Instagram広告ってどんなことができるの?どんなメリットがあるの?どうやって出稿すればいいの?今回はそんな疑問を解決すべく、Instagram広告について特徴、メリット、出稿方法まで徹底的に解説します!
TOPICS
- 1.Instagramとは?ー広告出稿の前におさえておきたい媒体特性
- 2.Instagram広告・5つのメリット
- 2-1.精度の高いターゲティング
2-2.予算・クリエイティブなど柔軟な広告運用が可能
2-3.豊富な広告フォーマット
2-4.世界中のユーザーへ訴求可能
2-5.企業アカウント(ビジネス)と親和性が高い - 3.Instagram広告の出稿手順
- 3-1.Instagramアカウントから直接出稿する方法
3-2.広告マネージャから広告を配信する - 4.Instagram広告の出稿準備その①FacebookページとInstagramの紐付け(広告マネージャの場合)
- 4-1.Facebookページを作成し、ビジネスアカウントを取得
4-2.プロアカウントに変更したInstagramアカウントをビジネスに追加 - 5.Instagram広告の出稿準備その②広告クリエイティブの用意
- 5-1.Instagram広告配信面ごとの特徴
5-2.Instagram広告で利用可能なクリエイティブフォーマット&機能の種類 - 6.Instagram広告の入稿作業①キャンペーンの作成
- 6-1.キャンペーンの作成手順
6-2.Instagram広告の課金条件 - 7.Instagram広告の入稿作業②広告セットの設定
- 7-1.予算の設定
7-2.オーディエンスの設定
7-3.配信面(配置)の設定
7-4.広告クリエイティブの入稿
7-5.広告の出稿を開始 - 8.Instagram広告の効果測定
- 8-1.Instagram広告で効果をみるための指標
8-2.Instagram広告の成果の計測方法
8-3.Instagram広告の効果測定のポイント - 9.Instagram広告で成果をあげるポイント4つ
- 9-1.適切なオーディエンス設定
9-2.配信面にあった広告クリエイティブの利用
9-3.状況に応じて柔軟に改善を行う
9-4.媒体のアップデートをキャッチアップ
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1.Instagramとは?ー広告出稿の前におさえておきたい媒体特性
日本国内で3300万人(2019年3月時点)のアクティブアカウントを抱えるInstagram(※1)。若年層の女性に強いプラットフォームという印象が強いInstagramですが、男性が41%、女性が58%と若干女性が多いものの大きな差はなく、年齢層についても幅広い年齢層に活用されていることが分かっています(※2)。
Instagramユーザーにはどんな特徴があるのか?実態調査をまとめました
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(※1)Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破|Meta
(※2)令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書
Instagramにはユーザーによるビジュアルを中心とした情報検索が盛んに行われているという特徴があります。ユーザーは自分の興味のある商品やサービスについて、ハッシュタグなどを活用して検索し日々のアイデアを得ています。
また、昨今Instagramライブやリールといった動画コンテンツも人気となっています。
特にリールは、TikTokやYouTubeショートなどの短尺動画コンテンツを好むZ世代を中心に人気となっており、企業の活用事例も増えています。
Instagramリールの基本を抑えるならこちらの記事をご覧ください
▶Instagramリール(Reels)とは?基本的な使い方や企業の活用ポイントを簡単解説!【事例あり】
2.Instagram広告・6つのメリット
では、こうした特徴のあるInstagramに広告を配信できるInstagram広告にはどんなメリットがあるのでしょうか?
