて施策の改善を回すことができるのもメリットです。

2-3.豊富な広告フォーマット

Instagram広告は目的やターゲットに応じて様々なフォーマットの広告を配信することができます。画像や動画広告の他にも、ユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションが可能なアンケート広告ECへの動線を作ることができるショッピング広告など豊富な広告機能を利用して、より高い施策効果を追求できるプラットフォームです。

Instagram広告のフォーマットについての説明を読む

2-4.世界中のユーザーへ訴求可能

Instagramの月間アクティブユーザーは世界で10億人にのぼると言われています。Instagramは日本国内のみならずこうした世界中のユーザーにリーチすることができるプラットフォームです。同時に、Instagram広告では画像や動画といったビジュアルでの訴求がメインとなるので、言語の障壁が比較的低い広告である点も海外展開施策として利用しやすい理由の1つです。

こちらの記事では2021年のFacebook&Instagramのトレンドを解説しています
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3.Instagram広告の出稿手順

ここからは実際のInstagram広告出稿までの流れをみていきます。もちろん施策によって順番が前後する場合もありますが、大まかな手順は以下の通りです。

  1. Facebookページを作成し、ビジネスマネージャアカウントを取得
  2. Instagramアカウントをプロアカウントに変更してfacebookと紐付け
  3. 広告クリエイティブの用意
  4. キャンペーンの作成
  5. 広告セットの設定
  6. 広告クリエイティブの入稿
  7. 広告の出稿を開始

4.Instagram広告の出稿準備その①FacebookページとInstagramの紐付け

Instagram広告を出稿するには事前に

  • Facebookページを作成し、ビジネスアカウントを取得
  • Instagramアカウントをプロアカウントに変更してfacebookと紐付け

こちらを行う必要があります。

4-1.Facebookページを作成し、ビジネスアカウントを取得

Facebookページをお持ちでない場合、まずはFacebookページの作成から始めます。FacebookページはFacebookの左側メニューバーにある「ページ」から新しいページの作成を選ぶことで作成が可能です。

また、Instagram広告はアプリやFacebookページからも出稿することができますが、ビジネスマネージャーの中の広告マネージャが使いやすくおすすめです。

ビジネスマネージャのアカウントをお持ちでない方はこちらにアクセスし、アカウントを作成をクリックして作成することができます。また、広告アカウントをお持ち出ない場合は、ビジネスマネージャの画面から広告アカウントを作成してください。その際、事前に広告の支払い設定を行っておくと良いでしょう。

Facebook広告マネージャアカウント作成画面
①画面右上のアカウントの作成を選択②ビジネスの名前、メールアドレスなどを入力して作成を選択③登録したメールアドレスに認証メールが届くので、メールから認証を確認して作成完了

4-2.Instagramアカウントをプロアカウントに変更してfacebookと紐付け

続いて広告を配信したいInstagramアカウントをプロアカウントに変更し、Facebookページとの紐付けを行います。

まず、①Instagramプロフィール画面の右上のメニューから「設定」を開き、
②「設定」メニューのなかから「アカウント」を選択。そして③アカウントメニューの最下部にある「プロアカウントへに切り替える」をタップします。

配信したいInstagramアカウントとFacebookページの紐付け 方法①

続いて、④アカウントのビジネスのカテゴリを選択し、⑤ビジネスアカウントかクリエイターアカウントかを問われるのでビジネスを選択します。そして⑥連絡先情報を追加します。

配信したいInstagramアカウントとFacebookページの紐付け 方法②

次に⑦FacebookページとInstagramアカウントをリンクさせます。もしFacebookページを事前に作っていない場合や、新規に作る場合はこちらの画面から⑧「Facebookページを作成」をタップして作成することもできます。その後、⑨その他プロフィール情報の入力などいくつかのステップを行なってプロアカウント設定とFacebookページとの連携は完了です。(※全てを完了させなくてもプロアカウントの機能を利用することは可能です

