LINEマーケティング解説

メッセージングアプリとして、日本国内において圧倒的なユーザー数とアクティブ率を誇るLINE。友人や家族とのコミュニケーションだけではなく、昨今は企業と生活者をつなぐツールとしての活用も進んでいます。

そこで今回は、そんなLINEを利用して企業がマーケティングを実施するにはどんな手法があるのか、そのポイントについて解説していきます。

1.LINEのユーザーデータと特性

現在のLINEのユーザー数は以下の通りです。

  • 日本国内における月間ユーザー数は8,900万人以上
  • 日本の人口のおよそ70%以上をカバー(※1)
  • アクティブ率が高く、毎日利用するユーザーは85%
  • 男女比は男性が44.4%、女性が55.6%とやや女性の割合が高い
  • LINEは幅広い年齢層に利用されているのが特徴
  • 特に40〜50代のユーザーは全体の半分以上であり、若年層の利用が多いSNSのなかでも比較的高い年齢層にリーチができる。

LINEはメッセージングアプリとして高い普及率とアクティブ率を誇っています。また、利用する年齢層も幅広いことから、圧倒的なリーチ力を持っていることが最大の特徴です。

2.LINEとはどんなプラットフォームなのか〜2021年のアップデートから紐解く〜

2021年のLINEの取り組み振り返ると、大きく以下の4つに分類することができます。

①企業(店舗)と生活者をつなぐ
②デジタル販促ツールとしての地位確立
③広告メニューの拡充
④横断的なデータ活用の促進

施策まとめ図

企業(店舗)と生活者のコミュニケーション促進

デジタル販促ツールとしての地位確立

広告メニューの拡充

横断的なデータ活用の促進

新しい生活様式が人々に浸透し、デジタル上でのコミュニケーションもより当たり前のものとなってきました。

LINEでは公式アカウントやLINEチャット、LINEコールなど、企業(店舗)と生活者とをつなぐ機能について、中小ビジネスや、店舗ごとなどその規模を問わず、活発に利用できるような機能改善、アップデートに注力しています。

また、「デジタル販促」という軸においては、圧倒的なリーチ力やコミュニケーションツールとしてのアクティブ率の高さを活かし、クーポンやデジタルチラシ、オンライン接客などを行うことができる機能の追加もされています。

もちろん広告メニューについても、媒体としての強みを最大限発揮できるような新しい広告配信面の追加や、ターゲティングなどにおける機能改善に積極的に取り組みました。

さらに、昨今、Cookie規制が加速し、企業のデータ活用のあり方が変わっている中で、企業が保有するデータとLINE上のデータの連携といった、規制に影響されない横断的なデータ活用をすすめていく動きも見られます。

Cokkie規制とは?影響範囲などについてわかりやすくご紹介しています。
Cookie(クッキー)規制・IDFA変更で何が変わる?アンチトラッキングの概要・影響範囲と今後の対策を解説!

このように、LINEは高い普及率を武器とし、生活者と企業とを繋ぎ、双方にとって価値のある体験が提供可能な巨大なプラットフォームとしての存在感を強く示しています。

2021年のLINE新機能やサービス、アップデートをおさらい
LINEの新機能・新サービス&アップデートまとめ【2021年総ざらい】

3.LINEで行うことができるマーケティング施策

3-1.公式アカウント運用

LINE公式アカウントは、企業や店舗がLINE上にアカウントを作り、友だちとして登録されているユーザーにさまざまな情報を届けることができる機能です。

トーク画面という閉じた空間で、ユーザーと1to1のコミュニケーションがとれること、プッシュ通知でメッセージを送れるので、ユーザーに情報を届けやすいという特徴をもつLINE公式アカウント。

また、メッセージ配信の他にも、ショップカードやクーポンなど、無料で利用できる多彩な機能があることも魅力です。

LINE機能一覧
LINE公式アカウントの機能一覧。基本機能の他、別途申し込みやサービス連携が必要なオプションメニューも充実している。
画像引用|LINE Business Guide 2022年1-6月期|LINE株式会社

さらに、LINEのメッセージ送信は無料通数を超えた分はプランごとの従量課金となっているため、中小企業や店舗単位でも利用しやすいサービスとなっています。

また、オプション機能であるMessaging APIを利用すると、LINE公式アカウントと友だちになっているユーザーに対し、パーソナライズされたメッセージの送信や双方向のコミュニケーションを行うこともできます。