2-1.精度の高いターゲティング
Instagramは膨大なデータを持つFacebookと紐付いており、Facebook広告と同様に精度の高いターゲティングが実施できることが特徴です。具体的には、ユーザーの性別、年齢、居住地などのデモグラフィック情報に加え、興味関心や、Instagram上での行動データなどを元にターゲットを設定できます。
また、企業が保有しているデータや過去の実績データなどを活用したカスタムオーディエンス、類似オーディエンスの利用も可能です。
2-2.予算・クリエイティブなど柔軟な広告運用が可能
Instagram広告は1日あたり1$(100円前後)という低予算から始められるという手軽さも特徴です。この条件を満たせば予算を自由に設定することができ、予算を消化すると広告の出稿が停止するので、安心して広告配信を行うことができます。加えて、出稿途中の予算の変更、クリエイティブの差し替えなどにも対応しており、広告を出稿しながら成果をみて施策の改善を回すことができるのもメリットです。
2-3.豊富な広告フォーマット
Instagram広告は目的やターゲットに応じて様々なフォーマットの広告を配信することができます。画像や動画広告の他にも、ユーザーとのインタラクティブなコミュニケーションが可能なアンケート広告やECへの動線を作ることができるショッピング広告など豊富な広告機能を利用して、より高い施策効果を追求できるプラットフォームです。
2-4.世界中のユーザーへ訴求可能
Meta社の発表によると、Instagramの月間アクティブユーザーは世界で20億人(※3)にのぼると言われており、Instagramは日本国内のみならずこうした世界中のユーザーにリーチすることができるプラットフォームとなっています。同時に、Instagram広告では画像や動画といったビジュアルでの訴求がメインであるため、言語の障壁が比較的低い広告である点も海外展開施策として利用しやすい理由の1つです。
2-5.企業アカウント(ビジネス)と親和性が高い
アライドアーキテクツが2020年12月に行った調査によると、Instagramユーザーの67.4%が何らかの企業アカウントをフォローしたことがあります。
さらに、Instagram上の企業アカウントや投稿をきっかけに知った商品を購入したことがあるユーザーは全体の41.5%、実店舗に訪問したことがあるユーザーは全体の42.9%となっています。
企業発信の投稿はユーザーから否定的に思われるのでは?と考える企業担当者の方も少なくないと思います。しかしInstagramユーザーはそれが企業発信であっても「自分にとって有益である」「知りたかった情報である」と判断すれば、それを好意的にとらえ行動に移すことが分かっています。このように、Instagramは企業アカウントとも親和性が高いプラットフォームであり、企業の宣伝活動、広告施策にも適していると言えます。
出典:上の3つすべてアライドアーキテクツ株式会社『「Instagramを見て購買する」ユーザーの実態調査』(2020年12月21日)
(※3)Meta Reports Third Quarter 2022 Results|Meta社
3.Instagram広告の出稿手順
ここからは実際のInstagram広告出稿までの流れをみていきます。Instagram広告を出稿するには、大きく以下の2つの方法があります。
①Instagramから直接出稿する方法
②広告マネージャから出稿する方法(Facebookアカウント必須)
3-1.Instagramアカウントから直接出稿する方法
Instagramのアプリ・WEBサイトから直接広告を出稿するシンプルな方法です。
出稿手順が分かりやすく手軽に出稿できるというメリットがあります。
一方で、使えるクリエイティブはInstagramで投稿されたもの、投稿の目的は「プロフィールへのアクセスを増やす」「WEBサイトへの問い合わせを増やす」「問い合わせを増やす」の3つのみ、と制限もあります。
Instagramアカウントから広告を出稿する手順は以下の通りです。
①Instagramアカウントをプロアカウントに切り替える
広告を出稿するにはまずアカウントをプロアカウントに切り替える必要があります。切り替え方は以下の通りです。
- トップ画面の「その他」から「設定」を選択
- 設定メニューの中にある「アカウントの種類とツール」を選択
- プロアカウントに切り替えを選択
Instagramのプロ(ビジネス)アカウント切り替えの細かい説明はこちらもご覧ください。
▶Instagram(インスタグラム)のビジネスアカウントとは?企業が利用する際のメリットや切り替え方法を5分で解説!
②プロフィール画面から「広告ツール」を選ぶ
もしプロフィール画面に「広告ツール」がない場合は、「プロフェッショナルダッシュボード」から「広告ツール」に移動することができます。
③広告に使いたい過去の投稿を選択
過去の投稿の中でユーザーからの反応がよかったものや、成果につながりそうな投稿を選んで広告として配信します。Instagramショップを持っている場合、商品タグを含む投稿も広告として配信することができます。
④広告の目的を選ぶ
Instagramから直接投稿を宣伝する場合に選べる広告の目的は以下の3つです。
- プロフィールへのアクセスを伸ばす
Instagramアカウントをフォローの有無を決定する際の後押しとなる「プロフィール画 面」。そんなプロフィール画面へのアクセスを伸ばすことで、ブランドの認知度やフォロ ワー増加につながる配信目的です。 - ウェブサイトへのアクセスを増やす