配信したいInstagramアカウントとFacebookページの紐付け 方法③

5.Instagram広告の出稿準備その②広告クリエイティブの用意

また、広告出稿に欠かせないのが広告クリエイティブ。Instagram広告において、広告クリエイティブは成果を左右するとても重要なものです。

Instagram広告では大きく「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「リール」「ショップ」と、5つの場所に広告を配信することができますが、それぞれの配信面によってユーザーの広告接触態度や傾向が異なります。また利用できるフォーマットも異なりますのでまずはその大まかな傾向を把握し、それに応じた最適な広告クリエイティブを用意する必要があります。

配信面とフォーマット、利用可能な機能の一覧まとめ図
Instagram広告の配信面と、クリエイティブフォーマットや利用可能な機能の一覧図

5-1.Instagram広告配信面ごとの特徴

①フィード:ブランドや商品の認知度アップや拡散に最適

Instagramのフィード(タイムライン)は、ストーリーズや発見タブと比較して前からあるぶん使い慣れている人が多く、様々な目的で利用されています。特に、情報収集と、新しい商品やブランドを探す際にはフィードが使われているというアンケート結果があります(※3)。そのため、Instagramのフィード広告はブランドや商品の認知度アップや拡散に適している配信面であると言えます。

また、フィード広告は「写真(静止画)」「動画」に加えて「カルーセル広告」「コレクション広告」「ショッピング広告」「ブランドコンテンツ広告」という、利用可能フォーマットの豊富さも魅力です。
目的やターゲットに応じて様々な広告フォーマットを試し、施策の成果改善につなげていきましょう。

②ストーリーズ:生活者との距離を縮めてブランド好意度や購入意欲を高める

ストーリーズ広告は、フルスクリーンで表示される画像や動画によるインパクトと没入感が特徴の配信面です。
Instagramが行なった調査では、ストーリーズの活用によって家族や友達とのコミュニケーションが向上したと回答したユーザーが多く、同時に3人に1人以上がブランドや商品をストーリーズで見たことで関心が高まったと答えています(※3)。こうしたアンケート結果からも、ストーリーズ広告はブランドや商品と生活者との距離を縮めてくれる配信面だと言えます。

また、24時間で消えるストーリーズはフィードと比較して、よりリアルタイム性の高い情報を求めているユーザーが多い傾向があります。実際の広告運用ではこのようなユーザーの心理状態を加味してクリエイティブを制作するとよいでしょう。

特に、静止画の組み合わせやスマホで撮影した動画を元に制作される「カジュアル動画」は、Instagramの配信面にも馴染みやすく、また比較的クリエイティブの修正や改善が行いやすいことから、Instagram広告のクリエイティブとしても注目です。

成果に繋がるストーリーズ広告クリエイティブのポイントについてまとめた記事はこちら
事例で解説!Instagramストーリーズ広告クリエイティブ制作7つのTIPS【Letro】

③発見タブ:高いモチベーションのあるユーザーに発見してもらう場

アプリのアイコン下部の虫眼鏡マークをタップすると開くことができる発見タブ。発見タブには、ユーザーのフォローやコンテンツの閲覧、いいねやコメントなどの行動に基づき独自のアルゴリズムから、そのユーザーごとにカスタマイズされたオススメの投稿が表示されています。

そんな発見タブでは

①発見タブを開いたホーム画面(2022年10月
②発見タブに訪れたユーザーが興味をもってクリックした画像の遷移先 の2箇所に広告が配置されます。

毎月、全世界のInstagramアカウントの50%以上がこの機能を利用していると言われており(2019年5月時点)、能動的に情報を求めているユーザーに効率的に商品やサービスの認知や理解を促すことができる配信面です。

④リール:エンターテイメント性の高いコンテンツが好まれる場(※2021年6月より利用可能に)

Instagramリールは2020年にリリースされた15秒〜30秒以内のショート動画を共有できる機能。音楽やエフェクトを追加し、クリエイティブでエンターテイメント性の高い動画が投稿されているのが特徴です。

そんなリールにも、2021年6月から広告が配信できるようになりました。

リール広告で対応しているのは動画クリエイティブのみ。オーガニックリールコンテンツの間に表示され、オーガニックリールと同様にコメントや「いいね!」、シェアをすることができます。