3-2.LINEプロモーションスタンプ

LINE特有の施策の1つである「LINEプロモーションスタンプ」。

LINEで行う会話において感情を画像で表現するLINEスタンプ。
LINEユーザーのおよそ70%が、1日に1回以上スタンプを利用しており、LINEユーザーにとっては馴染み深い機能です(※1)。

企業は、広告費を払うことで、ユーザーに無料または条件つきで提供できるスポンサードスタンプ、ダイレクトスタンプを利用することができます。

また、LINE社が行ったアンケートによると、企業の提供するLINEスタンプの利用で、企業・ブランドの認知率や、ファンになるユーザーが増えることがわかっています。

スタンプの利用がブランド認知・ファン化に貢献
LINE社が公表している、スタンプダウンロード後のユーザーの態度変容。ポジティブな態度変容が多く起きていることがわかる。
画像引用:LINE Business Guide 2022年1-6月期|LINE株式会社

LINEスタンプには、ダウンロードによる従量課金制で利用できるCPDスタンプも提供されており、ビジネスの規模によらずLINEスタンプを活用したプロモーション施策を実施できるようになっています。

3-3.LINEミニアプリ

LINEを起点に、企業がオリジナルのwebアプリケーションを提供できるのが「LINEミニアプリ」です。

ネイティブアプリと比較し、開発にかかるコストやリソースを抑えるだけでなく、ベースとなるLINEユーザーに効率的にアプローチすることにより高い稼働率が見込める、LINEミニアプリ。ユーザーにとっても、モバイルのデータ容量に影響がなく、個別の登録の必要がなくシームレスに利用できるというメリットがあります。

予約、注文、決済、会員証提示など、オフライン、オンライン双方のユーザー行動をミニアプリ上で提供することで、LINEアカウントと紐づいた詳細なユーザー行動のデータを取得することができます。これにより、LINEを活用した様々な施策へ横断的なデータ活用が可能になることから、今後ますます注目したい機能の1つです。

LINEミニアプリについて詳しくしりたい方はこちらの記事をご覧ください。
【LINEミニアプリの一般企業受付開始!】これから注目したい、スーパーアプリとは?

3-4.LINE広告

リーチ力を生かした広告運用ができるのが魅力のLINE広告。
Cookie規制といったアンチトラッキングの動きが強まるなか、高い普及率で豊富なデータを持っているLINEは、各企業が自社保有しているデータを連携した広告運用が実施できるといった強みもあります。

LINE広告の運用では「広告配信面」「クリエイティブ」「広告配信機能」の3つの要素の掛け合わせにより、目的に沿った運用をすることがポイントです。

そして、LINE公式アカウントでのユーザーのアクションデータや、LINEポイントADで取得したデータをもとに、LINE広告のターゲティング配信ができるクロスターゲティング機能の利用も可能。横断的なデータ活用をすることでさらに高い施策効果が期待できます。

また、LINE広告では「動画クリエイティブ」フォーマットの拡充をはかっており、動画広告在庫は増加傾向にあります。LINE広告で成果をあげていくためにはこの「動画活用」は欠かせないものとなっています。

LINE社に聞く、LINE動画広告のトレンドとは?
LINE社が教える「LINE動画広告」最新トレンド&勝ちクリエイティブ事例

3-5.デジタル販促施策

コロナ禍において、我々の日常のなかの様々な場面でデジタルシフトが加速デジタル上の接点を使った販促施策に取り組む企業も増えています。

なかでもLINEは、デジタル販促に活用できる機能が充実いるプラットフォームです。

例えば、公式アカウントからのクーポン配布。LINEはメッセージをプッシュ通知で届けることができるので、アクティブな利用が見込めます。

また、LINEを活用したデジタルチラシサービスである「LINEチラシ」のユーザーは2021年10月時点で1,600万人を突破(※1)。月間PV数の成長も著しく、LINEを活用した販促施策のなかでも注目の機能となっています。(※2)

LINEチラシ 月間PV数
LINEチラシには「LINEチラシメディアフォーマット」と「LINEチラシメッセージ」の2種類がある。
画像引用:LINE Business Guide 2022年1-6月期|LINE株式会社

いかがでしたか?今回はLINEを活用したマーケティング施策について、事例やデータを交えながら解説してきました。
今後も生活者の行動のあらゆる場面に関わるサービスを提供していくと思われるLINE。ぜひ有効活用し、マーケティング施策の成果につなげてください!

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