オンラインでの売上アップ、予約率アップや特定の外部ページへのトラフィック増加を目 指す場合に最適な配信目的です。 - 問い合わせを増やす
広告からユーザーをダイレクトメッセージに誘導し、1to1の会話を発生させるための配信目的です。質問への回答やパーソナライズされた情報を提供し、コミュニケーションを円滑にすることができます。
⑤オーディエンスの設定
広告をどんなユーザーに配信したいのか、オーディエンスを設定します。エリアや興味関 心のほか、成果につながりそうなユーザーを自動的にターゲティングしてくれる自動オー ディエンスなどを利用することができます。
⑥予算と期間の設定
広告配信に使う予算と、広告を配信する期間を設定します。予算と期間の確保をしっかりと行うことで、最適な場所と最適なオーディエンスを見つけることが可能です。
3-2.広告マネージャから広告を配信する
より詳細な広告配信設定や、複数人での運用を行う場合には広告マネージャの利用がおすすめです。
広告マネージャから広告を配信する手順は以下の通りです。
- Facebookページを作成し、ビジネスマネージャアカウントを取得
- プロアカウントに変更したInstagramアカウントをビジネスに追加
- 広告クリエイティブの用意
- キャンペーンの作成
- 広告セットの設定
- 広告クリエイティブの入稿
- 広告の出稿を開始
4.Instagram広告の出稿準備その①FacebookページとInstagramの紐付け(広告マネージャの場合)
Instagram広告を出稿するには事前に
- Facebookページを作成し、ビジネスアカウントを取得
- Instagramアカウントをプロアカウントに変更してfacebookと紐付け
こちらを行う必要があります。
4-1.Facebookページを作成し、ビジネスアカウントを取得
Facebookページをお持ちでない場合、まずはFacebookページの作成から始めます。FacebookページはFacebookの左側メニューバーにある「ページ」から新しいページの作成を選ぶことで作成が可能です。
ビジネスマネージャのアカウントをお持ちでない方はこちらにアクセスし、アカウントを作成をクリックして作成することができます。また、広告アカウントをお持ち出ない場合は、ビジネスマネージャの画面から広告アカウントを作成してください。その際、事前に広告の支払い設定を行っておくと良いでしょう。
4-2.プロアカウントに変更したInstagramアカウントをビジネスに追加
続いて広告を配信したいInstagramアカウントをプロアカウントに変更し、Facebookページとの紐付けを行います。
プロアカウントへの変更方法はこちらで説明した通りです。
なお、ビジネスマネージャにInstagramアカウントを追加する方法は以下の通りです。
①ビジネス設定を開く
②「アカウントをクリック
③Instagramアカウントをクリック
④追加したいInstagramアカウントを入力
Instagramのプロアカウントについてはこちらの記事もご参考ください
▶Instagram(インスタグラム)のビジネスアカウントとは?企業が利用する際のメリットや切り替え方法を5分で解説!
5.Instagram広告の出稿準備その②広告クリエイティブの用意
また、広告出稿に欠かせないのが広告クリエイティブ。Instagram広告において、広告クリエイティブは成果を左右するとても重要なものです。
Instagram広告では大きく「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「リール」「Instagram Profile Feed」と、5つの場所に広告を配信することができますが、それぞれの配信面によってユーザーの広告接触態度や傾向が異なります。また利用できるフォーマットも異なりますのでまずはその大まかな傾向を把握し、それに応じた最適な広告クリエイティブを用意する必要があります。
5-1.Instagram広告配信面ごとの特徴
①フィード:ブランドや商品の認知度アップや拡散に最適
Instagramのフィード(タイムライン)は、ストーリーズや発見タブと比較して前からあるぶん使い慣れている人が多く、様々な目的で利用されています。特に、情報収集と、新しい商品やブランドを探す際にはフィードが使われているというアンケート結果があります(※4)。そのため、Instagramのフィード広告はブランドや商品の認知度アップや拡散に適している配信面であると言えます。
また、フィード広告は「写真(静止画)」「動画」に加えて「カルーセル広告」「コレクション広告」「ショッピング広告」「ブランドコンテンツ広告」という、利用可能フォーマットの豊富さも魅力です。
目的やターゲットに応じて様々な広告フォーマットを試し、施策の成果改善につなげていきましょう。
②ストーリーズ:生活者との距離を縮めてブランド好意度や購入意欲を高める
ストーリーズ広告は、フルスクリーンで表示される画像や動画によるインパクトと没入感が特徴の配信面です。
Instagramが行なった調査では、ストーリーズの活用によって家族や友達とのコミュニケーションが向上したと回答したユーザーが多く、同時に3人に1人以上がブランドや商品をストーリーズで見たことで関心が高まったと答えています(※4)。こうしたアンケート結果からも、ストーリーズ広告はブランドや商品と生活者との距離を縮めてくれる配信面だと言えます。