リールはInstagramでの短尺動画需要が伸びてきたことを背景として開発された機能です。フォロー外のユーザーのコンテンツも閲覧できることから、ユーザーがエンターテイメント性の高い動画との出会いを求めて閲覧するユーザーが多いことが特徴。 広告クリエイティブも、音楽や効果音などを追加し、他のオーガニックリールコンテンツの中で違和感のないものを利用するのがおすすめです。

⑤ショップ:購買に積極的なユーザーにアプローチできる

Instagramショップはショッピングタグをつけた画像を投稿することで、投稿をみたユーザーを投稿から購入へと促すことができる機能です。
アプリの画面下部にあるショッピングバッグアイコンをタップすると、ショッピング投稿が並んだショッピング専用タブが開かれ、配置をショップにした広告はこの一覧画面上に他のショッピング投稿と並んで表示されます。

ショップタブに配信された広告をクリックすると、商品詳細ページに遷移し、価格など商品の詳細や画像を確認したり、広告主が提供している他の商品を閲覧したりすることができます。また、気になった商品をリストに追加、友人にシェアすることも可能。Instagram上の他の広告と同様に、広告を非表示にしたり、報告することもできます。

ショッピング専用タブを開くユーザーはInstagram上で新しいブランドやお気に入りの商品に出会いたいというモチベーションが高いという特徴があります。そのため、ショッピングにダイレクトに結びつきやすい商品画像などのクリエイティブを利用することがおすすめ。また、ショッピング専用タブの投稿は正方形で表示されるので、広告クリエイティブもそれに倣い正方形のシングル画像や、正方形の画像によるカルーセルにすることをおすすめします。

この他、現在は「プロフィールフィード広告」のテストも開始されています。これは、ユーザーが、他のアカウントのプロフィールを開いて投稿をタップし、そこからフィードをスクロールしている時に表示される広告です。また米国の一部のクリエイターを対象に、クリエイターが自分のプロフィールフィードに表示される広告から収益を得られる機能についてもテスト予定だと明らかになっています。

5-2.Instagram広告で利用可能なクリエイティブフォーマット&機能の種類

Instagram広告のクリエイティブの基本となるのは「写真(静止画)」と「動画」の2つ。この2つの基本を応用しながら配信面ごとに様々な機能の利用が可能です。

①写真(静止画)

フィード、ストーリーズ、発見タブの全てで利用が可能な写真(静止画)クリエイティブ。ビジュアルでの情報検索のために使われることが多いInstagramにおいて、もっともシンプルでユーザーにも馴染み深いクリエイティブ形式です。正方形・横型のどちらにも対応しています。

②動画

写真(静止画)と同様に、フィード・ストーリーズ・発見タブすべての配信面で利用が可能な動画クリエイティブ。画面いっぱいに広がるビジュアルに音と動きをプラスしてより多くの情報を届けることが可能です。横型または正方形のフォーマットで120秒の動画を配信することができます。

Instagram動画広告で成果を出すためのポイントはこちらの記事でご紹介しています!
SNS動画広告の成功事例で解説!成果につながる動画クリエイティブのポイント

③カルーセル

フィードとストーリーズで複数枚の写真(静止画)と動画を表示させるものです。フィードではキャプション(テキスト)付きで表示させることができます。複数の写真や動画をユーザーにスワイプさせることで、より深いブランド・商品理解を促すことができます。

④コレクション広告

商品をカタログ形式にして表示できるのがコレクション広告。アイキャッチとなる画像や動画の下にあらかじめ登録した商品カタログが表示され、カタログをタップすると商品詳細が現れます。ショッピング機能を活用し、そのまま商品購入に繋げることもできるフォーマットです。

Instagramショッピングの活用ポイントはこちらの記事でご紹介しています!
【InstagramでEC売上をアップ!】ショッピング機能を効率的に活用するための5つのポイント

⑤ショッピング広告

また、コレクション以外に、通常のショッピングタグをつけたショッピング投稿を広告として配信することができます。ショッピング投稿はフィード、ストーリーズで配信ができ、動画と写真(静止画)の両方に対応していますが、広告として配信できるのはフィードのみとなっています。
コレクション投稿と同様に広告から自然な形でECサイトへ誘導し、商品購入を促すことが可能な機能です。

⑥アンケート広告

ストーリーズで配信が可能なアンケート広告は、広告クリエイティブの中でユーザーに二択の質問ボタンを表示させることができる広告フォーマット。
ユーザーと双方向性のある広告コミュニケーションを行うことでエンゲージメントを高め、コンバージョンに繋げることが可能です。

DAZN Instagramストーリーズ キャプチャ
スポーツ専門の定額制動画サービスであるDAZNではアプリインストールを目的としたアンケート広告機能を利用した広告配信を実施。アンケートスタンプを設置した広告はコンバージョン率が1.8倍のびた。
引用:DAZN JAPAN|Instagram Business

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⑦ブランドコンテンツ広告

Instagram上で影響力のあるクリエイター(インフルエンサー)のオーガニック投稿を、企業が広告として配信することができるのがブランドコンテンツ広告。
企業はクリエイターの作成した良質な投稿を広告として配信でき、クリエイターにとっても自身の投稿を企業の広告として広く配信してもらえるというメリットがあります。さらに、2021年10月には、リールでもブランドコンテンツ広告を利用できるようにました。対応する配信面が増えてますます注目が高まるでしょう(2021年12月情報更新)。

ブランドコンテンツ広告の表示例
ブランドコンテンツ広告の表示例。どのクリエイターとのコラボなのかを明示するブランコンテンツタグが付与された広告が配信できる。
画像引用:Branded Content: Ads Setup Guide|Facebook

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⑧複数広告主の広告

ユーザーがコンテンツにエンゲージした後、そのコンテンツと類似しているブランドや製品に関連する複数の広告主の広告がカルーセルで配信される機能。広告はInstagramフィードに表示されます。例えば、ベビーベッドの広告と一緒にベビー服の広告が表示される、といったイメージです。

この機能は、

  1. 広告の配置を「手動配置」もしくは「Advantage+ 配置」を選び配置先にInstagramフィードを選ぶ
  2. フォーマット]セクションで、「複数広告主の広告」のチェックボックスをオンに設定

することで利用ができます。

ただ、広告の配置はMetaの機械学習によって決定されるため、設定をオンにしてもこのフォーマットで配信されることを保証するものではありません。また、フォーマットには、広告主がどの広告と一緒に表示されたかを確認するための個別のレポートが用意されていないため注意が必要です。

⑨AR広告

InstagramではMeta Sparkを使い、Instagramで使えるARエフェクト(背景の装飾、スタンプ、自撮りの加工など)を作ることができます。AR広告はこのエフェクトを利用したフォーマット。具体的には、ユーザーに商品の試着、コスメのバーチャルタッチアップ、自宅にインテリアを配置した時のシミュレーションなどを行うことができます。

このAR広告が配置されるのは「Instagramフィード」と「ストーリーズ」の二箇所。広告の配信目的には「ブランドの認知度アップ」、「リーチ」、「トラフィック」、「コンバージョン」から選択することが可能です。

AR広告と通常広告を併用することで、通常広告のみの場合と比較してパフォーマンスが大幅に向上につながっているという調査結果()もあり、没入感のあるリッチな広告フォーマットとして注目されています。

※)AR広告に関する画期的な調査により、没入型クリエイティブの価値が具体的に明らかに|Meta

6.Instagram広告の入稿作業①キャンペーンの作成

続いて、いよいよ出稿作業です。

6-1.キャンペーンの作成手順

まず、ビジネスマネージャの中の広告マネージャを開き、キャンペーンの作成ボタンをクリックしてキャンペーンの作成を開始します。

Facebook広告マネージャキャンペーンの作成
緑色の作成ボタンから、キャンペーンの作成を選び作成を開始。

キャンペーンとは、広告を通してどんな成果を得られたいのかに当たる、配信目的のこと。「認知」「検討」「コンバージョン」の大きく3つのグループに分類されます。
キャンペーンの新規作成ボタンを押すと、キャンペーン設定画面が開きますので、そこから今回の配信目的を選択してください。