また、24時間で消えるストーリーズはフィードと比較して、よりリアルタイム性の高い情報を求めているユーザーが多い傾向があります。実際の広告運用ではこのようなユーザーの心理状態を加味してクリエイティブを制作するとよいでしょう。
特に、静止画の組み合わせやスマホで撮影した動画を元に制作される「カジュアル動画」は、Instagramの配信面にも馴染みやすく、また比較的クリエイティブの修正や改善が行いやすいことから、Instagram広告のクリエイティブとしても注目です。
Instagramストーリーズの特徴などについて理解を深めたい方におすすめ
▶Instagramストーリーズ・使い方のいろは!企業事例から紐解くストーリーズ活用のポイント
③発見タブ:高いモチベーションのあるユーザーに発見してもらう場
アプリのアイコン下部の虫眼鏡マークをタップすると開くことができる発見タブ。発見タブには、ユーザーのフォローやコンテンツの閲覧、いいねやコメントなどの行動に基づき独自のアルゴリズムから、そのユーザーごとにカスタマイズされたオススメの投稿が表示されています。
そんな発見タブでは
①発見タブを開いたホーム画面(2022年10月)
②発見タブに訪れたユーザーが興味をもってクリックした画像の遷移先
の2箇所に広告が配置されます。
毎月、全世界のInstagramアカウントの50%以上がこの機能を利用していると言われており(2019年5月時点)、能動的に情報を求めているユーザーに効率的に商品やサービスの認知や理解を促すことができる配信面です。
④リール:エンターテイメント性の高いコンテンツが好まれる場(※2021年6月より利用可能に)
Instagramリールは2020年にリリースされた15秒〜30秒以内のショート動画を共有できる機能。音楽やエフェクトを追加し、クリエイティブでエンターテイメント性の高い動画が投稿されているのが特徴です。
そんなリールにも、2021年6月から広告が配信できるようになりました。
リール広告で対応しているのは動画クリエイティブのみ。オーガニックリールコンテンツの間に表示され、オーガニックリールと同様にコメントや「いいね!」、シェアをすることができます。
リールはInstagramでの短尺動画需要が伸びてきたことを背景として開発された機能です。フォロー外のユーザーのコンテンツも閲覧できることから、ユーザーがエンターテイメント性の高い動画との出会いを求めて閲覧するユーザーが多いことが特徴。 広告クリエイティブも、音楽や効果音などを追加し、他のオーガニックリールコンテンツの中で違和感のないものを利用するのがおすすめです。
リール広告の具体的な出稿方法などはこちらの記事もご参考ください
▶Instagramリール広告の基本まとめ|費用や成果を出すポイントは?(LetroStudioブログ)
⑤Instagram Profile Feed
InstagramのProfile Feedは、18歳以上の利用ユーザーの公開プロフィールのフィールドビューに表示されます。
ユーザーが、プロフィールフィードを閲覧すると、プロフィールフィード上のコンテンツの合間に広告が表示される仕様になっています。
特定のアカウントの投稿一覧を閲覧する際、一般的にユーザーはそのアカウントのことをもっと知りたいという能動的な意識で閲覧する場合が多いという特徴があります。
自社のアカウントと親和性の高いアカウントのプロフィールフィードに広告が表示されれば、積極的に情報を探しに来ているユーザーに効率的にリーチでき、認知度の拡大につなげることができるのです。
(※4)Instagramのストーリーズとフィード: イメージと使われ方の違い |Instagram for Business
5-2.Instagram広告で利用可能なクリエイティブフォーマット&機能の種類
Instagram広告のクリエイティブの基本となるのは「写真(静止画)」と「動画」の2つ。この2つの基本を応用しながら配信面ごとに様々な機能の利用が可能です。
①写真(静止画)
フィード、ストーリーズ、発見タブの全てで利用が可能な写真(静止画)クリエイティブ。ビジュアルでの情報検索のために使われることが多いInstagramにおいて、もっともシンプルでユーザーにも馴染み深いクリエイティブ形式です。正方形・横型のどちらにも対応しています。
②動画
写真(静止画)と同様に、フィード・ストーリーズ・発見タブすべての配信面で利用が可能な動画クリエイティブ。画面いっぱいに広がるビジュアルに音と動きをプラスしてより多くの情報を届けることが可能です。横型または正方形のフォーマットで120秒の動画を配信することができます。
Instagram動画広告で成果を出すためのポイントはこちらの記事でご紹介しています!
▶SNS動画広告の成功事例で解説!成果につながる動画クリエイティブのポイント
③カルーセル
フィードとストーリーズで複数枚の写真(静止画)と動画を表示させるものです。フィードではキャプション(テキスト)付きで表示させることができます。複数の写真や動画をユーザーにスワイプさせることで、より深いブランド・商品理解を促すことができます。
④コレクション広告
商品をカタログ形式にして表示できるのがコレクション広告。アイキャッチとなる画像や動画の下にあらかじめ登録した商品カタログが表示され、カタログをタップすると商品詳細が現れます。ショッピング機能を活用し、そのまま商品購入に繋げることもできるフォーマットです。
Instagramショッピングの活用ポイントはこちらの記事でご紹介しています!
▶【InstagramでEC売上をアップ!】ショッピング機能を効率的に活用するための5つのポイント
⑤ショッピング広告
また、コレクション以外に、通常のショッピングタグをつけたショッピング投稿を広告として配信することができます。ショッピング投稿はフィード、ストーリーズで配信ができ、動画と写真(静止画)の両方に対応していますが、広告として配信できるのはフィードのみとなっています。
コレクション投稿と同様に広告から自然な形でECサイトへ誘導し、商品購入を促すことが可能な機能です。
⑥アンケート広告
ストーリーズで配信が可能なアンケート広告は、広告クリエイティブの中でユーザーに二択の質問ボタンを表示させることができる広告フォーマット。
ユーザーと双方向性のある広告コミュニケーションを行うことでエンゲージメントを高め、コンバージョンに繋げることが可能です。
広告だけじゃない!ファンとの積極的なコミュニケーションを行なっている事例まとめはこちらです!
▶ファン作りにつながる・マーケティング施策事例10選
⑦ブランドコンテンツ広告
Instagram上で影響力のあるクリエイター(インフルエンサー)のオーガニック投稿を、企業が広告として配信することができるのがブランドコンテンツ広告。
企業はクリエイターの作成した良質な投稿を広告として配信でき、クリエイターにとっても自身の投稿を企業の広告として広く配信してもらえるというメリットがあります。さらに、2021年10月には、リールでもブランドコンテンツ広告を利用できるようになりました。対応する配信面が増えてますます注目が高まるでしょう(2021年12月情報更新)。
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▶インフルエンサーマーケティングの成功事例11選&ポイント解説【施策目的別】
⑧複数広告主の広告
ユーザーがコンテンツにエンゲージした後、そのコンテンツと類似しているブランドや製品に関連する複数の広告主の広告がカルーセルで配信される機能。広告はInstagramフィードに表示されます。例えば、ベビーベッドの広告と一緒にベビー服の広告が表示される、といったイメージです。
この機能は、
- 広告の配置を「手動配置」もしくは「Advantage+ 配置」を選び配置先にInstagramフィードを選ぶ
- フォーマット]セクションで、「複数広告主の広告」のチェックボックスをオンに設定
することで利用ができます。
ただ、広告の配置はMetaの機械学習によって決定されるため、設定をオンにしてもこのフォーマットで配信されることを保証するものではありません。また、フォーマットには、広告主がどの広告と一緒に表示されたかを確認するための個別のレポートが用意されていないため注意が必要です。
⑨AR広告
InstagramではMeta Sparkを使い、Instagramで使えるARエフェクト(背景の装飾、スタンプ、自撮りの加工など)を作ることができます。AR広告はこのエフェクトを利用したフォーマット。具体的には、ユーザーに商品の試着、コスメのバーチャルタッチアップ、自宅にインテリアを配置した時のシミュレーションなどを行うことができます。
このAR広告が配置されるのは「Instagramフィード」と「ストーリーズ」の二箇所。広告の配信目的には「ブランドの認知度アップ」、「リーチ」、「トラフィック」、「コンバージョン」から選択することが可能です。
AR広告と通常広告を併用することで、通常広告のみの場合と比較してパフォーマンスが大幅に向上につながっているという調査結果(※)もあり、没入感のあるリッチな広告フォーマットとして注目されています。
※6)AR広告に関する画期的な調査により、没入型クリエイティブの価値が具体的に明らかに|Meta
6.Instagram広告の入稿作業①キャンペーンの作成
続いて、いよいよ出稿作業です。
6-1.キャンペーンの作成手順
まず、ビジネスマネージャの中の広告マネージャを開き、キャンペーンの作成ボタンをクリックしてキャンペーンの作成を開始します。
キャンペーンとは、広告を通してどんな成果を得られたいのかに当たる、配信目的のこと。「認知」「検討」「コンバージョン」の大きく3つのグループに分類されます。
キャンペーンの新規作成ボタンを押すと、キャンペーン設定画面が開きますので、そこから今回の配信目的を選択してください。
6-2.Instagram広告の課金条件
Instagramの課金条件はキャンペーンによって変わります。主な課金目的は以下の通りです。
・クリック課金(CPC)
ユーザーが広告を閲覧しリンクをクリックして、遷移先に設定したウェブサイトやアプリへ遷移した場合に費用が発生する課金形式です。自社サイトへ誘導したり、商品購入を目的とした広告施策に向いています。
・インプレッション課金(CPM)
出稿している広告が1,000回表示されたときに費用が発生する課金形式です。広告が閲覧された数によって課金されるので、認知拡大を目的とした広告施策に向いています。
・動画視聴時間(CPV)