Facebook広告マネージャキャンペーンの作成②

6-2.Instagram広告の課金条件

Instagramの課金条件はキャンペーンによって変わります。主な課金目的は以下の通りです。

・クリック課金(CPC)

ユーザーが広告を閲覧しリンクをクリックして、遷移先に設定したウェブサイトやアプリへ遷移した場合に費用が発生する課金形式です。自社サイトへ誘導したり、商品購入を目的とした広告施策に向いています。

・インプレッション課金(CPM)

出稿している広告が1,000回表示されたときに費用が発生する課金形式です。広告が閲覧された数によって課金されるので、認知拡大を目的とした広告施策に向いています。

・動画視聴時間(CPV)

広告として配信された動画の再生時間に応じて費用が発生する課金形式です。CPMが認知拡大に向いているのに対し、一定秒数の動画再生を条件とするため、理解促進や購入意向の引き上げを目的とした広告施策に向いています。

・アプリインストール課金(CPI)

アプリがインストールされた時に費用が発生する課金形式です。アプリのインストールを目的とした広告施策に利用されます。

7.Instagram広告の入稿作業②広告セットの設定

Instagram広告において「誰に(オーディエンス)」「どこで(配置の設置)」「いつまで(期間)」「どのくらいの予算で(予算)」を設定するを定めたものを広告セットと呼びます。

7-1.予算の設定

まずは予算を定めます。予算は「1日の予算」と「通常予算」から選択が可能です。ただし、1日あたりの予算を定めると、予算に達した際に広告の配信が止まってしまいますので注意してください。

Facebook広告マネージャ予算と掲載期間 設定

7-2.オーディエンスの設定

続いて「誰に」にあたるオーディエンスの設定を行います。商品やサービスのターゲット層や、施策の目的からどんなユーザーに広告を配信したいのかを考え、ターゲティングを設定します。

Instagram広告のターゲティングは大きく次の3つに分類することができます。

①コアオーディエンス

ユーザー属性や興味関心をもとに行うターゲティングであるコアオーディエンス。ユーザー属性では、居住地域、年齢、性別、 使用言語などのユーザーのデモグラフィック情報をもとにターゲットを設定します。
また、ユーザーが利用しているアプリやクリックした広告、フォローしているアカウントなどの興味関心や、Instagram上での行動データを利用したターゲティングもこのコアオーディエンスに含まれます。

②カスタムオーディエンス

企業が持っているメールアドレスや電話番号といった顧客情報を基に、Instagramを利用している既存顧客のデータを照合して行うのがカスタムオーディエンスです。既存顧客に対する新商品の案内や休眠顧客の掘り起こし、ロイヤル顧客に対する特別キャンペーンの案内など様々な場面で活用することができます。

③類似オーディエンス

元となるオーディエンスリストを活用し、そのリストのユーザーと近い属性のユーザーに広告を配信するのが類似オーディエンス。すでに効果が出ているユーザーの傾向を踏まえてそのユーザーと類似するユーザーにリーチができるので、高い広告効果が期待できます。

Facebook広告マネージャ 類似オーディエンス 設定

7-3.配信面(配置)の設定

続いて「どこで」にあたる配置の設定です。今回はInstagram広告の配信なので、「手動配置」を選び、プラットフォームでInstagramを選択し、詳細な配信面を設定します。もちろん同時にFacebookなどにも広告を掲載することも可能です。

Facebook広告マネージャ 配置 設定

広告マネージャでは、設定した内容によって、オーディエンス設定の広さと1日あたりどのくらいの成果があがる見込みかが表示されます。
オーディエンスの設定などを行う時は、この表示を確認しながら調整すると良いでしょう。

Facebook広告マネージャ オーディエンス 設定

7-4.広告クリエイティブの入稿

続いて、実際に出稿する広告を入稿します。必要となるのは写真(静止画)や動画などの「メディア」と必要に応じて広告と共に掲載される説明文である「テキスト」の2種類。

Facebook広告マネージャ クリエイティブ 設定

入稿した広告は、画面の右側のプレビュー表示で確認することができます。Instagramにはメディアの中に20%以上テキストをいれてはいけないというルールがありますので、広告画像を用意する時はご注意ください。