広告として配信された動画の再生時間に応じて費用が発生する課金形式です。CPMが認知拡大に向いているのに対し、一定秒数の動画再生を条件とするため、理解促進や購入意向の引き上げを目的とした広告施策に向いています。
・アプリインストール課金(CPI)
アプリがインストールされた時に費用が発生する課金形式です。アプリのインストールを目的とした広告施策に利用されます。
7.Instagram広告の入稿作業②広告セットの設定
Instagram広告において「誰に(オーディエンス)」「どこで(配置の設置)」「いつまで(期間)」「どのくらいの予算で(予算)」を定めたものを広告セットと呼びます。
7-1.予算の設定
まずは予算を定めます。予算は「1日の予算」と「通常予算」から選択が可能です。ただし、1日あたりの予算を定めると、予算に達した際に広告の配信が止まってしまいますので注意してください。
7-2.オーディエンスの設定
続いて「誰に」にあたるオーディエンスの設定を行います。商品やサービスのターゲット層や、施策の目的からどんなユーザーに広告を配信したいのかを考え、ターゲティングを設定します。
Instagram広告のターゲティングは大きく次の3つに分類することができます。
①コアオーディエンス
ユーザー属性や興味関心をもとに行うターゲティングであるコアオーディエンス。ユーザー属性では、居住地域、年齢、性別、 使用言語などのユーザーのデモグラフィック情報をもとにターゲットを設定します。
また、ユーザーが利用しているアプリやクリックした広告、フォローしているアカウントなどの興味関心や、Instagram上での行動データを利用したターゲティングもこのコアオーディエンスに含まれます。
②カスタムオーディエンス
企業が持っているメールアドレスや電話番号といった顧客情報を基に、Instagramを利用している既存顧客のデータを照合して行うのがカスタムオーディエンスです。既存顧客に対する新商品の案内や休眠顧客の掘り起こし、ロイヤル顧客に対する特別キャンペーンの案内など様々な場面で活用することができます。
③類似オーディエンス
元となるオーディエンスリストを活用し、そのリストのユーザーと近い属性のユーザーに広告を配信するのが類似オーディエンス。すでに効果が出ているユーザーの傾向を踏まえてそのユーザーと類似するユーザーにリーチができるので、高い広告効果が期待できます。
7-3.配信面(配置)の設定
続いて「どこで」にあたる配置の設定です。今回はInstagram広告の配信なので、「手動配置」を選び、プラットフォームでInstagramを選択し、詳細な配信面を設定します。もちろん同時にFacebookなどにも広告を掲載することも可能です。
広告マネージャでは、設定した内容によって、オーディエンス設定の広さと1日あたりどのくらいの成果があがる見込みかが表示されます。
オーディエンスの設定などを行う時は、この表示を確認しながら調整すると良いでしょう。
7-4.広告クリエイティブの入稿
続いて、実際に出稿する広告を入稿します。必要となるのは写真(静止画)や動画などの「メディア」と必要に応じて広告と共に掲載される説明文である「テキスト」の2種類。
入稿した広告は、画面の右側のプレビュー表示で確認することができます。Instagramにはメディアの中に20%以上テキストをいれてはいけないというルールがありますので、広告画像を用意する時はご注意ください。
配信面ごとの入稿規定は以下のとおりです。
7-5.広告の出稿を開始
最後に、画面最下部の広告を公開するを選択すれば出稿が完了です。もちろん、下書きとして保存し、後日配信することもできます。
8.Instagram広告の効果測定
Instagram広告を運用していくうえで、効果測定は欠かせません。広告の運用目的に添ったKPIを設定し、実際の成果と照らし合わせながら効果を測定。施策に改善を加えていくことが大切です。
8-1.Instagram広告で効果をみるための指標
Instagram広告の効果測定に用いられる指標には主に以下のようなものがあります。
①インプレッション数
インスタグラム内で広告が表示されたのべ回数をインプレッション数と言います。例えば、1人のユーザーに3回同じ広告が表示された場合、インプレッション数は3となります。Instagram広告がどれだけ表示されているのかを測る指標です。
②リーチ数
インスタグラム内でその広告を閲覧したユニークなユーザー数を示す数をリーチ数といいます。例えば、Aというユーザーに同じ広告が3回表示されても、リーチ数は1回とカウントされます。その広告が、どれだけのユーザーに閲覧されたかを測る指標です。
③エンゲージメント率
Instagramで配信した広告に接触したユーザーがその広告にどれだけ反応したのかを示す数字がエンゲージメント率です。ここでいう反応には「広告のクリック」「いいね」「コメント」「シェア」「保存」が含まれます。
エンゲージメント率は「広告に反応したユーザーの数÷投稿のリーチ数」で求めます。反応したユーザーの数で計算されるため、1人のユーザーが「クリック」「いいね」「保存」など複数の反応をした場合でも、1とカウントされます。
広告が表示された人のなかでどれくらいの人がその広告に興味を持ったのかを測る指標です。
④クリック率
広告が表示された回数に対してどのくらい広告がクリックされたかを示す数字をクリック率といい、一般的にはCTR(Click Through Rate)と呼ばれています。
クリック率が高い=広告がユーザーにとって有益だと思われていることがわかり、またクリック課金で広告配信を行う場合、このクリック率を改善することで広告効果の改善に繋がるため、特に注目したい指標となっています。
なお、クリック率は「クリック数÷インプレッション数×100」で算出します。
⑤クリック単価
Instagram広告が1クリックされるのにかかったコストを示すのがクリック単価です。クリック課金で広告が配信される場合、クリック単価が低ければ低いほど費用対効果が高いということになるため、クリック単価の上がり下がりを基準に広告を運用、改善していくことがポイントとなります。
クリック単価は「広告費÷クリック数」で求めます。
⑥動画の再生回数
Instagramで動画クリエイティブの広告を配信した場合に、動画クリエイティブが再生された回数を示す数字が動画の再生回数です。
Instagram広告では
- 動画再生数:動画の再生が開始された回数。インプレッションごとにカウントし、リプレイは含まない。
- 動画の2秒以上の継続的な再生数:動画が2秒以上継続して再生された回数。
- 動画の3秒再生数:動画が3秒以上再生された回数。インプレッションごとにカウントし、リプレイは含まない。
- ThruPlay:動画が最後まで再生されたか、15秒以上再生された回数。
など、動画の視聴時間ごとの再生回数を計測することができます。
動画クリエイティブが適切に視聴されているかどうかを確かめるための指標です。
⑦動画広告の平均再生時間
Instagramで動画クリエイティブの広告を配信した場合に、動画が平均してどのくらい長く再生されているのかを示す指標です。1回のインプレッションで動画がリプレイされた時間も含まれます。平均再生時間を確かめることで、配信する動画広告の最適な長さや、動画の構成の変更などクリエイティブの見直しにいかすことができるため、重要な指標となっています。
⑧コンバージョン数
WEBサイト上で獲得できる成果のことをコンバージョンといいます。例えばインスタグラム広告の目的が「商品購入」であった場合、コンバージョンはInstagram広告経由で商品が購入された数となり、「問い合わせ」の場合は問い合わせ件数、「資料請求」の場合は資料請求件数がコンバージョン数となります。
⑨コンバージョン率(CVR)
広告経由でのアクセスやクリックされた件数のうち、どのくらいの数がコンバージョンされたのかを示す数値をコンバージョン率(CVR)と呼びます。インスタグラム広告においては、「コンバージョン数÷アクセス数」で算出します。
8-2.Instagram広告の成果の計測方法
Instagram広告の効果測定には適切なツールの利用が重要です。ツールには主に以下のようなものがあります。
①広告マネージャ
Meta社が提供する広告管理ツールである「広告マネージャ」。Instagram広告の配信から効果測定までを一括で管理することができるツールで、無料で利用が可能であるというメリットがあります。
一方で、あくまでInstagram広告とFacebook広告について管理するツールのため、LINE広告やYouTube広告など、複数のプラットフォームを活用して広告を運用している場合には、それぞれの管理ツールを並行して使用して広告施策を管理する必要があります。
②Googleアナリティクス(GA4)
Google社が提供するWebサイトのアクセス解析ツールであるGoogleアナリティクス。現在は「Googleアナリティクス4プロパティ(GA4)」が提供されています。アクセス解析だけではなく、Instagram広告と紐づけることでInstagram経由での流入について分析を行うことができます。
広告マネージャと同様に無料で利用ができる、アトリビューション分析機能を用いることで広告ごとの貢献度を計測することができる、といったメリットのあるGoogleアナリティクス。しかし、無料で利用できるもののため、サポート体制が整っておらず、利用者が進んで利用方法を調べ学びながら利用しなくてはいけません。
③広告効果測定ツール
Web広告やSEO施策などの効果について、総合的に管理することができるのが広告効果測定ツールです。Instagram広告だけではなく、リスティング広告やDPS広告など複数の広告施策を実施している場合、広告効果測定ツールを導入することで複数の広告施策を一元管理することが可能であるというメリットがあります。また、広告効果測定ツールは有料のツールである場合が多く、ツール提供元からのカスタムサポートを受けることができるというメリットもあります。
複数の広告媒体に広告出稿している場合に活用するのがおすすめです。
8-3.Instagram広告の効果測定のポイント
Instagram広告の効果測定を正しく行う為には、広告の目的にあった指標はどういったものなのかを理解することが大切です。