配信面ごとの入稿規定は以下のとおりです。

入稿規定まとめ図
配信面ごとの入稿規定。フィードと発見タブは同一の条件である。

7-5.広告の出稿を開始

最後に、画面最下部の広告を公開するを選択すれば出稿が完了です。もちろん、下書きとして保存し、後日配信することもできます。

Facebook広告マネージャ 広告出稿 設定

8.Instagram広告で成果をあげるポイント4つ

8-1.適切なオーディエンス設定

Instagram広告では、精度が高く細かなターゲット設定ができる反面、ターゲットを絞り込みすぎることに注意が必要です。これは広告を配信できるユーザーが少なくなれば、必然的にターゲットの競合性が高まり、CPC(クリック単価)やCPM(インプレッション単価)が高騰し結果としてCPA(顧客獲得単価)が上がってしまう恐れがあるためです。

また、Instagramには効率的に運用するための自動最適化機能があります。これは広告のコンバージョンなどのデータをもとに、より高い効果を出せるユーザーに自動で広告を配信してくれる機能です。この自動最適化においても、全体の広告配信数が少なく十分なデータを収集できなければ、最適化の精度が下がってしまいます。

ターゲティングを行う際は、広告施策全体を広い視点で見ながら、想定するターゲットのペルソナ像を正しく設計してターゲティングを行うことが大切です。

8-2.配信面にあった広告クリエイティブの利用

前述の通り、Instagramは配信面によってユーザーの接触態度が異なるため、配信面に合った広告クリエイティブを用意することが成功のポイントです。
テキストの内容や書き方、画像のサイズやフォーマットなど、接触ユーザーの態度や心理状態を加味して用意しましょう。

加えて、InstagramをはじめとしたSNSは、スマホからの接触が大部分です。そのため、プライベートな空間として認識される傾向が強く、YDNやGDNで使用する広告クリエイティブの流用はユーザーに違和感を与える懸念があります。
UGC(※)などをうまく活用し、メディアに馴染む広告クリエイティブを作成しましょう。

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また、生活者の動画コンテンツへの接触時間は年々増加しています。SNS上においても、動画コンテンツニーズは高く、広告における動画クリエイティブの活用は注目の施策です。特に、SNSに馴染むカジュアル動画の活用は効果的です。

※)UGCとは:UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。

8-3.状況に応じて柔軟に改善を行う

Instagram広告は柔軟な広告運用が可能な点も魅力です。実績に応じて、出稿予算を変更したり、クリエイティブのブラッシュアップを行うことでより高い成果に繋がることが見込まれます。そのため、はじめから高い成果を狙うのではなく、様々なパターンや配信面などを試してより良い「勝ちパターン」を見つけることがポイントです。
こうした改善施策に対応できるような運用体制を整え、日々成果を見ながら広告施策全体の成果アップを目指していくことが重要です。

8-4.媒体のアップデートをキャッチアップ

Instagramでは随時、広告メニューの拡充や広告施策を効率化するためのアップデートを行なっています。また広告だけでなく、全体のアップデートによってユーザーのInstagram上の行動パターンや接触心理に変化が生じる場合もあります。そのため、Instagramのアップデート情報をこまめにキャッチし、都度施策に見直しをかけていくことが必要です。

InstagramのアップデートについてはInstagram for Businessのページでも紹介されているほか、Instagram for BusinessのInstagramアカウントでは活用ノウハウの共有もされています。また、SMMLabでも定期的にアップデートをまとめた記事の公開などをおこなっていますので、ぜひチェックしてみてください。

いかがでしたか?今回はInstagram広告の出稿方法について詳しく解説しました。ぜひ、今後の広告施策にご参考ください!

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※1)カンタージャパンによるFacebook委託調査、2018年5-6月|Facebook社
※2)モバイル&ソーシャルメディア 月次定点調査(2020年6月度)|株式会社ジャストシステム
※3)Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い|Instagram for Business