例えば、広告によって認知を獲得したい場合に優先されるべき数値は「インプレッション数」や「リーチ数」となります。
また、見ていくべき指標はひとつであるとは限りません。
最終目的が「商品購入」であっても、インプレッション数やリーチ数、そこからのクリック数やクリック率、そして最終的なCVRと各段階の指標をチェックし、広告施策のどこに改善が必要なのかを考えていくことが求められます。広告がたくさん表示されているのにも関わらずクリック率が低い場合、配信している広告のクリエイティブの見直しなどが効果的です。また、クリックされるもののその先の購入に繋がらない場合には、そもそも広告を配信しているターゲットの設定が適切なのか、広告からのLP(ランディングページ)は適切なのかといった部分の改善が必要となる可能性があります。
そして、広告の効果測定はマメに行うことも重要です。SNS広告の効果測定は、日々データが蓄積されて変化のスピードが早いという特徴があります。そのため、マメに測定を行なって広告を運用していくことが大切でしょう。
9.Instagram広告で成果をあげるポイント4つ
9-1.適切なオーディエンス設定
Instagram広告では、精度が高く細かなターゲット設定ができる反面、ターゲットを絞り込みすぎることに注意が必要です。これは広告を配信できるユーザーが少なくなれば、必然的にターゲットの競合性が高まり、CPC(クリック単価)やCPM(インプレッション単価)が高騰し結果としてCPA(顧客獲得単価)が上がってしまう恐れがあるためです。
また、Instagramには効率的に運用するための自動最適化機能があります。この機能は広告のコンバージョンなどのデータをもとに、より高い効果を出せるユーザーに自動で広告を配信してくれる機能です。この自動最適化においても、全体の広告配信数が少なく十分なデータを収集できなければ、最適化の精度が下がってしまいます。
ターゲティングを行う際は、広告施策全体を広い視点で見ながら、想定するターゲットのペルソナ像を正しく設計してターゲティングを行うことが大切です。
さらに、広告予算のバジェットがある場合には、複数のターゲティング軸で広告キャンペーンを作成し、成果を見ながら予算の配分を変えていく、などの対応をとることも効果的でしょう。
9-2.配信面にあった広告クリエイティブの利用
前述の通り、Instagramは配信面によってユーザーの接触態度が異なるため、配信面に合った広告クリエイティブを用意することが成功のポイントです。
テキストの内容や書き方、画像のサイズやフォーマットなど、接触ユーザーの態度や心理状態を加味して用意しましょう。
加えて、InstagramをはじめとしたSNSは、スマホからの接触が大部分です。そのため、プライベートな空間として認識される傾向が強く、YDNやGDNで使用する広告クリエイティブの流用はユーザーに違和感を与える懸念があります。
UGC(※)などをうまく活用し、広告色を減らしたメディアに馴染む広告クリエイティブを作成しましょう。
UGCを活用したマーケティングについて徹底解説しています!
▶UGCとは?マーケティングにおける活用手法・事例・注意点を徹底解説!
※)UGCとは:UGC(User Generated Contents)とは企業ではなく、一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのことを言います。 最近はInstagramなどSNSに投稿された写真や動画などが UGCとして注目されています。
9-3.状況に応じて柔軟に改善を行う
Instagram広告は柔軟な広告運用が可能な点も魅力です。実績に応じて、出稿予算を変更したり、クリエイティブのブラッシュアップを行うことでより高い成果に繋がることが見込まれます。そのため、はじめから高い成果を狙うのではなく、様々なパターンや配信面などを試してより良い「勝ちパターン」を見つけることがポイントです。
こうした改善施策に対応できるような運用体制を整え、日々成果を見ながら広告施策全体の成果アップを目指していくことが重要です。
9-4.媒体のアップデートをキャッチアップ
Instagramでは随時、広告メニューの拡充や広告施策を効率化するためのアップデートを行なっています。また広告だけでなく、全体のアップデートによってユーザーのInstagram上の行動パターンや接触心理に変化が生じる場合もあります。そのため、Instagramのアップデート情報をこまめにキャッチし、都度施策に見直しをかけていくことが必要です。
InstagramのアップデートについてはInstagram for Businessのページでも紹介されているほか、Instagram for BusinessのInstagramアカウントでは活用ノウハウの共有もされています。また、SMMLabでも定期的にアップデートをまとめた記事の公開などをおこなっていますので、ぜひチェックしてみてください。
いかがでしたか?今回はInstagram広告の出稿方法について詳しく解説しました。ぜひ、今後の広告施策にご参考ください!
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